
見込顧客はビジネスを拡大させる為、常に獲得し続けなければいけません。
しかし潜在顧客を探すことは大変困難で、とても難しい作業だと言われています。
そこで今回は、優良な見込客の見つけ方&集め方について解説していきたいと思います。
新規開拓営業に課題感があるセールスパーソンは是非ご覧ください!
目次
そもそも”見込み客”の意味とは?
営業マンにとって『新規顧客を開拓する』ことは最重要ミッションですよね。
これを実現するためには特定の”見込み客”に狙いを定めて、適切なマーケティング活動を行う必要があります。
このような見込客のことをマーケティング業界では「リード」と呼んでいて、その語源は英単語の「Lead」となります。
しかし本来のLeadの意味は「案内する」や「指揮する」というもので、それ以外にも「手がかり」や「きっかけ」というニュアンスで使われることがあるのでココで覚えておきましょう。
最近ではリードナーチャリングというマーケティング手法も取り入れられており、リード獲得の方法も進化しているのです。
「リード」の意味&定義
リードという単語が営業現場で用いられる場合には「見込み顧客」と解釈されるのですが、実際には会社や団体によってその定義が異なっているので”絶対的な定義”が存在しているわけではありません。
マーケティング活動において正解といえるようなことはそれほど多くなく、「何をもって見込み客というのか?」についても議論の余地があるでしょう。
例えば、店頭に訪れたことのある人を「新規リード」と指すこともあれば、名刺交換した人、イベントの展示ブースでパンフレットを取っていった人までを含むこともできてしまいます。
これでは言葉の定義が曖昧になってしまうので、この記事では見込み客(リード)の定義について「これまで取引関係がなく、かつ契約について新規見込み顧客である者」とします。
見込み客とは”潜在顧客”である
では次に、見込み客の意味についてもう少し掘り下げてみましょう。
営業活動において、契約を獲得することがゴールなのであれば、見込み顧客を獲得することは、その準備段階にあたります。
そのため、購入しない見込顧客をいくらマーケティングで集めても、「全然成約(受注)に持ち込めない…」という非効率な営業活動になってしまうのです。
よって、見込顧客をどれくらい絞り込むかは、セールスに携わる人や営業部にとって重要なテーマになっていると思います。
この時に活用されているマーケティング手法が「ペルソナ分析」です。
ペルソナ分析とは、あなたが販売する商材サービスを欲しがっているユーザー像を分析する作業のことを言います。
先ほど「見込顧客をどのように絞り込むか?」が大切だとお伝えしましたが、この絞り込みの作業がペルソナ分析ということです。
潜在顧客の探し方
営業活動する前にまず理解しておきたいのは、「見込み客=潜在顧客を含む」ということです。
潜在顧客とは、「自分の課題感は理解しているが、その解決方法がわかっていない見込客」のことを言います。
例えば以下のような例が潜在顧客になります。
- 肥満気味なので痩せたいと悩んでいる。
- 帯電しやすい体質なので静電気に悩んでいる。
- 買い出しが大変なので何とかしたい。
1の場合はジムに行ったり、食事制限をすれば課題が解決できるはずです。
2の場合には放電グッズを買って身につければ解決するはずです。
3の場合には、買い物代行サービスを利用したり、自動車を購入すれば解決するはずです。
このように自身の課題を解決できるはずなのですが、潜在顧客は自分で解決方法を導くことができないのです。
ちなみに、このような解決方法を既に理解している「顕在顧客」と呼んでいて、潜在顧客の対比とされています。
とはいえ、潜在顧客もお客様になる可能性を秘めた大事な新規リードだと思います。
すなわち、最終的に購入してくれる可能性が高い”顕在顧客”だけを見込顧客とみなすのではなくて、広い意味で見込み客を集めていくことが重要なのです。
こうすることによって見込顧客の集客が最大化されていきます。
それ以外をターゲットから排除することで、費用対効果は最大化されて、積極的なマーケティング活動が実施できるというわけです。
たとえば、東京渋谷で20代女性向けカフェを経営している場合、潜在顧客は10代後半~30代半ばくらいの女性になると思います。
しかし過去に数人来店したことがあるからという理由で、30代の男性までターゲットにしてしまうとマーケティング対象がボヤけますよね。
