
世の中にはたくさんの心理術や法則が存在しています。
それらを知っているだけでも「成功者」になれる確率が高まるので、ビジネスパーソンであれば必ず知っておくべきだと思います。
そこで今回は、営業活動や仕事で使える心理学&法則をご紹介していきます。
これを知っておくだけで「最小労力で最大の結果」が期待できるので、ぜひ最後までご覧ください。
目次
- 1 ビジネス系の心理術一覧
- 1.1 1.ハロー効果
- 1.2 2.バンドワゴン効果
- 1.3 3.役割演技の法則
- 1.4 4.ピグマリオン効果
- 1.5 5.ウィンザー効果
- 1.6 6.モデリング効果
- 1.7 7.メラビアンの法則
- 1.8 8.働きアリの法則
- 1.9 9.傍観者効果
- 1.10 10.6次の隔たり
- 1.11 11.スティンザーの三原則
- 1.12 12.エメットの法則
- 1.13 13.コミットメントと一貫性
- 1.14 14.ピークエンドの法則
- 1.15 15.パレートの法則
- 1.16 16.ハインリッヒの法則
- 1.17 17.予言自己成就の法則
- 1.18 18.プロスペクト理論
- 1.19 19.フレーミング効果
- 1.20 20.ランチェスターの法則
- 1.21 21.AIDMA(アイドマ)の法則
- 1.22 22.サンクコスト効果
- 1.23 23.バーナム効果
- 1.24 24.ラベリング効果
- 1.25 25.ミラーリングとペーシング
- 1.26 26.熟知性の法則
- 1.27 27.バックトラッキング
- 1.28 28.忘却曲線の法則
- 1.29 29.アンカリング効果
- 1.30 30.カラーバス効果
- 1.31 31.社会的証明の法則
- 1.32 32.フォールス・コンセンサス効果
- 1.33 33.口癖の法則
- 1.34 34.鏡の法則
- 1.35 35.返報性の法則
- 2 心理学はビジネスで使える
ビジネス系の心理術一覧
ここからビジネスで使える心理テクニックについてご紹介していきます。
利用シチュエーションも交えて解説するので、すぐに実践していきましょう!
1.ハロー効果
人間は他人を評価する時、無意識のうちにバイアスをかけてしまいます。
そのような現象のことを「ハロー効果」と呼んでいます。
例えば、清潔感がある営業マンのことを「この人は誠実そうだ」と思い込んでしまったり、ボソボソ喋る営業マンを「この人は私を騙そうとしている」と感じてしまうのです。
これは完全な認知バイアスですが、この効果は営業活動に応用できると思います。
具体的には、見た目を清潔にして、言葉遣いを丁寧にすれば、それだけでハロー効果を発揮できると思います。
2.バンドワゴン効果
バンドワゴン効果は、多数から支持されているという情報を聞くと、それに流されてしまう人間心理ことをいいます。
誰でも経験があると思いますが、友達が「●●が好き!」と言った場合、自分もその芸能人やミュージシャンが好きになったり、食べ物が好きになったりしますよね。
ちなみに私は、姉が「イエローモンキーが好き!」「吉井さんかっこいい!」というのを日常的に聞いていたので、知らないうちにイエモンのファンになってしまいました。
そして仲が良い友人は「黒夢かっこいい!」「清春最高!」と言っていたので、黒夢のファンにもなってしまいました。
このようなバンドワゴン効果を応用するためには、顧客に対して第三者から情報提供してもらう必要があります。
そのやり方のうち、最も代表的なのはリファラル営業でしょう。
