ビジネスをする上で、やってはいけないことや、タブーとされていることはたくさんあります。
そのようなビジネスマナーは大手企業に属していれば社内研修で教えてもらえますが、中小ベンチャー企業の場合には自分で学ぶしかありません。
そこで今回は、今更人に聞けない社会人のマナーを一覧にして解説したいと思います。
ほぼ全てのビジネスマナーを網羅しているので、新入社員や就職を控えた大学生など幅広くご覧ください。
社会人のビジネスマナー
ここから会社員(サラリーマン)として身につけるべきビジネスマナーについてご紹介していきます。
どれも大切なマナーなので、きちんと理解しておきましょう。
だらしない格好はしない
社会人とは「ビジネスマナーを理解した、責任感ある人」のことを言います。
つまり「仕事をしていれば立派な社会人」という訳ではないのです。
会社に所属するということは、その会社の看板を背負っていることにも繋がります。
社員がだらしない会社は、適当な会社だと思われて、世間に悪い印象を与えてしまうのです。
これはビジネス全体にマイナスの影響を及ぼします。
第一印象の良し悪しは「すべて身だしなみにかかっている」と言っても過言ではないでしょう。
整髪することは当たり前ですが、ワイシャツに皺がないかもチェックして、スラックスの折り目もきちんとしましょう。
社会人生活を送る上で必要不可欠なアイテムは「スチームアイロン」です。
新社会人は必ず用意するようにしましょう。
ハンカチやティッシュを持参する
学生だった頃はハンカチを持ち歩くことなどありませんでしたが、社会人にとっては必須アイテムだと言えます。
会社員として働く場合には、ほとんどの人がスーツ姿になると思います。
トイレに行ったあと手を洗って、その濡れた手を拭くハンカチを持っていないと、手が濡れたままで仕事することになってしまいます。
それだけではなく、お客様と商談している時に、顧客がお茶をこぼしてしまった場合、ハンカチを持っていればスマートに渡すことができますよね。
それと同じくティッシュを持参することも大切です。
鼻水や鼻血が出た場合の応急処置として持ち歩くのはもちろんですが、お客様に渡すためということもあります。
そのような気遣いができる社会人は「ビジネスマナーが良い」という印象を与えられるでしょう。
クールビズでも油断しない
地球温暖化の関係で浸透したクールビズですが、薄着だからといって”だらしない格好”をしないようにしましょう。
クールビズとは、
- 夏場のジャケット不要
- 夏場はネクタイ不要
などで冷房温度を下げすぎないようにする国策です。
このような軽めの格好になるため、どうしても油断する気持ちが出てきてしまいます。
本質的には「軽装をしましょう!」という政策ではないので、TPOに合わせた格好を心がけましょう。
香水は原則的にNG
プライベートであれば問題ありませんが、ビジネスの現場では基本的に香水をつけないようにしましょう。
女性であれば多少の香水も構いませんが、男性ビジネスマンは避けた方が無難だと思います。
一般的に商談ルームや会議室は狭いので、ニオイのきつい香水は相手を不快にさせる可能性があります。
きちんと自己管理しよう!
