
トップセールスを目指すのであれば、営業トークについて学ばなければいけません。
そこで今回は、営業職が身につけるべきコミュニケーションスキルについて解説していきたいと思います。
シチュエーションごとに解説していくので、ぜひ自分の営業活動と照らし合わせてください。
目次
- 1 営業シチュエーションごとに解説!
- 1.1 1.新規のテレアポをする場合
- 1.2 2.「今は忙しい」と言われた場合
- 1.3 3.飛び込み営業のファーストトーク
- 1.4 4.他社製品を使っていた場合
- 1.5 5.日程調整をする場合
- 1.6 6.社長宛に電話をする場合
- 1.7 7.相手の苗字が珍しかった場合
- 1.8 8.担当者に会った時のコミュニケーション
- 1.9 9.初めて訪れたエリアの場合
- 1.10 10.商談する場合
- 1.11 11.お客様のことを知りたい場合
- 1.12 12.お酒が飲めなかった場合
- 1.13 13.お客様に相槌する場合
- 1.14 14.お客様に同調する場合
- 1.15 15.お客様にお店を勧められた場合
- 1.16 16.部下の愚痴を言われた場合
- 1.17 17.導入可否について聞きたい場合
- 1.18 18.決裁者を知りたい場合
- 1.19 19.顧客の希望金額を聞き出す場合
- 1.20 20.お客様から期日を聞かれた場合
- 1.21 21.対応が遅れてしまった場合
- 1.22 22.再び説明を求められた場合
- 1.23 23.お客様が値引きを要求してきた場合
- 1.24 24.断られたくない場合
- 1.25 25.商談をまとめる場合
- 1.26 26.プレゼンする場合
- 1.27 27.お客様の話が長い場合
- 2 まとめ
営業シチュエーションごとに解説!
ここから具体的な営業コミュニケーションをご紹介していきたいと思います。
もしかしたら『営業入門編』と言えるような内容かもしれませんが、営業の基礎を押さえるのは大切なので、新卒営業だけでなくベテラン営業マンまでぜひご覧ください。
1.新規のテレアポをする場合
テレアポする際、下のような営業トークを使っている人は要注意です。
お役に立てますので、今度少しお時間を…
これは当たり障りのないテンプレトークなので、効果がイマイチです。
テレアポの目的は『商談機会の創出』なので、できるだけ具体的な提案をするべきだと思います。
●●の課題を解決ができますので、今度少しお時間を…
見込み客が興味を持つようなセールストークにしましょう。
2.「今は忙しい」と言われた場合
5分だけでもお時間を頂けないでしょうか?
本当に5分だけ時間を貰ったとしても営業できませんよね。
もちろん『フット・イン・ザ・ドア』というやり方もありますが、まずは下のように伝えた方が良いと思います。
それでは何時ごろがお手すきでしょうか?
とりあえず「必要ありません」と断られているわけではないので、商談前提で進めて構わないと思います。
このような言い回しであれば、相手の見込み度合いを測る上でも効果的だと思います。
3.飛び込み営業のファーストトーク
ご案内させてください。
飛び込み営業の目的はセールスですが、いきなり売り込まれるのを、相手が歓迎してくれるわけありません。
なので、まずは挨拶をするのが無難だと思います。
ご挨拶に伺いました。
名刺を渡して、まず最初に「自分は怪しい者ではありません」とアピールしておけば、その後のトークに繋がりやすいでしょう。
4.他社製品を使っていた場合
なぜA社の製品なんですか?
お客様はA社の製品を気に入ったから導入したはずです。
それを真っ向から否定されると、気分を害してしまうので下のように伝えましょう。
A社製品は評判がいいですよね。特にご不満はございませんか?
まずは相手を肯定して、このように聞けば、もしかしたら不満点を教えてくれるかもしれません。
5.日程調整をする場合
いつがご都合よろしいでしょうか?
