あなたは「売れない営業マン」ですか?
こう聞かれて「ドキッ」とする人は営業職の80%にものぼります。
これは「パレートの法則」と言って、2:8の法則とも言われています。
「実際に稼いでいる営業は2割」という言葉を聞いたことがあるかも知れませんが、まさにコレのことになります。
つまり企業には”売れる営業マン”が2割しかいなくて、”普通の営業マン”は6割、残りの2割は”売れない営業マン”ということになります。
そこで今回は、「売れない営業マン」が「売れる営業マン」になる為のコツを解説していきたいと思います。
目次
営業マンが売れない原因
これは誰しも一致する意見だと思いますが、「売れない営業職」ほど辛いものはありませんよね。
自分だけが”売れない”と辛くなって、「もう辞めたい…」と思ってしまいます。
なぜかと言うと、「営業の仕事は売ること」だからです。
「営業パーソンなのに全然売らない…」ということは、
- 仕事をしてない
- 営業として価値がない
と認識されてしまいます。
契約を獲ってこない営業マンは、周りからの視線や対応が冷たくなり、最悪のケースでは陰口を叩かれる場合もあります。
そんな時は「もう嫌だ、辞めたい!」と誰もが思うことでしょう。
でも安心してください、幸いあなたは「数字が全て」の営業職です。
これはポジティブにもネガティブにも捉えることができますが、「数字=売上」さえあればいつでも挽回できるということです。
まずはこのように、後ろ向きの思考を『前向き思考』にしましょう。
心理的ネガティブにならない
ネガティブになることは何も生み出しませんし、誰も得しません。
極端な例で言えば、
- 明るくてハキハキしている営業マン
- 暗くてボソボソ喋る営業マン
のどちらと取引したいですか?
もちろん、明るく元気で声が大きいポジティブな営業員の方が、接していて気持ちが良いですよね。
とくにトップセールと言われる人たちは、明るくてポジティブ思考な人が多いはずです。
このようになるには、前向き思考で仕事に取り組むことが大切となります。
マインドセットする
あなたは、提案した商材がお客様に断られた場合、凹んだりしていませんか?
これも営業職としては、思考が真逆だと思います。
提案した内容を断られるということは、
- 変な提案をしちゃったのかな?
- ニーズが理解できていなかったのかな?
- お客様に嫌われたかな?
とかネガティブ思考になりがちです。
営業活動を反省するのは大事ですが、まずは前向きに捉える必要があるので、とりあえず「こんな良い提案を断るなんて、なんて不幸な人だ!」と考えるようにしましょう。
また、「自分が提案する商材にほれ込む」ということも重要です。
前向きなセールスをする為には『良い商材を提案している』という自負が必要となります。
なので、自分が売っている商材に自信を持ちましょう!
あなたが自信を持って提案できる商材であれば、「この商材を提案しないのは罪だ!」と思えるほどに自分自身をマインドセットできるはずです。
これができない限りは、いつまで経っても売れない営業マンのまま過ごすことになるでしょう。
売れる営業マンになる為には、思考回路を「常に前向き」にすることから始めてください。
売れない営業マンはクビになる?
結論から言ってしまうと、売れない営業パーソンはクビになる可能性があります。
その理由はとても明確で、企業にとって”負債”でしかないからです。
人件費だけはかかるのに、その人が利益を生み出さなければ、企業にとってはメリットがありませんよね。
ただ、日本の労働者というのは守られている存在なので、雇用主が労働者を簡単にクビにできない仕組みになっています。
例えば、営業成績が悪い営業マンがいたとします。
その人は全く契約が取れないので、毎月人件費だけがかかってしまい、企業にとっては赤字の人材ということになりますよね。
いつまでも赤字な人材を雇用しておく訳にはいかないので、経営者はその人を解雇したいのですが、その場合には『解雇するための妥当性』が求められるのです。
つまり「何で解雇するのか?」という理由が必要となるのです。
もちろんその理由とは「全然売らないから…」ということになりますが、実は解雇理由に「売らない社員だから」というのは通用しません。
売れない社員を売れるようにする(=売れる仕組みを提供する)ことは経営者の役目であり、努力義務があると認識されているので、ただ「売れないから解雇する」ことには妥当性がないのです。
そのような観点からすると、
- 営業成績が悪いからクビになる
- 全く売れないから解雇される
ということは基本的に起こりえないはずです。
ただ、このような状態を経営者が甘んじて受け入れることもなく、なんとかしてその人を会社から追い出そうとします。
そんな時に横行するのがパワハラです。
できない営業マンに対してきつく当たったり、追い出し部屋を作って自分から退職するように促すのです。
これは日本独特のとても陰湿なやり方ですが、日本の法制度上は、このようなやり方しか選択肢がありません。
このようなネガティブな出来事に巻き込まれないためには、自ら頑張って営業実績を出すしかないでしょう。
セールスパーソンとして結果を残しさえすれば、企業からは重宝されますし、給料も高くなっていくので万事うまくいくはずです。
営業が売れない時期(月)
