
売れる営業マンになるには、豊富な知識を習得することが必要不可欠です。
しかし、あまり勉強をしてこなかった人や、どうすれば専門知識が身に付くかわからない人も多いはずです。
そこで今回は、知識不足を補う方法と、その為の基本行動を解説していきたいと思います。
目次
営業の基本とは?
営業の基本行動は顧客に提案をして、売上を増やすことになります。
商品が売れなければ、営業の仕事は成り立たないので、とにかく顧客に購入してもらわなければいけません。
そのような販売に携わる営業職では、ビジネスマナーを守ることが大切です。
お客様と話をするときや、アポイント獲得の時にマナーが守れていないと、その後の取引開始まで至りません。
代表的な営業テクニックを知らなければ、最後のクロージングまで持っていくこともできないでしょう。
このように、営業活動をするためには、ある程度の知識武装が必要になります。
営業マンが持つべき知識は、基本的な商品知識から、営業が持つべき上級テクニックやノウハウまで幅広いと思います。
その知識量によって営業パーソンの力量が決まると言っても過言ではありません。
逆に無知であれば、たとえ商談の機会が得られても、空振りする回数が多すぎて非効率な営業活動になってしまいます。
これから営業職になる人は知っておくべきですが、意外とお客様の持っている財布の紐は固いのです。
現代はインターネット社会なので、お客様は事前にある程度情報収集をした上で商談に臨みます。
知識量が豊富なお客様に提案することは、決して容易ではありません。
一昔前のように、セールスマンにとって都合が良いことばかりを言ったり、嘘をついて丸め込もうとしても無駄なのです。
顧客は商品に納得しなければ買ってくれないので、お客様からの質問にその場で答えられることが重要です。
もちろん質問には即答できることが望ましいです。
きちんと勉強して商品知識を身に付けることは当たり前ですが、競合他社の製品サービスを勉強したり、業界全体の知識を得ておくことも必要だと思います。
情報量の多いお客様を相手にする場合、それくらいの知識ボリュームがなければ顧客から信頼してもらうことはできないでしょう。
つまり、現代の営業活動では「セールスの事前準備」が最も大切なステップになっているのです。
営業マンが身につけておくべき知識とは?
営業職の人は「自分が販売する製品サービスのことだけを知っていれば良い」と思うかもしれません。
しかし、トップセールスとして活躍したいのであれば、それ以外のビジネス知識や雑学、時事情報なども知っておくべきだと思います。
営業職は現場の最前線に立つ仕事なので、知識武装していないと話になりません。
顧客からの質問に答えられないのは三流営業マンですが、必要な知識さえあれば、営業トークも走り、商談の場が盛り上がることでしょう。
また、知識不足が露呈した営業マンは顧客からの信頼を失うので、商品以外の価値を提供するためにも最低限の知識を蓄えておきましょう。
具体的に営業職が知っておくべき知識は以下のようなものがあります。
- 一般的なビジネスマナー
- アイスブレイクに関する知識
- テレアポ営業に関する知識
- クロージングに関する知識
- 即決営業に関する知識
- クレーム対応に関する知識
- フォローアップ営業のやり方
- スポーツに関する知識
- 腕時計に関する知識
- 自動車やバイクに関する知識
- ノルマ達成するやり方についての知識
- 心理学を使った営業知識 etc.
ここで挙げたモノは、あくまでも一部の必要知識でしかありません。
これ以外にも沢山ありますが、営業職であるなら必要最低限身につけるべき知識が一覧になっています。
これらを一つずつ解説していきたいと思います。
一般的なビジネスマナー
先ほども少し触れましたが、営業職はお客様と接する仕事なので、ビジネスマナーの理解が不可欠です。
例えば、ビジネスマナーには以下のようなものがあります。
- 会社訪問時の受付対応
- 名刺交換のやり方
- 商談時の座る位置
- 営業する時の言葉遣い
営業活動とは基本的に減点方式になっているので、ビジネスマナーができていない人はどんどん減点されていきます。
お客様の要望を満たさない営業パーソンは、決して取引してもらうことができないのです。
大手企業に新卒入社した人であれば、社内研修でビジネスマナーを教えてくれますが、中小ベンチャー企業の場合は自分で勉強するしかありません。
こればかりは努力するしかないので、本を読んだりして自己研鑽しましょう。

アイスブレイクに関する知識
営業活動には「アイスブレイク」というものがあります。
これは商談の最初に行う雑談のようなものですが、その商談の雰囲気をつくる大切な役割があります。
一般的にはアイスブレイクが上手くできた商談は「受注率が高くなる」と言われています。
なので、全ての営業パーソンがアイスブレイクに関する知識を身につけるべきなのです。
アイスブレイクについては下の記事にまとめているので、是非ご覧ください。
テレアポ営業に関する知識
テレアポ営業とは、見込み顧客に電話をしてアポイント(商談の約束)をもらう営業スタイルのことを言います。
電話だけで自分たちの製品サービスの魅力を伝えて、お客様の課題解決に役立つことをプレゼンしなければいけません。
しかもそれを、たった数分間という短い時間で行うのです。
なので、テレアポ営業は非常に難しい営業スタイルの一つと言われていて、多くの営業パーソンが苦手意識を持っているはずです。
しかし、アポイントが獲得できなければ、その後の受注に繋がることは決してありません。
よって、全ての営業パーソンがテレアポ営業に関する知識を身につけて、アポイント率向上を目指さなければいけないのです。
