
サラリーマンが目指すキャリアは人それぞれだと思いますが、ほとんどの人はCEO(社長)などの役員を目指していると思います。
そのような肩書きを得るためには、先駆者たちの考え方から学ぶべきだと思います。
そこで今回は「心に響く経営者からのメッセージ」と題して、様々な有名企業のトップが残した名言をまとめてみたいと思います。
ビジネスパーソンにとって役立つ言葉ばかりなので、ぜひ参考にしてください。
CEO(社長)の言葉まとめ
同じところに達する、最小の労力を持って最大の効果を収める道と、難関を通っても行ける道とがあるならば、僕は自ら選んで難関を通ってきた。
<出光興産創業者 出光佐三>
なぜ難関を通るのかといえば、それは『人間として成長できる』からです。
イージー・ゴーイングでお金は儲かるかもしれませんが、人間は養成されないので、人生における本質的な財産が溜まっていかないのです。
When you're a carpenter making a beautiful chest of drawers, you're not going to use a piece of plywood on the back, even though it faces the wall and nobody will ever see it.
腕のいいタンス職人だったら、その後ろは壁で誰の目にも触れないからといって、背板を安物のベニヤ板で済ませるような真似はしないはずだ。
<アップル創業者 スティーブ・ジョブズ>
スティーブ・ジョブズはユーザーから見えない部分まで、徹底的にこだわりました。
マッキントッシュを開発する際には、目に見えない基盤の配線にまで美しさを求めたのです。
そのような目に見えない部分にこだわるジョブズを見て、「そんなの誰が気にするんですか?」と若いエンジニアが尋ねると「俺が見るんだよ」とジョブズは答えたそうです。
人間というのは、12歳の時までに食べていたものを一生食べていくのです。
<日本マクドナルド創業者 藤田田>
藤田田がファミリー層にターゲットを絞ったのはこの名言が示す通りです。
子供の頃からハンバーガーに慣れ親しんでおけば、大人になってもハンバーガーを食べ続けてくれるのです。
事業は金がなければできないが、正しい確たる信念で裏付けられた事業には、必ず金は自然に集まってくる。
<カルピス創業者 三島海雲>
「卵が先か?ニワトリが先か?」というのは有名な話ですが、会社経営においてはビジネスモデルが先立ちます。
エクイティファイナンスというやり方もあるので、資金は後回しでも大丈夫なのです。
夢を追う人は人生を後悔しない。
<ワタミ創業者 渡邉美樹>
夢を持てば、そこへ向かって努力していきますよね。
そのプロセスが「非常に重要なのだ」と渡邉美樹は語っています。
努力しながら前進することで、周りの人達にも良い影響を与えて、社会にも貢献できる…
このような人生こそが、最終的には「充実した人生」と呼べるのです。
私は常に「人生は最後の一線において勝負する」と考えている。
どんな人にでも、運命を決めるような最後の一線があると思う。
その時はまずハラを決めて、断固たる決意で立ち向かうことだ。
<三菱電機社長 高杉晋一>
男には勝負の時があると言いますよね。
私の場合には「独立起業した時」でしたが、そのようなタイミングがきっと訪れるはずです。
企業のトップには、悪い情報がなかなか入らないものです。
<オリックス シニア・チェアマン 宮内義彦 >
このようになってしまうロジックは以下のような流れで発生します。
- 営業マンが客先でのトラブルを課長に報告
- 課長は評価を下げたくないので、「些細なトラブルがあった」と小さく部長に報告
- 部長は些細なトラブルなので、担当役員には報告せず
- 担当役員は「全て順調です」と社長に報告
このようなリレーでトラブルを放置して、重大事故へとつながってしまうのです。
ウイスキーの仕事は私にとっては恋人のようなものである。
恋している相手のためなら、どんな苦労でも苦労とは感じない。
むしろ楽しみながら喜んでやるものだ。
