半沢直樹といえば池井戸潤の小説に登場する大人気キャラクターですよね。
主人公と同名小説『半沢直樹』はドラマ化もされた人気タイトルなので、一度くらい目にしたことがあるはずです。
いわゆる”メガバンク(都市銀行)”を舞台にした物語なのですが、バンカー(銀行員)としての使命を全うしようとする半沢直樹と、半沢を陥れようとする貸付先、悪だくみをする取引先、保身ばかり気にする上司など…
実際のメガバンクにもいそうなキャラクターがたくさん出てくるのです。
TVドラマでは、香川照之が演じた”大和田常務”や片岡愛之助が演じたお姉キャラの”黒崎”など、強烈なキャラクターが数多く登場したので、「倍返しだ!」というフレーズとともに大ヒットしましたよね。
そこで今回は、半沢直樹に登場する人物たちの名言集をご紹介したいと思います。
仕事に役立つ言葉ばかりなので、ぜひ参考にしてください。
半沢直樹の名言まとめ
行ったところでベストを尽くす。
<半沢直樹>
主人公の半沢直樹は、色々な会社へ出向することになります。
これは大企業勤めする”サラリーマンの宿命”とも言えますが、「会社員は出向いた先で成果を出すだけ」というシンプルな名言です。
会社第一で、常に全力投球している半沢直樹らしい名言ですよね。
「No」に比べたら「Yes」は何倍も簡単なんだ。
<近藤直弼>
会社員の人は、きっとこの言葉を痛感しているはずです。
上司からの命令に背くのは、とても体力がいる作業なので、できるだけ「Yes」で受け流したいですよね。
でも会社のことを考えた場合、時には「No」という勇気も必要だと思います。
会社の大小なんて関係がない。
知名度も。
俺たちが追求すべきは看板じゃなく、中味だ。
<半沢直樹>
大企業に勤めている人は、会社のネームバリューによって色々な恩恵を受けますよね。
別にそれ事態悪いことではありませんが、自分の”本当の実力”ではないと、しっかり認識しておきましょう。
どんな時代にも勝ち組はいるし、今の自分の境遇を世の中のせいにしたところで、結局虚しいだけなんだよ。
<瀬名洋介>
人のせいにするのは簡単ですが、それをしたところで何も改善しません。
本当に虚しいだけだと思うので、前を向いて行動しましょう!
世間的には紳士面をしてみせるが、銀行の実態はヤクザと大して変わらない。
<半沢直樹>
”ヤクザ”という表現が辛辣ですが、「銀行は単なる金貸しで、それを全額回収することが評価につながる」というのを伝えたかったのだと思います。
嵐もあれば日照りもある。
それを乗り越える力があってこそ仕事は成立する。
<半沢直樹>
「山あれば谷あり」ということだと思います。
明けない夜はないので、ただひたすら目の前の仕事へ全力で取り組みましょう
組織の理論、大いに結構じゃないか。
プレッシャーのない仕事なんかない。
<半沢直樹>
本当にこの言葉の通り「プレッシャーのない仕事なんかない」と思います。
仕事には”責任感”がついて回るので、その責任が大きくなればなるほど報酬(給与)も大きくなるはずです。
同じ時間を費やすのであれば、給料は高い方がいいですよね。
この考えに共感する人は、積極的に責任(リスク)を取りましょう!