大学生の頃は「時間はあるがお金がない」という状態でしたが、社会人というのは「時間はないがお金がある」という状態になります。
なので、仕事帰りに無理して飲み歩く人が多いのです。
その結果、二日酔いになったり、昨日と同じ服装で出社するなんて人も出てきます。
しかしこのような学生気分の自己管理は、社会人にとってタブーと言えます。
飲み歩くことはプライベートですが、それを仕事にまで影響させることは決して好ましいとは言えません。
社会人には責任感が求められるのです。
酒臭い二日酔いのままお客様と商談するなんてもってのほかです。
これも一つのビジネスマナーだと理解しておきましょう。
仕事とプライベートを混同しない
社会人はとにかく時間がないので、プライベートの時間を大切にしたいと思うはずです。
だからといって仕事を適当にやることはお勧めできません。
例えば、仕事帰りにデートの約束がある場合、そっちばかりが気になって仕事が手につかないという人もいるでしょう。
しかしそのような働き方はタブーと言えます。
仕事は仕事できちんとこなし、プライベートも全力で遊ぶことが社会人としてのマナーなのです。
明日の準備をしっかりする
一般的な会社員は月曜日から金曜日に出社して、土日は休みになると思います。
毎日会社に行くことが当たり前なので、それに備えてしっかり準備しておくことが大切です。
例えば会社に遅刻することなどあってはなりません。
もし明日台風が直撃するのであれば、その対応策を考えておくことも仕事の一環です。
「台風がきたから遅刻してもOK」というロジックは、社会人では通用しません。
会社と従業員は雇用契約を交わしているので、給料が支払われます。
つまり会社員には、契約を履行する為の"努力義務”が発生するのです。
会社を学校だと勘違いしないようにしましょう。
学生気分のように考えるのではなく、社会人としてのマナーを守るべきなのです。
若者言葉を使わない
会社には新入社員のような若い人もいれば、年配者もいます。
なので、会社という場所では、ある程度コミュニケーションにも注意することが求められます。
節度を持って過ごさなければ和が乱れてしまうので、要注意人物にされかねません。
代表的な使ってはいけないNGワードが「若者言葉」です。
若者言葉とは「超」がつく言葉や、「マジで」とか「ウケる」、「エモい」などのスラングも含まれます。
このような言葉はだらしない印象を与えるので、会社内だけではなく、商談中も使ってはいけません。
敬語(言葉遣い)をマスターする
敬語に対して苦手意識を持っている人は多いと思います。
敬語の基本は、
- 尊敬語
- 謙譲語
- 丁寧語
の三つです。
尊敬語とは、相手のことを敬う言葉です。
謙譲語とは、自分のことをへりくだる言葉です。
そして丁寧語とは、「です。」や「ます。」などを付けた丁寧な表現全般を指します。
他にも自分の会社のことを「弊社」と言ったり、相手の会社のことを「御社」と言ったりします。
このような言葉遣いは基本的なビジネスマナーなので、もし足りないと思っている人は本を読んで勉強してみましょう。
知ったかぶりしない
ビジネスの現場では様々な表現が飛び交うので、自分が知らない言葉に出くわす機会も多いと思います。
そんな時には、知ったかぶりをしてはいけません。
上司に怒られるのが怖くて、知ったかぶりをしてしまうと、後で取り返しのつかない大惨事になる可能性もあります。
聞くは一時の恥、聞かぬは一生の恥
このことわざにもある通り、知らないことを聞くのは、その時に恥じをかくだけで済みます。
むしろ知ったかぶりをする方が恥ずかしい事なのです。
整理整頓する
自分のデスクの上や、鞄の中、ロッカーの中などを整理整頓することは社会人として当たり前のことです。
整理整頓できていない状態では仕事の効率が悪くなってしまうので、結果的に自分が損することになります。
仕事の生産性が悪くなるということは、会社にも迷惑をかけるということです。
最も理想的な働き方は、就業時間中にきちんと仕事をこなして、残業をせずに退社することだと思います。
このような働き方に近づけるよう、自分の周りは常に整理整頓しておきましょう。
納期を守る
