
世界には「偉人」と呼ばれる人達がいます。
そのような人達は様々な分野の”プロフェッショナル”なのですが、これまで培ってきた知識や経験をもとにした名言を残しているのです。
そこで今回は、歴史上の偉人たちが残した名言集をご紹介したいと思います。
心に響く短い言葉ばかりなので、ぜひお気に入りの格言を”座右の銘”にしましょう!
偉人の名言集まとめ
万物は流転(るてん)する。
<哲学者 ヘラクレイトス>
「エフェソスの哲人」と呼ばれたヘラクレイトスの名言です。
この言葉の意味は「一切のものは流れ、そしてなにものも留まらない」ということです。
つまり、水、火、土、風など、世の中にあるものは常に形を変えながら、流れていくことを意味しているのです。
その中にはもちろん”人間”も含まれているので、人間も含めて「世の中は常に変化する」ことを語ったのです。
火が暖かさを、雪が冷たさを発するように、至高の存在は理性を発生させる。
<哲学者 プロチノス>
プロチノスは紀元前に活躍した哲学者です。
火が暖かさを、雪が冷たさを発するように、至高の存在(=賢人)には理性があるので、それを周りに伝えたり、実践することができるのです。
我思う、故に我あり。
<哲学者 ルネ・デカルト>
この言葉は「私が考えているということは、私は存在しているということだ」という意味の言葉です。
これはとても哲学的な考えなのですが、「真理の探求は、人間が持つ理性によってのみ行われる」ということを伝えてくれる名言だと思います。
デカルトの名言集は下の記事をご覧ください。
完全な幸福などはない。
人類はそうなるように作られていない。
<哲学者 ヴォルテール>
一見すると”悲観的”な感じですが、実はとても気が楽になる前向きな言葉だと思います。
人間は幸福を追い求めますが、「それは不可能なのだ」と理解している人は少ないはずです。
そもそも人間には”幸福”と”不幸”という真逆の概念があるので、”幸福”だけを追い求めるのは不可能なのです。
時間が万物の中で最も貴重なものであるとすれば、時間の浪費こそ最大の浪費である。
<政治家 ベンジャミン・フランクリン>
時間は有限な上に、唯一無二の存在だと思います。
なので「時間の浪費こそ最大の浪費である」というロジックが成立するのです。
ミネルヴァの梟(ふくろう)は迫り来る夕闇とともに初めて飛び始める。
<哲学者 ヘーゲル>
ミネルヴァとは、古代ローマ時代の知恵の女神のことで、ミネルヴァに使える梟も知恵の象徴ですよね。
そして夕闇とは「衰退局面」を意味しています。
つまり、新しい発想は皆に周知された最盛期よりも、少し勢いが衰えだした頃に評価されるということです。
諦めずに続けることが重要なのでしょう。
私はこれまでなじんできた考え方とは違って、種が不変ではないことを確信した。
<自然学者 チャールズ・ダーウィン>
ダーウィンは教科書に載るほど有名な「種の起源」を発表した偉人です。
この本が発表されるまでは、旧約聖書に書かれている「創世記」が真実とされてきました。
創世記では初めに、神が天地を創造し、次に光と水を作り…、という具合に続いていき、5日目には生き物が産まれ、7日目に人間が創造されました。
これが当たり前だった時代に、それまでの常識を覆す「偶然的な進化」を発見したのです。
ダーウィンの「種の起源」はとても面白い本なので、ぜひ一度読んでみてください。

哲学者たちは世界を解釈してきたに過ぎない。
大切なのは変えることだ。
<経済学者 カール・マルクス>
哲学とは「真理を追求する学問」です。
そういった意味では、確かに「世界を解釈してきた」に過ぎないと思います。
マルクスは社会主義を提唱して、実践することを推奨したのです。
マルクスの名言集は以下の記事をご覧ください。
たまには踏みならされた道を避けて、森の中へ入り込むのがいい。
今まで見たこともないものを発見できるに違いないからだ。
<発明家 グラハム・ベル>
これは視点を変える重要性について語った名言です。
日常生活のふとした場面に、ビジネスシードが隠れていることを伝えたかったのでしょう。
第三次世界対戦がどのように行われるかは私には分からないが、第四次対戦では何が武器となるのかを教えできる。
それは石だ!
