
販路拡大する為にはたくさんのやり方がありますが、「効果が良い」と言われるのはそんなに多くありません。
そこで今回は、販路拡大する為の方法や、販売チャネルを拡大させるコツ&ノウハウについて解説していきたいと思います。
概要
販路拡大とは”新規開拓”である
営業マンにとっての”販路拡大”とは、新規開拓全般を意味しています。
その内容は大枠では2種類に分かれていて、
- 新規顧客の開拓
- 販売パートナーの開拓
が挙げられます。
新規顧客の開拓
営業の最重要課題ともいえるのが「新規取引先を開拓する」ことです。
例えば、不動産営業であれば、マイホームや土地を購入したがっている人がエンドユーザーになりますし、法人相手のBtoB営業であれば事業法人がエンドユーザーになってきます。
新しいお客様を開拓すれば、開拓した数だけ売上が増えることになります。
すると、その実績は営業活動の成果として反映されるので、いずれトップセールスの仲間入りを果たすことができると思います。
関連記事:営業のコツを全網羅!セールスマン必見の営業ノウハウ【永久保存版】
販売パートナーの開拓
営業マンが新規開拓をする場合、対象になるのは見込顧客やエンドユーザーだけではありません。
一緒に営業活動をしてくれる協業先(パートナー)も含まれてきます。
例えば、インターネットなどの通信回線を販売している業者の場合、地域の不動産屋さんや引っ越し業者などをアライアンスパートナーとして開拓するのがひとつのアプローチ方法になってくると思います。
パートナーを通じて効率的にアプローチすることができれば、営業活動が効率的になっていくはずです。
このように、販路開拓や販路拡大には、営業活動を効率化するという意味が含まれています。
ターゲットが明確になっているのであれば、その販路を既に有している会社と組んでしまうという方が、時間的&コスト的にも良くなるはずです。
関連記事:代理店の意味や活用するメリット|代理店制度の内容&違いを徹底解説
販路開拓のプロセス
販路拡大のプロセスは、マーケティングでもお馴染みのPDCAのノウハウに沿って進めていくのが良い方法です。
PDCAサイクルとは、
- Plan(計画)
- Do(実行)
- Check(評価)
- Act(改善)
の頭文字が語源になっていて、事業の計画、実行、評価、改善の4つの段階を繰り返しておこなっていくことを意味しています。
営業活動でこのPDCAノウハウを取り入れる場合は、まず仕事をするうえでの目標や計画を自分でプランニングすることから始めていきましょう。
例えば、「1週間に何人の顧客に提案するか?」や、営業する上で「開拓する目標店舗数」などを設定します。
この時に少し注意したいのが、「目標や計画の内容を厳しくしすぎないこと」です。
余りに高すぎる目標や、難しすぎる計画では、そもそも実現可能性が低すぎるという話になってしまいますので、実行段階で無理が生じてきます。
プランを実行した後には、設定した目標や計画をどのくらい達成できたのかをチェックしましょう。
このプロセスが、Check(評価)の段階です。
気付いた問題点などをひと通り洗い出したら、次のAct(改善)のプロセスで営業方法などを改めていきます。
PDCAの4つのプロセスを何度も繰り返し行うことで、効率的な営業活動が実現していきます。
関連記事:PDCAサイクルを回す効果は?営業マンが知るべき売上アップのコツ
販路拡大する時の課題点
販路拡大をするうえでは、いろいろな課題に直面することが多いです。
例えば、まず最初に直面する課題は「販路拡大するアイデア」です。
このアイデアが思いつかなくて販路拡大できないというケースが少なくありません。
PDCAに沿って営業活動を進めていく為には、まず「どのような販路を活用するのか?」という企画が必要です。
良いアイデアが思い浮かばないと、最初のプロセスであるPlan(計画)の段階でつまずくことになってしまいますので、何も動き出しません。
なので、販路拡大を目指す場合には、いくつもの選択肢をリストアップすることから始めていきましょう。
プロモーション予算が必要
プロモーション予算とは、ズバリ「営業活動にかけられる予算」のことをいいます。
新規顧客を開拓するときには、営業するためのコストがかかります。
例えば、
- 広告宣伝したり
- DMなどで資料を郵送したり
- 営業マンが遠方まで出張したり
すると一定のコストが発生するはずです。
このような営業活動に、どれくらいの予算が割けるかは、ケースバイケースだと思います。
新規開拓の画期的アイデアが出ても、予算が確保できなければ実行するのは難しいですよね。
なので、目標達成する為の予算を予め確保しておく必要があります。
関連記事:新規開拓営業のコツ&テクニック4選|成果が出るリスト作成と営業方法
営業スタッフが足りない