どんな仕事にも納期が存在します。
「●●までに資料を作成してくれ!」という依頼が部長からきた場合、その納期に間に合わなければいけません。
ゆっくり丁寧にクオリティの高い資料を作ることはとても良い心掛けですが、その結果納期に間に合わないようでは話になりません。
- クオリティ70点の資料を納期通りに提出する
- クオリティ100点の資料を納期に遅れて提出する
この二つでは①の方が高く評価されます。
もちろん高いクオリティの資料を納期通りに提出するのが社会人としての理想ですが、そればかり求めていても仕方ありません。
自分が納期を守らないことによって、部長を筆頭に、そのプロジェクトに関連する多くの人が迷惑を被ることになります。
「人に迷惑をかけない」ということは基本的なビジネスマナーだと心掛けましょう。
報連相を徹底する
報連相(ホウレンソウ)とは「報告」「連絡」「相談」の頭文字をとった言葉です。
これはビジネスをする上で、社会人の基本だと言われています。
これを全てきちんとこなしていれば、失敗したとしても、大きな失敗に繋がることがなくなります。
例えば案件の進捗状況を上司に報告したり、仕様の変更をお客様に事前連絡したり、顧客からの要望を上司に相談することは、仕事を円滑に進める上で必要不可欠だと思います。
仕事は一人でやるものではなくて、チーム(会社内)で連携しながら進めていくものです。
常にチーム全員が内容を把握できるように心掛けましょう。
勝手に直行直帰しない
直行直帰とは、会社に寄らずにお客様のもとへ訪問したり、会社に寄らずに自宅へ帰ることです。
どちらも会社を経由しないので、「きちんと起きているのか?」「無事に帰れたか?」という心配事が増えてしまいます。
なので、基本的に会社は直行直帰を推奨しないと思いますが、業務効率を上げるためには直行直帰した方が良い場面もあるはずです。
そんな時には自分一人の判断で直行直帰するのではなく、きちんと上司に相談しておきましょう。
もし自分が直行したことを上司が把握できていない場合、「部下を管理できていない」ことがその上司のマイナス評価にも繋がってしまいます。
会社組織で働くということは、人に迷惑を掛けないことも含まれています。
それも社会人としてのビジネスマナーだと理解しておきましょう。
情報漏洩に注意する
度々ニュースで目にするのが「情報漏洩の事案」です。
個人情報が流出したり、取引情報が漏洩するなど、毎日のように様々な情報漏洩が起こっています。
そのほとんどは悪意のある情報漏洩か、うっかりミスによる情報流出だと思います。
特に新入社員のうちはコンプライアンス意識が薄いので、自社の顧客情報を友達に話してしまったり、家族だから大丈夫だと思って取引先の情報を話してしまう人がいます。
しかしこれらも立派な情報漏洩案件の一つです。
会社内の情報は絶対に外部に漏らしてはいけません。
これは社会人の基本だと心得ておきましょう。
備品を私物化しない
会社には様々な備品があります。
例えばボールペンやコピー用紙、ティッシュペーパー、クリアファイルなど数え上げればキリがありません。
そのような備品を自宅に持ち帰ってしまう人が一定数見受けられますが、絶対にそのようなことはやめましょう。
備品とは会社の経費で買ったものなので、備品の所有者は会社です。
その備品を自宅に持ち帰るということは「窃盗罪」や「横領罪」に当たるのです。
そして会社内の備品やシステムを、勝手にプライベートで使うこともタブーに該当します。
例えば会社のコピー機を使って、プライベートの旅行スケジュールをコピーするなんてことも御法度です。
泥棒と同じことをやっているのだと自覚しましょう。
きちんと体調管理する
「身体は資本」という言葉がある通り、働く上で健康な状態を保つことは大切だと思います。
例えば自宅に帰ってから手洗いうがいをすることはもちろんですが、きちんと睡眠を取って翌日に備えることも大切です。
プライベートだからといって夜遅くまで飲み歩いて、そこで風邪をうつされたりしたら社会人として失格です。
「少し風邪気味っぽいけど無理して出社する」ようなことも避けた方が無難だと思います。
社会人というのは周りに迷惑をかけないことが基本です。
