
テレアポ営業は難しい営業手法の一つだと言われています。
実際に「テレアポは苦手…」という営業パーソンは多いことでしょう。
しかし、テレアポ営業を極めることは、トップセールスになる為の”大切な一歩”だと思います。
そこで今回は、電話営業のコツやノウハウをご紹介していきますので、ぜひご覧ください。
目次
テレアポ営業は難しいの?
テレアポ営業は、「きつい」とか「辛い」、「しんどい」と言われることが多く、ベテラン営業マンも営業未経験の人にも嫌われている仕事だと思います。
- アポイントが取れない!
- ガチャ切りされた!
- 怒鳴られた!
なんてことは日常茶飯事で、うまくいかないときには思わず「もう辞めたい!」と思ってしまうテレフォンオペレーターもいるようです。
テレアポ営業が難しいと言われるのにはいくつか原因&理由があるのですが、まずはそれを理解することが必要なので、ここから解説していきたいと思います。
モチベーションの維持が難しい
テレアポ営業が難しいと言われる一番の理由は、テレアポするオペレーターのモチベーション管理が難しいということです。
ちなみに、テレアポを実施している会社では、「テレアポ担当者」と「クロージング担当者」を分けているケースが多いので、ここではそのようなケースを想定しています。
これはテレアポ営業の”あるあるネタ”ですが、テレアポすると下のような状況に良く出くわします。
- 話の途中で電話を切られてしまった
- 明らかに迷惑そうな態度を取られた
- クレームを言われた
このようなケースが日常茶飯事なので、心を病んでしまうオペレーターが決して少なくありません。
もちろん仕事に対するやる気(モチベーション)も失ってしまうので、別の仕事に転職したり、最悪のケースではうつ病になって休職するなんてケースもあるのです。
電話している”相手”が見えない
これはテレアポ営業の特徴とも言えますが、「相手の顔が見えない」という点も、テレアポが難しいと言われる理由の1つだと思います。
訪問営業や接客販売するときには、お客様の表情などを見ながら提案できるので、コミュニケーションミスが起こりにくいのですが、テレアポ営業ではそれができないので困難を極めます。
特に新規開拓時には、相手の年齢や役職などの基本情報すら把握できていないので、上手く会話できないことはむしろ「当たり前」だと言えます。
会話の間もわからないので、
- 相手は喜んでいるのか?
- 迷惑がっているのか?
- 怒っているのか?
すら判断が難しいのです。
把握できる情報が限られているため、オペレーターとしても手探りで営業を進めなければいけません。
相手の様子がわからないとコミュニケーションがスムーズにできないので、このような所以から「テレアポ営業は難しい」と言われています。
テレアポ営業を楽しむコツ
新人オペレーターにとって、初めてのテレアポは緊張するものですよね。
でもテレアポ営業が苦手な人は多いので、ベテラン営業マンでも初心者でも、緊張するのは同じです。
なので、テレアポする時には『相手とのコミュニケーションを楽しむ』ぐらいの気持ちで臨むのがベストだと思います。
そして、目標設定を高くし過ぎないことも大切です。
テレアポする目的は『アポイントの獲得』ですが、アポイント獲得だけに注力してしまうと、
- アポイント獲得できた
- アポイント獲得できなかった
という2つの結果になってしまいます。
これではゼロサムゲームになってしまうので、そうではなくて、もっと小刻みなマイルストーンを設定しましょう。
具体的には、以下のようなマイルストーンを設定します。
- 担当者名を聞き出せた
- 担当者がいる日時を把握できた
- 担当者のメアドを聞き出せた
ここに記載したような項目を一つずつ順にクリアしていけば、テレアポ営業が少しずつでも前進していることが理解できますよね。
そうすれば、たとえアポイントが取れなかったとしても、大きくモチベーションが下がることはありません。
このようなやり方は、アポインターのモチベーションが下がりにくくなるのでオススメです。
そして、100%成功することはあり得ないので、「断られるのが当然!」という気持ちで臨めば、そんなにストレスなくテレアポ営業ができると思います。
法人(企業)へのテレアポ営業
BtoB商材を扱っている場合は、事業法人に電話するケースがあると思います。
そこでの関門と言われているのが、電話受付を突破することです。
受付突破できるかどうかは、オペレーターの営業トークにかかっています。
もし営業トークに課題感がある人は、ぜひ下の記事もご覧ください。
この辺りは経験値も必要な話になってきますが、今すぐできることはたくさんあります。
それは話し方に気を配って、きちんとした敬語を話すことです。