リファラル営業とは知人・友人や既存顧客などに対して、新規顧客の紹介を依頼する営業スタイルのことを言いますが、「●●っていうサービスがあるから、一度話を聞いてみたら」と周りに口コミしてもらうのです。
この時に「その会社の××って営業マンが優秀だから、その人を紹介するよ」と伝えてもらえば、それだけでバンドワゴン効果が発揮されるでしょう。
3.役割演技の法則
テレビに映る芸能人や役者から「役に入りすぎる」という言葉を聞くことがありますよね。
役割演技の法則とはまさにこのことです。
人間は与えられた役割を忠実すぎるほど演じてしまう傾向があります。
例えば「社長」という肩書きを与えられた人は社長のように振る舞って、課長の役職を与えられた人は見事に課長職を演じるのです。
怒りっぽい上司のことを「なぜこの人はいつもイライラしているのか…」と思ったことが一度くらいあるはずです。
実はこの上司は役割演技の法則に沿っているだけなのです。
つまり、普段から怒りっぽいわけではないということです。
これはつまりマインドセットのようなものですが、ビジネス全般に言えるはずです。
この法則通りの話をすれば、自分のことを「私は会社を代表するトップセールスだ!」と強く思い込めば、それなりの振る舞いや実績が出るということになります。
4.ピグマリオン効果
これは部下を持つ上司が知っておくべき心理法則だと思います。
上司というのは部下を指導する立場にありますが、部下の能力を信じて徹底的に褒めるというやり方もあるのです。
人間には他者から期待されると成績が向上するという力が備わっているので、その現象のことを「ピグマリオン効果」と呼んでいます。
人間というのは論理的に考える生き物だと思われがちですが、実際には感情的な生き物です。
そう考えた場合、ピグマリオン効果も馬鹿に出来ませんよね。
5.ウィンザー効果
「私はとても優秀です」という人はあまり信用できませんが、他人から「●●さんはとても優秀だよ」と聞くと信憑性が増しますよね。
このように人づて(間接的)に聞いた情報は、とても強い効果を発揮するのです。
先ほど紹介した「リファラル営業」が効果的だと言われてるのは、ウィンザー効果が働いているからだと言えるでしょう。
6.モデリング効果
これはチームを統括しているマネージャーが知っておくべき心理テクニックです。
10人の営業チームを束ねている場合、一人一人にもっと「テレアポ件数を伸ばせ!」と指示するのは大変ですよね。
そんな時、成績の悪い営業マンに対して「もっとテレアポ件数を伸ばせ!」と指導すれば、それを見ていた他のメンバーも同じような指導をされた感覚に陥るのです。
ある意味では腹黒いやり方ですが、それによって業務効率がアップするだけでなく、チームの統率力も強くなることでしょう。
7.メラビアンの法則
「人は見た目が9割」という言葉を聞いたことがあると思います。
心理学者であるアルバート・メラビアンの実証実験によって、相手の良し悪しを決める割合は、
- 表情や態度:55%
- 話し方や声色:38%
- 話している内容:7%
というのが明らかになりました。
つまり言葉よりも非言語的なコミュニケーションの方が、人間には強く印象づけられるのです。
営業パーソンはこれを理解した上で「お客様からどう見られているか?」というのを再確認した方が良いでしょう。
8.働きアリの法則
会社組織は「優秀な人20%:普通の人60%:ダメな人20%」というのが一般的ですが、これが働きアリの法則というものです。
この法則を知らない経営者は「ダメな20%を解雇して経営効率をあげよう!」と試みます。
実際にダメな20%を解雇すると、一体どうなるのでしょうか?