<大日本果汁(現・ニッカウヰスキー)創業者 竹鶴政孝>
心から仕事を楽しんでいる様子がわかる名言ですよね。
本来仕事は楽しいものなので、もし今の仕事が楽しくない場合は、そろそろ動き出すタイミングなのかもしれません。
人は何歳になっても未完成のままである。
<ヤマト運輸会長 小倉昌男>
「この世に完璧な人間などいない」というのが小倉昌男の持論です。
しかし「それで良い」とも語っています。
なぜかといえば「もし完成すれば、それ以上進歩する余地がなくなってしまうから」だと小倉昌男は語っています。
常に謙虚さをもって生きることが、自分の成長へと繋がるのです。
大衆の感情の集まりが世の中だ。
しからば自分の意見を通そうと思うなら、まず聞いてやるのが順序だ。
<東京電力社長 青木均一>
これはリーダーが部下からの人望を集める方法について語った名言です。
自分の意見を一方的に押し通すのではなく、お互いにコミュニケーションすることが大切なのです。
アイデアのいい人は世の中にたくさんいるが、良いと思ったアイデアを実行する勇気のある人は少ない。
<ソニー創業者 盛田昭夫>
盛田昭夫といえば、井深大と一緒にソニーを創業したメンバーですよね。
盛田昭夫の特徴は『エンジニアでありながらバリバリの営業マン』だったことです。
その経営手腕が買われて、欧米では最も評価される経営者の一人になりました。
それだけアグレッシブな盛田昭夫だからこその名言だと思います。
なんでも一番でなければいけません。
<ニトリ創業者 似鳥昭雄>
これはゆとり教育に”喝”を入れる名言ですよ。
ニトリでは「一番主義」を掲げているので、何でも一番を目指す社風があるそうです。
なぜ一番を目指すのかといえば、圧倒的なアドバンテージが手に入るからです。
例えば、日本で1番高い山といえば富士山ですよね。
それでは、2番目に高い山はどこでしょうか?
日本で1番大きな湖といえば琵琶湖ですよね。
同じく、2番目に大きな湖を知っているでしょうか?
1番と2番では、それほど知名度に差が出てしまうのです。
最もよく人を幸せにする人が、最もよく幸せになる。
<オムロン創業者 立石一真>
これはビジネスの真理を突いた言葉だと思います。
たくさんの「ありがとう」が、たくさんの「売り上げ」になるのです。
現状に不満を持つことはいいことだ。
<カーネギー鉄鋼創業者 アンドリュー・カーネギー>
アンドリュー・カーネギーは、カーネギーメロン大学やカーネギー・ホールで有名な、アメリカの鉄鋼王です。
「現状に不満を持つことはいいことだ。」
…なんか心に響く言葉ですよね。
現状に対する不満がある人は成長すると思います。
「現状に対する不満感こそ、イノベーションの父である」とも言われますが、まさにそれを言い表しているような言葉だと思います。
ヒトマネでない事業を求め続けるのが私の経営信念。
本当に人々の生活に必要なものなら、必ず事業化できる。
<岩谷産業創業者 岩谷直治>
人々は自分が欲しいものを理解できていません。
それを理解して提供するのが”起業”です。
つまり「理想と現実のギャップを埋めること」が起業なのです。
10人の役員のうち、9人が反対したとしても、あくまでそれは決断するための一つの判断材料に過ぎない。
<近畿日本鉄道社長 佐伯勇>
社長の孤独感がよく表された名言だと思います。
最終的にはCEOが自ら意思決定しなければいけないのです。
その時点では実現不可能なことをまず言ってみる。
<日本電産創業者(現・Nidec Corporation) 永守重信>
1973年にたった4人で始めた小さい会社が、現在は社員10万人以上のグローバル企業に成長しています。
創業間もないベンチャー企業に仕事をくれる人はいないので、チャンスがあれば永守氏は「それならできます!」と答えていたそうです。
作れる見込みも勝算もない状態ですが、とにかく一心不乱に打ち込んで実現してきたのです。
恐らく永守氏は、自分自身を追い込むことで成長するタイプの経営者なのでしょう。
まるでアスリートのような経営者だと思います。
永守重信の名言集は下の記事をご覧ください。
