
営業手法は年々進化していますが、今回は、まだ多くの企業が導入できていない”動画営業”について解説したいと思います。
これから営業用に動画を作る人や、アニメーションを使ったセールス手法を検討している場合には是非ご覧ください!
営業動画は新規開拓に使えるの?
営業活動を合理化する上で、動画の活用は欠かせないと思います。
動画は「リッチコンテンツ」とも呼ばれていて、相手に情報を伝える手段としてはとても優秀だと思います。
お客様に膨大な資料や長文をメールしても読んでもらえませんし、説明する度にいちいち打ち合わせするわけにいきません。
そんな時に便利なのが営業動画なのです。
特に新規開拓という側面では、営業動画が大活躍します。
例えば、お問い合わせが多い製品サービスの場合、全ての案件に対応するのは人件費がかかりますし、人員が少ない中小企業にとっては現実的に難しいと思います。
しかし、営業動画さえ渡しておけば、勝手に動画が営業してくれるので、プレゼンする手間も省けます。
営業動画を活用するメリットとは?
営業動画を活用することで様々なメリットを受けることができます。
動画は視覚&聴覚を使って適切な情報を正しく伝えることができる上、それを伝えるタイミングを相手に委ねることができます。
アポイント設定するよりも手間がかかりませんし、お互い時間の無駄も省くことができます。
しかも、その営業動画を社内で共有してもらえば、勝手に動画が営業活動をしてくれるので、営業マンにとっては心強い味方になることでしょう。
プレゼンのクオリティはその時々のシチュエーションや、営業マンの体調によっても変わってきます。
しかし動画であれば一定のクオリティが担保できるので、失注するリスクを抑えることもできます。
例えば、新卒の営業マンが入社した場合、ある程度のソリューションスキルを身につけさせるには時間がかかります。
しかし、営業時にまず1分ほどの動画をお客様に見てもらい、その後にプレゼンするような仕組みにすれば、お客様には知識の下地ができているので、新卒営業の下手なプレゼンでも十分受注が取れると思います。
営業動画の活用方法
ここまでの解説で営業動画を使うメリットは理解できたと思います。
次に理解しておくべきことは、営業動画の使い方です。
先ほどから解説しているように、営業動画はある意味で一人歩きしてくれますが、そこに100%頼り切ってしまうのはリスクが高いと思います。
あくまでも営業動画とは営業活動の保管ツールなので、最終的には営業パーソンがクロージングする仕組みを採用しましょう。
つまり「営業マン×営業動画」をミックスさせて使うのです。
この考え方は、方程式の通り掛け算になるので、営業成果が最大化されるはずです。
どちらか一方を使うのではなくて、両方を組み合わせて営業活動することが最適解なのです。

具体例を紹介
営業動画の使い方について理解できたところで、次は具体的な活用例をご紹介したいと思います。
この事例は弊社(WEBX Inc.)の活用例なので、全ての企業に当てはまるとは思っていません。
ただし、実際に効果の出ている活用例なので、参考程度にはなるはずです。
弊社が使っている動画は、下記の2種類となります。
- ブランディング用の動画
- サービス説明の動画
まずブランディング用の動画ですが、1分以内の動画に収めて、サービス概要を伝えることに集中しています。
実際の動画はコチラになります。
この動画はある制作会社に依頼したものですが、制作コストは20万円でした。
45秒間という短い動画ですが、弊社が運営しているside bizz(サイドビズ)の魅力が伝わるように情報を詰め込みました。
side bizzはインターネットメディアなので、会員登録する人に直接サービス説明することができません。
なので、この動画を活用して、サービス概要を伝えてしまうことが目的になります。
弊社のようなWebメディアと動画はとても相性が良いので、IT企業は積極的に取り入れるべきだと思います。
そして二つ目のサービス説明動画ですが、こちらは約6分間のアニメーション動画に仕上げています。
このアニメーションはVYOND(ビヨンド)という、海外製のソフトを使って自分達で制作しました。
VYONDは全て英語表記なので、英語ができない人にとっては使いづらいかもしれませんが、直感的なので操作しやすいと思います。
日本円で月額5,000円ぐらいのクラウド型ソフトですが、1ヶ月単位で契約できるので、実際の制作コストは1万円以下に収めることができました。
制作時間は一本あたり10時間ほどかかるので、その分の人件費は必要ですが、1日の稼働時間で作れるので、人件費は大して気にならないと思います。
