日本では東京などの大都市を中心にして、毎日のように異業種交流会が開催されています。
しかし、単純に異業種交流会へ参加するだけでは全く意味がありません。
つまり「交流会にはそれなりの活用方法がある」ということです。
そこで今回は、異業種交流会や名刺交換会、カフェ会などの交流会を上手に活用するコツについて解説していきたいと思います。
これまで異業種交流会に100回以上参加してきた”さの編集長”が解説するので、これから異業種交流会へ参加していきたい人、営業職の人、独立起業を検討している人などは是非ご覧下さい。
目次
異業種交流会の活用方法
異業種交流会に参加したことがある人なら、「交流会を活かしきれなかった…」という経験が一度くらいあるはずです。
異業種交流会に参加すると様々な出会いがありますが、なんとなく名刺交換できてしまうので、それで満足してしまって、そのままフェードアウトしていくというケースも多いようです。
ですが、そのような使い方はとても勿体ないやり方だと思います。
異業種交流会は営業マンにとって、情報収集をしたり、人脈を拡大させる貴重な機会になります。
なので、まずは「交流会はどのように活用すべきか?」ということについて触れていきたいと思います。
交流会では積極的に行動しよう!
異業種交流会に参加するメリットは、なんと言っても新たな出会いやビジネスチャンスが掴めることだと思います。
そのためには、ただ名刺交換するだけではなく、相手の職業を聞いたり、相手の仕事内容について質問するなど、積極的に情報交換する姿勢が大切です。
また、自分自身をアピールしなければいけないので、異業種交流会では「遠慮することが厳禁」だと心得ましょう。
話しが弾むことで、新たなビジネスパートナーの開拓ができるかもしれませんし、どのようなコラボレーションに発展するかわかりません。
この辺りは楽しみな部分ですが、不確定要素がいっぱいなので、正直どうなるか参加した本人でも分かりません。
ただ、これまで100回以上の名刺交換会に参加してきた”さの編集長”の経験からすると、交流会をきっかけとしたアライアンス(協業)や受注(新規契約)が絶対に出てきます。
そのためには、交流したい業種をあらかじめ限定するのではなく、一見関係なさそうな参加者にも幅広く声を掛けてみてください。
その人とは協業できなかったとしても、その先の知り合いやお取引先を紹介してくれて、そこから思いもよらないコラボレーションが生まれる可能性もあるのです。
名刺交換会ではこのような積極的な姿勢が『新たなビジネスチャンス』を呼び込むのだと自覚しましょう。
異業種交流会は役に立たない…
「異業種交流会は無駄…」とか「名刺交換会なんて意味ない」と考えているビジネスマンは意外に多いようです。
見知らぬ相手に話しかけることを億劫に感じたり、積極的にビジネスチャンスを広げようという姿勢を「下品だ…」と感じる人も一定数いるみたいです。
ビジネスマンの中には、知らない相手にいきなり話しかけることを「気持ちが悪い…」と思ったり、名刺交換を「単なる営業活動の一環」としてドライに考えてしまう人もいますが、そのような考え方はあまりお勧めしません。
単純に「その考え方が良い悪い」という話ではありませんが、そのような考え方は「とても勿体ない」ということを言いたいのです。
長期的な視点で参加する
異業種交流会をネガティブに捉えるのは勝手ですが、もしかしたらそのような態度が機会損失につながっている可能性もあるので注意しましょう。
異業種交流会は展示会(EXPO)と違って、その場で即商談・即受注できる場所ではありません。
なので、営業マンにとって目に見える効果やメリットがわかりにくいという側面があります。
さらに言ってしまうと、たとえ異業種交流会に参加したとしても、毎回確実な収穫があるわけではありません。
しかし、知らない業界の人や意外な職種の人と知り合う機会になったり、信頼関係を築けたりすることは、長期的な視点で見ると大きなメリットになるはずです。
つまり、もし名刺交換会に参加するのであれば、短期的な効果を望むのではなく”長期的”な考え方で捉えるべきだということです。
そのような考え方ができれば、異業種交流会から得られるメリットはとても大きくなるでしょう。
一般的に、短期的な利益を追いかけるようなビジネスをしてしまうと、ビッグビジネスを逃してしまうことが多い気がしています。
そういった意味で、異業種交流会は長期的な視点でビジネスを考えたり、相手との確かな関係性を築き上げることを目的にするべき場所なのかもしれません。
他社と交流する目的を明確にする
先ほど、「交流会には短期的なメリットを追求するのではなく、長期的な視点に立って参加するべき」とお伝えしました。
それであれば、長期的な視点に立ったゴール地点の設定が必要だと思います。
つまり、何の目的もなく参加するのではなくて、異業種交流会に参加する場合には「自分なりの目的を事前に設定しておく」ということが重要なのです。
例えば以下のような目的が挙げられます。
- 会食する相手を見つける
- 同業種の経営者を見つける
- 協業先を見つける
- 相手の会社へ訪問して打ち合わせをする
