スティーブ・ジョブズと言えば、スティーブ・ウォズニアックと一緒にアップルコンピューターを創業した起業家ですよね。
iPhoneやiPod、iPad、Macなど、Apple製品を持っている人は多いはずです。
アメリカだけでなく、世界を代表する企業に育て上げた経営手腕は素晴らしいものでしたが、2011年に惜しくも亡くなりました。
経済誌「フォーチュン」では、過去数十年間で最高の経営者に選出されたことでも有名ですが、もちろん名経営者なので、たくさんの名言も残しているんですよ。
そこで今回は、Apple創業者「スティーブ・ジョブスの名言集」をまとめてみました。
ビジネスを成功に導く言葉ばかりなので、ぜひ参考にしてください。
ビジネスを成功に導く言葉一覧
ここからスティーブ・ジョブズの名言集をご紹介していきたいと思います。
ビジネスパーソンはもちろん、独立起業したい人、リーダーを目指す人にもピッタリなので、ぜひ最後までご覧ください。
スティーブ・ジョブスは、プロフェッショナルと一緒に働くことを好みました。
それはもちろんM&A(企業買収)でも一緒です。
Macに入れるソフトウェアについて悩んでいた時、ジョブスはAdobeの買収を考えたことがあります。
もちろんAdobeソフトウェアが超一流だと知って打診したのですが、結局断られてしまいました。
その後ジョブスは他の会社の買収を検討せず、この名言を残しました。
OK、誰も助けてくれないなら自分たちでやるまでだ。
きっと、Adobeを超える超一流のソフトウェア会社など他に無いと考えたのでしょう。
その結果、自社開発でiPhotoやiMovieなどが生まれていったのです。
アップルの特徴といえば、イノベーティブな製品をたくさんリリースしていることですよね。
消費者自身が気づいていないニーズを発見し、それに合う製品サービスを送り出すのです。
そのことについてスティーブ・ジョブスは以下のように表現しています。
自分が行く先はパックが来るポイントであり、パックがあった場所ではない。
「パック」というのはアイスホッケーのボールのことです。
アイスホッケーという競技はとてもスピードが早く、試合展開も目まぐるしいスポーツです。
しかもそのボールである「パック」はとても小さいので、それをドンピシャで受け取るのは高等技術を要します。
まさにスティーブ・ジョブズが目指していたのはそのようなイメージなのでしょう。
何が起こるのかをピタリと当てることはできない。
しかし、どこへ向かっているのかを感じることはできる。
イノベーティブな製品サービスを、次々とリリースし続けるスティーブ・ジョブズに対して、世間は預言者のような評価をすることがあります。
しかし本人は至って冷静で、「そんなことは無理だ」と言い放っています。
ミクロの物事を当てることはできませんが、マクロの観点で言えば「かなり高い精度で物事を当てることができる」とスティーブ・ジョブスは言っています。
アップルがやらないとどこもやらない。
だから僕はここにいるんだ。
ジョブスは競合他社(パソコンメーカー)のことを「仕入れた部品を、まったく面白味のない箱に入れて出荷するだけのメーカー」と酷評しています。
この名言はクリエイティブを追求する起業家としての使命感が感じられる言葉だと思います。
コンピューターに進んだのは、やってる人がほとんどいない領域だったからだ。
やっている人はほとんどいない領域には、無限の可能性を感じるのです。
真っ白なパレットに絵を描く、つまり芸術作品を作るイメージに似ているのです。
Apple共同創業者のスティーブ・ウォズニアックも「最高の発明家とはアーティストなんだ」と言っています。
何が欲しいかなんて、それを見せられるまでわからない。
消費者は自分のニーズに気づいていないケースが往々にしてあります。
それを「潜在ニーズ」と呼んでいます。
スティーブ・ジョブスはその潜在ニーズを探り出し、そこにプロダクトを当てるのが得意だったのです。
どんなマーケティングでも、駄作をヒットさせることはできない。
スティーブ・ジョブズの製品サービスに対する執念はとんでもないものだと言われています。
というのも、プロダクトが良くなければ、消費者には受け入れられないからです。
どんなに優秀なマーケターでも、プロモーションする製品サービスが駄作であれば、その力を存分に発揮できないのです。
Appleコンピューターは、イノベーティブなチャレンジをする会社です。
そのようなチャレンジをする場合、最終的には自分の直感に頼るべきだとジョブスは言います。
グラハムベルが電話を発明した時、市場調査をしたと思うかい?
