ビジネスパーソンであれば、きっと幼い頃から少年ジャンプで連載しているONE PIECE(ワンピース)を一度くらい読んだことがあると思います。
もちろん私も”大ファン”を公言する一人なのですが、常日頃「なんでワンピースのキャラクターはこんなに魅力的なのか?」と考えています。
なぜかといえば、会社の中にワンピースのキャラクターくらい魅力的な人がたくさんいれば、きっと職場は楽しくなるでしょうし、もっとたくさんのビジネスリーダーが出てくるはずです。
特に主人公であるモンキー・D・ルフィは、人を惹き付ける能力が人一倍高いですよね。
そこで今回は、麦わら海賊団の船長である『モンキー・D・ルフィ』から、リーダーシップについて学びたいと思います。
麦わら海賊団の仲間達が、なぜこんなに強い絆で結ばれているのかを一緒に確認していきましょう!
とはいえ所詮漫画の話(フィクション)ですが…、基本的には真面目に考察したいと思っているので、ビジネスパーソンはもちろんですが、事業責任者やマネージャー、人事担当者、もし仮にワンピファンでなかったとしても、最後までご覧ください。
目次
ONE PIECE(ワンピース)のあらすじとは?
ONE PIECE(ワンピース)は1997年から長期連載している、作者『尾田栄一郎』のジャンプコミックスです。
ドラゴンボール、スラムダンク、幽遊白書…、いわゆる『ジャンプ黄金期』からバトンを引き継いだ漫画なのですが、その中でも一際人気作品になっていて、2022年11月現在、全世界の累計発行部数は5億部を突破しています!
これはギネス世界記録にもなっているので、「全世界人気No.1のコミックス」と言っても過言ではないでしょう。
全体的なストーリーとしては『海賊』が主人公のファンタジー物語です。
全ての富と名声、力を手に入れた伝説の海賊王ゴールド・ロジャーが残した「ひとつなぎの大秘宝(ONE PIECE)」を求めて、時代は大海賊時代へと突入します。
そんな中、海賊に憧れている少年ルフィは、村に滞在していた海賊団の船長『赤髪のシャンクス』を慕っていました。
その赤髪海賊団が持っていた『ゴムゴムの実』という悪魔の実をルフィが食べてしまい、身体がゴムのように伸びるようになった反面、一生泳げない体になってしまったのです。
※『悪魔の実』を食べると唯一無二の特殊能力を手にしますが、副作用で泳げなくなります。
そのようなドタバタ劇があった後、ルフィは海で溺れてしまい、近海の主(海獣)に食べられそうになる場面が描かれます。
その時にシャンクスは、自分の左腕と引き換えにルフィを助けたのです。
「いつか海賊王になる」という夢を持っているルフィに対して、シャンクスは大事にしていた麦わら帽子を授けました。
そして「いつか俺に返しに来い!」と言ったのです。
その10年後、17歳になったルフィーは、シャンクスから預かった『トレードマークの麦わら帽子』をかぶって、大海原へと旅立つのです。
ONE PIECE(ワンピース)の主要キャラクター
ONE PIECEには魅力的なキャラクターがたくさん登場しますが、その主要キャラクター(麦わら海賊団=麦わらの一味)をご紹介したいと思います。
モンキー・D・ルフィ
ONE PIECEの主人公であり、麦わら海賊団(麦わらの一味)の船長でもあります。
シャンクスに貰った麦わら帽子がトレードマークになっていますが、夢や信念を持っていて、仲間のためなら猪突猛進する熱い性格の持ち主です。
