
企業経営する上で『上司と部下』という関係性は、大きな課題点として議論されてきました。
- どうすれば部下は言うことを聞いてくれるのか?
- どうすれば部下をやる気にさせられるのか?
常日頃からマネジメントの難しさを痛感している人も多いでしょう。
そこで今回は、上司として活躍している管理職に知ってほしい名言集をご紹介したいと思います。
部下のやる気を奮い立たせたり、モチベーションをアップさせる言葉をご紹介していきます。
上司が覚えておくべき言葉ばかりなので、課長や部長などの管理職、マネージャー職、リーダー(社長)を目指す人はぜひご覧ください。
上司の名言集まとめ
バカンスはあくまで峠にある茶屋。
毎日仕事をしていると、少し休みたくなりますよね。
そんな時には休暇を取りますが、それを目的にしてはいけないという意味の名言です。
部下には「バカンスは疲れた足を休める場所である」と伝えましょう。
木ばかりを見ずに森を見ろ。
これは大局を見誤る怖さについて語った名言です。
森全体が見えていないのに、目の前の木だけを見て歩くのは大きな危険が伴います。
足元を見ることは大切ですが、俯瞰的に見ることも忘れてはいけません。
100年後にはこうなっていよう。
これはビジョンを語る大切さを伝える名言です。
企業経営は永続性が前提となります。
なので上司は部下に1年、2年先の話だけでなく、10年後、30年後、100年後の未来まで語るべきだと思います。
人を欺いたり、社会を騙したり、法律を犯すな。
これはビジネスの基本ルールを伝えた名言です。
これを守れない人は退場するハメになるので注意しましょう。
夢を実現することだけが目的じゃない。
夢を実現させることは最終目標ですが、その過程にも目的があるはずです。
夢を実現させる事は自分の成長にも繋がるので、もっと広い視野を持つように伝えましょう。
常に顧客目線であれ。
ビジネスは売上至上主義に陥りがちですが、それは目線が違っていると思います。
本質的には顧客目線であるべきなので、そこだけはブラさないように伝えましょう。
勝つことだけが大切じゃない。
ビジネスは勝つために行いますが、その勝率は2割程度だと言われています。
なので負けて当たり前なのです。
たとえ負けても、その経験から得られることがあるはずです。
ただ「負けてしまった…」で終わるのではなく、「負けた経験から何を得たのか?」という考えを大切にしましょう。
道に迷った時はどうするのか?
川を目の前にして動けなくなった時にはどうするのか?
これはリスクヘッジについて語った名言です。
新しいことに着手する場合、失敗することを想定しなければいけません。
もしトラブルが起こった場合、それを回避する施策を三つ、四つくらいは準備するように伝えましょう。
勝てば官軍、負ければ倒産。
厳しい言葉ですが、会社経営は常にこのような心構えでいるべきだと思います。
危機感を持つ大切さを部下へ伝えられる名言だと思います。
人生と経営は賭け事じゃない。
ビジネスは勝算があるからチャレンジしますよね。
もちろん勝率100%というわけにはいきませんが、博打のような動き方をしてはいけません。
あくまでも一般論ですが、勝率6割程度ならやるべきだと言われています。
きちんと市場分析したり準備をしましょう。
政治家を利用しながら利益を上げるのは邪道。
企業経営に政治家を絡ませてはいけません。
ロビー活動は別ですが、あくまでも顧客ニーズに応えて、価値のあるモノを提供することが一番重要なのです。
「方針を守る」ことが仕事の基本。
方針とは「考え方+具体的目標+夢」のことです。
個々人が『自分の方針』を持つべきだと思いますが、それにプラスして『会社方針』もきちんと明示しましょう。
心配するな、俺が責任を取ってやる。
これは部下の背中を押してあげる名言です。
「自分で処理をしろ。俺は知らん。」という上司は頼りがいがないですよね。