その結果は、また同じようにダメな人が20%出てくるのです。
実は働きアリも全く一緒だと言われていて、全ての働きアリがきちんと働いているわけではありません。
おおよそ20%程度は怠け者が出てしまうのですが、80%の中に病気の人や怪我をしたアリが出てくると、ダメな20%の働きアリが働きだすそうです。
つまり組織の中にはダメな人が20%出てきても当たり前(=自然法則)なのだ、と考えておいた方が良いでしょう。
9.傍観者効果
会社の外線電話が鳴っているのに誰も出ない…
このような場面に出くわしたことがあるビジネスパーソンは多いはずです。
これは「誰かが出るだろう…」と全員が傍観しているため発生する現象です。
これと同じような現象を「仕事猫(現場猫)」と呼んでいます。
これはあるイラストが元になった現象なのですが、例えば注文内容を間違いないようにトリプルチェックする場合、一人で注文するよりも多くのミスが出てしまうことを指します。
そのロジックは以下の通りです。
1人目:自分が間違っても、あと二人いるから大丈夫だろう
2人目:一人目がチェックした後に回ってきたし、後ろにもう一人いるから、もし私が間違っても大丈夫だろう
3人目:前二人のチェックを通ったから大丈夫だろう
このように、各人の責任感が乏しい状態を作り出してしまうのが「現場猫事例」と呼ばれています。
もしこのような状態に陥っている場合、誰が何をやるべきかと言う『社内ルール』を明確にするのが良いでしょう。
そうすることで「社会的手抜き」がなくなるはずです。
10.6次の隔たり
これはハーバード大学のスタンレー・ミルグラムが実証した「5人の人間を介すると世界中の人たちと繋がれる」という理論です。
これは驚くべき事実ですが、この法則を実践するためには、社内外の人間関係をデータベース化する必要があると思います。
それができれば業務効率が最大化することでしょう。
11.スティンザーの三原則
これはスティンザーの法則とも呼ばれていますが、三つの法則から成り立っています。
- 反対意見を持っている人は相手の正面に座る傾向がある。
- 賛成意見の次には反対意見が出やすい。
- 議長役のリーダーシップが弱いと正面に座った人との私語が多くなり、強すぎると隣の人とのひそひそ話が増える。
人間にはこのような性質があるので、これを逆手に利用するのが良いと言われています。
例えば会議で正面に座る人を自分の味方にするだけで、自分の意見が通しやすくなるでしょう。
また、自分の発言の後に自分の味方からちょっとした反対意見を言ってもらえば、その後に新たな反対意見が出づらくなるのです。
これはビジネスパーソンが知っておくべき知識だと思います。
12.エメットの法則
エメットの法則は次の二つから成り立っています。
- 仕事を先延ばしにすることは、片付けることより倍の時間とエネルギーを要する。
- ダメな人の原因は、完璧さに対するこだわりがある。
このことから理解できるのは「完成度は70%程度でもいいので、やりたくない仕事ほど先に終わらせるべき」ということだと思います。
13.コミットメントと一貫性
これは一度決めた事を覆しづらい心理効果のことです。
例えば会社内で「A」という意見と「B」という意見が対立していた場合、どちらか一方の意見を支持することになると思います。
そうなった場合、一度支持した意見を人間は変えづらくなってしまうのです。
これを逆手にとると、周りの人にコミットメントしたことは変えづらいので、結果的に達成しやすくなるということです。
- 今月は売り上げノルマを100%達成する
- 3年以内に独立起業する
- 今回のプロジェクトは必ず着地させる
どんなコミットメントでも良いので、積極的に外部発信することは、自分にとってもプラスになるのです。
14.ピークエンドの法則
この法則は、どんなに苦痛を伴う作業だったとしても、その終了時に快楽があると、またやってもいいと考えてしまう心理効果のことです。
例えば友人に引っ越しの手伝いをお願いして、その終わりに食事をご馳走すると、終了時の記憶に影響されるので「また引っ越しがあれば手伝うよ」と言ってもらえるのです。
これはビジネスでも使える心理効果だと思います。
大変な業務を部下にお願いして、それが終わったタイミングで食事に連れて行けば、きっとピークエンドの効果が発揮され、また前向きに仕事へ取り組んでくれることでしょう。
他にも、自分に対してご褒美を提供するというやり方もあります。