ゴムゴムの実の能力者なので強力なパワーを持っていますが、あまり常識がないのでしばしば周りを振り回します。
ロロノア・ゾロ
最初にルフィの仲間になったメンバーですが、ゾロの加入によって実質的に『麦わら海賊団結成』となります。
世界最強の大剣豪を目指す剣士ですが、三刀流というのが特徴的です。
物語の中では「なぜ三刀流なのか?」という部分にも触れているので、きちんとしたキャラクター設定があるようですね。
とにかく強い敵との戦いを好んでいる「ミスター武士道」です。
ナミ
優れた航海術を持つ「麦わら一味」の航海士ですが、グラマラスボディの持ち主なので、男性ファンから熱い支持を受けています。
「お金や財宝が大好き」という一面があるので、そこが弱みにもなっています。
ウソップ(ソゲキング)
勇敢な海の戦士になるため、ルフィが船長の麦わら海賊団に加わりました。
得意なことは嘘やハッタリですが、射撃の腕も自慢です。
サンジ
元々は海上レストラン「バラティエ」の副料理長でしたが、麦わらの一味に加わりました。
食材が集まる伝説の海「オールブルー」へ行くのが夢ですが、非常に強力な足技を持っていて、麦わら一味の主力メンバーになっています。
ただし女性をこよなく愛しているため、「女性の敵は蹴れない」という弱点を持っています。
トニートニー・チョッパー
チョッパーは可愛らしいビジュアルで大人気のキャラクターです。
悪魔の実(ヒトヒトの実)を食べたトナカイなので人間と同じ能力を持っており、麦わらの一味の中では船医というポジションになっています。
常に「自分にできることは何なのか?」と麦わら海賊団の中での役割を探しているので、このような動きはとても勉強になります。
ニコ・ロビン
元々は秘密犯罪会社バロックワークス(B・W)の副社長でしたが、麦わらの一味に変わりました。
考古学者なので真の歴史を追い求めていて、その目的を達成させるためには手段を選ばないような側面も垣間見えます。
体の一部を好きな場所に花のように咲かせる「ハナハナの実」の能力者でもあります。
ブルック
ブルックは「ヨミヨミの実」の能力者なので、死んだ後にガイコツとして蘇ったキャラクターです。
見た目は骸骨ですが、麦わらの一味の中では音楽家としての役割があります。
その一方で、早切りを得意とする剣士でもあります。
フランキー
フランキーは自分の体を改造して、体中に武器を仕込んだサイボーグです。
伝説の船大工「トム」の元で修行を積んだので、麦わらの一味では船大工としての役割があります。
ONE PIECEに学ぶ仲間の集め方
さて、ここから本編ですが、ワンピースが人気になった理由にはいくつかポイントがあると考えています。
- キャラクターが魅力的
- ストーリーが面白い
- 伏線の回収が見事
これらが代表的な理由だと思いますが、その他にも「とにかく熱いから好き」とか「仲間を大切にしているから好き」という理由もあると思います。
人間は誰しも一人では生きていけません。
なのでルフィのように、たくさんの信頼できる仲間が欲しいと思うのは当然だと思います。
もちろん仕事においても仲間は重要ですよね。
「チームワーク」という言葉があるように、良い仕事をするためには、信頼できるメンバーが必要なのです。
それでは、どうすれば麦わら海賊団のようなメンバーが集められるのでしょうか?
