内閣総理大臣といえば、日本の首相であり、政治家のトップですよね。
いわゆる「日本を代表するリーダー」だと言えますが、そのような人物が残した言葉にはきっと重みがあると思います。
そこで今回は、歴代内閣総理大臣の名言をご紹介したいと思います。
ビジネスリーダーを目指している人は、ぜひご覧ください!
内閣総理大臣の名言まとめ
依頼心を起こしてはならぬ。
自力でやれ。
<伊藤博文>
伊藤博文は初代、5代目、7代目、10代目の内閣総理大臣を務めた人物です。
伊藤は吉田松陰の”松下村塾”で学んでいたのですが、その頃は目立った人物でなかったようです。
どうやら大器晩成だったみたいですね。
弱い羊だけが群がっている世の中など嫌だ。
虎の寝そべっている野辺を突き進め。
<山県有朋>
山県有朋(やまがたありとも)は、第3代、第9代の内閣総理大臣を務めた人物です。
長州藩出身だったので、伊藤博文と同じく吉田松陰の松下村塾で学びました。
この言葉は、勇気を持ってチャレンジすることを推奨しています。
我に奇策あるに非ず、我は寧ろ奇策を忌む。
<松方正義>
松方正義は、大久保利通によって評価・抜擢された薩摩藩出身の人物です。
総理大臣は4代目と6代目で勤めましたが、それよりも大蔵大臣を7回経験しているので、どうやら財務面に強かったようですね。
個人としては幾多の失敗を重ねたが、しかし恐縮はせぬ。
<大隈重信>
大隈重信は早稲田大学の創始者としても有名ですよね。
「失敗はわが師なり」と語っているので、進歩するためのステップだと考えていたようです。
一日に十里の路を行くよりも、十日に十里行くぞ楽しき。
<桂太郎>
桂太郎は日露戦争時の総理大臣を勤めた人物です。
この言葉は『コツコツ地道に努力を重ねる』ことを推奨しています。
色々やってみたが、結局、人民の程度以上にはならなかった。
<西園寺公望>
第12代と14代に総理大臣を務めた西園寺の名言ですが、なんとなく哀愁漂う言葉ですよね。
要するに国を発展させるためには、まず『人民への教育』が必要だということです。
もし日本に欠点ありとすれば、寧ろ謙譲に過ぎ、遠慮に失する。
<原敬>
原敬(はらたかし)は第19代の内閣総理大臣です。
日本人は欧米人と比べて遠慮しがちと言われますが、それを指摘した名言だと言えます。
逆境の順境は心の構え方一つでどうにでも変化するものである。
<高橋是清>
高橋是清(たかはしこれきよ)は第20代の内閣総理大臣です。
「栄枯盛衰は人生の常である」とも語っていますが、その言葉の通り、良い状態がいつまでも続くことはなく、逆に悪い状態がいつまでも続くはずありません。
そのような心構えを推奨している名言です。
人生、ぬらりと生きてひょんと死ぬ。
そんなものじゃないのかね。
<清浦奎吾>
清浦奎吾(きようら けいご)は第23代の内閣総理大臣です。
この言葉は海坊主の妖怪「ぬらりひょん」を絡めたユニークな名言なのですが、片肘張らずに過ごすことを推奨しています。
①怒るな
②愚痴をこぼすな
③過去を顧みるな
④望(のぞみ)を将来に置け
➄人のために善をなせ
<大隈重信>
これは大隈重信の『5つの戒め』と呼ばれている言葉ですが、誰もが参考にできる格言なので、ぜひ覚えておきましょう!
他にも有名な戒めといえば、電通の『鬼十則』があるので、気になる人は下の記事をご覧ください。
なすはなさざるに優る。
<加藤高明>
加藤高明は、第24代内閣総理大臣です。
本当にこの名言の通りだと思いますが、一番重要なのは『行動すること』なので、恐れずにどんどんチャレンジしましょう!