大変な仕事が終えたタイミングで「自分へのご褒美」として、高級ブランドのバッグを購入したりするのです。
これは自分のモチベーションアップにつながるので、ピークエンドの法則が発動するはずです。
15.パレートの法則
パレートの法則は「80:20の法則」としても有名ですよね。
「評価の80%は20%の重要な業務で決まる」「1日の中で価値ある仕事は20%しかなく、残りの80%は価値のない仕事である」など、パレートの法則が適用されている機会は多いと思います。
この法則をビジネスに応用するためには、1日のうち20%は業務に集中する時間を設けることが良いでしょう。
1日8時間勤務だった場合、1.5時間~2時間は「集中タイム」と称して、全社員が自分の業務に集中します。
例えばテレアポに集中するとか、後追い電話に集中するなど、何かに集中する時間を設ければ、きっとパレート効果が発揮されるはずです。
16.ハインリッヒの法則
これは「ヒヤリハットの法則」とも呼ばれていますが、事故や災害が起こる確率についての法則です。
この法則に基づくと、1件の重大事故が起こった背景には、29件の軽い事故が起こっており、300件のうっかりミスが起こっているということになります。
この割合は「1:29:300」ですが、多くの企業で認知されています。
経営者(事業責任者)は1件の大きなクレームが発生した背景には、29件の軽いクレームが起こっており、300件のうっかりミスが起こっていると理解しておきましょう。
17.予言自己成就の法則
ワタミ創業者である渡邉 美樹さんは、「夢に日付を入れなさい」と語っています。
このような言葉を聞いた事あるビジネスパーソンは多いと思いますが、実は心理学に基づいた話なのです。
人間には「自分の願望通りに行動する」という習性があります。
さらに紙に書くことで、そのバイアスを強化することもできるのです。
先ほど「コミットメントと一貫性」についても解説しましたが、夢に日付を入れることは同じようなロジックだと思います。
18.プロスペクト理論
これは営業マンが絶対に覚えておくべき心理テクニックで、ノーベル経済学賞も受賞した法則なのです。
プロスペクト理論とは「損した記憶」は「得した記憶」に勝つという法則です。
例えば、今のあなたを形成する上で、どのような出来事が過去にあったでしょうか?
それはある意味で「今の自分を構成する上で貴重な経験」だったはずですが、なかなか思い出せませんよね。
しかし「異性に告白しなかった後悔」や「有望株を買い損なった後悔」など、損した記憶は鮮明に覚えているはずです。
このように人間は『損した記憶』の方を鮮明に覚えてしまう傾向があります。
それを逆手にとると、「今買わないと損するかもしれない…」という恐怖心は購買意欲をそそるので、きっと営業活動に応用できるはずです。
19.フレーミング効果
これは意思決定する時に、質問のされ方によって答えが変わってしまう法則のことを言います。
例えば以下のような質問が代表的です。
※前提:あなたが毎月30万円の給料をもらっていると仮定した場合
- 毎月9万円を貯金してみましょう。
- 給料の7割で生活してみましょう。
果たしてどちらの方が現実味ありそうでしょうか?
勘がいい人は気付いたと思いますが、実はこの質問は両方とも同じことを言っているのです。
しかし伝え方によって、聞き手のニュアンスは全く違いますよね。
実際にこの質問では、多くの人が「②給料の7割で生活してみましょう」の方が現実味があると答えます。
このように、同じ内容であったとしても、言葉の選び方や伝え方によって合意形成できる確率は変わってくるのです。
20.ランチェスターの法則
これは個人的に大好きな法則なのですが、1914年にイギリスのフレデリック・W・ランチェスターが考案したものです。
戦時中に考えられた戦争理論なので、現代では関係ないと思われがちですが、実際にはそんなことありません。
実はランチェスター法則は「弱者が強者に勝つ法則」と言われており、「小さなベンチャー企業がどうすれば大手企業に勝てるのか?」という理論に通ずるのです。
実際に弊社(WEBX Inc.)はランチェスターの法則を取り入れてサービスローンチし、現在に至ります。
つまり自分たちで効果を実証済みなので、弱者逆転の法則であるランチェスター戦略が大好きなのです。
もし内容が気になる人は、市販されている書籍を読んでみてください。

21.AIDMA(アイドマ)の法則
AIDMAの法則は1920年代にサミュエル・ローランド・ホールが提唱した理論です。