営業する上で十分な人員を調達できない場合も、大きな問題を抱えることになります。
幅広いエリアで営業する時には、営業スタッフの数もある程度確保する必要が出てきます。
しかし、人手不足になってしまうと、営業をする場合にも時間が掛かってしまうかもしれませんが、いきなり採用するのにもハードルが高すぎます。
なので、販路拡大のタイミングで一気にアクセルが踏めるように、事前に人員補充をしておく必要があります。
関連記事:直販営業マンは絶対に必要?直販と代理店のメリット&デメリット
販売チャネルを拡大させる
販路開拓をする場合には、より多くの販売チャネルを確保する必要があります。
販売チャネルとは、簡単に解説するとエンドユーザーにアプローチができる経路のことです。
具体的には、
- ECサイト
- 店舗
- 通販
- 直販営業
- 代理店
などが販売チャネルに該当します。
例えば、店舗とECサイトで営業している場合、2つの販売チャネルを活用していることになります。
必要な販売チャネルの種類は、営業で扱うものやターゲット層などによって変わってきますが、一般的に数が多いほど有利だと言われています。
実のところ、「どのような販売チャネルを確保するか?」は、販売する営業マンにとって重要な問題になってきます。
販売チャネルを広げる場合には、アプローチできるエンドユーザーを見極めて、「自社の販路として活用できるかどうか?」を考えることが求められてきます。
このように戦略的にチョイスした販売チャネルが増えれば増えるほど、エンドユーザーにアプローチできる機会が増えるので、売上アップを見込むことができます。
販売チャネルを広げて販路開拓を行う場合、エンドユーザーの属性しっかりとマーケティング(ペルソナ分析)しておくことが必要です。
ターゲットにするエンドユーザーに対して確実にアプローチできる販売チャネルを増やすことが、営業を成功させるコツになるでしょう。
関連記事:販売チャネルの代表的な3種類|販路拡大を成功させるコツ&営業戦略
販路拡大の方法
販路拡大をする方法には色々なやり方があるので、経営者や事業責任者の人は迷ってしまうかも知れません。
例えば、直販に力を入れる場合には、単純に営業マンの数を増やせば、これまでよりも多くのエンドユーザーにアプローチすることができるようになります。
また、新規開拓に詳しい”プロのサポート”を受けたい場合には、外部に依頼したり、営業代行サービスを活用するのもひとつの選択肢だと思います。
営業代行を専門にしている業者は、
- アポイント代行
- 常駐型の営業代行
- 成功報酬型の営業代行
などたくさんあるので、その特徴を活かせば、プロの視点で効率的な販路開拓が実現できるかも知れません。
業者によって
- 成果報酬
- 固定報酬
- 成功報酬
などパターンは様々なので、まずは見積書を依頼してみましょう。
関連記事:営業アウトソーシングの種類6選と営業代行の料金&成果報酬
代理店展開も有力な方法
このほか、国内外に代理店制度を設けるというのも、販路開拓方法では有望なやり方だと思います。
販売代理店がいれば、一気に販路拡大することができるので、より広いエリアのエンドユーザーをターゲットにできるようになります。
販売チャネルを増やしたくても「予算が無くて何もできない!」という中小企業にはピッタリの施策が代理店展開です。
販売代理店は営業代行や業務委託と違って、固定報酬(定額報酬)が発生しません。
代理店が売った分だけ販売マージンを支払えばいいので、キャッシュフローがネガティブになることもありません。
そのような意味では、販路拡大施策として有力な候補になると思います。
関連記事:代理店開拓にはノウハウが大事|最強の代理店育成方法と増やし方
助成金や補助金も利用する
どうしても販路拡大に資金が必要なのであれば、中小企業庁や自治体が公募をしている販路開拓支援の助成金や補助金の利用を検討しても良いかも知れません。
助成金の情報を探すなら「公益財団法人東京都中小企業振興公社」、補助金なら経済産業省が運営母体の「ミラサポplus」を確認すると良いでしょう。
【ミラサポplus】https://mirasapo-plus.go.jp/
【東京都中小企業振興公社】https://www.tokyo-kosha.or.jp/support/josei/index.html
このようなお金は、販路開拓を目指す企業支援がテーマになっているので、正当な理由があれば支給されるかも知れません。
例えば、
- 展示会に出展する必要を助成
- 広告宣伝する費用を一部負担
- 海外に販路拡大するバックアップ
してくれたりします。
中小企業には「とても頼りになる存在」なので、このような制度は遠慮せずに活用していきましょう。
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