日程調整でお客様に主導権を握られてはいけません。
「暇な営業マン」と思われたり、「価値の低い営業マン」と思われてしまうからです。
●月▲日はご都合いかがですか?
自分からスケジュールを指定することで、お客様は考える手間がなくなります。
必ず自分から日付を提示するようにしましょう。
そして、お客様と日程調整する場合には「日程調整ツール」を必ず活用しましょう。
自分から都合の良い日程を3つほど提示して、お客様の都合が悪ければまた日程を3つほど提示して…、というやり取りはもはや原始人です。
弊社(WEBX Inc.)も日程調整ツールはフル活用していますが、このツールを使うことによってアポイント獲得率が300%UPになりました。
営業職であれば日程調整は毎日行うはずですが、その業務効率が飛躍的に伸びるので、使わないという判断はないと思います。
無料(0円)でも使えるので、早速登録してみてください。
6.社長宛に電話をする場合
社長様はいらっしゃいますでしょうか?
宛先を指定しないテレアポは、明らかにセールスです。
ホームページに代表者名は出ているので、下のように言い換えましょう。
●●社長はいらっしゃいますでしょうか?
少し違った営業スタイルを求めている場合「●●さんはいらっしゃいますか?」とフランクにテレアポするのもアリだと思います。
7.相手の苗字が珍しかった場合
珍しい苗字ですね。
相手は「珍しい苗字ですね」と言われることに慣れているので、普通の聞き方では「またか…」と思われるだけです。
なので、それは当たり前として、話を広げるコミュニケーションを心掛けましょう。
(名刺を見ながら)この苗字はどちらの地方に多いのですか?
このように聞けば、その後のコミュニケーションがスムーズになると思います。
8.担当者に会った時のコミュニケーション
どうも、いつもお世話になっております。
これはありきたりのコミュニケーションですが、他の営業マンと差別化したいなら下のように言い換えましょう。
●●さん、いつもお世話になっております。
このようにテンプレのコミュニケーションに一言加えるだけで、相手の印象は大きく違ってきます。
名前を呼ばれて気分悪くなる人はいませんし、親近感が湧くはずなので、おすすめのセールストークです。
これと同様に、商談が終わったタイミングでも相手の名前を呼んだ方が良いと思います。
●●さん、本日はありがとうございました。
引き際の印象は残りやすいので、このような対応を心掛けましょう。
9.初めて訪れたエリアの場合
このあたりは初めて来ました。
初めて訪れるエリアの場合、このようなトークが鉄板ですよね。
お客様はそのエリアに住んでいたり勤めている人なので、ただ「初めてです」と言うのではなく、感想も述べた方が良いと思います。
このあたりは商店街が賑やかですね。
自分の街を褒められて嬉しくない人はいないので、さりげなく褒め言葉を伝えましょう。
10.商談する場合
アポイントを獲得し、名刺交換を済ませたら商談開始です。
早速ですが…
このようにいきなり商談を始めるのは雰囲気が良くありません。
まずはアイスブレイクを試みましょう。
いきなり寒くなってきましたね。つい先日は20度を超えていたのに…
このような雑談力は営業現場で必要とされるので、まずはアイスブレイクについて理解しておきましょう。
11.お客様のことを知りたい場合
どんなことが好きなんですか?
曖昧な質問では、相手も答えにくいと思います。
もう少し焦点を絞った上で、拡大質問をしてみましょう。
お休みの日はどんな過ごし方をされてるんですか?
