顧客対応力とは?営業マンに求められる接客スキルを解説!

営業職の人は、毎日のようにお客様対応をしているはずです。

このような仕事を「顧客対応」と呼びますが、顧客対応については特に教わることがなく、感覚でこなしている人が多いはずです。

しかし本来の接客とは、それなりのスキルやテクニックが求められるものです。

そこで今回は「顧客対応」にフォーカスして解説したいと思います。

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顧客対応こそが仕事内容

営業職の仕事といえば、

  • 新規開拓営業
  • 既存顧客へのフォローアップ営業
  • クロスセル営業
  • 代理店開拓
  • 異業種交流会への参加

などたくさんありますよね。

この中で「顧客対応」と呼べるものは、

  1. 新規見込みへの接客
  2. 既存顧客への対応

の2種類だと思います。

なぜかと言うと「顧客」という言葉の意味は、これから取引見込みのある人、もしくはすでに取引をしている人という定義になるからです。

なので、大枠では2種類の顧客対応が存在することになります。

新規顧客の対応

新規顧客とは、今まで取引がなかった個人・法人のお客様を指します。

既存顧客と比べて、新規顧客の場合には関係性が薄いため、ある程度きちんとした対応が求められるはずです。

それは言葉遣いやビジネスマナー、身につける服装においても同様です。

新規開拓営業の場合には、とにかく相手に好印象を持ってもらわなければいけません。

人は誰しも「相性が良い」と思う相手と付き合いたいですし、印象の悪い人とは取引したくありません。

なので、清潔感のある服装をしたり、きちんと整髪するなど、一般的な身なりにする必要があります。

また、きちんと敬語を使い分けて、相手が不快にならないような言葉遣いも必要だと思います。

もし大手企業に所属しているのであれば、このようなビジネスマナーを営業研修で教えてくれますが、中小ベンチャー企業の場合には自分で学ばなければいけません。

なので、もし「ビジネスマナーの知識が無い!」という場合には、関連する書籍をたくさん読んでおきましょう。

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既存顧客の対応

既存顧客はすでに取引を開始しているお客様なので、ある程度関係性ができているはずです。

ただしその温度感は様々で、取引開始してから間もない人もいれば、親しい友人関係になっているお客様もいます。

信頼関係が出来上がっている相手であれば気遣い不要ですが、まだ取引が浅いお客様の場合には、新規顧客と同じくらい神経質に対応するべきだと思います。

関係性の薄いお客様は、競合他社に乗り換えてしまう可能性があるので、お互いのことを良く理解できるまでは、ビジネスマナーを意識しながら様子を見ましょう。

そして会社対会社の関係性もフラットになってきた段階で、既存顧客の対応は新人営業マンに任せるのをお勧めします。

関係性のあるお客様であれば、新人営業マンでも十分対応できますし、もし仮に失礼があったとしてもリカバリーできるはずです。

新卒社員に業務フローを覚えてもらう為には、ある程度の実践を経験させなければいけません。

そんな時、既存顧客は大いに役立つのです。

顧客対応が苦手な人は多い

営業職といえば「コミュニケーションおばけ」のような陽キャイメージを持っているかもしれませんが、実は人見知りで口下手な人も多いのです。

仕事の時間はお客様と楽しくコミュニケーションできても、プライベートでは口数が少なかったり、一人で過ごすのを好むような営業マンもいるのです。

そのような人は、顧客対応を苦痛に感じるかもしれません。

そもそも話すのが得意でない場合、顧客対応するのが苦手と感じたり、辛いと感じるのは当たり前だと思います。

仕事と割り切ればお客様と上手にコミュニケーションできますが、その姿は本当の自分でないので、ストレスが溜まってしまいます。

その反動で日常生活はさらに無口になったり、人と接する機会を減らす傾向があるのです。

しかし、これは一般的な話なので、もしあなたがこのような人だったとしても、決して心配する必要はありません。

顧客対応をすることが営業職の仕事なので、その時間だけでもきちんと接客できれば十分なのです。

顧客対応力とは?