もし無理して出社した結果、職場の同僚に風邪がうつってしまったら元も子もありません。
人の仕事を邪魔することにもなるので、身勝手な行動は慎むようにしましょう。
無断欠勤&無断遅刻はしない
プライベートの待ち合わせに遅刻するのは別に構いませんが、仕事となるとそうはいきません。
仕事の場合、会社と従業員は雇用契約を結んでいるので、何かあった場合、会社にも”使用者責任”が生じるのです。
なので無断欠勤した場合には、管理者である上司が安否確認をしなければいけません。
もちろん無断遅刻に関しても同じです。
身勝手な行動をとることで、会社関係者に迷惑をかけてしまうことになります。
これは社会人として恥ずべき行為なので、絶対にやらないようにしましょう。
ミスを素直に認める
仕事をしていると何らかのミスをするはずです。
逆にミスをしない人なんて、一人もいないでしょう。
なのでミスをすることは仕方ありませんが、ミスを放置することによって、さらに被害が拡大するケースもあり得るので注意しましょう。
そうすると結果的に会社に迷惑がかかったり、最悪のケースでは大きな経済的損失につながる可能性もあります。
従業員の使命とは、会社に何らかの利益をもたらすことです。
ミスを認めなかったり放置する事は、この使命と真逆の行動なので、絶対にやってはいけない行為だと心掛けましょう。
休暇前は引き継ぎをする
会社員には「有給休暇」という制度が法律で定められています。
なので、毎年ある程度まとまった休みが取れるはずです。
これは労働者の権利とも言えますが、だからといって勝手に休んでいいわけではありません。
社会人の基本は、人に迷惑をかけないことなので、自分が休むことで周りに迷惑がかかることは本末転倒です。
なので休暇前にはきちんと引き継ぎをしましょう。
想定されるようなシチュエーションを全て網羅して、それに対応するやり方、もしくはマニュアルを用意しておくのです。
後任者が問題なく業務にあたられるようにしておくのも、社会人としての義務だと思います。
これも立派なビジネスマナーだと心得ましょう。
退職する場合は手順を守る
一昔前は終身雇用が当たり前でしたが、現代は転職することが当たり前の時代ですよね。
なので、ビジネスパーソンであれば転職する機会が訪れるかもしれません。
ただし転職する場合にはある程度の手順があるので、それをきちんと守って円満退社することが大切です。
まず退職を申し出るタイミングですが、自分が退職を希望する1ヶ月以上前には上司に伝える必要があります。
もし社内の重要なポジションにいるのであれば、2ヶ月前~3ヶ月前くらいは申し出た方が良いと思います。
その時には、直属の上司にいきなり退職意思を伝えるのではなく、少し上の先輩社員に一度相談してから、直属の上司に伝えるようにしましょう。
それまでに用意しておきたいのが「退職願」です。
退職願とは、退職を願い出る旨が記載されている書類のことです。
退職する意思を上司に伝える場合、退職願も懐に忍ばせておきましょう。
そして無事に退職するタイミングが決まった場合、後任者に対する引継ぎ業務を行うと思います。
この時には漏れがないように引き継ぎを行い、後任者に迷惑をかけないことが大切です。
そして退職の日が訪れたら、上司やお世話になった人達にきちんと挨拶回りましょう。
「飛ぶ鳥跡を濁さず」ということわざもあります。
最後までしっかり対応することが社会人としてのビジネスマナーなのです。
勝手に副業をしない
世間一般的に副業解禁されたので、誰でも自由に副業できると勘違いしている人がいますが、副業を始める前に、まず自分の会社の就業規則を確認してみましょう。
就業規則の中に「副業禁止」という文言があった場合、勝手に副業すると問題になる可能性があります。
副業することで情報漏洩につながったり、本業に支障をきたす可能性があるので、会社として副業禁止しているケースもあるのです。
それでも副業したい場合には、きちんとその理由を会社に説明して、事前に了承を取っておくべきだと思います。
会社は組織で動いているので、一人でも和を乱す人がいる場合、その存在自体が大問題になったりします。
副業することは決して悪いことではありませんが、やり方次第では「悪」になってしまうので十分注意しましょう。