このような場合、むやみやたらに潜在顧客の範囲を広げるのではなく、もともと狙っていた範囲に絞り込み、見込み顧客の獲得に努めるのが賢明だといえるでしょう。
実はこれが一番費用対効果の高いマーケティング活動につながるのです。
潜在顧客は既存客から掘り起こす
見込み顧客を探すのはとても大変だと思います。
リストを作成して、新規リードを探すのは「宝探し」のような状態なので、もちろん運も重要になってきます。
なので、やみくもに新規開拓営業をすることはあまりお勧めしません。
まずは、社内にある既存客リストを活用しましょう。
既存顧客には”休眠顧客”も含まれますが、過去に一度でも取引したことがあるお客様のことを言います。
過去の取引先なので、自社のことを知ってくれていますし、全くの新規顧客よりは営業のハードルが低いはずです。
つまり既存顧客の掘り起こしは、ゼロベースで新規開拓するよりも営業コストを抑えることができるということです。
なので、もしあなたの会社に既存客リストがあれば、まずはそこからアタックすることをお勧めします。
とりあえず電話やメールをして、近況などをヒアリングしてみましょう。
顧客の気持ちは日々移り変わるもので、1年前と全く同じ考え方の人はほとんどいません。
例えば、弊社(WEBX Inc.)が実際に行った掘り起こし施策としては「キャンペーンの案内」が挙げられます。
今は取引がない既存顧客に対して、「一週間だけ無料利用できるトライアルキャンペーン」を案内したのです。
過去にご利用いただいたサービスよりも、洗練されたサービスへブラッシュアップされたことをアピールして、もう一度使ってもらおうという施策になります。
これによって相当数の休眠顧客が有料化したので、プロモーション施策としては大成功を収めました。
潜在顧客を分析して探し出すことも重要なのですが、結局一番手っ取り早いのは休眠顧客の掘り起こしなのです。
見込み客の探し方
ここから「見込み客の探し方」についてご紹介していきたいと思います。
まずマーケティングにおいては、
- アウトバウンド型
- インバウンド型
という二つの方法が挙げられます。
この2種類は一長一短なので、どちらが優れているという議論ではなくて、両方とも新規開拓に効果的だと思います。
このあたりについて詳しく触れていきたいと思います。
アウトバウンドとインバウンドの違い
アウトバウンド営業というのは、企業のホームページに記載されている電話番号などにテレアポして、商談~提案まで行うようなやり方を言います。
つまり旧来型のアプローチ方法ということです。
もちろんテレアポだけではなく、展示会にブース出展して名刺を集めて、その名刺情報にアウトバウンド営業を仕掛ける方法もあります。
このように、自分から積極的に営業を仕掛けるやり方を総称して「アウトバウンド営業」と呼んでいるのです。
それに対して、インバウンド営業とはお客様から問い合わせをもらって、その情報をもとにセールスしていく営業スタイルのことを言います。
インターネットや広告媒体を通じて、見込み顧客に対して有益な情報を発信し続けることで興味を持ってもらい、見込顧客に問い合わせや資料請求などをしてもらい、それをインサイドセールスがクロージングするという流れです。
インバウンド型の場合には、問い合わせしてきた、又はすでに自社の商品に何らかの関心を持っている状態なので、効率的に新規開拓できるはずです。
一方、アウトバウンド型のメリットは、元々あまり自社の商品に関心がなかった人にアプローチすることで、顧客の裾野を拡大させる効果があるといった点になります。
つまりアウトバウンド型の場合には、アプローチを繰り返しながら、対象者が見込み顧客となり得るかを探っていく作業となるので、営業現場への負荷が大きいと言えます。
それと比較して、インバウンド営業の場合には”顕在顧客”を探し出す集客マーケティングなので、アウトバウンド営業は”潜在顧客”の掘り起こしができる営業手法ということになります。
以上の要点をまとめると下のようになります。
- 営業活動が効率的
- 見込み度合いが高い
- 営業現場への負荷が少ない
- 顕在顧客が探せる
- 営業活動が非効率
- 見込み度合いが低い
- 営業現場への負荷が大きい
- 潜在顧客が探せる
このまとめを一見すると「アウトバウンド営業の方がダメで、インバウンド営業の方が良い」という風に見えるかもしれませんが、実態はそうでもありません。
先ほどもお伝えしましたが、どちらの営業手法も一長一短と言えるので、現在の営業戦略や商材の特異性によって選択すべき営業スタイルが常に変わってくるということです。
異業種交流会を活用しよう!