お客様に接客するスキルのことを「顧客対応力」と呼びます。

顧客対応力とは総称ですが、その内容には以下のようなものが含まれます。

  • 臨機応変に対応できる柔軟性
  • 人の心に入り込む雑談力
  • 顧客ニーズを聞き出すコミュニケーションスキル
  • 顧客の意思決定を支援するクロージング力
  • クレーム対応能力

これらは全て、営業職であるなら身につけておくべき顧客応対スキルだと思います。

むしろこれら全てを身に付けていて、それを自然に振る舞うことができれば、その人はトップセールスになれる可能性を秘めています。

ここでは一つずつ解説していくので、必ず押さえるようにしましょう。

営業における柔軟性とは?

営業における柔軟性とは、顧客ニーズに応える能力のことを言います。

例えば、成果報酬を望んでいるお客様に対して、固定報酬の提案ばかりをしても話は平行線のままです。

例えば、45日サイクルの振込を望んでいるお客様に、30日サイクルの振込をお願いしても話は平行線のままです。

このように、営業現場では様々な顧客ニーズが出てきます。

しかし、会社はパッケージ商品を販売していることが多いので、これらの顧客ニーズに一つづつ応えることは難しいと思います。

多くの営業パーソンは、「それは無理です」とか「イレギュラー対応はできません」と断ることでしょう。

しかし、優秀なセールスパーソンはそのような野暮なことをしません。

「なぜそのようなニーズなのか?」を詳しくヒアリングして、まず本質的な顧客ニーズを理解しようと努めます。

その内容が真っ当なものであった場合、次にそれを受け入れるリスクを検討します。

例えば入金サイクルを30日から45日に変更した場合、15日間キャッシュサイクルが遅れることになります。

これは経営的に大きなリスクがあると言えるでしょう。

なので、初回のみ45日で受けて、次回以降は30日でお願いできないか交渉してみるのです。

もちろんこのような提案内容になっていないので、イレギュラー対応していることになりますが、初回だけ45日サイクル、後は30日サイクルであれば、リスクは最小限に抑えられるはずです。

もしこの内容で勝手に受注して、会社に持ち帰った後に稟議が通過しなかった場合、お客様に謝罪すれば良いだけです。

最大限努力した結果、「45日サイクルではダメでした。大変申し訳ありませんが30日サイクルのお振込でお願いできませんか?」と言えば、多くのお客様は納得してくれることでしょう。

これはある意味で「営業パフォーマンス」とも言えますが、お客様のためを思って行動した結果だと思います。

このような柔軟性を持っている営業マンは、お客様から信頼されやすくなります。

もし謝罪方法について詳しく知りたい場合には、下の記事をご覧ください。

人の心に入り込む雑談力

営業パーソンはお客様にセールスすることが仕事ですが、そればかりしていてもお客様に飽きられてしまいます。

売り込みばかりしてくるセールスマンに、何度も会いたいと思うお客様はいないはずです。

そんな時に便利なスキルが雑談力です。

雑談力とはたわいのない話をするスキルと言えますが、単に世間話をするだけではありません。

この雑談を通じて、お客様の情報を収集するのです。

例えば、お客様の趣味や好きな食べ物、家族構成、競合他社との取引状況などヒアリングすべきことは山ほどあります。

これらを一つずつ直球質問していくのは、相手にストレスを与えてしまうので、雑談を交えながら遠回しにヒアリングしましょう。

そうすることで次第にお客様の人間性が分かってきて、「どのような対応をすれば好印象を持ってもらえるか?」ということが理解できるはずです。

これは人の心に入り込む雑談力とも言えます。

もしお客様と雑談するネタがない人は、下の記事を参考にしてください。

コミュニケーションスキルとは?