入電には積極的に出る
会社にはビジネスフォンと呼ばれる固定電話が設置されています。
固定電話には基本的にお客様が連絡してきますが、会社内にはたくさんの人がいるので、全員が「誰か出るだろ…」と考えて、なかなか電話に出ようとしないのです。
このような職場環境は決して良いとは言えません。
入電を放置することは大切なお客様を待たせる事にもなりますし、最悪のケースではクレームになるので、無駄な時間を浪費することにも繋がりかねません。
特に新入社員など若手社員の場合には、誰よりも早く電話に出るようにしましょう。
電話に出る目安は「3コール以内」です。
電話は誰が取るかが重要なのではなく、早く取ることが重要なのです。
しっかりメモを取る
メモは社会人の基本だと思います。
上司から聞いた話を頭で記憶できる人もいますが、それだけでなくきちんとメモする癖を付けましょう。
メモを取ることで相手に聞いていることをアピールできる上、もし忘れてしまった時のリスクヘッジ(保険)にもなるからです。
これは電話対応の時も同じです。
お客様からの電話に出た場合、何か伝言を頼まれる事もあるはずです。
そんな時には頭で覚えるのではなく、きちんと内容をメモして担当者へ渡しましょう。
ガチャ切りしない
ガチャ切りとは、電話した後に勢いよく受話器を置くことを言います。
これをやられると、大きな音を立てて電話が切られるので、それを聞いた相手は喧嘩売られたような感覚になります。
基本的にガチャ切りをするシチュエーションとは「相手のことを拒否したい」ときなので、意識しているかしてないかは別として、ガチャ切りをされた場合、相手の印象は必ず悪くなるはずです。
ビジネスにおいて、お客様や取引先と喧嘩してメリットを被ることなど一つもありません。
電話を切る場合には、指でそっとフックを押せば静かに電話を切ることができます。
社会人のビジネスマナーとして、絶対にガチャ切りはしないようにしましょう。
クレーム対応のやり方を覚える
仕事をしていると、多少なりともお客様からクレームを受ける場面があると思います。
その時には、冷静に対応するようにしましょう。
決して感情的になってはいけません。
たとえお客様から言われた言葉に腹が立ったとしても、反抗的な言葉を口にすることはタブーなのです。
とはいえ、世の中には「クレーマー」と呼ばれる人たちが一定数います。
全面的にこちらが悪いという姿勢を見せてしまうと、そこにつけこまれて、結果的に大変な労力とコストを支払う羽目にもなり得ます。
なので、今回のクレームは本当なのか、単なるクレーマーなのかを判断することが必要です。
もし自分では手に負えないと思った場合、すぐ上司に助けを求めましょう。
上司と一緒にクレーム対応すれば、「会社として対応した」ということになるので、傷は浅くて済むはずです。
SNSの利用は注意する
現在はSNSが発達しているので、誰でも個人の意見を発信できるようになりました。
しかし社会人の場合には、なんでもかんでも自由に発信できるとは思わないようにしましょう。
一時期話題になった「バカッター」が良い例ですが、例えばあなたが面白半分で犯罪まがいの情報をTwitterに投稿した場合、それはあなた個人の発信というよりも、「●●会社の社員が…」というふうに報道されてしまうのです。
あなたはあくまでもプライベートで発信したつもりでも、世間の捉え方は全く違うかも知れません。
これはSNSを利用した誹謗中傷も一緒です。
タレントなどの芸能人を誹謗中傷している人をたまに見かけますが、社会人の場合には絶対にやってはいけない行為だと思います。
たとえ匿名のアカウントであってもIPアドレスをたどれば、誰が発信したのかは判明します。
事故が起こってからでは遅いので、もし酒癖が悪い人はSNSを利用しない方が無難だと思います。
SNSを使っている場合には、「自分は会社を代表する一人なのだ」という自覚を持ちましょう。
宛名書きについて理解する
仕事をしていると、お客様に手紙を出したり、メールを送ったり、見積書を作成する機会があると思います。
そのような場合、お客様の宛名はどのようにすれば良いのでしょうか?