この動画を見る視聴者は、side bizzへの掲載を検討している企業担当者です。
例えば想定されるシチュエーションとしては、とある企業から資料請求の依頼がきたとします。
それに対してside bizz運営事務局として媒体資料をメールするのですが、そのメール本文の中に解説動画のURLを記載してしまうのです。
side bizzへの掲載を希望する企業はとても多くて、2021年10月時点でも月間100件以上からお問い合わせを受けています。
しかし、セールスチームはたった3人だけなので、既存顧客や過去のお問い合わせ対応を含めて、新規のお問い合わせに対して一件ずつ丁寧に対応していくのは現実的に無理があります。
なので、案件状況を見ながらセールス担当が直接対応する案件と、動画でフォローアップする案件を選別しているのです。
こうすれば全ての案件に対して漏れがなく対応でき、かつ均一的なセールス活動が実現します。
さらに、ある程度規模の大きい企業に対して、とても効果的なやり方だということもわかりました。
例えば、上場企業の担当者Aさんから問い合わせが入ったとします。
この担当者に対して、弊社セールスメンバーが丁寧にプレゼンをして、サービス内容を理解してもらったとします。
すると担当者Aさんは、社内決裁(稟議提出)するために、弊社セールスメンバーから聞いたサービス内容を担当役員に報告するはずです。
この時に担当者Aさんが誤った情報を共有してしまうと、予期していない失注が起こり得ます。
これは伝言ゲームのような状態なので、どうしても情報伝達のミスが起こってしまうのです。
しかしアニメーション動画を共有しておけば、担当役員にまずその動画を見てもらい、その後に担当者Aさんが補足説明をするというフローに変化します。
すると、side bizzのサービス内容が正確に伝わって、間違った失注が起こりにくくなります。
結果的に受注数が最大化されて、営業活動が最大合理化されるのです。
営業動画の作り方&料金
営業動画を作る場合には大きく二つの方法があります。
- 動画制作会社に発注する
- 自分達で動画を制作する
動画制作会社に発注する場合には、ある程度の予算規模が必要になってきます。
具体的に言ってしまうと、1分間の動画で30万円~100万円くらいが相場だと思います。
これはおおよその目安ですが、動画制作を外注する場合の料金は10秒あたり10万円と言われています。
なので、前述したように45秒の動画を20万円で制作した弊社は、かなり安い金額で発注できたことになります。
そして自分たちで動画を制作する場合には、動画制作ソフトを使うと思います。
動画制作に特化したソフトウェアはいくつかあるので、やる気さえあれば誰でも作れるはずです。
ただ、目的に合わせたソフトウェアを選択しなければいけないので、その辺りは少し骨が折れるかもしれません。
ある程度予算規模があるのであれば、Video BRAIN(ビデオブレイン)のようなサービスを使うのもおすすめです。
Video BRAINはAIが自動で動画作成してくれるので、自分でゼロから制作するよりは手間が省けると思います。
既存顧客のフォローアップにも使える
ここまで新規開拓に営業動画を使うやり方などをご紹介してきました。
しかし、既存顧客へのフォローアップ営業にも動画は使えるのです。
既存顧客の数があまりにも多い場合、全てのお客様に対してフォローアップ営業することは難しいと思います。
例えば、side bizzでは2021年10月現在で約700社の法人顧客を抱えています。
セールチーム3人で割ったとしても、一人当たり250社以上になるので、一日一社フォローアップしても1年間かかります。
なので、そのような場合にはサービスの使い方動画を送っておいたり、新機能実装の解説動画を送るだけでも十分フォローアップになると思います。
弊社のようなプラットフォームサービスは使い方の説明を求められるケースが多いので、フォローアップ営業するのには動画との相性が抜群です。
しかし、全ての業種業態がそうとは言えません。
あくまでも自分たちのビジネスモデルと合っている場合には、積極的に動画を活用した方が良いと思います。
まとめ
営業動画の使い方次第では、抜群の効果を発揮します。
営業マンにとっては、自分の分身ができるようなものなので、これほど心強い味方はいないでしょう。
詳細な製品解説動画をたくさん作って、それをクラウド上の一箇所にまとめて置いておき、自由に顧客が閲覧できるような状況を作るのもおすすめです。
アイデア次第で無限の使い方があるはずなので、営業部としてどのような戦略をとるのか検討してみてください。