するわけないじゃないか。
このように言って、新製品のことを一番よく理解している自分の勘と経験を信じるべきだと言ったのです。
腰を下ろして休むことは絶対に勧められない。
少し休憩するのは良いですが、そこで立ち止まってしまうのはよくありません。
常に前進し続けないと、すぐに衰退が始まってしまうのです。
次にどんな夢を描けるか、それがいつも重要だ。
スティーブ・ジョブズにとっての「夢」とは、自分の人生を賭けてまで実現したいビジョンのことを言います。
また、独創性やイノベーティブな創造性も重要なのです。
つまりジョブスに言わせてしまえば「誰もが作れるようなものは、他の会社に作らせておけば良い」ということになります。
自分だけが実現できる夢を描くべきなのです。
私たちのゴールは、いついつまでにではない。
最良の製品を生み出すのがゴールなのだ。
仕事という観点で見ると、どうしても納期(ゴール)を気にしがちですが、それは考え方のベクトルがズレてるのかもしれません。
スティーブ・ジョブスの考え方からすると、最良の製品を生み出すことこそがゴールなのです。
また会社を賭けることにしよう。
常に新しいことにチャレンジし続ける…
スティーブ・ジョブズの反骨精神を言い表したような名言だと思います。
リスクとリターンは常にトレードオフの関係にあります。
リスクをとるからリターンを得られるのです。
最善とは言えない状況でやった仕事に、一番誇りを感じる。
この名言は個人的にとても共感した言葉です。
起業というのは、良くも悪くも「ヒト・モノ・カネ」が不足しがちです。
そのような状況でも最大パフォーマンスを追求しなければいけません。
過去を振り返ってみると、そのような苦難を乗り越えられたことに対して誇りを感じ、それが成功体験になっていくのです。
急いで出来損ないを発表するよりは、期日を遅らせる。
しかし予定を遅らせるつもりはない。
スティーブ・ジョブスは「仕事のスピード」について大きなこだわりを持っていました。
無駄に時間を費やしたり、待ったりするのが大っ嫌いだったのです。
それは単なる妥協でしかないからです。
アップルが勝つには「マイクロソフトが負けなければ…」という視点を乗り越えなければならない。
AppleにとってMicrosoftは長年の宿敵でした。
ビルゲイツとスティーブジョブズは同じ1955年生まれで、自分の会社を創業したタイミングもたった1年しか違いません。
そういった意味でも因縁を感じていたのでしょう。
しかしアップルから追放されたスティーブ・ジョブズが暫定CEOに復活した1997年、その両者は電撃的な業務提携を発表したのです。
その時にジョブスは「パソコン市場で二人しかいないプレーヤーが協力し合わないなんて馬鹿げている」と言いました。
年をとればとるほど、動機こそが大切だという確信が深まる。
スティーブ・ジョブスの信念は一貫していて「世界一のパソコンを作ること」だったのです。
この動機があったからこそ、成功できたと語っています。
お金が目当てで会社を始めて、成功した人を見たことがない。
起業する目的が「お金」の人は成功しづらいと言われています。
なぜかと言うと、会社という存在を間違って認識しているからです。
まず最初に、自分のアイデアを社会に広めたい、夢を実現したいという動機があり、それを実行するための舞台が会社なのです。
そう考えた場合、お金は二の次になるはずです。
スティーブ・ジョブスは「会社経営は子育てに似ている」と言っています。
会社経営は常に順風満帆というわけにはいかず、時に売り上げが落ち込んだり、従業員をリストラしなければいけない局面もあるはずです。
そんな時には逃げ出したくなるかもしれませんが、ジョブスはこのように言って諭します。
その瞬間、人生で最も素晴らしい経験を放棄しているのかもしれない。
たくさんの苦労を共に乗り越えたからこそ「自慢の息子(娘)」と言えるのでしょう。
イエスではなくノーと言うことだ。