どんな小さな会社でも、あるいは自営業みたいな仕事であっても、自分の仕事にプライドを持てるかどうかが、一番重要なことだと思うんだ。
<瀬名洋介>
自分の仕事に誇りを持てなければ、仕事がつまらないですよね。
長く続けるためにも、プライドは重要な要素だと思います。
仕事は二の次で余暇を楽しめばいい、そう考えたこともある。
しかし、一日の半分以上も時間を費やしているものに見切りをつけることは、人生の半分を諦めるのに等しい。
<近藤直弼>
これは真理をついた名言だと思います。
仕事には人生の大半の時間を費やすので、それであれば楽しい方が良いですよね。
仕事は客のためにするもんだ。
ひいては世の中のためにする。
<半沢直樹>
本質的な仕事は、自分のためにするものではありません。
”経営の神様”と呼ばれたパナソニック創業者の松下幸之助は「会社は社会の公器である」と言いました。
まさにその通りだと思うので、松下幸之助の名言集もぜひご覧ください。
今こうしている間にも、同じようなアイデアを持っている人間が世の中に10人はいると思った方がいい。
<瀬名洋介>
同じようなアイデアを思いつく人は10人いるかもしれませんが、実際に行動へ移すのは1人か2人だと思います。
つまり『行動した人が勝つ』ということです。
株主に納得してもらうために動員すべきは、金ではなく知恵だと思います。
<半沢直樹>
現代ビジネスにおいては、銀行借入に限らず様々な資金調達手段が出てきています。
例:エクイティファイナンス、クラウドファンディング、エンジェル投資など
このような状況であれば、お金はいくらでも調達できるので、事業運営する上での重要度が下がっているはずです。
しかし知恵は”唯一無二の個性”だと言えるので、とても価値がありますよね。
なぜかといえば、『知恵』という言葉には”経験値”が含まれるので、独自の強みとなり得るからです。
往々にして経営者にはプライドがある。
そのプライドが邪魔をして、時として重要な判断ミスを招く。
<伊佐山泰二>
これは同じ経営者として、とても納得感のある名言だと思います。
経営者はプライドを持って仕事しているので、時にそれが障害になってしまうケースもあるでしょう。
なので、できる限り”フラットな目線”で物事を捉えるように心がけています。
社長業は孤独だ。
<半沢直樹>
これは月並な言葉に聞こえますが、真実だと思います。
会社のステークホルダーには、社員、株主、取引先、銀行、お客様など、様々な利害関係者が出てきますが、この中で心から経営者の味方をしてくれる人はいません。
その関係性は、あくまでも”利害関係”で成り立っているのです。
例えば、「会社の業績が悪いから俺は給料ゼロにする!だから皆も給料ゼロでヨロシク!」と言ったら、きっと社員は怒りますよね。
事業がうまくいかないからと言って、「会社をたたもうと思う…」といえば債権者や株主は怒りますよね。
このように、社長の周りに”本当の味方”はいないので、いつも経営者は孤独なのです。
実力もないのにプライドだけ高い奴ってのが一番手に負えないんだ。
<渡真利忍>
プライドだけ高くても、仕事で成果を出すことはできません。
仕事で成果を出すためには、頭で考えながらとにかく行動することです。
成果は行動量に比例していきます。
世の中には、自分の努力の及ぶものとそうでないものがある。
<半沢直樹>
会社員であれば、このような状況を何度も経験しますよね。
大企業になると”派閥”があったりするので、できること&できないことが明確になってきます。
その現実を知って、波風が立たないように過ごしている上司を何人も見てきました。
サラリーマンとして、それも一つの生き方かもしれませんが、個人的には『悔いが残る生き方』だと思っています。
法律以前に守るべき人の道ってのがあるはずでしょう。
真っ当な商売をしてなんぼですよ。
<富岡義則>
これは『商道徳』について語った名言です。
お客様のために最善の努力をする、お金はきっちり期日までに支払うなど、商売人には守るべきルールがあります。
これをきちんと守らない人は、自らビジネスの可能性を狭めていることに気づくべきだと思います。
それと似ている考え方ですが、儲かるためには”商売のルール”を知るべき必要があります。
ビジネスパーソンであれば、日本マクドナルド創業者である藤田田が残した『ユダヤの商法』は絶対に読むべきだと思うので、まだ読んでない人は下の記事を参考にしてください。
信用というのはな、得るためには何年、何十年という時間がかかるが、失う時はほんの一瞬だ。
<乃原正太>
これはまさにビジネスの格言ですよね。
この言葉は事務所へ掲げることをおすすめします。
隠蔽は隠蔽を生む。
<富岡義則>
一度嘘をつくと、その嘘を本当にするために、また嘘をつかなければいけません…
これでは埒があきませんよね。
そもそもビジネスにおいて嘘はご法度です。
絶対にお客様や取引先を騙すような真似はやめましょう!