その内容とは、消費者が製品サービスを知ってから、購入するまでの行動を説明するもので、5つの心理ステップによって構成されています。
- Attention(注意)
- Interest(関心)
- Desire(欲求)
- Memory(記憶)
- Action(行動)
この5つの頭文字をとってAIDMAの法則と名付けられました。
全ての消費行動が1~5の順番で推移していくため、まずはAttention(注意喚起)をいかに多く集めるかが重要なのだと理解できるはずです。
22.サンクコスト効果
現代はサブスクリプションというサービスモデルが多いですが、その継続率を高めるためにサンクコスト効果が活用できます。
サンクコストとは「埋没費用」とも略される言葉で、これまで投資してきた金額の事を意味します。
例えば電子書籍サービスを使っている場合、そのサービスを解約してしまうと「これまで購入した電子書籍が読めなくなる」という制約があったとします。
そうすると消費者はこれまで購入した電子書籍を「サンクコスト」とみなすので、解約するときの障害と考えるのです。
つまりビジネス的な観点で考えた場合、いかに多くのサンクコストを用意するかによって、サービスの解約率が変わってくるということです。
23.バーナム効果
これは詐欺師がよく使っている心理効果ですが、当たり前のことをあたかも自分だけが知っているように心理テクニックのことをいいます。
明るく振る舞っている人に対して「あなたはとても陽気な人ですが、実は非常に繊細で傷つきやすい性格ですね。」と伝えた場合、ほぼ全ての人が「その通りです」と回答するはずです。
しかしよく考えてみると、当たり前のことを言っているだけですよね。
実はその通りで、万人に対して当てはまるような言葉を投げかけることで、相手の信頼感を得る心理テクニックが『バーナム効果』なのです。
このような伝え方をされた人は「この人は私のことを理解している」と勘違いするので、相手に信頼感を抱いてしまいます。
バーナム効果はビジネスだけでなく、合コンや異業種交流会など、初対面の相手に対して使うのが効果的だと言われています。
24.ラベリング効果
とあるベンチャー企業の経営者がいたとして、その人を信頼する為には『何か材料』があると助かります。
例えばその経営者から「実はこの前、○○新聞社が発表したアジアを代表するベンチャー経営者100人に選ばれたんです」と聞けば、なんとなく凄そうな感じがしますよね。
このように権威のある第三者や、専門家から評価されると、人間はそれをバイアスとして引きずってしまう傾向があるのです。
25.ミラーリングとペーシング
この二つは「人間は自分と似ている人を信頼する」という法則に基づいた心理テクニックです。
ミラーリングは相手と同じ行動をする心理テクニックのことを言います。
例えば、相手が水を飲めば自分も水を飲む、相手が腕を組めば自分も腕を組む、などのボディランゲージをそっくり真似してみましょう。
そしてペーシングとは、相手のペースに合わせることで、信頼感を得る心理テクニックのことを指します。
相手の話す速度に自分も合わせることで、相手は心地よく感じて、自分に対して親近感を持ってくれるのです。
26.熟知性の法則
この法則は接触回数を増やした場合、自分に対する好感度も増していくという理論で、「ザイアンス効果」とか「ザイアンスの法則」と呼ばれることもあります。
これは当たり前の話のように聞こえますが「単純接触の法則」とも呼ばれており、きちんとした心理テクニックなのです。
そう考えた場合、頻繁にお客様へ会いに行ったり、定期的に会食することには、一定の合理性があることに気づくはずです。
この法則はメールや手紙にも適用されるので、ぜひ活用してみてください。
27.バックトラッキング
これは一般的に「オウム返し」と呼ばれているものです。
お客様が「明日は寒いから嫌だね」と言ったら「そうですね寒いのは嫌ですね」と返答して、「見積書はいつ届きますか?」と聞かれたら「見積書は今準備しておりますので、もう少々お待ちください。」と答えるようなことです。
これをやることで「あなたの話を聞いています」という意思表示になるので、お客様との信頼関係が深まっていくのです。
28.忘却曲線の法則
この法則に基づくと、今日覚えたことの72%は明日忘れてしまうそうです。
実は記憶を定着させるためにはある程度のコツがあるそうです。