売れるものに乗っかって売上を伸ばすのは誰にでもできる。
売れないものを売れるようにするのが本当の商人ではないか。
<ツムラ社長 津村重舎>
これは”市場を創造する”大切さについて語った名言です。
既にある既存マーケットで戦っても、売上はたかがしれています。
そうではなくて新しい需要を生み出した方がビッグビジネスになりますよね。
「漢方を科学する」を創業精神にしているツムラらしい言葉だと思います。
開発というものは企業のためにやるんじゃない。
世の中に貢献するという気持ちがなければいけない。
<本田技研工業(ホンダ)創業者 本田宗一郎>
これは企業経営について語った名言です。
企業は利益を求めますが、そんなものは後からついてきます。
まず意識すべきことは「お客様は喜ぶのか?」「社会をより良くできるのか?」ということだと思います。
売上を最大にして、経費を最小化する。
<京セラ創業者 稲盛和夫>
これは稲盛和夫が京セラを経営する上で目指した経営哲学(フィロソフィー)であり、アメーバ経営を実践する上でのポイントになります。
パッと見すると当たり前のことを言っているようですが、これが実践できている企業は少ないようです。
稲盛和夫曰く「売り上げはいくらでも増やすことができるし、経費も最小にすることができる。そう考えた場合、利益はどこまでも増やすことができる。」と語っています。
「なかなか利益が出せない…」という経営者は、「売上を最大にして、経費を最小化する。」というシンプルなことすら実践できていないのです。
日本には「大器晩成」という言葉があるが、実際にそういう人はあまりいないと思う。
私に言わせれば、それは最初にサボっているだけだ。
<BBT(ビジネスブレークスルー)大学学長 大前研一>
大前研一は、会社員になった以上、社長になれる「ゼネラリスト」を目指すべきだと言っています。
それが合わない場合には、専門分野を一つ選び「スペシャリスト」を目指すべきだと言っています。
ゼネラリストとは、幅広い知識に精通した多角的な視点を持つ人材のことです。
成功の陰には必ず失敗がある。
<ユニクロ創業者 柳井正>
これまで老若男女に対して「サイズ」や「柄」などを用意することが当たり前とされていたアパレル業界の常識を覆したのがユニクロです。
老若男女の体系や好みに合わせるのではなく、画一的なデザイン&サイズを提供することによって、製造コストを大幅に下げて、圧倒的な低価格&高品質を実現したのです。
しかし、ここに至るまではもちろん様々な失敗があったはずです。
柳井氏曰く「一直線に成功ということはほとんどあり得ないと思う…」と言った後、続けて言った名言がこれです。
事業は「一勝九敗」であればOKという、実体験も含めた重みのある言葉だと思います。

社内のブレーンストーミングチームは、ピザ2枚で足りる人数にする。
<Amazon創業者 ジェフ・ベゾス>
これはAmazonの”企業アイデンティティ”として、とても有名な言葉だと思います。
ピザ2枚で足りるチームとは3人~4人ほどを意味しています。
これくらいの少人数であれば、意思決定するのが簡単なので、すぐに行動へ移せるのです。
人は何か一つのことに気狂いにならなければ、到底人並み以上にはなれない。
<ミキモト創業者 御木本幸吉>
世界で初めて真珠の養殖に成功した日本の真珠王「御木本幸吉」の言葉です。
その当時、複製不可能なものとして「ダイヤモンド」と「真珠」が挙げられていました。
その一つを攻略して、世界を驚かせたのです。
天然真珠と変わらないクオリティを養殖真珠で実現した執念が、この一文に込められている気がします。
私は失敗したことがない。
ただ一万通りのうまく行かない方法を見つけただけだ。
<GE(ゼネラル・エレクトリック)創業者 トーマス・エジソン>
これはエジソンの名言の中で、最も有名な言葉だと思います。
エジソンに言わせると、失敗は「単なる失敗」ではありません。
その方法ではうまくいかないことが分かったので「成功」だと定義しているのです。