コミュニケーションスキルとは「会話術」のことですが、営業に限っては単なる会話では済みません。

営業活動におけるコミュニケーションとは、お客様の情報をヒアリングすることを言います。

先ほど解説した「雑談力」とは、様々な話題を提供して、お客様の心の入り口を開けるスキルの事を言いますが、そこから顧客ニーズを引っ張り出す能力をコミュニケーションスキルと呼んでいます。

なぜかは分かりませんが、お客様は自分自身のニーズをセールスパーソンに知られたくありません。

恐らく自分のニーズを知られてしまうと、「強引な押し売りをされるかも…」という恐怖心があるのでしょう。

なので、営業マンに対して、ニーズを全てさらけ出してくれることは基本的にないのです。

ということは、様々なスキルやテクニックを使って、顧客ニーズを引っ張り出す必要があります。

もちろん中には、自分自身のニーズに気づいていないお客様もいます。

そのような潜在ニーズを顕在化するためにも、コミュニケーションスキルは役立ちます。

顧客対応力を高めるためには、コミュニケーションスキルを磨くことが必要不可欠だと理解しておきましょう。

営業におけるコミュニケーションについてもっと知りたい場合には、下の記事をご覧ください。

顧客をクロージングする能力

営業活動においてのクロージングとは、商談を終わらせることです。

営業マンは受注を目指して商談を進めていきますが、顧客ニーズ次第では失注することも十分あり得ます。

経験の少ない営業パーソンは失注を恐れて、上手くクロージングできないと言われていますが、決して失注を恐れる必要はありません。

クロージングとは「結果を求める作業」なので、結果的に失注しても全然良いのです。

たとえ失注したとしても、その商談は前進しており、現状維持で停滞(ペンディング)するよりはマシだと思います。

次回以降はもっと良い提案をすれば受注するかもしれません。

そのためのヒントを得たと思えば、前向きに考えられるはずです。

全てのお客様が自分で意思決定できるとは限りません。

そのようなお客様の背中を押すことも営業職の仕事だと思います。

そういった意味では、ある程度強引なクロージングも必要なのです。

もしクロージングについて詳しく知りたい場合には、下の記事をご覧ください。

クレーム対応能力

営業活動をする中で、クレームを完全に防ぐ事は難しいと思います。

どのような製品サービスだったとしても不具合は一定数起きてしまいますし、それを100%防ぐことは現実的でありません。

なので、営業職はトラブルが起きた時に対応できるクレーム対応能力を身につけておくべきだと思います。

クレーム対応能力は顧客対応スキルの一環ですが、詳しく知りたい場合は下の記事をご覧ください。

顧客対応の質を高めよう!

顧客満足度を高めるためには、顧客対応のクオリティーを高めることも必要です。

顧客対応の質を高めるために大切なことは、顧客ニーズを正しく理解することです。

これは一見簡単なように思えますが、とても難しいことだと思います。

例えば、あなたの兄弟や、恋人など親しい人を思い浮かべてください。

そのような人達の好みやニーズなら分かるかもしれませんが、あなたの友人はどうでしょうか?

仲の良い友達だったとしても、好きな食べ物を知らなかったり、その人の家族構成は知らなかったりしませんか?

たとえ仲の良い友達だったとしてもこの程度なのです。

それが仕事における取引先やお客様の場合、知らないことがもっとたくさんあるはずです。

なので、顧客ニーズを把握することはとても大変なことなのです。

お客様を理解するためには、一緒にいる時間を長くしたり、腹を割って話せるタイミングを作るしかありません。

飲みニケーションと呼ばれている会食の場を設定したり、休日一緒にゴルフに行くのも良いでしょう。

とにかく人対人の関係性構築をやるしかないのです。

これはとても泥臭い作業ですが、唯一無二の関係性が出来上がる為、努力に対する見返りは十分あると思います。

まとめ

顧客対応はなんとなくやり過ごしている人が多いはずですが、そこには結果を出すためのロジックが確実に存在しています。

行き当たりばったりの顧客応対をするのではなく、きちんと考え抜かれた営業戦術を確立しましょう。

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