ルフィは旅をする途中に仲間を増やしていきましたが、そのやり方はとてもシンプルでしたよね。
ズバリ「海賊王に俺はなる!」と言って回っただけです。
これはルフィにとっての夢であり、目標なのです。
この言葉を聞いたゾロやサンジは、それに共感して一緒に旅をしようと決めたのでしょう。
これを企業経営に当てはめた場合、夢というのは”ビジョン”に当たります。
ビジョンとは10年後、20年後先の未来へ行って、そこで実際に見てきたかのように語れる具体的なイメージのことです。
- 10年後には全ての製造業で自社製品が使われるというのを当たり前にする
- 日本人の食卓にある全ての白米を玄米にする
- 世の中にあるトラックの100%自動運転化を実現する
これらが企業にとっての”夢”なのです。
それを実現するために日々仕事しているのですが、この「何をしたいのか?」という目標が明確でない限り、それに共感する人が現れないので、優秀なメンバーを集めることもできないのです。
チームメンバー全員の信念が大切
前述したとおり、ルフィには「海賊王になる!」という夢があります。
これはある意味で『絶対に曲げない信念』だとも言い換えできます。
例えばゾロには「世界一の剣士になる」という夢があり、サンジには「オールブルーへ行く」という夢があります。
- ルフィの夢:海賊王になること
- ゾロの夢:世界一の剣豪になること
- ナミの夢:世界中を航海して、世界の海図を描くこと
- ウソップの夢:勇敢な海の戦士になること
- サンジの夢:伝説の海”オールブルー”へ行くこと
- チョッパーの夢:何でも治せる医者になること
- ロビンの夢:空白の100年の謎を解き明かすこと
- フランキーの夢:師匠を超える船を作り、その船で世界の果てまで行くこと
- ブルックの夢:グランドラインを一周して、クジラのラブーンと再会すること
このように各キャラクターの夢はバラバラですが、それぞれにきちんと夢や信念があり、それをみんなに公言しているのです。
これは心理術で言う『コミットメント効果』に当たります。
コミットメント効果とは、何か新しいことを始めるときや、目標をやり遂げたい時、その意志を誰かに宣言(コミットメント)することで、それが実現しやすくなる心理効果のことを言います。
なぜ実現しやすくなるのかといえば、それを聞いた仲間が手助けしてくれるようになるからです。
もちろん『自分自身を追い込んで最大効率を発揮させる』という側面もありますが、前述した通り自分一人で大事を成し遂げることはできないので、基本的には誰かに助けてもらいながら頑張ることになります。
その支援者は多ければ多いほど良いですよね。
このようにチームメンバー全員が、自分なりの信念を持ち、それをコミットメントすることが『チームの結束力』になっていくのです。
逆にONE PIECEの世界観では、自分の考え方や生き方に信念を持っていないと、仲間として認めてもらえないようにも感じています。
お互い率直に意見して、時にはぶつかり合って喧嘩をすることもありますが、それでも後には笑い合えるような人間関係が出来上がっているのです。
このことから理解できるのは、良いチームとは『数の理論』ではなく『質の理論』だということです。
どれだけ固い結束が出来上がっているのかが、チームの質を左右するのでしょう。
なぜ仲間はルフィについて行くのか?
前述したとおり、麦わら海賊団のメンバーにはそれぞれ夢があります。
しかしよく見るとその夢はバラバラで、一見すると足並みが揃っていないようにも思います。
この事実は、きっとチーム作りするときの参考材料になるはずです。
そもそもルフィは麦わら海賊団を構成するため、どのような判断で船員をスカウトしているのでしょうか?
それは『自分に足りない部分を補う』という考え方に基づきます。
おれは助けてもらわねェと生きていけねェ自信がある。
これは作中にルフィが言ったセリフです。
ルフィは船長ですが、どうやら自分一人で物事を成し遂げることができないことは十分理解しているようです。
なので船旅をするために必要な航海士(ナミ)をスカウトしたり、長い航海をするために必要な料理人(サンジ)をスカウトしたり、病人を看病する船医(チョッパー)をスカウトしているのです。
それに付随して信念(=夢)がある人物をチョイスしているのだと考えられます。
例えば、ゾロの夢は『世界一の剣豪になること』ですが、ゾロが世界一の剣豪になってくれれば、ルフィの夢である『海賊王になる』という夢にも一歩近づきます。
そう考えた場合、よく議論になっている「なぜビビが仲間にならなかったのか?」という部分も腑に落ちますよね。
ビビはルフィにとっての『不足している部分を補う』という役割が欠如しているのです。
そしてビビには、アラバスタの王女として国を再建するという役割があるので、同じ船に乗せる理由がなかったのです。
先程ご紹介した麦わら海賊団メンバーの夢を覚えているでしょうか?
