これまでの営業スタイルといえば『足で稼ぐ営業』でしたが、それは旧態依然のやり方だと言われています。
そこで今回は、今の時代に求められている営業マンの役割について触れてみたいと思います。
営業職として働いている人はぜひご覧ください!
コロナパンデミックで営業スタイルが激変!
2020年のコロナパンデミックによって、ビジネス環境は大きく変化しました。
具体的にはテレワーク(リモートワーク)が進み、事務所が”もぬけのから”になったのです。
これは営業職にとって大きな危機でした。
なぜかといえば、プッシュ型の営業スタイルが通用しなくなったからです。
これまでは「気合い・根性」という名目でプッシュ型営業をしていれば、すべからく結果がついてくる営業という仕事が通用しなくなったので、各社もれなく”インバウンド営業”に注力しなければいけなくなったのです。
そして対面中心の営業スタイルから、Zoomなどを活用したオンライン型の営業スタイルになったことも大きな変化だったと思います。
それに伴い、営業マンの役割も大きく変化しました。
つまり営業の存在意義が、より問われるようになったのです。
顕在ニーズに対するセールスが増えた!
先ほど「インバウンド営業にシフトした」のはお伝えした通りですが、それによって顕在ニーズが増えたことも見逃せません。
つまり潜在ニーズを掘り起こすプッシュ型営業がなくなった反面、インバウンド営業では顕在ニーズばかりが浮き彫りになるため、それをクロージングする営業機会が増えたのです。
このような場面で重要になるのは、潜在ニーズの掘り起こしとは真逆の営業スタイルとなります。
例えば、潜在ニーズの掘り起こしでは、まず人間関係を構築して、自分を信頼してもらわなければ、相手の本音を聞き出すことができませんが、顕在ニーズとなれば話は別です。
たとえお客様との信頼関係がなくても、製品サービスの魅力さえ伝われば、結果的に受注できるようになるからです。
つまり潜在ニーズでは『信頼関係の構築⇒顧客ニーズをヒアリング⇒提案⇒受注』という流れに対して、顕在ニーズでは『顧客ニーズをヒアリング⇒提案⇒受注⇒信頼関係の構築』という順番になるということです。
このように人間関係が希薄な状態で商談が進んでいく為、世渡り上手な営業マンではなくて、ビジネスマナーを押さえている人や、契約フローや料金をしっかり覚えているような、いわゆる『ちゃんとした営業マン』の方が売れるようになったのです。
これはつまり”即決営業”が売れる営業マンの常識になったということです。
マーケティングのニーズが強くなった
インバウンド営業では『見込み顧客を集める』という作業を自動化する必要があります。
具体的にはGoogle広告を回したり、SNS広告を出稿したりするのですが、この業務がマーケティングに当たります。
大企業には”マーケティング部”があると思いますが、中小ベンチャー企業は余裕がないので、そのような専門職がいないかもしれません。
というよりも、旧態依然のプッシュ型営業をやるのであれば、特にマーケティング人材を必要としないため、中小ベンチャー企業にマーケティング部がないのは当たり前ですよね。
そのような状態でインバウンド営業を始める場合、誰かがマーケティングの知識を身につけなければいけません。
つまり、営業マンもマーケティングを勉強しなければいけない時代になったということです。
これまでのように『営業はセールスに専念すれば良い』という時代は終わったので、これからはマーケティング理論を勉強したり、SNSについて学んだりする必要があるでしょう。
営業マンはITリテラシーの低い人が多いので、「まだSNSは触ったことがない」とか「Facebookのアカウントを持っていない」という低レベルの人が散見されています。
このような営業人材では生き残っていくことができないので、今すぐに行動することをおすすめします。
まずは『マーケティングの名著』と呼ばれている本から読み漁っていきましょう!
代理店展開がおすすめ
マーケティングの重要性については前述した通りですが、セールスパーソンがその知識を身につけるには、やはりそれなりの時間がかかると思います。
そのような場合には、代理店展開という方法もあります。
代理店展開は『人間関係』を活用した仕組みなので、これまでのようなプッシュ営業と似ていて、営業マンには馴染みがありますよね。
なのでITリテラシーの低い会社やマーケティング人材がいない会社は、インバウンド営業の準備をしつつ、代理店展開も併用していった方が良いと思います。
ただし代理店展開は、一度走り出すと修正が難しいので、しっかりと仕組み作りしなければいけません。
そのノウハウがない人は下の記事などを参考にしてください。
もし不安感がある場合には、一番ライトな代理店制度である「紹介代理店」から始めてみても良いでしょう。
紹介代理店は「リファラル営業」とも呼ばれているので、かなり馴染みのある仕組みだと思います。
リファラル営業を支援するプラットフォームも出ているので、詳しくは下の記事を参考にしてください。
まとめ
ここまで、今の時代に求められている営業マンを解説してきました。
これからの営業職は『セールス×マーケティング』の両方を担うことになるので、その役割を理解しておくべきだと思います。
マーケティングに苦手意識のある人は多いかもしれませんが、とりあえずマーケティング界の重鎮と呼ばれる『フィリップ・コトラー』と『マイケル・ポーター』くらいは押さえておき、色々実践しながら学び続けましょう!