政治は国民道徳の最高水準たるべし。
<濱口雄幸>
濱口雄幸(はまぐちおさち)は、第27代内閣総理大臣です。
前述しましたが、政治は国民レベルに準じるので、逆説的に言ってしまえば、国民のレベルさえ引き上げれば、政治も最高水準になるはずだと語ったのです。
今の暴れ者をもう一度呼んでこい、話を聞かせてやる。
<犬養毅>
犬養毅(いぬかい つよし)といえば、五・十五事件で暗殺された首相ですよね。
海軍将校の襲撃を受けた犬養毅は、瀕死の身体でこの言葉を女中に伝えた後亡くなったそうです。
自分は赴任の前、すでに一命は国家に捧げているのであるから、爆弾などは怖いと思わぬ。
<斎藤実>
斎藤実は挙国一致内閣で総理大臣になりましたが、その決意が感じられる名言ですよね。
政治家というのは、犬養毅や安倍晋三のように”命”を狙われる立場なので、このような決意が必要だったのでしょう。
人間というものは、いついかなる場合でも、自分の巡り合った境遇を、最も意義あらしめることが大切だ。
<米内光政>
米内光政(よないみつまさ)は、第37代内閣総理大臣を務めた人物です。
この言葉を真に受ければ、たとえ不幸な境遇だったとしても、そこで頑張る勇気が出てきますよね。
死ぬということは、最も容易な方法で、なんでもないことだ。
<鈴木貫太郎>
鈴木貫太郎は第42代内閣総理大臣を務めた人物であり、第2次世界大戦終戦時の首相でした。
日本の武士は『意味のない死』を嫌ったので、おそらく鈴木貫太郎も同じ考えだったのだと思います。
武士道について知りたい人は下の記事をご覧ください。
目の前の小さな現象に目を奪われて、遠い目標を失ってはならない。
<東久邇宮稔彦王>
東久邇宮稔彦王(ひがしくののみやなるひこおう)は、皇族出身唯一の首相です。
終戦後の約2ヶ月間という史上最短の内閣でしたが、日本国民全員が徹底的に反省することを推奨した「一億総懺悔論」は有名ですよね。
この言葉には、これから日本を再復興させるという強い意思が感じ取れます。
文明と戦争とは、結局両立し得ないものである。
<幣原喜重郎>
幣原喜重郎(しではらきじゅうろう)は、第44代の内閣総理大臣です。
この言葉は憲法第9条の意味について語った名言です。
文明を発展させても、戦争が起これば、文明は破壊されてしまいます。
よって「戦争を放棄しなければ、永続的な発展を求めることはできない」という趣旨に基づいて、憲法第9条は制定されました。
現代は有事への危機意識が強くなっているので”憲法第9条の廃止論”も出ていますが、今こそ憲法第9条を制定した偉人たちの気持ち&考え方を学ぶ機会でしょう。
勇気を出せ。
断じて行う決心をすれば、予想以上に力も出る。
<芦田均>
これは芦田均が、自分を奮い立たせるために語った名言だと言われています。
「議員で飯を食うようになったらおしまいだ」とも語っているので、かなり志の高い政治家だったことが伺えます。
青い鳥はどこかにいるに違いない。
<片山哲>
この言葉に出てくる「青い鳥」というのは「目指すべき理想形」のことです。
片山哲はクリスチャン(キリスト教徒)だったので、このような表現をしたと言われています。
キリスト教の考え方はとても興味深いので、それを知りたい人は下の記事もご覧ください。
忙しいと疲れたは、自慢にならん。
<吉田茂>
吉田茂は第45代、第48代~第51代の内閣総理大臣ですが、麻生太郎の祖父しても有名ですよね。
この言葉は「忙しい」「疲れた」と口にするビジネスパーソンを一刀両断しています。
悪運が強くないと政治家はダメ。
運が7割。
<岸信介>
「昭和の妖怪」と呼ばれた岸信介の名言です。
岸信介は「私は悪運が強い」と周りに豪語しているほどだったので、このような名言を残したのだと思います。
池田は、3つの卵を4人で分けるようなことはしない。
3つの卵は6つに増やす、6つの卵を3人で分けたら3つ余る。
余った3つを貯金する。
<池田勇人>
池田勇人は高度経済成長期に内閣総理大臣を務めた人物です。
「所得倍増計画」を打ち出して、それを有言実行したのですが、その政策を端的に表現した名言だと思います。
国民は自らの手で本土防衛に当たる自覚を持ってほしい。
<佐藤栄作>