きちんとした敬語や言葉遣いはビジネスマナーなので、ある意味では「最低限のマナー」とも言えますが、自信がない人は下の記事もご覧ください。
ぞんざいな話し方をしてしまうと、相手は良い印象を受けないので、受付突破が余計難しくなるはずです。
最短ルートで最大効果を求めるという観点では、きちんと誠実な対応することが当たり前で、そのための知識を身につけておくことも最低限必要だと思います。
もし自身が無い人は、専門書籍を読んで基礎を固めておきましょう。

声のトーンやスピードに気をつける
事業法人にテレアポする時には声のトーンやスピードにも気をつけましょう。
というのも、会社には毎日膨大な営業電話かかってくるので、正直受付も飽き飽きしています。
そんな時、聞き取りづらいテレアポや、強引な態度を取られてしまうと、電話を受けた相手も面倒に感じてしまいます。
つまり、アポイント獲得の為とはいえ、強引な態度で話を進めるのは逆効果になってしまうのです。
テレアポ営業では「なんとしてもアポイントを取れ!」とか「強引にでもアポ獲得しろ!」などと言われることがありますが、そのようなやり方は決してスマートとはいえません。
相手の意向を確認しながら、誠意ある対応をするのが、アポイントをまとめるコツです。
他にも、相手が聞き取りやすい声やトーン&スピードで話すことも忘れてはいけません。
半音くらい声のトーンを上げて、普段話すスピードの7割くらいでゆっくりしゃべると、聞いている人にも安心感を与えることができます。
逆に、声が小さかったり早口だったりすると、話の内容が伝わりにくくなるだけでなく、不信感を招く一因になるため要注意です。
こういった話し方のテクニックは、初めてテレアポをする新人のオペレーターでも使える営業ノウハウだと思うので覚えておきましょう!
テレアポ営業のコツ&テクニック
基本的な営業テクニックをマスターしたら、テレアポ営業の変化球と言われるようなノウハウもチェックしていきましょう。
アポイントを多く獲得しているオペレーターは、自分でテレアポテクニックを工夫したり、独自の切り返しトークを持っていたり、応酬話法を身につけていたりします。
そのワンランク上の営業テクニックを覚えておけば、いざという時に役立つはずです。
なので、ここからはテレアポのテクニックについて解説していきたいと思います。
例えば、「携帯電話を使う」というのは、代表的なテレアポテクニックの1つです。
これは相手も携帯電話というシチュエーションに限りますが、固定電話よりも安心感を与える(営業っぽくない)ので、通話率が高まります。
また携帯電話であれば、たとえ相手が電話に出なかったとしても、折電してくれる可能性が固定電話よりも高まるだけでなく、途中で電話が切れてしまってもすぐにかけ直しできるので、スピーディーにテレアポできるのです。
「相手が答えやすいような質問の仕方をする」ことも、アウトバウンド営業のテクニックです。
これは限定質問というテクニックになりますが、あらかじめ用意した2つの答えから1つを選んでもらうようにすると、初対面でもコミュニケーションがスムーズにできます。
例えば、アポイントのスケジュール調整をする時に、以下のような問いかけをしてみましょう。






このように、まずは「今週 or 来週」で提示して、その後「水曜日 or 木曜日」で提示して、「午前 or 午後」で提示する…、みたいな感じでスケジュール調整します。
このようにすることで、アポイントが取りやすくなるでしょう。
このセールステクニックを詳しく知りたい人は下の記事をご覧ください。
SNSやアプリを活用する
新規アポイントを獲得する為に、SNSやアプリを利用するという方法があります。
SNSはダイレクトメッセージが送れるので、意外と営業活動にも使われていますが、有効活用する為には日頃からfacebookの友達数を増やしたり、Twitterなどのフォロワー数を増やさなければいけません。
そして、アプリとはビジネスマッチングアプリのことをいいます。
アトラエ社の提供しているyenta(イェンタ)が代表的なビジネスマッチングアプリですが、ビジネス出会い系みたいなサービスなので、このような無料アプリを活用すれば、アポイント獲得が片手間で済むはずです。
リファラル営業を活用する
アポイント獲得する方法にはテレアポがありますが、前述した通りとても辛い営業スタイルですし、少々時代遅れなやり方だと言われています。
そもそも営業電話は相手にとって迷惑な上、近年では電話応対というジャンルのアウトソーシングサービスまで出てきているので、テレアポは営業妨害と認識される可能性があります。
さらにコロナ禍においてリモートワークが進み、とにかく狙った相手と電話が繋がりにくい状態にあります。
なので、テレコールではなくて別の方法を検討するのも良いでしょう。
その代表格がリファラル営業になります。
リファラル営業とは、紹介営業を意味する言葉で、営業支援パートナー(紹介者)から見込顧客をトスアップしてもらう営業スタイルのことをいいます。
知人から紹介された場合、比較的簡単にアポイントが入るので、新規開拓営業にはとても有効的だと思います。
もしたくさんの新規アポが欲しい場合、リファラル営業を支援している「リファラル営業サイト」を活用するのも良いでしょう。