企業は成長していくにつれて、事業領域を増やしたがります。
「ヒト・モノ・カネ」が潤沢にあるので、どんどん手を伸ばしたがるのです。
しかしスティーブ・ジョブズは「選択と集中をすべきだ」と言います。
企業経営とは、何をするか決めることではなく、何をしないか決めることなのです。
どの車も移動という意味ではやることが同じだ。
でも多くの人がBMWに高いお金を払う。
1997年、アップルの暫定CEOに復帰したスティーブ・ジョブズは、まず提供する製品キーワードを絞り込みました。
- コンシューマ
- プロフェッショナル
- ポータブル
- デスクトップ
この四つに関連する製品サービスだけを開発することに決めたのです。
ジョブズは、デルやヒューレット・パッカードのような法人向けに安価なパソコンを提供している競合他社と戦うのではなく、プロフェッショナルとして活躍している個人に事業領域を絞ったのです。
そうすれば、プロダクトの付加価値に気づく人が必ず出てくると考えたのです。
何かを捨てないと前に進めない。
スティーブジョブスの辞書には「現状維持」という言葉がありません。
とにかく前進するしかないのです。
何につけ、トップ人材に目をつけることは、後々役に立つ。
スティーブ・ジョブスは最高のチームメンバーと仕事することを好みました。
なぜかと言うと、一流のメンバーがいれば、そこで仕事をしたい一流の人が入ってくるようになるからです。
一流のメンバーばかりであれば、二流以下の人は怖じ気づいて入ってきません。
ここに最高のチームを作る秘訣が隠されているのかもしれません。
私は才能をバックアップする。
スティーブ・ジョブズのことを「特別な才能がない人」と評価する人もいます。
なぜかと言うと、スティーブジョブズは一流の技術者でなく、天才経営者でもなかったからです。
例えば、Appleの基礎となった技術は共同創業者であるスティーブ・ウォズニアックのものですし、資本金はマイク・マークラに出資してもらったものです。
企業経営に関しては、ペプシコーラの社長だったジョン・スカリーが担いました。
ピクサーの時にもCG技術はエド・キャットムルが担当しましたし、制作は天才と言われたジョン・ラセターに丸投げで、制作資金はディズニーから調達して、マーケティングもディズニーに頼っていました。
そう考えた場合、ジョブスがやったことは「アイデア出し」や「ビジネスにおける交渉&プレゼン」だけということになります。
実際に本人も「僕が得意なのは才能のある人材を集めて、何かを作ることです。」と語っています。
つまりスティーブ・ジョブズが成功できた要因とは、一流の人材を集めて、その才能をバックアップしたことなのです。
企業経営者は、すぐに即戦力を欲しがります。
しかし、スティーブジョブスは以下のように言って一刀両断します。
即戦力なんて存在しない。
だから育てるんだ。
そもそも都合良く即戦力人材が手に入るなんて思わない方がいいのです。
世の中そんなに都合よくできていません。
優れた人材には、束ねる重力のようなものが必要だ。
この名言はスティーブ・ジョブズの役割につながっていきます。
多くの企業では一流のビジネスパーソンを抱えていますが、その人材を上手く使いこなせずにいます。
そこがアップルとの違いだとジョブスは言います。
まさにジョブス自身が「重力」となっているのです。
仕事はチームスポーツなんだ。
スティーブ・ジョブスは、事あるごとにチームメンバーに対して感謝の言葉を述べています。
最も優秀な人たちと仕事できるからこそ、最高の製品サービスがリリースできるのです。
ビジネスモデルはビートルズ。
スティーブジョブスは熱烈なビートルズファンだったそうです。
ジョブスいわく、ビートルズは四人のメンバーがお互いのウィークポイントを補い合うことで成り立っているそうです。
ジョブスのチーム運営もそのようなイメージなのかもしれません。