日本はアメリカとの安全保障条約があるので、核の脅威から守られていますが、いざアメリカが手のひら返しをした場合、日本は核の脅威にさらされることになります。
そのリスクについて注意喚起した名言だと思います。
時間の守れん人間は、何をやってもダメだ。
<田中角栄>
日本の総理大臣は『東京大学卒』か『陸軍士官学校卒』のどちらかが当たり前でした。
そんな中、田中角栄は『小学校卒』という学歴で総理大臣まで上り詰めたのです。
”日本列島改造論”を掲げて、凄まじい実行力を見せたので「コンピューター付きブルドーザー」という異名までついていました。
そのような叩き上げの人物だったので、「何が重要なのか?」という肝を理解していたのだと思います。
田中角栄の名言は下の記事をご覧ください。
大局さえ見失わなければ、大いに妥協して良い。
<中曽根康弘>
政治的な変わり身の速さから「風見鶏」と揶揄された、中曽根総理のスタンスを言い表した名言だと思います。
政治は”調整”に時間がかかるので、自分の信念を貫いて遠回りするくらいなら、早めに妥協して、手っ取り早くゴールを目指した方が良いということですね。
辛抱、辛坊、永久辛抱。
<竹下登>
非常に温厚だった竹下登の名言です。
竹下首相は大蔵大臣だった頃に、アメリカとの「プラザ合意」を成立させて、変動相場線に移行させた張本人です。
今の日本経済の長期低迷は、このプラザ合意が発端になったと言われているので、ビジネスパーソンであればこの辺りの背景を押さえておくべきでしょう。
竹下首相は全く怒ることがなく、人の悪口も決して言わない人物だったのですが、実は我慢強かっただけかもしれませんね。
政府は帆であり、国民は風であり、国家は船であり、時代は海である。
<細川護熙>
この表現の通りだとすれば、『風』である国民次第で、船の行き先は変わってしまいますよね。
つまりこの言葉は”国民主権”を伝えたかったのだと思います。
行き過ぎた悲観主義は活力を奪い去るだけであります。
<小渕敬三>
ネガティブ思考に良いことなどありません。
小渕首相は「建設的な楽観主義」を推奨していました。
改革なくして成長なし。
<小泉純一郎>
小泉純一郎は最後まで支持率の高い総理でしたが、有言実行で綺麗さっぱり勇退したので、とても男気溢れるリーダーでした。
他にも「痛みに耐えてよく頑張った!」や「聖域なき構造改革」など、数多くの名言を残しています。
引退したタイミングで、息子の小泉進次郎へ政治地盤を引き継いでいます。
世の中っていうのは静かに変わっていくんです。
静かなる改革が一番良いんです。
<福田康夫>
福田首相といえば、物静かで温厚なイメージがありますよね。
これは福田康夫という総理の人柄を表した名言だと思います。
私たちの国日本は、美しい自然に恵まれた、長い歴史と独自の文化を持つ国だ。
<安倍晋三>
安倍首相は日本のことを「美しい国」と表現していました。
第一次安倍内閣では持病の悪化で途中辞任しましたが、第二次安倍内閣以降のリーダーシップには目を見張るものがありました。
「アベノミクス」を掲げて株価を押し上げたり、歴史的に見ても安倍首相は類まれなる才能を持った”政治リーダー”だったと考えています。
そういった意味では、とても貴重な人物を日本は失ってしまいましたが、安倍総理の”志”が知りたい人は、下の本を読んでみてください。
人間の一生とは、偶然に生まれて、必然的に死んでいく。
<菅直人>
菅直人の座右の銘は「人生、ただ一度」だそうです。
座右の銘を探している人は、下の記事を参考にしてください。
お金はないけれど、されど志あり。
<野田佳彦>
歴代総理の中で、資産額が最小だったことを逆手にとった名言です。
庶民的な総理大臣だったので、個人的には好感を持っていました。
まとめ
ここまで歴代総理大臣の名言集をご紹介してきました。
やはり政治家には”志”が必要なので、どれも情熱的な名言でしたよね。
今回は日本のリーダーである”首相”の金言集をご紹介しましたが、世界のリーダーといえばアメリカ合衆国の大統領です。
ビジネスパーソンであれば、アメリカ大統領についても知っておくべきだと思うので、歴代アメリカ大統領の名言集は下の記事をご覧ください。