質問の仕方には「拡大質問(オープンクエスチョン)」と「限定質問(クローズドクエスチョン)」の2種類があります。
知らなかった人は下の記事をご覧ください。
12.お酒が飲めなかった場合
お酒が苦手なんてもったいないですね。
自分はお酒が飲めるのに、相手が下戸だと「もったいない」とか「人生損してる」と言いがちですが、それは余計なお世話です。
もったいないかどうかは本人が決めることなので、下のような言い回しに変えましょう。
ノンアルコールでも十分楽しめますよね。
お酒を飲むだけが全てではないので、もっと会話を楽しみましょう。
13.お客様に相槌する場合
営業現場では「お客様:営業マン=8:2」の割合や話すのが理想的だと言われています。
そうするとほとんど聞き役に徹することになりますが、その時のリアクションは気をつけた方が良いです。
へえ~、そうなんですか。
このようなそっけない対応ではなく、基本的には『営業のさしすせそ』を使うべきでしょう。
それはすごい、さすがです!
『営業のさしすせそ』を知らない人は下の記事をご覧ください。
14.お客様に同調する場合
お客様から「昨日は展示会の出展準備が忙しくて大変だったんだよ~」と言われた場合、下のような対応がNGワードです。
へえ~、そうなんですか。
このようなケースではお客様に同調するのが正解なので、下のように回答しましょう。
そうなんですね、大変だったんですね。
これは心理テクニックで「バックトラッキング(オウム返し)」と呼ばれています。
トップセールスを目指すのであれば心理テクニックは必須スキルになるので、下の記事もご覧ください。
15.お客様にお店を勧められた場合
話の流れで、お客様から美味しいお店を紹介されることもあると思います。
そんな時、下のNGワードのように答えてはいけません。
あんまり外食はしないので…
お客様は善意で紹介してくれたはずなので、あなたが出不精だろうが、引きこもりだろうが関係ありません。
まずは下のように回答するのが正解だと思います。
美味しそうなお店ですね。今度ぜひ行ってみます!
「嘘も方便」ということわざがある通り、社会人はケースバイケースで対応することが必要なのです。
16.部下の愚痴を言われた場合
お客様から「なかなかウチの部下が動いてくれなくて…」と言われた時のNGワードが下の回答です。
それは困りましたね。ダメなやつですね。
話の文脈にもよりますが、もしかしたらお客様は「管理能力のない自分」を反省しているのかもしれません。
そんな時、このように言われたら、まるで自分のことを批判されているような気持ちになります。
なので、下のように無難な回答をしておきましょう。
なるほど、動いてくれないんですね。
これは先ほど紹介した「バックトラッキング(オウム返し)」です。
このような回答でも、とりあえずお客様の話を聞いているアピールはできると思います。
17.導入可否について聞きたい場合
導入が決まった場合ご連絡ください。
お客様は背中を押してあげないと動かないケースもあります。
なので、曖昧な状態にするのではなく、下のようにちゃんと伝えましょう。
導入については、いつお返事いただけますか?
商談では「いつ」というフレーズがキーワードになってきます。
これはクロージングするコツとも言えるので、ここで押さえておきましょう。
18.決裁者を知りたい場合
決裁者を探し出すのは、営業マンの大切な仕事の一つですよね。
決裁者はどなたですか?
でもストレートに聞きすぎると、「お前には用が無い」と言っているようなものなので、相手を怒らせてしまいますし、そもそも「決裁者」は社内用語なのでNGです。
そんな時には下のように言い換えてください。
最終判断は部長様がされますか?
このような言い回しであれば角が立たないのでオススメです。
19.顧客の希望金額を聞き出す場合
クロージングすると、お客様が急に渋り出すケースもあります。
これでは高いですか?
お客様にはプライドがあるので、「この金額が買えないんですか?」という言い回しは相手を不快にさせます。
そんな時には下のように言い換えてください。
ご予算はどれくらいですか?