- プライベートで交流する
- 趣味友達を見つける
他社の参加者もそれぞれ参加目的を決めているはずなので、自分のスタンスを明確にしておくと、ぴったりな相手に出会える確率が高まると思います。
つまり、相手と名刺交換した後「今日は○○の目的で参加したんですよ」と明確に伝えられれば、成果に繋がりやすいということです。
なぜかといえば、多馬力になっていくからです。
例えば50人が参加する名刺交換会に出た場合、そこで交流できる人は10人~20人程度でしょう。
つまり半分以上の人とは交流ができないので、それはある意味で機会損失だと言えます。
しかしそこに参加している人達は、自分が交流していない人とも名刺交換している可能性があり、その情報(相手の会社や仕事内容など)を既に得ているかもしれません。
そんな時「今日はSESの会社と協業したくて参加したんですよ」と目的を明確に伝えられれば、もしかしたら「さっき名刺交換した人がSESの会社の社長でしたよ。ほらあの人です。」と教えてくれるかもしれませんよね。
これが”多馬力”という考え方です。
そして異業種交流会で絶対守るべきことは、決して「売り込み(セールス)をしない」ということです。
先ほどもお伝えしましたが、異業種交流会は”即席の商談会”ではありません。
名刺交換会の主旨をはき違えないようにしましょう。
情報交換をビジネスに活用する
異業種交流会に参加する人は、経営者や事業責任者など役職の高い人が多いと思います。
社長の意見や、他社の内部情報などが聞けるのは、名刺交換会の魅力だと言えますが、実際過去に参加した交流会で、下のような情報を聞いてアイデアのヒントを得た実体験があります。
- 他社の新規開拓手法を聞いて、自社の営業スタイルに取り入れた
- 他社の採用活動状況を聞いて、採用手法を改善した
- 同業者とwebマーケティングについて情報交換し、自社のやり方を改善した
同業種ならではの業界裏話や、全く違う業種の人達と情報交換すれば、ビジネスを拡大させるためのヒントがもらえたり、協業の話に発展する可能性もあります。
なので、もしよくわからない業界の人が相手だったとしても、その業界の仕事のやり方や業界の動向に興味を持って、経済的な背景などを積極的に質問してみてください。
その時に思いがけない糸口が見つかって、新たな提携やビジネスパートナーの開拓につながるかもしれないのです。
一方で、相手も同様に「新たなビジネスチャンス」を求めて異業種交流会に参加しています。
そのため、求められた質問には誠実に答えるようにしましょう。
まずは信頼関係を築くことが、後々のビジネスチャンスを広げることに繋がっていきます。
異業種交流会では営業(セールス)しない
異業種交流会を「商談の場」と考えて、参加者にセールスしている人を良く見かけます。
それを完全否定することはありませんが、基本的なスタンスとしては「異業種交流会でセールス行為はやめるべき」だと思っています。
こうした場所では受注に繋がりにくいだけでなく、かえってマイナスの印象を与えてしまうので、単なるネガティブマーケティングになってしまうからです。
異業種交流会とは、
- 情報交換をしたり
- 新しい人脈を作ったり
- 新たな出会いを求める
ことを目的にした場所です。
交流会で出会った人とは、まず名刺を交換したあと相手の会社や身分を確かめて、仕事内容などを尋ねますが、そもそも「購買目的で参加している人は皆無(0人)」だと思ってください。
インターネットが発達している時代に、「どんな人が参加しているかも分からない交流会に、わざわざ自分から出向いて購買する」なんていう原始人みたいな人は存在しません。
そのような目的意識がある人は、きっと展示会(EXPO)へ出向いたり、インターネットで検索して自らお問い合わせするはずです。
なので、「異業種交流会で売り込みをする!」というのは間違ったやり方なのです。
販売代理店やアライアンス先を探す
「異業種交流会で売り込みをしない」ということは、先ほど解説した通り「交流会でのNG行為」だと思っています。
それでは、どのようなスタンスで参加するのがいいでしょうか。
それは、販売代理店やアライアンス先を探すという活用方法になります。
販売代理店やアライアンス先というのは、あなたのビジネスを一緒に成長させてくれる、外部のビジネスパートナーを意味しています。
つまり「何かを購入してくれ!」という売り込みではなく、「一緒に儲けませんか?」という提案になるのです。
このような提案であれば相手も話を聞きやすいですし、結果的に販路拡大につながっていきます。
その先にあるのは売上の増加です。
ここまで読んだ人は気づいたかもしれませんが、
- 交流会で直接売り込むこと
- ビジネスパートナーを探すこと
はどちらも本質的に「将来的な売上増加」を意味しているのです。
その売上増加に影響する期間が、
- 交流会で直接売り込むこと=短期的
- ビジネスパートナーを探すこと=長期的
という違いがあるだけです。
それであれば、失敗しやすい短期的なやり方ではなく、成功しやすい長期的なやり方で望んだ方が収穫は多くなりますよね。
SNS(LINE、FBなど)を交換しよう!
