アイスブレイクは商談や打ち合わせで使われることが多い営業テクニックです。
営業以外でも飲み会や交流会など様々な場面で登場する手法なので、今回は営業パーソンが知っておきたいアイスブレイクネタについて解説したいと思います。
目次
アイスブレイクとは?
「アイスブレイク」とは、初対面同士での会話、会議やプレゼンなどの緊張感を解きほぐして、円滑なコミュニケーションをはかり、積極的な発話や意見交換を活発にする効果がある会話手法のことです。
つまり、凝り固まったぎこちない状態(=ice)を、和ませる(=break)ためのものです。
多くは会議や研修、プレゼンの冒頭5分くらいで交わされる雑談に似た、いわゆる話の枕のように使われています。
アイスブレイクの効果
アイスブレイクをする代表的なメリットには、以下のようなものが挙げられます。
- 出席者の緊張を和らげ、コミュニケーションを円滑にすること
- お互いを知ることにより、話し合いやすい雰囲気を醸成する
- お互いの共通点や関心事を知る
アイスブレイクは主にビジネスシーンにおいて使用されているテクニックですが、とくに営業マンがこのスキルを身につけていると、
- 飛び込み営業で新規顧客を獲得する確率が高まったり
- 顧客からのクレーム処理を円満に解決したり
と様々な仕事に応用することができるのです。
「使いこなすには難しそうだな…」と感じるかもしれませんが、アイスブレイクにはちょっとしたコツがあるので、そのコツを理解した上で、実際の現場で練習を繰り返していけば、誰でも簡単に使えるテクニックだと思います。
仕事以外の場面でも円滑な人間関係を構築することができるので、ビジネスパーソンはぜひ身に付けておきましょう。
アイスブレイクは営業に使える
アイスブレイクとは、凝り固まったぎこちない状態(=ice)を、和ませる(=break)ためのものだとお伝えしました。
このようなシチュエーションは、まさに営業現場そのものだと思います。
新規開拓営業では、お互い全く知らない状態で商談開始するので、どうしても堅苦しくなってしまいます。
そのような状態を和ませるのがアイスブレイクなのです。
商談でいきなり本題を切り出してしまうと、本来まとまる商談すらまとまりません。
これはつまり、いきなり相手にプロポーズするようなものなので、たとえその気があったとしても相手には防衛本能が働いてしまうのです。
プロポーズする前にある程度の世間話をしたり、今日あった出来事などを色々話せば、心の準備ができますよね。
アイスブレイクはそのような準備をするための時間でもあるのです。
自己紹介にも使える
商談や異業種交流会、会食などビジネスの現場では、自分のことをPRする「自己紹介」という場面が多々あります。
自己紹介はとても堅苦しいものになりがちですが、アイスブレイクをうまく使うと聴衆を引き付けることができるので、とても効果的だと思います。
例えば自分の会社や仕事について説明する時に、鉄板ネタと言えるような話題を組み入れたりします。
全く知らない人の話など普通は興味ないですが、一番最初に興味を引きつけるような鉄板ネタを用意しておくことで、一気に自分に対して興味を抱かせるのです。
この鉄板ネタについてはどれが良いと一概に言うことが難しいので、色々試す中でしっくりくるのを探してみてください。
アイスブレイクにおすすめのネタ
ここでは営業、ビジネス、プライベートなどで使えるアイスブレイクのネタについて紹介します。
アイスブレイクのネタには相性があるので、自分に合うものを選択してみてください。
①趣味のネタ
趣味については多くの人が使える話しやすいネタだと思います。
例えば以下のようなイメージです。
このように相手に話させるような話題を振っていくのです。
趣味の話は守備範囲が広くなるので、一つぐらいは用意しておくことをお勧めします。
➁地元(出身地)の話
誰にでも出身地があると思います。
その出身地について話題にするのは鉄板トークだと言えます。
コミュニケーションの取り方は以下のようなイメージになります。
自分の地元には誇りを持っている人が多いので、各都道府県の話や、その土地ならではの風習、習慣、特産物などの話は盛り上がると思います。
