信頼するということは、リーダーを好きになることではない。
常に同意できることでもない。
リーダーの言うことが真意であると確信を持てることである。
<未来企業より>
リーダーである人は、常に誠実でなければいけません。
部下はその人の誠実さをよく見ています。
誠実であることが、人から信頼される最低限の条件だと言えるでしょう。
意思決定においては、
- 決定の目的は何か?
- 達成すべき目標は何か?
- 満足させるべき必要条件は何か?
を明らかにしなければならない。
<経営者の条件より>
これは意思決定する時のポイントを解説した名言です。
経営者にとっては座右の銘になり得る言葉なので、ここで覚えておきましょう。
一つの行動だけが正しく、他の行動は全て間違っているという仮説からスタートしてはならない。
自分は正しく、他のものは間違っているという仮説からスタートしてもならない。
<経営者の条件より>
思い込みは、ときに重大な事故を招きます。
「なぜ意見の不一致が出るのか?」という原因を突き止めましょう。
何も決定しないという代替案が常に存在する。
<経営者の条件より>
経営とは意思決定の連続なので、常に何かを決めなければいけないと考えている人がいますが、決してそんなことありません。
何も決定しない(グレーにしておく)という選択肢もあるのです。
決めてしまうことでリスクが発生するケースもあるので、十分注意しましょう。
薬は苦いとは限らないが、一般的に良薬は苦い。
<経営者の条件より>
「良薬は口に苦し」ということわざがありますよね。
問題に対処するのは「意思決定すること」なので、何らかのリスクが伴うのです。
絶対にしてはならないことがある。
もう一度調べようとの声に負けることである。
<経営者の条件より>
何か意思決定をする場合、それに不満を感じた人や恐怖を感じた人が「もう一度調べよう」と言ってくるかもしれません。
そんなことをしても時間の無駄なので、そのような愚策は絶対に避けましょう。
優先順位の決定について最も重要なことは、分析ではなく勇気である。
<経営者の条件より>
経営における意思決定は、全てにおいて不確実性が伴います。
なので、意思決定するには勇気が必要なのです。
優先順位の決め方を、ドラッカーは下の4つにまとめています。
- 過去ではなく未来を選ぶ
- 問題ではなく機会に焦点を合わせる
- 横並びではなく独自性を持つ
- 無難で容易なものではなく、変革をもたらすものを選ぶ
地位や仕事を問わず、時間を要する手紙や書類の1/4は、くずかごに放り込んでも気づかれない。
<経営者の条件より>
時間は全ての人に平等で有限です。
時間の最大効率化を目指すことが、生産性の最大化につながるのです。
共に働く人が多いほど、その相互作用だけで多くの時間が費やされる。
仕事や成果や業績に割ける時間がそれだけ減る。
<経営者の条件より>
コミュニケーションコストを意識している経営者は少ないと思います。
昨今DX化が叫ばれていますが、その中にはコミュニケーションコストの削減も含まれているのです。
仕事に挑戦を感じなくなったものは、成長が止まったと思う。
確かに現在の仕事では、成長が止まったかもしれない。
だが、有能であり、病気でないならば、仕事さえ変えれば再び成長する。
<断絶の時代より>
成長が止まっている状態を、個人的には「危機感」と表現しています。
これまで転職してきたタイミングは、結果的に全てこの危機感を感じたタイミングでした。
自己成長を追求する人は、常に危機感を持って仕事に当たりましょう。
仕事オンリーでは、組織だけが人生であるために、組織にしがみつく。
<現代の経営より>
このような人材は組織にとって害悪だと思います。
自分が退職する日を延命するため、役職を若い人に譲らず、若手の成長を妨げていきます。
そのような人が組織内にいないか、経営者は注意しましょう。
第二の人生、パラレル・キャリア、社会的起業家としての仕事、そして仕事以外の関心事を持つということは、社会においてリーダー的な役割を果たし、敬意を払われ、成功の機会を持てるということである。
<明日を支配するものより>
世の中は「人」で成り立っているので、人脈が多かったり、人付き合いが多い人ほど成功しやすい傾向があります。
つまり、助けてくれる人が多くなるということです。
そのような環境づくりも、ビジネスパーソンにとっては重要だと思います。
まとめ
ここまでピーター・ファーディナンド・ドラッカーの名言集を解説してきました。
数多くの著名経営者をコンサルティングしてきたドラッカーは、「経営学の父」「経営学のプロフェッショナル」と呼ばれています。
経営者だけでなく、ビジネスパーソンにも影響を与え続けている人物なので、ここで紹介した名言から、座右の銘になるようなお気に入りの言葉を見つけてください。