他にも、名刺交換会を上手く活用するやり方があります。
それは、名刺交換した相手とSNSを交換するということです。
異業種交流会で出会った人は、まず名刺交換をしてお互い自己紹介をすると思います。
それだけで終わるのではなく、是非積極的にLINEやfacebookなどのSNSでも繋がりましょう。
現代は情報過多の時代なので、名刺交換しただけで自分のことを覚えてくれることはまずありません。
つまり「認知」が行き届かないのです。
これは営業活動の初期段階でつまずいている状態なので、かなり大きな問題だと思いますが、その問題を解決してくれるのがSNSだと思います。
SNSで繋がっておけば、自分が投稿した内容を相手が見てくれるので「認知」へと繋がっていきますが、このようなやり方を「ソーシャルセリング」と呼んでいるので、詳しく知りたい人は下の記事を参考にしてください。
また、製品サービスの情報を見て、もしかしたらお問い合わせしてくれるかもしれません。
このようなメリットを受ける為にはSNSでの繋がりが必要不可欠になると思います。
その中でもfacebookを活用することがオススメです。
日本でfacebookをアクティブに使っている人はビジネスパーソンが多いので、ビジネス情報を投稿しても全く違和感がありませんし、相手の目にも触れやすいという特徴があります。
またInstagramとの連携もあるので、プライベートな繋がりにも発展していきます。
今時、交流会で出会った人にメール営業するのはナンセンス(時代遅れ)だと思うので、積極的にSNSを活用してみてください。
フック商材を用意する
異業種交流会に参加する人は、本当に様々な業種業態の人達です。
もちろん参加する名刺交換会によりますが、役職や肩書きもかなりバラバラだと思います。
なので、相手のニーズは千差万別と言えます。
そんな中、一つの商材(自社のメイン商材)だけを担いで交流会に参加しても、相手のニーズに刺さる事はマグレでしかありません。
つまり1,000のニーズがあるのであれば、1商材ではなく、100商材、500商材を担いで参加した方が「当たる確率は高くなる」ということです。
そんな時に使えるのがフック商材です。
フック商材の詳細については下の記事をご覧頂きたいのですが、新規開拓営業に使えるような商材のこと言います。
例えば「無料で提供できる商材」が代表的だと思います。
フック商材の例とは?
フック商材にはいろいろな種類があると思います。
例えば弊社(WEBX Inc.)の場合には、メイン事業であるside bizz(サイドビズ)の無料掲載(0円)をフック商材として提案しています。
異業種交流会に参加する人は「新規開拓営業に困っている人」という定義なので、そのニーズを満たせるサービスを無料(0円)にしてしまうのです。
このような提案は「ほぼすべての企業に刺さるソリューション」なので、機会損失が一切ありません。
つまり、異業種交流会で出会った人の全てが弊社(WEBX Inc.)の見込み顧客になり得るのです。
なので、もし交流会に参加するのであれば、必ずフック商材を用意するべきだと思います。
異業種交流会には出会いがある
異業種交流会の中には、パーティー形式のものから、カフェ会のようにカジュアルなものまで、様々なテーマがあります。
そのため、新たなビジネスパートナーを探すだけでなく、魅力的な異性と出会う機会と捉えている人もいるようです。
もし異性との出会いを求めているのであれば、異業種交流会を活用するのもアリでしょう。
合コンとは違うことを理解する
ただし、通常の合コンと異なり、あくまでビジネスが中心の異業種交流会であることを忘れないようにしましょう。
せっかく良い相手と出会っても、合コンのノリで軽く接してしまうと失礼に受け取られかねません。
行き過ぎた態度を取ってしまうと、仕事での評判にもかかわります。
なので、名刺交換会ではあくまでも節度を保った態度が必要なのです。
異業種交流会で異性と出会った場合には、先ほど解説したように、まずはSNSを交換してみてください。
この時にはプライベートでの利用が多いLINEを交換するのがオススメです。
その後に改めて出会え場を作るなり、食事会をして親睦を深めていきましょう。
また、彼氏彼女がいたり既婚者が参加していることもあるので、そうした相手との距離感にも注意してください。
基本は仕事の話を中心にして、気になる人がいたら別で声をかけるというやり方がスマートなやり方です。
普段の仕事の中では、なかなか多くの人と巡り合うことはできません。
異業種交流会はビジネス面でもプライベート面でも新たな出会いが期待できるので、上手に活用していきましょう!