- ルフィの夢:海賊王になること
- ゾロの夢:世界一の剣豪になること
- ナミの夢:世界中を航海して、自分で世界中の海図を描くこと
- ウソップの夢:勇敢な海の戦士になること
- サンジの夢:伝説の海”オールブルー”へ行くこと
- チョッパーの夢:何でも治せる医者になること
- ロビンの夢:空白の100年の謎を解き明かすこと
- フランキーの夢:師匠を超える船を作り、その船で世界の果てまで行くこと
- ブルックの夢:グランドラインを一周して、クジラのラブーンと再会すること
これらの夢は、ルフィーと一緒に航海することで叶えられる可能性が高い夢ばかりです。
これこそがルフィについて行く理由になっています。
それぞれ夢はバラバラですが、目指すべき方向性は一致しているので、その道の過程でそれぞれの夢が実現する可能性が高いということです。
しかしビビはルフィと一緒に海賊になったとしても、きっと「アラバスタの王女として国を再建する」という夢を叶えることができません。
会社経営もこれと同じで、チームメンバーを集める場合には『それぞれの夢(=やりたいこと・実現したいこと)』を把握しなければいけません。
そして一緒にいれば夢が実現できる可能性の高いメンバーだけを採用していくのです。
このような組織は、お互いが自分に不足している部分を補い合っている関係性なので、離職率も低くなり、とても強い絆で結ばれるはずです。
仲間の助けに応えるリーダー
ONE PIECE には数々の名場面がありますが、序盤の名場面と言われているのがナミとアーロンの『魚人編』です。
ナミが仲間になる前、ナミの住んでいたココヤシ村が魚人族のアーロンに支配されていました。
母親代わりのベルメールさんが殺されてしまい、ナミはたった一人でアーロンから村を取り戻すことを決意します。
その金額は1億ベリー(イメージは1億円くらい?)でしたが、そのお金を貯めるために魚人アーロンの元で海図を描きながら、海賊相手に泥棒を働いていたのです。
ところが、あと少しで1億ベリーというところで、悪党のアーロンにお金を全て没収されます。
つまりこれまでの努力が全て水の泡になってしまったのです…
ナミはとても勝気な性格なので、これまで弱音を吐くことは一切ありませんでしたが、この時ばかりは泣きながらルフィに「助けて…」と言ったのです。
その言葉を受けて、ルフィは「当たり前だ!!!」と言ってアーロンをぶっ倒しに向かいます。
このような場面がONE PIECEでは数多く描かれるのですが、この時ルフィは必ず仲間を助ける動き方をしています。
これはリーダーシップという観点で考えた場合、とても重要なポイントになるでしょう。
人間は誰しもトラブルに巻き込まれたくないので、助けを求められたとしても話を聞き流したり、その人との距離を置いてしまいがちです。
しかしそれは、ある意味で『絆を強めるチャンス』だとも言えるのです。
もしリーダーが助けに応じた場合、それなりの覚悟をするはずなので、その姿(背中)をチームメンバーはしっかり見ているということです。
チームメンバーの役割を明確にする
麦わら海賊団にはそれぞれ役割があります。
ルフィは船長ですし、ゾロは剣士(戦闘員)、サンジはコック、ナミは航海士、ウソップは狙撃手、チョッパーは船医…、など役割は様々です。
しかもその力関係はフラットで、横並びになっています。
だからこそ率直な意見がお互いに言えて、時には本気で喧嘩したりもするのです。
でもお互いの夢を尊重し合っているので、決してバラバラになることがありません。
そして重要なことは、それぞれの得意分野においてはその人がリーダーになれるということです。
例えば料理を食べる場面では、いつもサンジがリーダー役になっていて、誰かが怪我をした時にはチョッパーがリーダーシップを発揮していますよね。
このように”本当に強いチーム”というのは、リーダーがコロコロ入れ替わる傾向があるのです。
もちろん会社組織を作る場合、予算管理もあるので絶対的なリーダー(事業責任者)が必要だと思いますが、それ以外の部分ではリーダーを上回るスキルを持ったメンバー(=特定分野のプロフェッショナル)でチーム構成するのが最適解なのだと思います。
例えば、アメリカの鉄鋼王と呼ばれた『アンドリュー・カーネギー』の墓石には下のような言葉が刻まれています。
おのれよりも優れた者に働いてもらう方法を知る男ここに眠る
起業を成功させる秘訣とは『自分よりも優れたメンバーをたくさん集めること』だと言われています。
ここにもチーム作りの秘訣が隠されていますよね。
チームリーダー(社長や事業責任者)を目指す人は覚えておきましょう!
