求人媒体などでおなじみのリクルート社が発案した「ヨミ表」をご存知でしょうか?
営業職の人であれば、一度くらい「ヨミ表」というカルチャーを耳にしたことがあるかもしれません。
「セールスが強い!」と評判のリクルート社が使っている「ヨミ表」なので、どういう仕組みなのかヒジョ~に気になります…
そこで今回は、リクルート社の営業で使われている「ヨミ表」について解説したいと思います。
「ヨミ表」のテンプレートもダウンロードできるので、これからヨミ表の活用を検討している人はぜひご覧ください。
リクルート発案の”ヨミ表”とは?
まず始めに「ヨミ表とは?」という部分に触れておきたいと思います。
ヨミ表とは、営業チームやメンバーが目標達成するために用いる「目標達成のシミュレーションツール」のことです。
そもそも”ヨミ”という言葉には、「先の展開を予測する」という意味が込められているので、そういった意味では「セールスの進捗表」と言い換えることもできるでしょう。
とやかく言っても、言葉だけでは伝わらないので、まずはヨミ表のビジュアル(下の画像)をご覧ください。
このように月毎集計していくのですが、ポイントとしては「見込みランクが3つしかない」という点です。
- Aヨミ
- Bヨミ
- Cヨミ
一般的な会社では「見込度:ランクS、ランクA、ランクB、ランクC、ランクD…」のように細分化されていますが、ヨミ表においてはランクが3つしかありません。
というよりも、この3つのランクだけで十分なのです。
その理由をここから解説していきたいと思います。
Aヨミの定義とは?
ヨミ表を運用するにあたっては「ランクの定義」がとても重要な役割を持ちます。
まずAヨミの定義ですが、以下の通りとなります。
事務的に必要な手続きは残っているが、お客様が発注してくれることは確定している。
つまり契約書(又は申込書)の回収や、入金はまだですが「お客様が発注するのは確約されている状態」がAヨミです。
なので、Aヨミを報告するというのは責任重大で、この読みが外れてしまうと大目玉を食らうハメになります。
それでは「発注するのが確約されている状態」というのは、どのようなシチュエーションなのでしょうか?
例えば、お客様から「発注したいと思っています!」と言われるのはAヨミではありません。
「社内稟議を出すので、見積書作成してください」というのもAヨミではありません。
Aヨミというのは「社長の口頭OKはもらっているし、会社内でのプレゼンも終わっている。あとは形式的に稟議を出すだけだから何も問題ないよ」と言われているシチュエーションです。
Bヨミの定義とは?
Aヨミの次に重要な「Bヨミ」の定義は以下の通りです。
顧客は提案を受け入れているが、まだ懸念点があり、その懸念点を払拭するような提案を求められている状態。
このBヨミを受注するためには、まず”具体的な懸念点”を把握しなければいけません。
なので「お手続きを進める上での懸念点を教えてください。」や「導入に関して、会社内でどのような反論が出そうですか?」などを聞いてみるのが良いでしょう。
この時の懸念点は、受注するために乗り越えなければいけないポイントなので、腹を割って本音で話してもらう必要があります。
ただしその前提になっているのは「顧客が提案を受け入れている」ということです。
なので、見込度が低い場合には「そもそも懸念点が曖昧」という状態になるので、その選別をしっかりする必要があります。
Cヨミの定義とは?
Cヨミは最も低い見込み度合いですが、その定義は以下の通りです。
お客様が商品・サービスに関心を示して、「提案してほしい!」と思っている状態。
Cヨミとは言っても、単なる情報収集ではなく、商談化している状態を指します。
もしかしたらCヨミを”見込顧客”とみなしている会社があるかも知れませんが、リクルート的にはかなり確度の低い見込み客ということですね。
お客様は購入を決めていませんが、基本的には前向きになっている状態がCヨミです。
決して「ぜひ検討したいですね!」というリップサービスの類ではなく、お客様自身「心から提案してほしい!」と思っていることがポイントです。
このCヨミかどうかを区別する方法はとても簡単です。
それは、営業マンから「詳しいご説明をいたしますので、ぜひ部長(又は社長)も一緒にご同席されていかがですか?」という風に言えばOKです。
その返答で相手のスタンスがわかるはずです。
- Yes=Cヨミである。
- No=Cヨミでない。
このようにお客様とコミュニケーションしながら、見込度合いを測っていくのです。
※ヨミ表のテンプレート(無料ダウンロード)は次のページです。