田中仁といえば、アイウェアショップJINSの創業者ですよね。
実は本名「たなかひとし」なのですが、仁(じん)とも読めるので、会社名を「ジンズ」にしたようですね。
田中仁は日本を代表する起業家の一人ですが、きっと数多くの苦労を重ねた上で、今のビジネスを築き上げたのだと思います。
その苦労や努力にはたくさんの学びがありそうですよね。
そこで今回は、田中仁の名言から仕事に関する様々なノウハウを学びたいと思います。
ビジネスパーソンはぜひご覧ください!
田中仁の名言集まとめ
人は結局、失敗しないと学べない。
周りから話を聞くのは簡単ですが、それでは自分の血となり肉となりません。
結局は”自分自身”が痛い目に遭わないと「人間は学べない」ということですね。
人生は一度きり。
あとで後悔するような生き方はおすすめできません。
チャレンジするのには勇気がいりますが、あとで後悔するよりは全然マシだと思います。
勝負をかけて材料を大量発注し、原価を下げてお客様が買いたくなるように売価を下げる。
どうやらこれがJINSの”勝ちパターン”みたいです。
田中仁は、ここぞと決めたら一気に勝負を仕掛けて、圧倒的な成果を出すそうです。
とてもシンプルですよね。
社長が仕事をしない会社は、社員だって必死にならない。
田中仁が最初に創業したJIN(ジェイアイエヌ)は、商品を企画して開発、卸売までする会社でした。
今でいう「製造小売業:SPA(Speciality store retailer of Private label Apparel)」に近いのですが、その事業が軌道に乗った段階で、毎晩調子に乗って飲み歩いたそうです。
しかし、気がつくと会社は大赤字になっていました。
気づくのが早かったので助かったそうですが、この出来事はとても勉強になったと語っています。
本気でチャレンジした失敗は必ず糧になる。
失敗は”経験値”になるので、その後の成功へと繋がっていきます。
決して無駄な失敗など無いので、恐れずにチャレンジしましょう!
守りに入って守りきれた会社はない。
これは田中仁が新卒入社した前橋信用金庫に勤めていた時、色々な経営者を見て知った事実について語った名言です。
必ず”環境の変化”は起こるので、企業経営とは前進するしかないのです。
日本では3万円、韓国では3000円。
韓国旅行に行った時、田中仁はメガネの価格差にびっくりしたそうです。
しかも韓国では『15分で受け渡し』というスピード感だったのですが、その頃の日本は『当日受け渡し』という商習慣すらなく、メガネは2日~3日待たされるのが普通だったのです。
確かに昔のメガネはとても高価なもので、受け渡しは1週間後、値段は3万円というのが普通でしたよね…
このギャップに「大きなビジネスチャンスを感じた」と語っています。
他の人が失敗してきたからって、僕がやっても失敗するなんていうことは決まっていない。
良いビジネスアイデアを思いついたとしても、色々調べるうちになんとなく「これは無理かもしれない…」という気分になってきますよね。
つまりやる前から負けを決めつけてしまうのです。
やる人間が変われば、行動が変わるので、おのずと結果も変わってくるはずです。
経営者が現状維持思考になると、現状さえも守れず、衰退していく。
現状維持は”衰退”の始まりです。
ビジネスパーソンはこの格言を覚えておきましょう!
打席に立つ前に、フルスイングして三振するのを恐れていちゃダメなんだよ。
勝負する前から負けることを考えているようでは一生勝てません。
この考え方はプロアスリートに通じるので、アスリートの名言集もぜひご覧ください。
メガネを低価格で提供し、その日の服や気分によってかけ替えられるような、ファッション性の高いアイテムにイメージチェンジするのだ。
メガネは「医療器具」という側面があったので、決して手軽な商品ではありませんでした。
そのような重苦しいメガネを、毎日付け替える「アイウェア」として再定義したのです。
もう、メガネはやめた方がいいのかもしれない。
競合他社がたくさん出てきて、メガネビジネスでも大きな損失が出たので、何度も「撤退」という2文字が頭をよぎったそうですが、「メガネビジネスを続けたい!」という想いの方が強かったので、それを続けた結果が現在のJINSになっているそうです。
メガネを作っている間の待ち時間、カフェで過ごせたらいいだろうなと思ったのだ。
これはカフェとメガネ店がセットになった「ジンズガーデンスクエア」という新業態を開業した際の名言です。
メガネには『レンズのハメ込み作業』があるので、どうしてもお客様を待たせることになります。
それを改善する試みだったそうですが、とてもクリエイティブですよね。
メガネ業界の競争が激しいレッドオーシャンの中で戦うよりも、新業態という新しい海に漕ぎ出そうと考えたのだ。
大手企業含めて、メガネ業界には競合他社がたくさんいるので、新業態で差別化を図ろうと考えたそうです。
具体的には「メガネ×雑貨」などのコンセプトショップですが、この考え方はブルーオーシャン戦略に基づきます。
ブルーオーシャン戦略のことを「誰もやっていないビジネスを探すこと」だと理解している人は多いですが、それは正しくありません。
本当の”ブルーオーシャン戦略”を理解したい人は、下の本を読んでみましょう。
メガネのレンズは”腐らない”。
これは文字通り腐らないという意味と、流行りがないという意味の、2種類が含まれています。
アパレルでありながら流行がないメガネという商材は、とても魅力的に映ったそうです。
- 我が社は何のために存在しているのだろう。
- 僕らは何のために働いているのだろう。
これが定まらなければ、会社を続けていく意味はない。
株式上場後、どう経営すればいいか迷っていた時、田中仁はユニクロ創業者である柳井正と面談しました。
どうやら面談ではケチョンケチョンにされたようですが、この機会をチャンスと捉えて、成長の糧にしたそうです。
柳井正は日本を代表する名経営者なので、その名言を知りたい人は下の記事をご覧ください。
世の中を変え、永続的に価値を提供する企業は、志で動いている。
志とは「ビジョン」とも言い換えられます。
高い志がなければ、偉業を成し遂げることもできません。
ビジネスリーダーはビジョンを掲げましょう!