アウトバウンド営業よりは控えめで、インバウンド営業よりも積極的な営業手法として、交流会に参加する方法があります。
交流会とは異業種交流会や名刺交換会ともいわれたりしますが、様々な業種・業態の人が人脈作りや情報収集の為に参加するイベントのことをいいます。
交流会は東京や大阪など大都市を中心に開催されており、100名規模の名刺交換会から、数人のカフェ会まで種類も様々です。
コロナ禍をきっかけとしてオンライン交流会も一般化しました。
なので東京や大阪などの大都市にわざわざ出向かなくても、気軽に交流会参加ができるようになったのは良いことでしょう。
このような交流会へ参加すれば、たくさんの人と交流できるので、その中から新規見込み顧客が見つかるかもしれません。
営業活動というものは、行動さえすれば意外と結果がついてくるものです。
交流会への参加費は1回あたり数千円程度が相場なので、見込顧客を探すマーケティング手法としては格安だと思います。
見込み客のリスト作り
見込み客を絞り込むことができたら、次に行うことはリスト作成です。
マーケティングにおいては「効率性」がキーワードとなっており、むやみやたらと時間をかけて手当たり次第に見込み顧客へアプローチを繰り返すことは非効率なので推奨されていません。
そこで、リストを作成して見込顧客ごとに担当者を割り振り、どのようなアプローチを行ったかを記録しておくことがポイントになるのです。
- いつ(日時)
- 誰が(営業担当者)
- 誰に(見込み顧客)
- どのような(電話、メール、訪問など)
- 話した内容
それによって、まだ一度しか接触していないような人に対して集中的にダイレクトメールを送ったり、もう少しで契約できそうな人を洗い出して一気に営業攻勢をかけるといったアクションも取りやすくなります。
リスト作成にはソフトやツールを活用する
具体的なリスト作成方法ですが、予算がないのであればエクセルなどの表計算ソフトを用いるのが一般的だと思いますが、その中でもGoogle社が提供しているGoogle Workspaceをおすすめします。
Google Workspaceを契約すれば使える「Googleドライブ(スプレッドシート)」などのクラウドサービスを活用することで、複数名(営業部)で簡単にリストを共有できるようになります。
これを使えば、簡易的な顧客管理ツールはすぐに出来上がります。
スプレッドシートはエクセル感覚でフィルターできるので、見込みランクを「高」「中」「低」などのいくつかのカテゴリーに分けて、後で対象者を洗い出す際にも便利です。
このあたりの営業ノウハウは、下の記事にまとめているので後でご覧ください。
また、ある程度予算がある場合には、専門のマーケティングソフトを検討して、顧客管理用のアプリケーションを導入するのが良いでしょう。
例えばCRMやSFAといわれる営業支援ツールが、ソフトウェアやクラウドで多数提供されていますので、気になる人は探してみましょう。
見込み顧客の集め方
最後に、新規リードの獲得方法について触れてみたいと思います。
営業リストを作成して、手当たり次第にアプローチをかけるというのも一つの手段ですが、それだと時間がかかる割に効率が悪く、あまり良い効果が期待できません。
属性が似ている見込み顧客に対しては、専用のトークスクリプトやランディングページを用意して、アクション(CV)を仕組み化した方が、無駄なく効果的に新規開拓できると思います。
営業のトークスクリプトについては、下の記事にまとめているのでご覧ください。
見込み探しはDMを活用する
やはり効率的な営業活動するという意味では、出来る限り人の手がかからないやり方を選択するべきでしょう。
そのようなニーズにはメール営業などのDMが最適だと思います。
実際に、先程ご紹介した弊社のキャンペーン施策では、メール営業を選択しました。
リストを作成する際、対象者の年齢層、性別、未既婚の別などといった細かな属性フラグを付与しておくことによって、後からフィルターをかけて絞り込むことができるようにしておきます。
そのようにして見込み顧客リストが出来上がれば、後は一斉メール送信ができるツールを使ったり、それがない場合にはBcc一斉送信でメールマーケティングを実行すれば良いのですが、近年はスパムメール対策で一斉メールがしづらくなりました。
このような方法がとれない場合には、ホームページの問い合わせフォームから営業メールを送る「フォーム営業」というやり方もあります。
これはリスクのある方法ですが、それなりに効果のあるやり方だと言われているので、一時的に実施するのは良いでしょう。
他にもSNSを活用したDM営業もあります。
FacebookやLinkedInで友達申請をして、繋がった人に直接DM(メッセージ)を送信するのです。
しかし、このようなやり方はあくまでも「押し売り」となるので、相手から嫌われてしまうリスクがあります。
それでも背に腹は代えられないので、もし売り上げはノルマに困っているのであれば実施するべきでしょう。
このようなセールス業務をアウトソーシングできる営業代行会社はたくさんあるので、もしよければ検討してみてください。
webサイトを利用する
見込み顧客の見つけ方は、先程ご紹介した通り
- アウトバウンド型
- インバウンド型
の2種類があります。
これらはいずれもメリット&デメリットがありますので、できれば両方を組み合わせて営業するのがおすすめです。
例えば、資料ダウンロードサイトに広告出稿して見込顧客を探す方法があります。
資料ダウンロード1件につき1万円くらいの成果課金型で利用できるはずなので、BtoB商材であれば費用対効果が合うことでしょう。
他にも紹介営業でリードを獲得する方法が挙げられます。
紹介営業とは見込顧客を外部パートナーから紹介してもらう営業手法になります。
営業現場では一般的に活用されている販売方法なので、営業職であれば馴染みがあると思います。
トップセールスや優秀な営業マンほど”紹介営業”を上手く活用している傾向があり、楽に営業実績を上げているそうです。
最近では「リファラル営業」という名称で呼ばれることもあり、新しい営業手法として注目されていますが、紹介営業を支援してくれるリファラル営業サイトがいくつかあるので、もし気になる人は確認してみましょう。