絶対に真似のできない、真似しようとすら思わないレベルの革新を続ける。
パソコン製造において、一般的には「ハード」と「ソフト」の両方持つことは非効率だと言われています。
実際にそれをアップルの弱点として挙げる人も多かったのです。
しかしスティーブ・ジョブスは「ハードとソフトを両方持っていることがApple最大の強みだ」と豪語したのです。
その両方を持っていたからこそ、他が真似できないようなイノベーションを実現できたのです。
研究費の多寡など、改革とは関係ない。
ビジネスにおいて、資金量は優位性をもたらすと考えられています。
確かにその一面はありますが、「イノベーションとは本来関係ない」とジョブスは言います。
イノベーションの本質は人材にあるので、その才能をどう取りまとめ、どうやってそれを実現するかが重要なのです。
スティーブ・ジョブズはAppleを成長させるためには、優れた企業経営者が必要だと考えていました。
そこで目を付けたのがジョン・スカリーです。
スカリーは38歳という若さでペプシコーラの社長になり、コカ・コーラを抜いてペプシグループを全米一位にした立役者です。
そのような大企業の社長を、ヘッドハンティングしようと考えたのです。
大企業の社長をヘッドハンティングするという発想自体がクレイジーですが、その時の口説き文句がこれです。
残る一生、ずっと砂糖水を売っていたいですか?
それとも世界を変えたいですか?
ほぼ無名のベンチャー企業に転職することをためらったスカリーですが、コンピューターの将来性や提示された好条件によって移籍が実現したのです。
この地上で過ごせる時間には限りがあります。
本当に大事なことを本当に一生懸命できる機会は、二つか三つくらいしかないのです。
スティーブジョブスは人並外れたスピードへの執着がありました。
色々考えていても何も進みません。
時間は限られているので、とにかく行動しましょう。
スティーブジョブスの交渉力やプレゼンテーション能力は非常に高いと評価されています。
ジョブズがアップルに復帰した1997年当時は、Microsoftがコンピュータ業界の覇者でした。
その創業者であるビル・ゲイツを訪問して、MacOSX向けのソフトウェアを開発して欲しいと依頼したのです。
この話にビル・ゲイツは乗り気ではありませんでしたが、次の言葉を聞いて驚いたそうです。
ビル、二人を合わせるとデスクトップの100%を押さえている。
確かに二人で100%を押さえていましたが、その内訳は「Microsoft:Apple=97:3」だったのです。
あたかも対等であるかのように交渉するジョブスのことを、ビル・ゲイツは以下のように表現します。
「あいつには驚かされるよ、売り込みの天才だな」
スティーブ・ジョブズが優秀な人材をヘッドハンティングする時、自信に満ち溢れた口説き方をするそうです。
ゼロックスの優秀なエンジニアだった人材をヘッドハントする時は、以下のように口説いたそうです。
優秀だと聞いていたが、ガラクタばかり作っていたな。
僕のところで働けよ。
ヘッドハンティングする時には、これくらい自信に満ち溢れていた方が上手くいくのでしょう。
1976年、スティーブ・ジョブスとスティーブ・ウォズニアックはアップルコンピューターを創業しました。
ヒューレット・パッカードに勤めていたウォズニアックは、会社を辞める決心がつかなかったそうですが、ジョブスからこう口説かれて決心しました。
お金は損するかもしれないけれど、自分の会社が持ってる一生に一度のチャンスだ。
大学を卒業せず、輝かしい実績もない二人には、自分の会社を持つというのは夢のまた夢だったのです。
スティーブ・ジョブスは極端なくらい強烈なリーダーシップを持っていたと言われます。
チームメンバーはジョブスが思い描くプロダクトを作るのですが、現場の開発メンバーにはなかなかそれが伝わりません。
そんな時、開発メンバーは「それは実現できない」「不可能だ」と言うのですが、ジョブスは以下のように言ってはねのけたそうです。