人間の記憶には「短期記憶」と「長期記憶」の2種類がありますが、繰り返し学習する長期記憶の方が良いことは誰でも知ってますよね。
親から「予習&復習をしなさい」と言われるのはそのためです。
しかしなぜ繰り返しの学習(=長期記憶)が推奨されているのかと言えば、この二つは記憶される場所が違うからです。
短期記憶は大脳辺縁系内にある『海馬』が担当していますが、長期記憶は大脳皮質内の『側頭葉』が司っています。
なので海馬から側頭葉に移し替えたものが「本当の記憶」として定着するのです。
もし物覚えの悪い部下がいた場合、短期記憶を海馬に格納しているだけなので、それを側頭葉に定着させるように、繰り返し学習するやり方を教えるのが良いでしょう。
29.アンカリング効果
これはすぐに営業活動へ応用できる心理テクニックです。
人間は知らないものを聞いた時、判断基準がないので決断ができなくなります。
例えば「モロッコ産のオカリナ」という商材があったとして、その価格が10万円だと提示されたら、その金額が高いのか、妥当なのか、安いのか判断できる人は少ないでしょう。
妥当性を判断できないということは、購買する意思決定もできないということです。
しかし一般的なオカリナの価格が5千円前後だと知っていれば、10万円が高いというのはわかりますよね。
日本初の製品サービスや、競合他社が少ない製品サービスの場合、このアンカリング効果を使うことで受注数を伸ばせるはずです。
30.カラーバス効果
カラーバス効果は、普段から意識しているモノを取り入れてしまう心理効果のことを言います。
例えば、ある芸能人が好きだった場合、その芸能人にまつわる情報ほど目についてしまう現象のことを言います。
これは人間が潜在意識の中に「特定の出来事を記憶しておく」という機能を持っていることに由来します。
麻雀の裏プロとして有名な桜井章一は、主催する雀鬼会で「2秒以内に打牌する」というルールを課しています。
これは直感力を養う訓練だと言えますが、これもカラーバス効果の一種だと思います。
桜井章一の名言はリーダーが学ぶべき言葉なので、ぜひご覧ください。
31.社会的証明の法則
これは行列に並びたくなる心理効果のことを言います。
例えば、テレビで「笑い声」が入ると「ここが笑いどころなのかな?」と感じますよね。
それが社会的証明の法則です。
人間は本能的に「周囲の人の行動は正しい」と考える傾向があるので、この辺りはウィンザー効果とも似ていると思います。
この法則を知っていれば、人を誘導することは容易いはずです。
32.フォールス・コンセンサス効果
これは自分の意見や考え方が、他の人と一緒だと考えてしまうバイアスのことを言います。
誰でも自分が一番かわいいし、自分の意見が正しいと思っていますよね。
しかしこれは単なる自己防衛の手段なのです。
33.口癖の法則
これはつまり「いい言葉が、いい人生を作る」ということです。
言葉には大きな力があるので、言葉の力を侮ってはいけません。
実業家として成功した斎藤一人さんは「天国言葉」を提唱しています。
天国言葉が知りたい人は、下の記事をご覧ください。
34.鏡の法則
鏡の法則とは、現実で起きる出来事は「あなたの内面を映し出した鏡」というものです。
大切な人にきつく当たってしまう時は、相手に怒りを覚えているのではなく、過去に似たようなシチュエーションで感じた怒りが再現されているだけなのです。
そう考えた場合、なんとなく怒りをコントロールできそうですよね。
過去の出来事を引きずっている状態は『決して健全ではない』ので、知人や友人に怒りを感じる場合、それが「過去の怒りなのか?今の怒りなのか?」を冷静に判断しましょう。
このような怒りのコントロール方法を「アンガーマネジメント」と呼んでいます。
詳しく知りたい人は下の記事をご覧ください。
35.返報性の法則
これは人から良くされると、その人に恩返しをしたくなる法則のことを言います。
つまりは「約束を守る」ということにも繋がっていくので、社会生活する上で私たちが無意識のうちに実行している法則でもあります。
トップセールスと呼ばれている人達は、お客様に対してGiveをし続けるので、結果的に返報性の法則のメリットを受けているのです。
心理学はビジネスで使える
ここまで営業や仕事で使える心理学をご紹介してきました。
ビジネスで使える法則やテクニックは、営業マンだけでなく全てのビジネスパーソンが知っておくべき知識だと思います。
ここでご紹介した心理テクニック以外にも、色々なビジネス心理学があるので、もし気になる人は下の記事もご覧ください。