もうJINSは逃げない。
王道を行く。
JINSは若者をターゲットにしたメガネ店でしたが、若者だけをターゲットすることは「業界大手との戦いを避ける」ことを意味しています。
差別化することは弱者が強者と戦う常套手段(ランチェスター戦略)なのですが、それでは業界No.1になることはできません。
なので、改めて業界一位を狙う戦略を考えたそうです。
追加料金をなくそう。
メガネ業界は価格がブラックボックスなので、消費者からの信頼度が薄くなっていました。
その温床になっていたのが”追加料金”という仕組みです。
「追加料金を無くす」と決断したことが、JINSを飛躍的に成長させたと語っています。
「入りにくい」というお客様がいるならば、本末転倒である。
店舗ビジネスにおいて、お店への入りやすさはとても重要な要素の一つだと言えます。
店舗経営にはコツがあるので、詳しく知りたい人は下の記事をご覧ください。
売れる時に売るものがないのが、一番まずい。
店舗ビジネスは在庫を抱えるので、そのバランスをコントロールするのが難しいですよね。
なので「売れそうな数量を考えながら仕入れる」というのが普通の経営者ですが、田中仁は「売り上げを最大化するために広告を5倍に増やす」という暴挙に出ます。
それに伴い、これまで売った(=仕入れた)ことがない量を一気に発注したのです。
これは創業者ならではの”大胆さ”と言えますが、この大胆な営業戦略によって売り上げがグンと伸びたそうです。
「メガネは視力が悪い人のもの」という常識を変えたい。
田中仁は、メガネは視力の矯正器具としての役割がある一方で「目を守るアイテムでもある」と考えたのです。
その発想から『機能性アイウェア』という文化を創造し、ドライアイの症状を緩和する「JINS Moisture」のリリースへと繋がっていきます。
製品やビジネスモデルを真似ていると、最終的に息切れして消えてゆく。
独自性のない猿真似は、結局その場しのぎでしかないので、環境の変化に対応できません。
ビジネスパーソンは、ただ単純に他社の真似をするような愚行をやめましょう。
ブルーライトは、JINSにとって天啓だった。
何気ない眼科医との会話の中で、田中仁は「ブルーライト」というキーワードを耳にします。
そのキーワードを見逃さず、ブルーライトをカットする「JINS PC(現在のJINS SCREEN)」の大ヒットへと繋げたのです。
1番と2番では、雲泥の差がある。
日本で一番高い山は”富士山”ですが、2番目に高い山を知っているでしょうか?
日本で一番売れている携帯電話は”iPhone”ですが、2番目に売れているスマートフォンはどの機種かわかるでしょうか?
このように、1番と2番では雲泥の差がついてしまうのです。
小売りの強い会社はみな、地方のお客様の目線をずっと持ち続けている。
東京でうまくいったビジネスモデルが、地方でうまくいくとは限りません。
しかし地方都市でうまくいったビジネスモデルは、全ての地方都市で通用するそうです。
”東京”という商圏には独自性があるのだと覚えておきましょう。
企業が福利厚生や社員の業務効率改善の一環で導入してくれるケースも多い。
メガネは個人的に買う商品でしたが、それをtoB向けの商材へとブラッシュアップしたのは素晴らしいですよね。
このような法人顧客の開拓は、販売数を飛躍的に伸ばせるので、「ウチの商品も法人向けに販売できないか?」というのは常に模索しましょう。
科学的な裏付けのある製品を作ること。
「ウチの商品は高品質ですよ」と言っても、信じてもらえなければ意味がありません。
JINSはサイエンスを味方にすることで、製品の説得力を強めたのです。
やると決めたら、一つずつ課題をつぶしていくしかない。
何か新しいことにチャレンジする場合、9割方の人は否定的な意見を言うはずです。
それでもチャレンジしてみたいという気持ちがあれば、課題を一つずつクリアしていくしかありません。
つまり”行動力”が肝になるのです。
寄せ集めの軍隊ではどんなに人数が多くても、1つの志のもとに集う兵士が集まった軍には勝てないだろう。
どんなにたくさん集まっても、それが”烏合の衆(うごうのしゅう)”では意味がありません。
ビジネスリーダーはチーム力の強化に努めましょう!