CEOは私だ。
その私が可能だと考えている。
iPodは、販売した当初「ただ高いだけ」と酷評されました。
それに対してジョブスが言った言葉がこれです。
iPodより高いスニーカーがある。
ほとんどの消費者にiPodの良さは伝わりませんでしたが、一部のユーザーはデザインやインターフェイスを気に入ったのです。
そこから爆発的な人気になっていきました。
ユーザーは誤魔化せません。
市場に出回っている粗悪品に、スティーブ・ジョブスは不満を持っていました。
本当にユーザーを満足させるためには、もっと高性能で、デザインの優れたプロダクトを提供しなければいけないと理解していたのです。
水道からはいくらでもただの水が出るけど、みんなお金を出してミネラルウォーターを買ってるじゃないか。
iTunesが出てくるまで、「音楽はタダで手に入れるもの」という悪習慣がインターネット上では出来上がっていました。
しかし無料サービスでは、自分が本当に欲しい音楽を手に入れることは出来なかったのです。
そこでジョブスは、圧倒的な品揃えと、使い勝手の良いユーザーインターフェースを用意して、iTunesをリリースしたのです。
終着点は重要じゃない。
旅の途中でどれだけ楽しいことをやり遂げているかが大事なんだ。
人生を旅に例えて、その過程を楽しんでいるスティーブ・ジョブスの様子を表現した名言だと思います。
全力で人生を楽しみましょう!
今日が人生最後の夜だったら、会議とこの女性のどっちを取る?
スティーブ・ジョブスほど「死」について語っている経営者は珍しいと思います。
この名言と似た行動ですが、ジョブスは鏡に映る自分の顔を見て「もし今日が人生最後の日だったら、今日やろうとしていることを“やりたい”と思うだろうか?」と毎日自問自答していたそうです。
つまり毎日死ぬことを考えていたのです。
その自問自答に対して「ノー」が続くようになれば、それは変化すべきタイミングだと言っています。
点と点が将来結びつくと信じなくてはいけない。
信じるものを持たなければいけないのだ。
スティーブ・ジョブズは、スタンフォード大学の卒業生に対して「Connecting the dots」と呼ばれる演説をしました。
今やっていることは、全てこれからの人生に繋がっていくのです。
創造とは結びつけること。
神様であれば天地創造のようなことをするかもしれませんが、人間の創造とは無から有を生み出すことではありません。
ほとんどのケースで既にあるモノを改良したり、少しアップデートする程度なのです。
情熱がたっぷりなければ生き残ることはできない。
何かを成し遂げたい場合、「情熱」が必要だとジョブスは言います。
情熱を注ぎ込めるアイデアや問題意識がなければ、人は簡単に諦めてしまうのです。
大事なのは自分の心に素直になることだ。
好きなことだけをやっていれば楽しいですよね。
しかし現実は複雑なので、やりたくない仕事をやったり、望んでいない状態に甘んじている人は多いはずです。
ジョブスはそのような「自分を偽る行為」をやめるように諭しているのです。
金のためにやってきたわけではない。
買いたいものなんてすぐ尽きてしまう。
スティーブ・ジョブスのような成功者は「買いたいものがあるのは幸せだよ」と言います。
世界有数の億万長者になったジョブスですが、その生活はとても質素だったそうです。
擦り傷のついたステンレスを美しいと思う。
僕たちだって似たようなもんだろう。
iPhoneをケースに入れたり、iPadカバーをつけたりする人は多いと思いますが、ジョブスはそのような行為が気に入らなかったそうです。
スティーブ・ジョブズにとって、既に完成されたデザインに、わざわざカバーをかける行為はナンセンスに映ったのです。
そして製品についた傷は、その人の人生そのものであり、その人の個性とも言えます。
それを嫌うことは、その人の人生を否定することにつながると考えたのです。