個人宅へのテレアポ
テレアポ営業で思いのほか難しいのが、個人宅への営業です。
一般家庭の場合は、その家によって生活サイクルやスタイルが違っています。
初めて連絡をするときには、「いつかければ電話に出てもらえるのか?」すら判断できませんよね。
キーマンの在宅時間を考えて連絡することは、個人宅にテレアポ営業をするときの最重要ポイントです。
しかし、こればっかりは何度かテレアポを試しながら、愚直に情報収集するしかありません。
また、忙しい時間帯をできるだけ避けることも大切です。
夕方は在宅しているケースが多いですが、夕食の支度などで多忙な時間帯でもあります。
このような時間帯に電話してしまうと、話を聞いてもらうどころか、「二度と掛けてくるな!」と怒られてしまうかも知れません。
その家庭に合わせて連絡の時間帯を考えるのは、ある意味でビジネスマナーともいえますが、基本的には夜間(21時以降)や早朝などの非常識な時間帯に電話をしたり、一日に何度も連絡することは避けた方が無難でしょう。
個人宅を対象にテレアポ営業するときには、このような気遣いも必要ということです。
テレアポのノウハウ本を読む
ここまで様々なテレアポのノウハウを解説してきましたが、世の中には「テレアポを極めた!」と豪語する人が意外とたくさんいます。
そのような人は自分が蓄積したテレアポノウハウを本にまとめているケースが多いので、発売されている書籍を読むというのもオススメです。
ここではテレアポのノウハウが詰まったおすすめの書籍をご紹介したいと思います。
営業 即アポ
「営業 即アポ」は株式会社即決営業の代表を務める堀口龍介 氏が記した本です。
様々な営業会社を渡り歩き、その全ての会社でトップセールスを記録した「営業の鬼」が蓄積したノウハウには大きな価値があるはずです。
全ての営業パーソンが実績を出すために必要な独自メソッドを、この一冊にまとめているので、アポ取りに悩みを抱えている営業マンにヒントを与えてくれる本だと思います。

10秒で決める テレアポ&電話営業術
「10秒で決める テレアポ&電話営業術」は、テレアポや電話営業のコンサルタントである浅野哲 氏の著書です。
本のタイトルにある通り、「テレアポ営業は最初の10秒で決まる」という独自の理論を展開しています。
自分自身が経験したテレアポや電話営業を駆使して売上を10倍にしたメソッドを記しているので、アポ率を上げたい人にはぴったりだと思います。
セミナーや講演会でも話されている「活きた営業ノウハウ」なので、全ての営業パーソンが参考にできる本でしょう。

テレアポ魔法の絶対法則
「テレアポ魔法の絶対法則」は吉野真由美 氏が記した本で、世界最大手の幼児英語教材の販売会社でトップセールスになった独自ノウハウをこの本にまとめています。
営業現場でよく見かける「気合根性論」を全否定しているので、ある意味では現代的な営業本だと思います。
著者は女性なので、お客様を気遣う姿勢が特徴的で、顧客目線に立った営業スタイルを求めている人におすすめできます。

独立起業のきっかけにもなる!?
もしテレアポ営業が好きな場合には、テレアポ代行会社(営業代行)やコールセンターなど「テレアポ専業の営業職」に転職したほうが長所を活かせる可能性があります。
このような職場で働くオペレーターは、テレアポ営業が主な業務内容になります。
もともと人と話すのが好きなのであれば、日々の業務を楽しむことができるでしょう。
テレアポはいろいろな業種業態で求人募集が行われています。
つまり、そのようなプロフェッショナル人材を欲しがっている企業が多いということです。
テレアポのセールスノウハウは、一朝一夕で身に付くものではなく、人が真似しにくいテクニックだといえますし、トークスクリプトを作成するノウハウや、蓄積されたマーケティングノウハウは、営業が苦手な会社にとって重宝されます。
このようなテレアポテクニックを持っていれば、そのノウハウを提供する会社を起業することもできるでしょう。
テレアポ専門の職場で経験を積んでいけば、最短距離で独立起業するチャンスが巡ってくるかもしれないので、ぜひ自分のキャリアアップを含めて検討してみましょう。