購入する予算はだいたい決まっているので、お客様に聞いてしまうのがいいでしょう。
20.お客様から期日を聞かれた場合
できるだけ早く回答します。
お客様から期日を聞かれた場合、絶対に曖昧な回答をしてはいけません。
●日に回答いたします。
明確な日付を提示するようにしましょう。
このような小さな約束事を積み重ねるのが信頼関係になっていきます。
21.対応が遅れてしまった場合
ちょっとバタバタしておりまして…
対応が遅れた場合には、絶対に曖昧な謝罪をしてはいけません。
きちんと謝罪すべきなのですが、謝罪の仕方には注意が必要です。
対応が遅れて申し訳ございません。
このように「対応が遅れて…」と言わなければ、何に対して謝っているかわからないので注意しましょう。
22.再び説明を求められた場合
真剣に契約を考えれば考えるほど、お客様は同じ質問をしてくると思います。
そんな時、下のように回答してはいけません。
先ほどもご説明しましたが…
このような言い方をすると「何回も同じ質問をしたら怒られるかも…」と勘違いされるので、結果的に受注しづらくなるのです。
分かりにくくて申し訳ございません。そちらは…
このような言い回しであれば、お客様は不明点を気軽に確認できるはずです。
23.お客様が値引きを要求してきた場合
これは営業現場のあるあるですが、お客様から何らかの値引きを要求されるケースがあると思います。
- 初期費用をゼロにしてよ
- 長期契約するから安くしてよ
このようなことを言われると、ついつい下のように伝えてしまうことでしょう。
かしこまりました。頑張ります!
しかしこれはNGワードなので、下のようなOKワードに言い換えましょう。
ご期待に添えないと思いますが、頑張ってみます。
このような回答をしておき、一旦社内に持ち帰った上で「努力したのですが、やはりダメでした。申し訳ありませんが、ご提示した金額でお願いできますでしょうか?」とお伝えするのです。
逆に顧客の要望通りになった場合でも、無条件で値引きは要求せず、必ず交換条件を提示しましょう。
- 契約期間を延長してもらう
- 取引先を1社紹介してもらう
- 取引開始を今月中にしてもらう
ビジネスでフラットな関係性なので、一方だけが損する必要はないのです。
24.断られたくない場合
お客様に商品を提案して、クロージングの段階になった時、営業マンであれば断られたくないですよね。
Aプランでいかがでしょうか?
これは限定質問になっているので「No(いらない)」と言われる可能性があります。
それを回避するためには、二者択一法を使いましょう。
AプランとBプランではどちらがよろしいでしょうか?
このような投げかけであれば、お客様の思考回路は「Aか?Bか?」と二者択一になるので、「No(いらない)」という選択肢はフェードアウトしていきます。
25.商談をまとめる場合
一通り説明を終えて、商談を締めくくる時、下のような伝え方をしてはいけません。
…以上となりますので、ぜひご検討ください。
このような終わり方は印象が薄いので、きちんと最後にまとめるようにしましょう。
…というわけで、本日の内容一度まとめさせていただきます。
一番最後に要点をまとめて伝えると、お客様の頭にインプットされるので、記憶に定着しやすいのです。
26.プレゼンする場合
これからプレゼンを始めさせていただきます。当社は…
このようなプレゼンは典型的な「NGプレゼン」です。
プレゼンでは必ず最初に目的を明示しなければいけません。
本日のプレゼンは「御社の○○を改善する」ことを目的としております。そのポイントを3つにまとめたので、これから一つずつご説明していきたいと思います。まず一つ目ですが…
プレゼンテーションについては下の記事をご覧ください。
27.お客様の話が長い場合
話し好きなお客様の場合、ダラダラと一緒に過ごしてしまうケースがあります。
そんな時には自分から断ることも大切でしょう。
もう1時間経つので、そろそろ…
このような言い方では「早くこの場所から逃れたい」という雰囲気が伝わってしまうので、下のように言い換えましょう。
もう少しお話したいのですが、次の予定がありまして…
このような言い方であれば角が立たないのでオススメです。
まとめ
ここまで営業コミュニケーションについて解説してきました。
営業現場では、伝え方一つ違うだけで、結果が180度変わってしまいます。
それほど繊細な仕事が営業職なのです。
そう考えた場合、営業の奥深さが理解できますよね。
この記事を参考にしながら、トップセールスを目指してください!