失敗を覚悟で挑み続ける。
それがアーティストだ。
世の中を変えるようなイノベーションを起こすためには、ある程度のリスクを背負わなければいけません。
もちろん失敗することもあるでしょう。
しかしそれを恐れたら、世の中を変えることなどできないのです。
あれこれ口を出さないのは我々の見識だ。
他社はあれこれ手を加えて役立たずにしてしまった。
スティーブ・ジョブスは、異常なくらいユーザーインターフェース(UI)やプロダクトデザインにこだわりを持っていました。
なので「これで完璧!」と言える状態でなければリリースしなかったのです。
それでも消費者から受け入れられるかは別の話です。
もし受け入れられなかった場合、不安になってあれこれ改修しようと考えますが、ジョブスは自分のセンスを信じて、大きな改修はしなかったそうです。
結果的にそれが成功につながったと言っています。
IBMはパソコンを知性の道具ではなく、データ処理の機械として売っている。
スティーブ・ジョブスの考え方は一貫しています。
コンピューターとは、人間の可能性を最大限に引き出すためのツールなのです。
それ以外のコンピューターをジョブスは認めませんでした。
全ての物事を一変させるような革命的な製品が時として現れる。
この名言は2007年にiPhoneがリリースされた時の言葉です。
ジョブスの目的は世の中をあっと驚かせて、世の中を今よりも良くすることです。
それにはイノベーションが必要なのです。
スティーブ・ジョブスがAppleに復帰したとき、とにかくたくさんの製品がリリースされていました。
それらの製品を見ながら、「この製品はどんなコンセプトで、どんな魅力があり、どんな客が買うのか?」と一つずつ社員に質問していったそうです。
その質問に対して答えられる社員は一人もいませんでした。
その時に言った名言がこの言葉です。
製品を知らずに、どうやって客に勧めるんだ?
クレイジーだよ。
スティーブ・ジョブスはテレビを嫌っていたと言われます。
テレビについては以下のようにも言っていました。
テレビを見ると僕たちをアホにしようという陰謀の匂いを感じた。
ジョブスにとってテレビは「最も有害なテクノロジー」ですが、コンピューターは「人類が作り出した最高の発明品」なのです。
スティーブ・ジョブズがAppleに復帰した時、凄まじく悲惨な状態でした。
なので、優秀な経営者と持て囃されていたマイケル・デルに「あなたがAppleのオーナーならどのような経営再建を講じるか?」と質問したそうです。
それに対して「すぐに会社を解散して、株主にお金を返すね」とデルは答えたそうです。
しかしそこから10年後、Appleの株価はDELLを超えて、アメリカを代表する企業にまで成長しました。
その時、社員に対して伝えたメッセージがこれです。
マイケル・デルも未来を予測できるわけじゃない。
いつか金の壺が見つかると思っていたが、それが偽物じゃない保証はなかった。
これまで世の中にないものを創造する時、ワクワクする気持ちの反面、不安な気持ちが出てきます。
「もし失敗したらどうしよう…」と考えると、夜も眠れません。
そのような強烈なプレッシャーをスティーブ・ジョブスも感じていたのです。
危機に直面すると、物事がよく見えてくる。
一見すると成功者に見えるスティーブ・ジョブスですが、その陰にはたくさんの失敗が隠れているのです。
例えば、自分が創業したアップルからは一度追放され、その後に創業したネクストは倒産寸前、買収したピクサーは金食い虫なので、買収したことを後悔する日もあったそうです。
また、一生懸命作り上げたiPodも販売当初は「高いだけ」と酷評されました。
しかし、そのような危機を乗り越えるたびに、人間は強くなれるのです。
前進し続けられたのは、自分がやることを愛していたからだ。
作業として仕事するのと、情熱を傾けて取り組むのでは全く違います。
果たしてどちらが幸せな人生なのでしょうか?