<物理学者 アルバート・アインシュタイン>
アインシュタインは第一次世界大戦、第二次世界大戦を経験したので、第三次世界大戦だけは避けるように伝えていました。
なぜかといえば、第三次世界大戦で世界は滅亡することを理解していたからです。
他にもアインシュタインの名言集を知りたい人は下の記事をご覧ください。
もともと地上には道はない。
歩く人が多くなれば、それが道になるのだ。
<作家 魯迅>
これはビジネスにも通じる名言ですよね。
始めたばっかりの頃は道がないので、なかなか売上に繋がりませんが、競合他社が出てきたりすると、徐々に道が大きくなって、いづれビッグビジネスへと繋がっていくのです。
そう考えた場合、競合他社は多い方が良いことに気がつきますよね。
それがつまり『市場を形成する』ということなのです。
決断とは、目的を見失わない決心の維持に他ならない。
<政治家 ドワイト・アイゼンハワー>
人間は迷う生き物なので、それは仕方ないことだと思います。
それ故に、自ら決断しなければいけないのです。
知識を得たいなら、現実を変革する実践に参加しなければならない。
<政治家 毛沢東>
この名言では「知識」と表現されていますが、おそらく「知恵」のことを言っているのだと思います。
知識は座学でも増えますが、知恵は経験しなければ増えません。
なので”知恵のある人”になる為には、行動したり実践することが必要なのです。
人は必要に迫られると、すぐに実力を発揮する。
<哲学者 ピタゴラス>
「ピタゴラスの定理」で有名な哲学者です。
この言葉はとても共感できますよね。
誰でも夏休みの最後の日に宿題をやった記憶があるはずです。
自分を追い込むことで、実力を発揮できるのが人間の素晴らしさだと思います。
古きを温(たず)ねて新しきを知ればもって師たるべし。
<思想家 孔子>
これは「歴史を深く探求し、そこから新しい知識や見識を得ることができる人にこそ、指導者となる資格がある」という意味の言葉です。
「温故知新」の由来となった名言なので、ここで覚えておきましょう。
孔子の名言集は下の記事をご覧ください。
私は自分が何も知らないことを知っている。
<哲学者 ソクラテス>
古代ギリシャ最大の哲学者の一人である”ソクラテス”といえば「無知の知」ですよね。
自分が無知であることを知るのが出発点であり、ディベートのきっかけにもなり、真理の探究にも繋がるという、大変奥深い言葉です。
誰彼構わずに”ストリートディベート”を仕掛けて、周囲から「変人」と呼ばれていたソクラテスらしい言葉だと思います。
その語源となった名言なので、ここで覚えておきましょう。
人生は短いのではない。
我々がそれを短くしているのだ。
<哲学者 セネカ>
ルキウス・セネカはストア派の哲学者です。
ローマ皇帝だった暴君ネロの教育者として知られていますが、道徳論や人生論においては非常にすぐれた才能を発揮した人物なので要チェックです。
セネカの名言集は下の記事をご覧ください。
天才とは永遠の忍耐だ。
<芸術家 ミケランジェロ>
イタリアルネサンス期の”天才”と言われたミケランジェロの名言です。
芸術作品は完成するまで時間がかかるので、その間はどうしても忍耐が求められるはずです。
この名言と同時に、ミケランジェロは「世界は盲目であり、ただ裏切り者にのみ忠実である」と世の中を皮肉っています。
本物を見分ける事が出来ない世間を「盲目」と揶揄したのです。
感謝は支払われるべき当然の義務だが、それを期待する権利は誰にもない。
<思想家 ジャン・ジャック・ルソー>
「社会契約論」で有名なルソーの名言です。
ルソーはフランス啓蒙主義の代表的思想家ですが、真理を突いた思想が多いので、ビジネスパーソンであれば学ぶべき対象だと思います。
個人的には教育について書かれた「エミール」がおすすめなので、ぜひ一度手に取ってみてください。

物事の中で最悪なのは、決断できないことである。
<フランス皇帝 ナポレオン・ボナパルト>
決断できなければ、物事を前進させることができません。
他にもナポレオンは「偉人を作り上げるのは成功である」という名言を残しています。
つまり、物事を前進させるために勇気を持って決断し、その結果成功した人だけが、偉人として歴史に名を刻むのです。
金(かね)は鋳造(ちゅうぞう)された自由である。
<作家 フョードル・ドストエフスキー>
「金があれば何でもできる」と考える人はいますが、それは幻想に過ぎません。
ドストエフスキーが言う通り、所詮は鋳造された自由なのです。
他人に接してイラつく事の全ては、自分自身の理解に役立つ。
<心理学者 カール・ユング>
この名言は、自分自身を俯瞰的に見る重要性について語っています。
人間関係が上手くいかない原因は、自分の中にもあるということです。
汝の敵を愛せよ。
<宗教家 イエス・キリスト>
イエスといえば「隣人愛」ですよね。
他人に”無償の愛”を提供すれば、争いごとはなくなるというロジックですが、実行するのはなかなか難しいですよね。
イエス・キリストの言葉は非常に奥深いので、もし気になる人は下の名言集もご覧ください。
天体の運動は計算できるが、人の気持ちはとても計算できるものではない。