もしテレアポ営業に苦手意識がある場合には、下の記事をご覧ください。
クロージングに関する知識
営業におけるクロージングとは、商談をまとめる役割があります。
商談のゴールは必ず「受注」というわけではなくて、顧客ニーズをヒアリングしたり、見積書の依頼をもらったり、相手の決裁者と商談するための確約を取り付けるなど、状況によって様々なゴールが設定されています。
そこに至る最後の詰めがクロージングなのです。
よって、クロージングが下手くそな営業パーソンは、なかなか良い実績を出すことができません。
クロージングにはある程度のコツがあるので、苦手意識がある場合には下の記事をご覧ください。
即決営業に関する知識
即決営業とは、その場その商談で受注する営業スタイルのことを言います。
かなり肉食系の営業スタイルだと思いますが、これが実践できなければ効率の悪い営業活動になってしまいます。
もちろん全ての商談で即決営業を実践する必要はありませんが、多くの場合即決営業が求められるはずです。
新卒営業マンではなかなか実践できない高難易度の営業スタイルだと思うので、コツを知りたい場合には下の記事をご覧ください。
クレーム対応に関する知識
営業現場では必ずと言っていいほどクレームが起きます。
正直クレームをゼロにすることは、現実的に無理だと思っています。
なので、クレームをゼロにするように頑張るよりも、クレームが起こることを前提にして、その対処方法を理解しておく方が無難だと思います。
例えば、「期日通りに納品できなかった場合はどう対応するのか?」などをオペレーションマニュアルに落とし込んでおくのです。
そのオペレーションマニュアルを頭に叩き込んでおけば、いざという時にもきちんとした対応ができるはずです。
ちゃんと対応することでお客様は安心しますし、誠実な営業マンという印象を与えることができると思います。
とはいえ、モンスタークレーマーのような変なお客様も一部いることは事実だと思います。
そのようなお客様に対しては、イレギュラー対応しなければいけないので、そのための知識を身につけておくことも重要だと思います。
クレーム対応のやり方については下の記事にまとめているので、是非ご覧ください。
フォローアップ営業のやり方
フォローアップ営業とは、主に既存顧客に対して行う営業活動のことを言います。
営業とは製品サービスを売ったらお終いではなく、その後も継続的な取引が続いていきます。
しかし雑な対応をすると、お客様は競合他社に流れてしまったり、単純に解約されるケースもあると思います。
それらを防ぐ役割がフォローアップ営業なのです。
営業職の人はどうしても新規開拓営業など、目先の数字に捉われがちですが、フォローアップ営業に関する知識を身につけるだけで、営業活動のあり方自体が変わってくると思います。
もしフォローアップ営業について詳しく知りたい場合には、下の記事をご覧ください。
スポーツに関する知識
スポーツに関する知識はかなり幅広い話になりますが、営業職であれば身につけておくべき知識のひとつだと思います。
なぜかと言うと、お客様との話題の一つになるからです。
ほとんどの人は部活やサークルなど、何かしらのスポーツを経験したことがあるので、全くスポーツに興味がない人の方が少ないと思います。
よってスポーツの話題というのは、お客様の怒りに触れることが少ない無難な話題の割に、守備範囲はとても広い知識だと言えます。
YouTubeなどの動画サイトが気軽に見れる時代なので、スキマ時間などに色々なスポーツ映像を見てみてください。
そのような努力はきっとあなたの営業活動に役立つと思います。
腕時計に関する知識
若い人は腕時計に興味が無いと言われています。
しかし、営業職が相手にする経営者(社長)はどうでしょうか?
実は腕時計に興味のある人がとても多いのです。
腕時計は装飾品であり、自分の財力を誇示する為のアイテムにもなっています。
高級腕時計になれば一本あたり100万円、1000万円以上するブランド腕時計もありますよね。
そのような腕時計を付けてる経営者に対して、「その腕時計は●●ですよね?カッコイイですね!」と話せればしめたものです。
相手はここぞとばかりに自慢してくるはずですし、自分の腕時計に興味を持ってくれた人を無下にすることはありません。
商談の話題としては非常に有能なネタなので、営業職の人は腕時計に関する知識を身につけておくべきだと思います。
自動車やバイクに関する知識
自動車やバイクに関する知識も、腕時計と同じ発想です。
営業職が相手にする経営者(社長)は、自動車好きがとても多いのです。
高級車に関する知識を身につけているだけでも、「他の営業マンとは違うな」と思ってもらえるかもしれません。
少なくとも、マイナスの印象を与えることは絶対に無いでしょう。
バイクに関する知識も同様です。
経営者は資金的に余裕がある人が多いので、趣味でバイクに乗っている人が意外と多いのです。
特に有名なハーレーダビッドソンなどは、カスタム前提のバイクなので、拘っている人は1,000万以上も費やしたりしています。
そのような自慢のバイクを持ってる人に、同レベルの知識で話ができれば、一緒にツーリングに誘われるかもしれません。
このように、一見仕事とは関係ない知識でも、ビジネスに使える知識はたくさんあるのです。
ノルマ達成するやり方についての知識
営業職であれば絶対にノルマ達成する必要があります。
毎月厳しいノルマを与えられて、それを必死にこなしていると思いますが、ほとんどの人が自転車操業のような状態になっています。
今月はノルマ達成できたとしても、「来月はノルマ達成できるかどうか全くわからない…」という人が多いのではないでしょうか?