人事権を握られるというのは、魂を握られることに等しい。
<浅野匡>
IHIや東芝の社長を務めた伝説的な経営者である”土光敏夫”も、「一人の上位者の判断が、一人の人間の一生を左右することがあってはならない」という名言を残しています。
土光敏夫の名言集は下の記事をご覧ください。
評価されれば栄転、失敗すれば横滑り。
<渡真利忍>
大企業のロジックを端的に表現すると、このような言葉になるのだと思います。
大企業はピラミッド型の組織なので、上に行くほど席数が少なくなっていきますよね。
もちろん全員が出世できるわけないので、ほとんどの人が横滑りしていくハメになるのですが、その出世競争に勝ち抜くことが、大企業における”絶対的正義”なのです。
出世をする者が必ずしも仕事のできる人間ではないことは周知の事実。
<半沢直樹>
先ほど”出世”について触れましたが、大企業には”派閥”があるので、「どこに属するのか?」というのは非常に重要なポイントとなります。
その派閥の長が出世していけば、その人に群がっている”金魚のフン”も一緒に出世できるからです。
すると必然的に『仕事のできない人でも出世できる』という状態になります。
大企業はこれで成り立つのが凄いですよね。
銀行員は銀行を辞めた瞬間、銀行員ではなくなる。
<渡真利忍>
大企業にいると、様々な取り巻きからチヤホヤされるので、ほとんどの人は勘違いします。
会社を辞めてから3年ほどは、みんな惰性で付き合ってくれますが、大企業の看板が外れた人に魅力(予算や権力など)はないので、本当に実力のある優秀な人でなければ周囲の人はフェードアウトしていくことでしょう。
やられたらやり返す。
泣き寝入りはしない。
十倍返しだ。
<半沢直樹>
半沢直樹といえば、やっぱりこのセリフですよね。
個人的にこれぐらい尖った会社員は大好きですが、社風によっては出世できないので注意しましょう!
遠慮ばかりしていても、認められることはない。
<近藤直弼>
サラリーマンは基本的に減点方式だと思います。
『いかに失敗をしないか?』という部分にフォーカスされるので、どうしてもチャレンジを恐れますが、それでは”並の社員”という結果になるので、出世することができません。
なので理想としては、チャレンジして、もし失敗したとしても承認した上司が責任を取る、という仕組みを作るべきだと思います。
これは念入りな根回し&人間関係の構築によって実現できるので、社内の人とも積極的なコミュニケーションを図りましょう!
非情と言われようと、会社のためにはビジネスに徹するべきだ。
<平山和正>
会社員にとっての絶対的な正義は『会社が儲かる=利益を増やす』ことです。
これが基本軸になるので、「会社にとってメリットがある」と確信できるのであれば、上司の承認など後回しでも良いと思っています。
ビジネスはスピード勝負なので、即断即決していきましょう!
世の中ってのはな、結果が全てなんだ。
<諸田祥一>
サラリーマン的な思考で言えば「結果が全て」なのかもしれませんが、個人的な成長という観点では「過程」の方が大事だと思っています。
もし結果が良くなかったとしても、全力で取り組んでいれば、その失敗はあなたの”血”となり”肉”となります。
つまりその失敗が次の成功を呼び込んでくれるので、何事にも真剣に取り組みましょう!
人間、時には開き直りも大事だぞ。
<富岡義則>
「開き直り」は聞こえが悪いですが、確かに「楽観的」というぐらいが丁度いいと思います。
あまり考えすぎると行動できなくなるので注意しましょう!
物事の是非は、決断した時に決まるものではない。
<中野渡謙>
評価は後からついてきます。
とりあえず今は目の前のことに集中しましょう!
まとめ
ここまで半沢直樹に登場するキャラクターの名言集をご紹介してきました。
どれもサラリーマンの核心をついたような言葉ばかりでしたよね。
こう言っては何ですが、会社員という生き方は『かなり特殊なスキル』が求められると思います。
四方八方に気を配りながら、できるだけ敵を作らず、全体を調整する必要があるので、これをやり続けるには骨が折れます。
逆にこれができる人は起業家に向きません。
起業家は『創造する人』なので、敵を作るのが当たり前ですし、周りに迎合していては、イノベーションを起こすこともできないからです。
なので、ビジネスパーソンは「どちらの生き方が自分に合っているのか?」という視点でキャリアを考えてみましょう。
その結果によって、中小ベンチャー企業で働くのか?、大企業へ入社するのか?、というルートが決まると思います。
こればかりは自分で答えを出すしかないので、ぜひこの機会に考えてみましょう!