大きくは以下の2パターンがあります。
個人の場合の宛名:●様
法人の場合の宛名:●御中
基本的には相手が個人か法人かによって、宛名は変わってきます。
他にも「各位」という表現があります。
これは社内でも社外でも使える表現なので「お客様 各位」というような場面でも使うことができます。
不特定多数にBcc一斉メールを送信したり、案内文を郵送するときに使ってみましょう。
電話とメールを使い分ける
お客様や取引先と連絡する方法はいくつかあります。
その中でも一番使用頻度の高いのが、電話とメールだと思います。
しかし使うシチュエーションを間違えてしまうと、大惨事に繋がりかねないので、社会人はきちんと理解することが求められます。
まず電話を使う場面についてです。
電話は相手と直接話せるので、込み入った話や契約条件など、話が長くなりそうな場合に使うべき手段だと思います。
そしてもう一つ重要な要素が「緊急性を要する場合に使う」ということです。
電話は相手の時間を奪ってしまうので、「今話さなければいけない」という緊急性がなければ使わない方が無難だと思います。
逆にメールを使う場面とは、基本的に緊急性がない場合になります。
メールというのは「時間がある時に見てください」という意味合いが含まれているので、急ぎの用事をメールするということは、相手に迷惑を掛けるかも知れません。
それぞれこのような特徴があるので、ビジネスパーソンは電話とメールの使い分けについて理解しておきましょう。
無礼講を信じない
飲み会などの席では「今日は無礼講で!」と言われたりする場面があります。
無礼講とは、役職や地位、礼儀作法などを無視することを言いますが、この言葉を真に受けないようにしましょう。
無礼講という言葉を真に受けて、タメ口を使ったり、失礼な態度をとると、ひどい目にあいます。
ビジネスにおける無礼講とは、「あまり固くならず気軽に話しましょう」という意味合いなので、決して身分を無視したり、ビジネスマナーを無視して良いという意味ではないのです。
この辺りには社会人特有の面倒さがありますが、会社員とはそういうものだと割り切るようにしましょう。
長文メールを送らない
お客様や取引先とメールをする機会は多いですが、絶対に長文メールは送らないようにしましょう。
長文メールを作成するためには、多くの時間を費やさなければいけません。
また、それを受け取った人は、その長文メールに多くの時間を割いて返信しなければいけません。
このような作業はお互い時間の無駄なので、もし長文メールになると思ったら電話するようにしましょう。
長文メールを作成する場合、30分以上かけて作る人もいると聞きますが、そんな暇な時間があるなら電話した方が早いと思います。
このやり方の方がストレス軽減になりますし、業務効率も最大化できるはずです。
文字数の目安としては、スクロールせずに全文読めるくらいが理想的だと思います。
メールはとても便利なものですが、使い方次第では相手に迷惑を掛けるということを理解しておきましょう。
名刺の取り扱いに注意する
ビジネスをする上で、名刺は必要不可欠な営業ツールだと思います。
たった一枚の小さい紙に、自分の情報を全て詰め込めるので、無駄な説明をする手間が省けますし、お互いにとってもメリットが大きいと思います。
しかし名刺交換含めて、名刺の取り扱いには厳格なルールが存在しているので注意が必要です。
例えば、名刺に書かれている氏名はその人の顔とも言えるので、絶対に触れてはいけません。
そして、受け取った名刺を机に置くことも失礼に当たります。
この時に、片手で名刺を扱う人を見かけますが、名刺は丁寧に両手で扱うようにしましょう。
もしテーブルに置く場合には、自分の名刺入れを座布団にしなければいけません。
このようなビジネスマナーを理解しておかないと、「この人はダメだな…」と思われてしまうので、結局自分が損することになります。
名刺の取扱いは基本中の基本と言える知識なので、必ず身につけるようにしましょう。
お客様との雑談について
お客様や取引先と雑談する機会は多いと思いますが、その時に絶対話題にしてはいけないことがあります。
それは「宗教」と「政治」についてです。
これはそれぞれ個人の思想が尊重されるものなので、自分の価値観を押し付けてしまうと、最悪のケースでは喧嘩になってしまいます。
これはビジネスの現場に限らず、日常生活でも同様です。
さらに最近ではLGBTや多様性が叫ばれているので、恋愛に関しても触れない方が無難でしょう。
もし相手が同性愛者だった場合、気分を害してしまう可能性があります。
相手を気遣うのも、社会人のビジネスマナーだと心得ましょう。
飛び込み訪問はNG
営業職の人は日常的に飛び込み営業をやっているかもしれません。
