企業という柔軟で流動的な組織さえ、人を同じ仕事、同じ環境に閉じ込めようとする。
<乱気流時代の経営より>
同じ仕事ばかりしていると飽きますよね。
自分が成長してないと感じるなら、それは変化すべきタイミングだと思います。
日常化した毎日が心地よくなった時こそ、違ったことを行うよう自らを駆り立てる必要がある。
<非営利組織の経営より>
心地よく感じるということは、慣れている証拠です。
それでは成長が鈍化しているはずなので、別の機会を探すのが良いでしょう。
人生から何を得るかを問い、得られるものは自らが投じたものによることを知った時、人は人として成熟する。
<断絶の時代より>
これはリスクとリターンの関係性を語った名言だと思います。
リスクは「自己投資」と言い換えることもできるはずです。
リスクとリターンは常にトレードオフの関係にあるので、自分が取ったリスク以上のリターンを求めることはできないのです。
知識労働者も経済的な報酬を要求する。
報酬の不足は問題である。
だが、報酬だけでは十分でない。
知識労働者は機会、達成、自己実現、価値を必要とする。
<経営者の条件より>
ピーター・ドラッカーの著書には「知識労働者」という言葉が頻繁に出てきます。
この知識労働者が活躍する会社こそ、価値が高い会社だとドラッカーは言っているのです。
知識労働者はほとんどが専門家である。
彼らは一つのことだけをよく行うとき、すなわち専門化したとき、大きな成果を上げる。
<経営者の条件より>
知識労働者とは、ある特定分野の「プロフェッショナル」を意味しています。
プロフェッショナル人材は、ある特定分野に専念する時、大きな成果を出すのです。
知識ある者は、理解されるよう努力する責任がある。
<経営者の条件より>
知識労働者はプロフェッショナルなので、素人から理解されるのが難しいかもしれません。
それでも、理解されるように努める必要があるとドラッカーは言っています。
なぜかと言うと、仕事はチームプレイなので、別の知識労働者に自分の動きを理解してもらえなければ、良い成果など期待できないのです。
知識労働者は、全て起業家として行動しなければならない。
<創造する経営者より>
これは極端な意見に聞こえますが、プロフェッショナルは当事者意識を持つべきだとドラッカーは言っています。
それを突き詰めていくと、現代社会のようなフリーランス化が起こると予言していたのです。
現在の状況を1990年代に言い当てていたのは驚きですよね。
確実性を必要とする人は、起業家に向かない。
意思決定の本質は、不確実性にある。
<イノベーションと起業家精神より>
「経営とは何か?」という質問をよく受けますが、私の答えは「不確実性の修正」です。
全てにおいて意思決定が求められるので、会社経営には高度なバランス感覚が必要だと思います。
起業家精神とは、気質でなく行動である。
<イノベーションと起業家精神より>
「起業を成功させる秘訣とは?」という質問もよく聞きますが、その答えは「圧倒的な行動力」です。
いくら情熱があっても、資金力があっても、起業が成功するとは限りません。
起業を成功させる秘訣はたった一つ、圧倒的な行動力だけなのです。
まさにそれを言い表している名言だと思います。
オーナー起業家に天才的な閃きがあるというのは神話に過ぎない。
<未来企業より>
世の中に天才などいません。
成功とは、努力によって積み上げられた知恵をフル活用した結果なのです。