つまり全てにおいて「実験」という考え方を念頭にしているため、全てがポジティブな行動になるのです。
昨日と同じことを今日は繰り返すまい。
このわずかな工夫の累積が大きな繁栄を生み出す。
<パナソニック創業者 松下幸之助>
ごくわずか、ほんのわずかの差でも、長い期間で見れば大きな差になります。
昨日よりも今日の方が一歩でも前進していると思えれば、きっと成功できるでしょう。
自分に能力も運もないことが気付けたら、ありがたいもんです。
<大創産業創業者 矢野博丈>
皆さんおなじみの「100円ショップ・ダイソー」を創業した経営者が矢野博丈です。
その人生は決して順風満帆だったわけではなく、多額の負債を抱えたり、夜逃げをしたり、倉庫が放火されたり、社員の離反を受けたり、苦難の連続だったそうです。
しかし持ち前の根性だけで、これほど大きな会社を築き上げたのです。
できないと決めているのは、誰かというと自分自身なんです。
人を決めませんから。
<ジャパネットたかた創業者 高田明>
人は誰しも「それはやったことがないから…」と口にしたことがあると思います。
しかしよく考えてみると、人は誰しも最初は”未経験”なので「やったことがない=できない理由」にはならないはずです。
そう考えると、まずは勇気を出してやってみることが重要なのだとわかります。
そのような勇気をくれる言葉だと思います。
志を持った人は、土壇場に強い。
困難にブチ当たっても倒れない。
<アシックス創業者 鬼塚喜八郎>
アシックスは「スポーツを通して青少年の育成を図りたい」という想いから創業されました。
しかし、長い年月の中で”多角化”を進めた結果、会社が傾き始めたのです。
そんな時、鬼塚喜八郎は原点回帰して”スポーツシューズメーカー”としての事業に特化する決断しました。
その結果、東京オリンピックの追い風を受けて業績回復したのです。
摩擦を恐れるな。
摩擦は進歩の母、積極の肥料だ。
でないと、君は卑屈未練になる。
<電通社長 吉田秀雄>
吉田秀雄といえば、電通4代目の社長ですよね。
当時は広告業界の地位が低かった時代ですが、電通を「広告業界のガリバー」と呼ばれる巨大企業に押し上げた立役者が吉田秀雄です。
とても有名な格言でもある「電通鬼十則」を作った人なので、気になる人は下の記事をご覧ください。
ディズニーランドが完成することはない。
世の中に想像力がある限り進化し続けるだろう。
<ディズニー創業者 ウォルト・ディズニー>
この言葉は、ウォルト・ディズニーが亡くなる前に言った名言です。
ディズニーランドは永遠に完成することがないのです。
蓮の花は泥沼に咲くから美しい。
<ソフトバンク創業者 孫正義>
日本を代表する経営者であり、ソフトバンクグループの創業者「孫正義」の名言です。
明暗のコントラストが効いて、とても美しい言葉だと思います。
泥臭い部分を頑張るから、綺麗な花が咲くのです。
どれだけでっかく考えられるかが、どれだけでっかく成功できるかを左右する。
<トランプ・オーガナイゼーションCEO ドナルド・トランプ>
なんとなくドナルド・トランプは大風呂敷を広げる人のようなイメージがありますが、本人は「私は地に足のついた夢想家だ」と語っています。
一般的な夢想家は「夢」ばかり語っていますが、トランプは有言実行してきた人なので、決して口だけのビジネスパーソンではないのです。
カップは即席麺の包装材料である。
ところが、お湯を注いで蒸らす時は調理器具となる。
フォークで食べる時、それは食器になる。
一つで三役をこなすような容器が、かつて市場に出たことがあっただろうか。
<日清食品創業者 安藤百福>
この事実に気づいている人は少ないですが、カップラーメンの容器は一つで三役をこなしているのです。
それが大きなイノベーションだったと、安藤百福は語っています。
有名CEO(社長)の言葉は心に響く
ここまで有名CEOの言葉をご紹介してきました。
経験値が豊富な社長は、やはり言葉の重みが違いますよね。
ここで見つけたお気に入りの言葉を、ぜひあなたの「座右の銘」にしてください。
もっとたくさん経営者の名言が知りたい場合には、下の記事もご覧ください。