その答えがこの名言の中にあるのです。
ある期間、完全に失敗だと言われ続けることになる。
人間は自分の理解できないモノに拒否反応を示します。
本当に素晴らしいプロダクトだったとしても、それは理解されるまではある程度の時間が必要なのです。
iPodは最初「高価なだけ」と酷評され、iPhoneですらも最初は「誰が買うのかわからない」と言われていたのです。
自分の居場所を自分で作るんだ。
スティーブ・ジョブスは、Appleから追い出された時、決して諦めようとは思わなかったそうです。
30歳という若さで1億ドル以上の資産を持っていたので、普通の感覚では引退してもおかしくありません。
しかし挑戦することをやめなかったのです。
「これからもコンピューターを作り続けたい!」という情熱だけで、次の会社「ネクスト」を立ち上げたのです。
スティーブ・ジョブスがAppleのCEOに返り咲いた時、社内の状態は想像を超えるひどさだったそうです。
その当時を振り返って言った名言が人の言葉です。
最初は荒涼としたもので、僕でさえ諦めようかと何度も思った。
ビジネスをしていると、諦めたくなる局面が何度もやってきます。
しかしその壁は必ず乗り越えることができるのです。
言ったことが覚えられないなら、今すぐやめろ。
スティーブ・ジョブズは一体何が凄かったのでしょうか?
ここまで読み進めた人はわかると思いますが、ジョブスは”人を動かす天才”だったのです。
ジョブスと一緒に仕事する場合、その選択肢は「会社を去る or 死ぬほど働く」しかないのです。
スティーブ・ジョブスは、部下からの「できない」「無理だ」を受け入れることはしません。
しかし時に、「それは無理だ」と言って聞かない部下も出てくるのです。
そんな時には、下のような言葉を伝えるそうです。
君ができないって言うなら、誰か別の人を探さなくちゃ。
結局、すべてジョブスの思い通りになってしまうのです。
この名言は社員である開発エンジニアに向けられた言葉です。
月曜日?
冗談だろ?
お前のプリント基板なんだぜ。
動くかどうか今夜中に確かめたくないのか?
こんなこと言われたら、すぐにやらざるを得ませんよね。
スティーブ・ジョブスは、本当に人を動かす天才だと思います。
僕の一番の貢献は、本当に良いもの以外には、常に口を出し続けたことだ。
スティーブ・ジョブスはプロダクト開発にあたって、本当に細かいところまで、徹底的にこだわる人だと言われています。
それを表す逸話があります。
あるエンジニアが、試作品をジョブスに持って行った時、パソコンを解体して基板の裏にある配線を見たそうです。
その配線が美しくないと言って、作り直しを命じたのです。
それに対してエンジニアは「こんなところ誰が見るんですか?」と質問すると、「僕だよ。」と答えたそうです。
週90時間、喜んで働こう。
週90時間は、七日間(一週間)働き続けたとしても、1日あたり12時間~13時間の計算になります。
スティーブ・ジョブスは週80時間を切るメンバーに落ちこぼれの烙印を押していたそうです。
このような猛烈な職場なので、その環境を楽しめるメンバーしか生き残れないのです。
マッキントッシュの開発会議で、スティーブジョブズは持っていた電話帳を机の上に放り投げてこう言いました。
これがマッキントッシュの大きさだ。
これ以上大きくすることは許されない。
当時のコンピューターの半分以下の大きさだったので、それを聞いたメンバーは青ざめたそうです。
しかしジョブスは「できない」とか「無理だ」を受け入れてくれる人ではありません。
しかも技術的な側面は一切お構いなしなのです。
それでも期待に応えようとメンバーは奮起し、結果的にジョブスの思い描くプロダクトが出来上がったのです。
優れた仕事をできないのは、そう期待されていないからだ。
スティーブ・ジョブズはメンバーに対していつも無理難題を押し付けます。
それをする背景には「超一流のメンバーだから大丈夫」という安心感があるのだと思います。
その期待に応えるように、メンバーも結果を出していくのです。
まとめ
スティーブ・ジョブズはAppleを創業してから、たった4年で株式を上場させました。
そして30歳の頃には1億ドル以上の資産を持った大富豪になったのです。
しかしその人生は紆余曲折しているので、決して順風満帆とは言えません。
今はもう亡くなった偉人ですが、ジョブスの人生には学ぶべきことはとても多いように感じます。
ここで紹介したジョブスの言葉から、明日を頑張る活力を得てください。