このような状態になってしまうと、営業という仕事自体が嫌いになってしまうかもしれません。
営業という仕事を楽しむ一番の秘訣は、毎月ノルマを確実に達成することです。
例えば月の中旬で、来月のノルマ、再来月のノルマがほぼ確実に達成できるような状態であれば、仕事が楽しく思えますよね?
なぜかと言うと、インセンティブが貰えるので給料が増えて、上司からも認められるからです。
そのような状態になるためには、仕組み作りをするしかありません。
その為のアプローチ方法はたくさんありますが、代表的なのは口コミを使ったリファラル営業でしょう。
この辺りについて詳しく知りたい場合には、下の記事をご覧ください。
心理学を使った営業知識
営業にはテクニックやコツがあると言われています。
しかし具体的にはどのようなやり方があるのでしょうか?
その代表例は、心理学を使った営業テクニックです。
お客様の感情を読み取って、自由自在に動かすことができれば、受注まで最短距離で駆け抜けることができるはずです。
もちろん現実はそんなに甘くありませんが、その理想に少しでも近づけることはできるはずです。
そのために知っておくべき知識が心理学なのです。
もし心理学を使った営業テクニックに興味がある場合は、下の記事をご覧ください。
知ったかぶりは絶対にNG
営業マンが知ったかぶりをすることは大変危険なので、絶対にやめましょう。
もし知ったかぶりがバレた場合には、お客様はその営業マンのことを信頼してくれません。
一気に信頼を失うことになるので、一度失った信用はなかなか取り戻すことができません。
また、それが商品やサービスに絡むことであれば、言った言わないで後々のトラブルになる可能性もあります。
たとえ後から本当のことを言っていたとしても、リカバリーできないケースがあるので、最悪のケースでは解約されてしまうかもしれません。
逆に、不器用だったとしても本音で話すことができなければ、お互いの信頼関係が徐々に増していくので、もし知らない場合は恥を承知で遠慮なく聞く方が正解だと思います。
よくよく考えてみると、無知であることが致命的なミスや人間関係の崩壊に繋がることは、ほとんどありません。
なので、変にプライドを持つよりも、素直で謙虚な姿勢の方が良いと思います。
たとえその時は恥を掻いたとしても、後でその失点は取り戻せるはずです。
営業に必要な計算知識
営業職に必要な知識には、素早い計算力も含まれています。
数字に強くなると売上の計算が早くできて、営業活動が有利になっていきます。
特に商品の金額提示や消費税の計算などを暗算できれば、大まかな見積もりを素早く提示することができるでしょう。
その時に、「どの程度粗利が確保できるか?」という計算ができれば、営業活動は圧倒的に有利となります。
つまり、企業活動の前提とした場合、”利益が出る”のであれば、素早く受注すべきシチュエーションがある為です。
営業活動とは、ある意味で競合他社との競争を意味しています。
なので、スピード感をもって受注することは基本的に正しいと言えるはずです。
よって、もし正規の値下げ幅を超えるような金額だったとしても、利益が出るのであれば後で会社に交渉して丸く収める前提の即決営業でも良いと思います。
もし社内調整ができなかったら顧客に謝罪すれば良いだけで、決してクビになるようなこともありません。
その謝罪方法がわからない場合には、下の記事をご覧ください。
つまり、会社に損害を与えず、会社にとってメリットが大きいと確信できるのであれば、ある程度独断で行動するのも良いと思います。
これこそがビジネス的な感覚であり、経営者的な感覚になります。
現在の売上や競合他社の状況、経済環境などを鑑みて、その時の最適解を導き出すためには、素早い計算能力が求められます。
もし計算が苦手な場合には、Excelシートで計算表を作っておいて、すぐに取り出せるようにしておけば良いだけです。
暗算が苦手な場合には、電卓を使ってもOKです。
なので、使い慣れた電卓を必ず営業鞄の中に入れておきましょう。
雑談をしながら計算機を操ることは難しいですが、慣れればきっとできるはずです。
「計算は苦手だから…」といって諦めないで、「どうすればできるようになるか?」を前向きに考えるようにしましょう。
まとめ
ここまで営業活動に必要と思われる知識を解説してきました。
「営業職は体力勝負だ!」とか「脳筋野郎が多い」と言われることが多いですが、実際はとてもクリエイティブでスマートな職種なのです。
身体をフル活用して営業する時代はもう終わりました。
これからの時代は知識武装をして、スマートな営業活動を心掛けましょう。