<物理学者 アイザック・ニュートン>
なんともニュートンらしい言葉ですよね。
リンゴが落ちるのを見て万有引力を発見したと言われるニュートンですが、スティーブ・ジョブズが創業した「Apple」という社名の由来にもなっています。
スティーブ・ジョブズの名言集は下の記事をご覧ください。
真の宗教はただ一つのみ。
しかし、各種各様の信仰が存在する。
<哲学者 イマヌエル・カント>
人類史上最高の天才と称される一人が「イマヌエル・カント」です。
その代表作といえば「純粋理性批判」ですよね。

純粋理性批判は非常に難解なので、その中身を読み解ける人は少ないそうです。
※ちなみに私も途中で挫折した一人です。
この名言が伝えたいことは「自分自身の信じる道徳観こそが真の宗教」であり、唯一絶対の指針でもあるということです。
しかしその一方で、各人に信じる道徳観があるので、それを信仰するのは各々の自由だと言ったのです。
いかなる法律も自由の侵害である。
<哲学者 ジェレミー・ベンサム>
天才と称されたベンサムは”功利主義”について研究し、「最大多数の最大幸福」という結論を導き出しました。
これはあくまでも「目的の実現に役立つものが善である」という考えに基づくので、そう考えた場合「法律は悪である」と考えるのも納得できます。
愛とは何か、理想的なものである。
結婚とは何か、現実的なものである。
<詩人 ヨハン・ヴォルフガング・フォン・ゲーテ>
ゲーテらしい詩的な言葉ですよね。
対比がとても美しいですが、その一方で現実を突きつけてくる印象的な名言だと思います。
ゲーテの名言集は下の記事をご覧ください。
噂にされることよりもっと悪いことがある。
それは噂にもされないことだ。
<作家 オスカー・ワイルド>
ドキッとする名言ですよね。
自分の存在が世の中に認知されていなのは、もはや”存在してない”のと同義だと思います。
とはいえ炎上商法が良いとは思わないので、この辺りは正攻法でいくべきでしょう。
己の利益を追求する人間は見えざる手によって導かれ、予想せざる目的を促進する。
<経済学者 アダム・スミス>
「経済学の父」と言われているアダム・スミスの名言です。
有名な著書「国富論」では自由放任主義を提唱し、資本主義の礎を築きました。
ちなみに、よく誤解されていることですが、アダム・スミスが「神の見えざる手」と言ったことはなく、国富論の中にも「見えざる手によって導かれ」という記載しかありません。
知ったかぶりをしないように注意しましょう。
多くの仕事をしようとする人は、今すぐ一つの仕事をしなければならない。
<実業家 マイヤー・アムシェル・ロスチャイルド>
「国際金融の創始者」であり、ロスチャイルド財閥の祖と言われている人物です。
色々なことに手を出しても、プロフェッショナルになることはできないので、何か一つのことに集中するべきだと思います。
ちなみに、これと同じ言葉を「経営学の父」として有名なピーター・F・ドラッカーも残しています。
ドラッカーの名言集は下の記事をご覧ください。
貨幣とは奴隷制度の新しい形式だ。
<作家 レフ・トルストイ>
「戦争と平和」で有名なトルストイの名言です。
お金を揶揄するような言葉ですが、知識のない人にとってお金は”とても重要なモノ”となり得ます。
しかし実際には”単なるツール”でしかないので、本質的には価値が無いモノだと思っています。
この事実に気づいていない人は「貨幣の奴隷」と言っても過言ではないでしょう。
失敗とは、より良い方法で再挑戦するいい機会である。
<実業家 ヘンリー・フォード>
これはビジネスパーソンに伝えたい名言だと思います。
失敗をネガティブに捉える必要はありません。
むしろポジティブに捉えるべきだと思うので、この言葉は”座右の銘”におすすめです。
一人は万人のために、万人は一人のために。
<政治家 ウラジミール・レーニン>
ロシア革命を推進し、ソビエト連邦(ソ連)を創設したレーニンの名言です。
「みんなは一人のために」というキャッチコピーを聞いたことがあると思いますが、その語源は”社会主義”を推進したレーニンだったみたいですね。
現在の為政者や知識人は、全て過去の知識人や過去の思考の奴隷だ。
<経済学者 ジョン・メイナード・ケインズ>
現代資本主義を理解する上で、ケインズは欠かすことのできない重要人物だと思います。
第一次世界大戦で巨額賠償を背負わされたドイツが、第二次世界大戦を引き起こすことを予言したり、アメリカのルーズベルト大統領が打ち出したニューディール政策の基礎となる理論を展開したことでも有名ですよね。
ケインズ経済学を知らないのは、ビジネスパーソンとしてモグリなので、必ず押さえておきましょう。
偉人の名言を座右の銘にしよう!
ここまで世界の偉人が残した名言集をご紹介してきました。
偉人が残した言葉は、どれも重みがあって、心に響く格言ばかりだったと思います。
歴史に名を刻んだ偉人たちは、実績が伴ったからこそ「偉人」と呼ばれるようになりました。
そのような人物から学び、自らの生活や仕事に役立てることが、ビジネスパーソンにとっては重要なのだと思います。
もしご紹介した名言では”座右の銘”が見つからなかった場合、下の記事もご覧ください。