そんな人について行こうとは誰も思わないはずです。
「俺が責任をとってやるから、思い切ってやってみろ!」と言われれば、部下は強烈な責任感を感じます。
「絶対に成功させたい!」と思うはずです。
このような言葉が言える上司はカッコイイですよね。
カッコイイ上司の代名詞と言えば「島耕作」でしょう。
島耕作の名言集は下の記事をご覧ください。
お客様が喜ぶことを考えろ。
これは商売の原点とも言える名言です。
常にこの気持ちを忘れないようにしましょう。
毎日前進したか自問自答しろ。
「日進月歩」という言葉もありますが、人間は日々成長しなければいけません。
なぜかといえば、世の中は相対的だからです。
自分が立ち止まっているのに、周りが成長すれば、それは相対的に『退化』を意味します。
ビジネスにはライバル(競合他社や同期社員など)がいるので、絶対に立ち止まってはいけないのです。
情熱がない人は成功しない。
情熱というのは、成功するために必要不可欠な要素です。
京セラ創業者として有名な稲盛和夫は「情熱×スキル×経験」という成功方程式を提唱しました。
この方程式に乗っ取れば、『情熱ゼロ』の人は何を掛けてもゼロになってしまうので、絶対成功できないのです。
稲盛和夫といえば「アメーバ経営」ですよね。
その真髄が知りたい人は下の記事をご覧ください。
よくやってくれたな。
これはシンプルですが、部下を褒めるのに一番適した名言だと思います。
誰でも褒められることは嬉しいので、実績を残した場合にはシンプルに褒めてあげましょう。
私は人材に恵まれた。
管理職の人は、何かしらの実績を出せたから出世したのだと思います。
それは決して自分一人だけの力ではなく、部下の後押しもあったはずです。
驕ることなく、謙虚な姿勢でいることも大切なことだと思います。
本当にその程度でいいのか?
人間は弱い生き物なので、どうしてもネガティブになってしまいます。
そんな時に背中を押してくれる人は、人生を変えてくれた恩人になるのです。
このような言葉を投げかけてくれる人は少ないので、その役割は上司が担うべきだと思います。
やらずに後悔するというのが、一番つまらないと思う。
やらずに過ごすことは、人間が最も後悔するそうです。
これは『プロスペクト理論』としてまとめられているので、気になる人は下の記事をご覧ください。
やることによって恥をかくかもしれない。
結果として、できないかもしれない。
でも、やることによって、自分の限界を確認することができる。
これは失敗する大切さについて語った名言です。
新人や若年層は失敗を恐れますが、どんどんチャレンジするべきだと思います。
なぜかといえば、失敗することによって大きなメリットが享受できるからです。
失敗する大切さについては、天才物理学者と言われたアインシュタインも名言を残しています。
気になる人は下の記事をご覧ください。
君はどう思う?
これは部下をマネジメントする時、とても重要なフレーズだと思います。
ほとんどの部下は状況報告をして、指示を仰ぎますよね。
でも、それでは思考停止状態なので「君はどう思う?」と一言聞くべきだと思います。
それによって部下のスキルも確認できるので、管理職の人は覚えておきましょう。
なかなかいいアイデアだな。
よし、すぐにそれをやろう!
管理職の人は優秀なので、「○○すべきだ」という方向性がある程度分かっているはずです。
そんな時に部下が「○○した方がいいと思います!」と言ってきた場合、無能な上司は「俺もそれを考えていた!」と言ってしまうのです。
しかし優秀な上司は、上記名言のように伝えるのです。
なぜかといえば、部下を承認することで『自分が発案したアイデアだ』と思ってくれますし、自分が発案したことだから『絶対に成功させなければ』という責任感も芽生えるので一石二鳥なのです。
何か用事はないか?
