アップセル営業で顧客単価を上げる!アップセールスの事例紹介

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営業パーソンであれば「アップセル」という言葉を一度くらい聞いたことがありますよね。

しかし、アップセルする理由や、その目的を説明できる人は少ないかもしれません。

そこで今回は、アップセルの仕組みや活用事例について解説していきたいと思います。

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アップセルとは?

効率的に売り上げを増やす方法として、アップセル(=アップセールス)が注目されています。

アップセルとは、顧客単価を上げるための営業手法を言います。

具体的には、商品購入を検討しているお客様に対して、より高額な製品を買ってもらうやり方なのです。

例えば、3万円のテレビを購入しようとしているお客様に、より大きくて画質の良い5万円のテレビを提案して、顧客単価を2万円アップするようなことを言います。

この手法は、新規開拓営業と既存営業の両方で実施されています。

一昔前までの営業現場では、とにかく「新規顧客を増やす!」という戦略が掲げられていました。

しかし、少子高齢化やモノ余り時代になってから、新規顧客の獲得が難しくなってきたのです。

そこで各企業は新規開拓だけに目を向けるのではなく、既存顧客の単価を上げ、LTV(生涯価値)の最大化を目指すようになり、その結果としてアップセールスが注目されるようになりました。

アップセルするメリットとは?

アップセルするメリットは、何と言っても「お客様の満足度を上げながら売上も増やせる」という点です。

単に新規顧客を獲得することだけに目を向けた場合、一時的に売上を増やせるかもしれませんが、アフターケアを全くやらなければ、当然お客様は離れていきます。

それに対してアップセルでは、顧客ニーズに応じた提案をすることで、顧客満足度を高めて、さらに売上もアップさせるので、コツさえ掴めればLVT(生涯価値)の最大化が実現するのです。

しかしアプローチするタイミングを間違えてしまうと、単なる「押し売り」になってしまうので、お客様は不信感を抱きます。

なので、アップセルするタイミングとして最適なのは、お客様が商品購入を前向きに検討している段階だと思います。

購入する商品が既に決定している状態だと、「今更言われても…」と感じるので、お客様は不満に思うどころか、もしかしたら怒ってしまうかもしれません。

もしアップセルする場合には、しっかり顧客ニーズを把握して、最適なタイミングで提案するようにしましょう。

ちなみに、アップセルと反対の言葉に「ダウンセル」があります。

ダウンセルについて詳しく知りたい場合には、下の記事をご覧ください。

アップセル提案はどうやる?

アップセールスする場合には、そのタイミングが重要だとお伝えしました。

ここでは具体的な提案方法について触れていきたいと思います。

まずやるべきことは、購入する最終段階にいるお客様を見つけ出すことです。

そのお客様に対してアップセルしていくのですが、以下のようなアップする事例が挙げられます。

アップセル事例
  • 純米酒を買おうとしているお客様に、純米大吟醸を提案する
  • 30型のテレビを買おうとしている人に、40型のテレビを提案する
  • 牛丼を注文しようとしているお客様に、セットメニューを提案する

牛丼を注文しようとするお客様にヒアリングした場合、もしかしたら野菜不足を気にしているかもしれません。

そのような人にサラダと豚汁がプラスされたセットメニューを提案すれば、お客様の満足度が高まりますよね。

しかも、それによって顧客単価もアップするので、企業としては一石二鳥なのです。

どのような製品サービスだったとしても、アップセルすることはできるはずなので、もしアップセルする商材がなければ、早急に作ることをお勧めします。

アップセルメールを活用する

アップセルする場合には、メールを活用するというやり方もあります。

既存顧客にアプローチする際、メルマガを使っている人は多いと思います。

メルマガを送信することで、お客様は自分が使っているよりワンランク上のサービスがあることを知り、そちらにプラン切り替えするケースがあり得るのです。

そのような観点で考えた場合、アップセルメールと相性が良いのは、月額制のサービスだと思います。

月額制サービスの場合、「顧客フォロー」という名目でメルマガすれば違和感ありませんし、お客様の状況に応じてプランをアップグレードすることが十分考えらます。

なので、その情報さえ届けておけば、自然にアップグレードしてくれるかもしれません。

その時に重要なのが時間軸です。

一番最初のプランを契約してから、次のプランにアップグレードするまでの期間をデータ集計しておくのです。

その上で、例えば「最初のプランを契約してから1年~1年半経過するとアップグレードしやすい」というデータが出てきた場合、その期間の既存顧客に毎日メルマガ配信するのです。