➂家族や子供の話
自分のことを知ってもらうという観点では、家族や子供の話をするのが良いと思います。
特に子供についての話は喰い付きが良いので、非常にオススメです。
異業種交流会など大人数の聴衆がいる場面では使いやすいと思うので、何かネタになる話を一つ作ってみてください。
④スポーツの話
スポーツをやっている人は多いので、スポーツの話はとても盛り上がると思います。
無難なところでは、野球、サッカー、テニス、ランニング、ロードバイクなどが挙げられます。
使い方としては下のような例になります。
もし同じスポーツをやっているのであれば、相当会話が弾むと思います。
➄食べ物の話
食べ物の話は、もしかしたら一番使いやすいアイスブレイクネタかもしれません。
例えば、お客様の会社に訪問する前に近場の人気店でラーメンを食べたとします。
それすらネタにできるので、アイスブレイクの話しにはもってこいだと思います。
お客様は自分の会社の周りにある飲食店は詳しいはずなので、どんな話を振ったとしても対応できると思います。
⑥天気の話
やっぱりアイスブレイクネタの王道は、天気の話でしょう。
天気については誰とでも話せますし、横展開もしやすいので、積極的に使うことができます。
このように天気の話から色々な話に展開することができるので、とても便利だと思います。
➆表彰や取材の話
お客様の会社に訪問した場合、その会社の入り口に表彰状が飾られていたり、テレビ取材を受けた情報が置かれているケースがあります。
そのような場合には、遠慮なくその話題に触れていきましょう。
会社の入り口に飾られている情報は、その会社が誇りにしているものや、PRしたい情報になります。
なので、その情報に触れると相手がどんどん喋ってくれるので、アイスブレイクのネタにはぴったりだと思います。
⑧周辺情報の話
食べ物の話とも繋がりますが、お客様の会社がある周辺情報の話は盛り上がる傾向があります。
会社の周辺情報はお客様の方が詳しいので、少し聞けば色々と話してくれるはずです。
アイスブレイクの注意点
お互いの緊張を解きほぐす効果があるアイスブレイクですが、使い方を間違ってしまうとマイナスイメージを持たれることがあります。
なので、アイスブレイクは適切に使うことを心掛けましょう。
いつまでもダラダラと本題に関係ないことを続けて話していると、相手から「忙しいから早く本題に入ってくれないかな…」とか「おしゃべりな人だな…」と思われてしまうかもしれません。
なので、アイスブレイクは長過ぎないことが大切なのです。
盛り上がる話題は一つあれば十分なので、ひとしきり盛り上がったら、さっさと切り上げて本題に入りましょう。
アイスブレイクで使ってはいけないネタ
先ほどはアイスブレイクにおすすめのネタをご紹介しましたが、実は使ってはいけないネタもあるのです。
それは「政治」と「宗教」に関するネタです。
この二つは個人の思想に関する話になるので、下手をすると相手と喧嘩になってしまうのです。
せっかくアイスブレイクを使って緊張を和ませようと思ったのに、相手と喧嘩してしまっては言語道断です。
なので、絶対に「政治」と「宗教」に関するネタは避けるようにしましょう。
また、初対面の場合には、「恋愛」に関する話題も避けた方が無難だと思います。
恋愛に関しては触れてほしいタイミングと、触れてほしくないタイミングがはっきりと分かれています。
初対面ではそのタイミングを見極めることができないので、それであればむしろ触れない方が無難だと思います。
あと、相手は絶対に異性を好んでいるとは限りません。
LGBTという可能性もあるので、初対面で話題にするのは少しリスクがあります。
この辺りも見極めが難しいので、出来る限り恋愛に関する話題は避けるようにしましょう。
まとめ
アイスブレイクは商談で受注を獲得する為には必要不可欠とも言えるテクニックですが、ビジネスだけでなく、人間関係を円滑にする為に使うこともできます。
逆説的にはアイスブレイクを上手く使いこなせない営業マンは、いつまで経っても結果が出せないということにもなり得ます。
まずはアイスブレイクを駆使して営業実績を積み重ねていきましょう。