- 日本電産創業者の永守重信
- パナソニック創業者の松下幸之助
この二人に共通していたことは、部下に対して「何か用事はないか?(何か困ったことはないか?)」とよく聞いていたことです。
これはつまり報告を求めているのですが、永守重信は廊下ですれ違った社員に「何か困ったことはないか?」と聞いて、「特にありません」という返事が返ってくると鬼のように怒るそうです。
本気でビジネスをやっているのに、何も進展がないとか、問題が発生しないことなどあり得ないと考えているようです。
一流経営者の思考はとても勉強になるので、「経営の神様」と呼ばれた松下幸之助の名言集もぜひご覧ください。
君に任せるよ。
上司から信頼されれば「豚も木に登る」のです。
この言葉に対して「わかりました」と言った部下は、もの凄く大きな責任感を感じます。
これは部下のポテンシャルを最大限に引き出す言葉だと覚えておきましょう。
ビジネスはクールに判断すべきだ。
人間には感情があるので、感情論で物事を判断する場合があると思います。
しかし、ビジネスにおいては感情論を抜きに判断しなければいけません。
景気が悪くなったら、会社を守るために、仲が良い部下だったとしても解雇しなければいけない時もあるのです。
ビジネスはクールに判断しましょう。
猿は猿、魚は魚、人は人。
これは「レッテルを張らずに人を判断するべきだ」という意味の名言です。
- あの人は東大卒だ
- あの人は大金持ちの娘だ
このようなバイアスがかかると、正常な判断ができなくなります。
不適切な判断は会社に損害をもたらすので、フラットな目線で見るようにしましょう。
あいつは俺の下にいたんだ。
あいつは俺が指導したんだ。
この名言はふてくされているのではありません。
とても誇らしく思っているのです。
サラリーマン人生において、部下に抜かされることは良くある話だと思います。
その時に腐るのではなく、その部下を育てたことを誇りに思いましょう。
客観的な視点で見れば、優秀な人材を輩出することは会社への貢献になるので、とても大きな仕事をしたことが分かるはずです。
人材育成は「○○会社を開拓した」とか「○○社との大型契約をまとめた」と同じぐらい価値があるのです。
なのでこの言葉は『人材育成の大切さ』を部下に伝える名言だと思います。
自分がナンバーワンだと思うところには大きな落とし穴がある。
部下を天狗にしてはいけません。
褒めるべきところは褒めますが、基本的には成長を促すべきなのです。
常に危機感を持って自己研鑽するように促しましょう。
俺から学べ。
俺から盗め。
これは言われたらカッコイイ言葉No.1です。
このようなクサいセリフを堂々と言える上司になりましょう。
君の力があれば、できたはずだ。
ただ感情に任せて怒るのはナンセンスです。
怒ることは指導の一環なので、それによってモチベーションが高まらなければいけません。
その時のキラーフレーズになるのが「君の力があれば、できたはずだ。」なのです。
経営者の条件はただ一つ。
自分より優れた人を使えること。
これはぜひ部下に伝えて欲しい名言です。
管理職というのは、ある意味で『経営者』ですが、どうやって会社経営すればいいのか分からない人は多いので、まずは会社経営の本質を伝えてあげましょう。
アメリカの鉄鋼王と呼ばれた『アンドリュー・カーネギー』の墓石には下の言葉が刻まれています。
おのれよりも優れた者に働いてもらう方法を知る男ここに眠る
ビジネスを成功させる秘訣とは、自分よりも優れたメンバーをたくさん集めることなのです。
上司が部下に言ってはいけない言葉もある
上司は部下をマネジメントする立場なので、基本的にはモチベーションがアップしたり、やる気を奮い立たせる言葉を選ぶはずです。
そう考えた場合、上司という立場の人が「絶対に言ってはいけない言葉」も存在するのです。
そのようなフレーズはマイナス効果をもたらすので、発言には十分注意しましょう。
上司が部下に言ってはいけないブラック名言は下の記事でご覧ください。
まとめ
ここまで上司(管理職)が知っておくべき名言集をご紹介してきました。
マネジメントは「人対人」なので、やり方を間違うと組織は一気に崩壊していきます。
例えば、部下との会食回数を記録しておくことも大切です。
『誰と何回会食したか?』というのをきちんと記録しておくのです。
細かい話ですが、部下はこんなことでも「私は嫌われている…」と勘違いしたり、「あいつは気に入られているから…」と嫉妬するのです。
なので、できる限り部下は公平に扱わないといけません。
このようなマネジメントノウハウはたくさんあるので、時間はかかるかもしれませんが、少しずつ学んでいきましょう。
経営者や管理職として活躍している人は、ぜひ連合艦隊司令長官 山本五十六(やまもといそろく)の名言集もチェックしてください。
きっと新しい気づきが得られるはずです。