ONE PIECEの中で理想のリーダー(上司)を探そう!
もしあなたが組織のリーダーを目指しているなら、ONE PIECEに登場するリーダーキャラクターに注目するべきでしょう。
ONE PIECEには、たくさんのリーダーキャラクターが登場しますが、その中から『理想の上司像』といえるようなキャラクターを選んでおくのです。
例えば水上レストランバラティエのオーナーシェフ『赫足のゼフ』は、昔海賊でした。
ある時、少年時代のサンジが乗っていた船を、ゼフ海賊団が襲ったのですが、その後に嵐に巻き込まれてしまったのです。
2人は無人島へ流されましたが、ゼフはバレないように全ての食料をサンジに譲り渡します。
一度は殺そうとしていた少年に優しく接したのは「オールブルーを目指す」という、自分と同じ夢を持っていたからです。
自分が乗っていた船を襲った悪党ゼフと、ひょんな経緯で海上レストラン『バラティエ』で生活してきましたが、サンジは日常的にゼフに対して「くそ○○」という表現を使うようになりました。
※「くそ野郎」「クソレストラン」など
これはサンジが乗っていた船を襲ったことや、ゼフに対する反骨精神から出てきた言葉だと推測されます。
時は過ぎて…、サンジは麦わら海賊団の一味として加わることになりました。
ゼフとの別れ際、ルフィはサンジに対して「いいのか?あいさつ…」と聞きます。
それに対してサンジは「いいんだ…」とそっけなく返答するのです。
その姿を見たゼフは、サンジに対して「おいサンジ、カゼひくなよ…」と優しく声を掛けます。
この一言が引き金になって、サンジには大量の涙が溢れ出してきます…
そしてこの言葉を土下座をしながら叫ぶのです。
オーナーゼフ!!!
…長い間、くそお世話になりました!!!
この御恩は一生…
忘れません!!!
これまでゼフに対して使っていた「くそ」という表現が、逆に最大限の”感謝”を伝える言葉になったのです。
日常生活において『感謝の気持ち』を伝えるのは難しいですが、部下は上司の背中を見て育ちます。
言葉にせずとも、感謝の気持ちは蓄積されていくので、ビジネスリーダーを目指す人は理解しておきましょう。
理想のリーダー白ひげ
白ひげ海賊団の船長『エドワード・ニューゲート』は、通称「白ひげ」と呼ばれています。
四皇と呼ばれる大海賊の一人であり、海賊王に最も近い一人でもあったので、その海賊団は大きく、とても強力でした。
そのような荒々しい海賊団なのですが、白ひげは船員たちのことを「息子」と呼ぶ、愛情溢れる側面も持っていたのです。
白ひげにとって『ひとつなぎの大秘宝(ONE PIECE)』は二の次で、一番大切なのは家族(船員たち)ということです。
その中の一人に、ルフィの義兄であるポートガス・D・エース(二番隊隊長)がいました。
エースは白ひげの反対を押し切って、大罪である仲間殺しの犯人(黒ひげ:マーシャル・D・ティーチ)を追いかけますが、黒ひげに敗れて世界政府へ引き渡されてしまいます。
エースが世界政府に捕まった時、それを助けるためにルフィと白ひげ海賊団は海軍本部へ乗り込むのですが、これは「頂上決戦」と呼ばれていて、ONE PIECEの中でも「最大の山場」と呼ばれている名シーンです。
この時にエースは「なんで見捨ててくれなかったんだよォ!!!俺の身勝手でこうなっちまったのに…」と叫びますが、白ひげは「いや…、おれは行けと言ったはずだぜ、息子よ。」と言って庇いました。
白ひげの言動は『息子(=仲間)がしでかした行動は、親(=上司)が責任を取る』という姿勢の表れです。
このような親(上司)の姿勢を、他の息子達(部下達)も見ていたので、さらにチーム力が高まったのです。
ルフィー達が守りたいもの
ここまでリーダーシップについてONE PIECEから学んできましたが、そもそもルフィたちは何と戦っているのでしょうか?