東京や大阪などの都心部ではあまり見かけなくなりましたが、地方都市では現役バリバリの営業スタイルだと思いますが、飛び込み訪問は基本的に失礼なやり方だと認識しておきましょう。
よくよく考えると、アポイントなしでいきなり訪問することは失礼極まりない行為です。
相手の都合を一切考えずに、自分の都合だけで行動しているので、場合によっては相手から罵声を浴びせられるケースもありますし、そんな人と取引したくありませんよね。
ビジネスをする上で外部に敵を作るメリットなど一つもありません。
ただ単に「事前アポイントを取れば良いだけ」なので、もし旧態依然の飛び込み営業をやってる場合には、一度営業スタイルを考え直してみましょう。
商談時間を制限する
仲の良い取引先や、気の合うお客様だった場合、どうしても商談が長引いてしまうと思います。
しかし社会人というのはお互い忙しいので、あらかじめ商談時間を制限するようにしましょう。
一般的な商談時間は30分~1時間程度です。
なので、どんなに長くても1時間以内に収めるようにすべきだと思います。
もし相手がベラベラと喋っている場合にも、「次の約束があるので…」と言ってスマートにその場を収めましょう。
効率的な商談を実現するために、あらかじめ「今日は30分しか時間が無いので、その時間内でお願いできますか?」と事前に提示するのもアリだと思います。
仕事中に無駄話をしている暇などありません。
お互いにとって商談時間を制限することは、きっと良い結果に繋がるはずです。
和室での立ち振舞いは注意する
昔ながらのお宅や居酒屋では、和室に通される機会があると思います。
新入社員の人は和室に慣れていない人が多いかもしれませんが、和室にもきちんとした礼儀作法があるのです。
例えば、和室の代表的なアイテム「座布団」に関してです。
座布団は和室に欠かせないアイテムだと言えますが、この座布団は踏んではいけないと言われています。
椅子やソファーの上に立ち上がることは「行儀が悪いこと」だと理解できますが、座布団に関しても全く同じなのです。
また置かれている座布団を他の物と交換したり、ひっくり返して使うことも、相手の好意を無にすることなので失礼に当たります。
他にも、畳の縁を踏んだり、敷居を踏むこともNG行為とされています。
このような場所はとても傷みやすいので、和室を移動する場合には、常に足元に注意を払わなければいけません。
せっかく良い提案ができたとしても、礼儀作法ができていなければ「ダメな人」という印象を与えるハメになります。
会食の席次を理解する
これは営業職に多い話ですが、営業マンの場合にはお客様を接待したり、取引先と会食する機会が少なからずあるはずです。
そのような場合には、座る位置に注意すべきだと思います。
ビジネスの現場では「席次」というのが決まっていて、「誰がどこに座るべきなのか?」が予め定められているのです。
これを知らずに自分の好きな場所に座ってしまうことは、大変失礼な行為に当たります。
例えば席次には以下のようなシチュエーションがあります。
- 洋室の場合
- 和室の場合
- 円卓の場合
- タクシーに乗る場合
これらもすべて席次が決まっているので、「誰がどこに座るべきなのか?」が予め明確になっています。
もし席次についての知識が無ければ、下の記事を参考にしてください。
お酌の仕方を覚えよう!
サラリーマンの人は、多少なりとも上司と飲みに行く機会があると思います。
これは「飲みニケーション」とも呼ばれていて、積極的に推奨している会社もあるほどです。
しかし、お酒の注ぎ方や注がれ方にもビジネスマナーは存在しています。
例えば瓶ビールの場合です。
瓶ビールを注ぐ場合には、ラベルを上に向けて注ぐようにしましょう。
そうすれば、相手はどんな銘柄のビールが注がれているのかが分かります。
そしてもし自分が注がれる側の立場だった場合は、コップを両手で持つようにしましょう。
そしてワインの場合、注ぐ場合には同じようにラベルを上にしますが、注がれる場合はグラスを持ってはいけません。
日本酒の場合にはお猪口を持ちながら注いでもらい、必ず一度口をつけてからテーブルに置くのがマナーです。
そして乾杯する場合には、目上の人よりもコップの縁が下の位置になるようにグラスを合わせましょう。
まとめ
社会人には覚えておくべきビジネスマナーがたくさんあります。
個人的には「くだらない…」と思えるようなビジネスマナーもたくさんありますが、それも含めてマナーの一環なのです。
ビジネスマナーを知っているのと、知らないのとでは大きな差が出てきます。
会社で出世したり、実績を残したいと思う場合には、サラリーマンの基本とも言えるビジネスマナーを押さえましょう。
もし自信がない場合には、ビジネスマナーに関する書籍がたくさん出版されているので、まずはそのような本を読んでみることも大切だと思います。