これはデータに基づいたリードナーチャリングなので、とても効果が高いやり方だと思います。

リードナーチャリングに関して詳しく知りたい人は下の記事をご覧ください。

アップセールスの事例紹介

ここでは具体的なアップセル事例をご紹介したいと思います。

自社商材に応用できるかもしれないので、ぜひ参考にしてください。

①携帯電話のアップセル事例

携帯電話を購入する際、機種を決めてからプランを決めますよね。

その時「レ点」がアップセル商材になるのです。

レ点とは☑で加入する「オプションサービス」のことを意味しますが、携帯電話の場合には「保証パック」や「留守番電話サービス」などたくさんのレ点商材が用意されています。

このレ点をたくさん取れば取るほど、代理店マージンも多くなるので、携帯ショップへは積極的にオプション加入を勧めてくると思います。

これはメイン商材が同一なので、オプションを使ってアップセルするやり方になります。

➁ファーストフード店のアップセル事例

店頭にお客様が来た時、そのお客様は「ハンバーガー:150円」と「ドリンク:100円」をオーダーしたとします。

その時に店員は「セットメニュー:300円」を提案してアップセルするのです。

この時のセールストークは「あと50円足していただければポテトMがついてきますが、セットメニューはいかがでしょうか?」という感じになります。

ほとんどのお客様は「あと50円くらいなら足した方がいいな…」と感じるので、結局セットメニューを注文することになります。

同じお客様(=同じ営業コスト)だったとしても、提案次第で客単価が50円もアップするのです。

➂クラウドサービスのアップセル事例

クラウドサービスの代表格といえばSaaSですよね。

SaaSは「Software as a Service」の略ですが、クラウド型のソフトウェアを意味しています。

SaaSのビジネスモデルは「月額課金制(サブスクリプション)」がほとんどなので、顧客ニーズに応じたプランが提供されています。

例えば、弊社(WEBX Inc.)が利用している、クラウド型会計ソフト マネーフォワード クラウド会計であれば、以下のような料金体系になっています。

※画像は2022年3月現在の情報です。

中傷企業向けには、

  • 月2,980円のプラン
  • 月4,980円のプラン

がありますが、それぞれ下画像のようにサービス内容が違っているのです。

基本的には高額なプランの方がサービス内容も充実していますが、その辺りはニーズに合わせて選べる感じです。

しかし顧客の事業成長と共に、徐々にプランが上がっていくので、適切なタイミングで提案すれば、きっとアップセルが実現できるでしょう。

アップセルとクロスセルの違いを解説!

ここまでアップセルについて触れてきましたが、それと似た言葉に「クロスセル」があります。

クロスセルとアップセルはどう違うのか、ここで解説しておきたいと思います。

アップセルは、顧客により高額な製品を買ってもらうという、いわゆる顧客単価をアップさせる営業手法なのに対して、クロスセルはお客様が購入を検討している商品とは別の商品を提案することで、顧客単価をアップさせる営業手法なのです。

例えば、お客様が10万円のパソコンを購入する場合、より高レベルでハイスペックなパソコンを提案するのがアップセルでしたが、クロスセルの場合は、同時にHDDやマウスなど周辺機器の購入を提案して顧客単価をアップさせていきます。

どちらも顧客単価をアップさせるという側面は一緒ですが、そのアプローチ方法が異なるのです。

ハンバーガーを買いにファーストフード店に行った時、「ご一緒にポテトもいかがですか?」と言われた事が一度ぐらいあると思います。

まさにこれがクロスセルなのです。

クロスセルを成功させるコツ

クロスセルの場合はアップセールスと違って、商品購入を決意したタイミングに行うのが一番効果的だと言われています。

例えば、カフェでチーズケーキを注文する時に、「ご一緒にコーヒーはいかがですか?」なんて聞かれたらついつい購入したくなりますよね。

しかし、何のケーキにしようか迷っている時、いきなり「コーヒーはいかがですか?」なんて聞かれても、そもそも目的であるケーキすら決まっていないので、購入に至ることはありません。

このように購入を決めたタイミングであれば「ついで買い」が発生しやすくなるので、クロスセルするタイミングとしては最適なのです。

また、クロスセル戦略はセールストークだけでなく、商品の陳列だけでも実現できるのです。

スーパーマーケットやドラッグストアに行くと、レジ横に並んでいるガムや綿棒など、ちょっとした日用品を「ついで買い」してしまうことは良くありますよね。

このように、商品購入を決意した後というのは、ついつい財布の紐が緩くなってしまうのです。

これはテンション・リダクション効果という心理作用が関係しています。

クロスセルする場合には、テンション・リダクション効果を活用すると、上手に顧客単価をアップさせることができるでしょう。

まとめ

アップセルとクロスセルは、アプローチ方法やタイミングが違いますが、どちらも最終的には「顧客満足度を上げることが目的」という点を忘れてはいけません。

お客様ごとのニーズに合わせて、どちらの営業手法を使うべきなのか、しっかり見極めていきましょう。

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