これを考察することは、強いチームを作るために必要不可欠だと思うので考えてみたいと思います。
突然ですが、麦わら海賊団の船医として活躍しているトニートニー・チョッパーは「桜の海賊旗」を大切にしています。
それは親代わりであるDr.ヒルルクが残してくれた形見なのですが、海賊にとっての海賊旗とは『信念』を表す旗印にもなっているのです。
なのでルフィは「絶対に海賊旗(信念)は折れない!」と言い張ります。
しかしDr.ヒルルクが残した、城のてっぺんにある大事な「桜の海賊旗」を、ワポルは大砲で打ち落とそうとしました。
その時ルフィは、お城のてっぺんにある桜の海賊旗をつかみ、ワポルの大砲をモロに受けながらこう言ったのです。
ほらな、折れねぇ…
この海賊旗は、お前なんかがへらへら笑ってへし折っていい旗じゃないんだぞ!!!
このシーンから分かることは、ルフィたちは『仲間との関係を断ち切ろうとする悪意と戦っている』ということです。
ルフィー達仲間が繋がっているのは『お互いの夢(=信念)を叶える』という絆です。
なのでそれを破壊する人や、その夢をバカにして笑う者、邪魔しようとする者に対して、怒りを爆発させて徹底的に戦うのです。
なぜかと言えば、そこで負けてしまうと自分達の夢(=絆)が途切れてしまうからです。
チームとはある程度の継続性が期待されている組織なので、それを破壊しようとする存在や敵に対して、チームメンバーは敏感に反応するべきだと思います。
それは『同じ方向を向いている状態』になるので、チームとしての結束力がさらに高まっていくはずです。
まとめ
ここまでワンピースから学ぶチーム運営について解説してきました。
チームメンバーを選ぶ場合、一般的には「なんとなく気が合ったから」とか「一緒にいて楽しいから」、「スキルが高そうだから」などの理由だけで選定している会社は多いはずです。
しかしそのようなチームには”絆”がないので、とても脆い組織になってしまいます。
特に会社組織というチームを編成する場合、長続きする組織運営が前提となります。
人の出入りが激しいと、そのぶん採用コストが嵩みますし、経験値が蓄積されないので、何度も同じ場所をグルグル回る羽目にもなり得ます。
なので「あなたにはどんな夢があるの?」や「あなたは何を目指しているの?」という、チームメンバーの信念を大切にしましょう。
ルフィはブルックのような骸骨でも、フランキーのような改造人間にも偏見を持ちません。
以前に「デブは採用NG」というニュースが話題になりましたが、ルフィは「重要なのは中身だ」と理解しています。
例えば、赤髪海賊団の幹部『ラッキー・ルウ』はデブですが優秀ですよね。
人と違うことは個性であり、その人の魅力だと捉えれば、採用活動は自ずと変わってくるはずです。
常にオープンマインドで、その人の夢や実現したい世界観、つまり『信念』に注目しましょう。
もしワンピースが大好きなら、下の名言集もぜひご覧ください。