営業には売れない時期があるので、これは絶対に押さえておかなければいけません。
その時期とはお盆と正月です。
日本人は昔からお盆と正月を特別視する傾向があるので、その期間で全てをリセットする習慣が身体に染み付いています。
なので、営業にとっての鬼門は毎年「8月」と「1月」ということになります。
しかし、「お盆と正月は売れない」ということを知らなかった人は、この記事のおかげで知れたはずなので、それであれば今後の対策ができますよね。
お盆と正月がやってくるのは毎年変わらないので、それを踏まえて営業戦略を練りましょう。
他にもGW(ゴールデンウィーク)やSW(シルバーウイーク)という鬼門もありますが、こちらも日付がわかっているので、予め対策すれば良いだけだと思います。
売れない営業マンの特徴
自分だけが売れないと路頭に迷いますよね。
これは出口のないトンネルを歩いている状態なので、とても不安になるはずです。
なので、その解決策を考えるために、まずは売れない営業マンと売れる営業マンの違いを認識しましょう。
売れない営業員にはある共通点があります。
これに気付かない為、ずっと『売れない営業マン』という不名誉なレッテルを貼られている人もいるほどです。
売れない人の特徴とは、「業務の改善ができない」ことです。
改善ができない人とは、「実績に繋がらなかった」「失敗した」という経験があるのに、全く同じことを繰り返している人のことを言います。
例えば一日中飛び込み営業をしたとします。
その結果、見込み顧客が見つからなかった場合、何かしらを改善しなければいけないのですが、ダメ営業マンは翌日も同じことを繰り返してしまうのです。
これはビジネスパーソンとしては致命的なので、いくら努力しても成果に結びつきません。
まず前提として押さえて欲しいのは『失敗することは全く問題にならない』ということです。
例えば、新規開拓営業へ行って、その案件が失注しても全く問題ないのです。
重要なのはその失注した理由を分析し、どう改善するかが重要なのです。
このような改善方法を「PDCAサイクル」と呼んでいますが、詳しく知りたい人は下の記事をご覧ください。
売れない営業マンほど真面目な人が多い
実は「真面目な人ほど業務改善ができない」と言われています。
このようになる原因は、「自分で努力した結果成功した」という過去の成功体験が根本にある為と考えられます。
真面目な人は、これまでコツコツと勉強をしてきた結果、「努力が報われた!」という成功体験を持っています。
これ自体は良いことなのですが、それを仕事にも引きずって、「勉強と同じように努力すれば報われる」と思い込んでしまうのです。
しかし、営業とは人対人の仕事なので、必ずしも方程式で答えが出るものではありません。
そして、正しい努力をしていないのに『努力すれば必ず報われる!』と思い込んでいることも問題です。
確かに努力は報われるのですが、それが『正しい努力』でなければ報われる事はありません。
ある意味この部分を勘違いしてしまって、上手く行動できなくなってしまうのです。
このような事象からもわかる通り、営業職は考え過ぎると自滅する職業だと言えます。
「相手の事なんか理解できないから、とりあえずやってみる!」くらい単細胞の方が、意外と成功できるかもしれません。
売れる営業マンの特徴
売れない営業と比較して、売れる営業マンにも特徴があります。
ここでは売れる為のコツを5つご紹介していきたいと思います。
特徴①:お客様をワクワクさせる
売れる営業マンは「チャラい」とか「口が達者」と言われますが、何よりも相手をワクワクさせることができます。
あなたも新しい製品サービスを購入する時、ワクワクした経験があると思います。
- 家に帰って早く箱を開けたい
- この服を着て出かけるのが楽しみ
売れる営業マンはこれと同じで、相手をワクワクさせることができます。
つまり、相手にイメージさせたり、未来を語るのが上手いのです。
このようなワクワク感を顧客に提供できれば、受注まであと少しだと思います。
特徴②:お願い営業はしない
売れる営業マンは、お客様に「買ってください!」というお願い営業をしません。
その理由は、相手に「売れてない商材」だと思われるからです。
営業マンがお客様にお願いしてまで販売しようとする商材が「良い商品」である訳がありません。
つまり、良い商材であればもっと売れているはずです。
なので、お願い営業をするということは、「この商品は全然売れていないですよ」と相手に伝えるのと同義になります。
特徴③:見込顧客は紹介してもらう
これは売れている営業マン最大の特徴と言えます。
実は、売れる営業マンには「売る為の秘訣」があります。
それは、紹介営業になります。
紹介営業とは、知人や友人、取引先から見込案件を紹介してもらう営業手法をいいます。
この紹介営業を実現する為には、自分自身のブランディングができており、自分自身を売り込むことができる状態でなければいけません。
つまり、所属している会社ではなく、「○○さんと取引したい」「○○さんを応援したい」と思わせることが必要です。
これは非常に高度な営業テクニックが必要になりますので、誰もができる芸当ではありません。
しかし、そこまでのブランディングができないという事であれば、リファラル営業サイトを検討してみるのも良いでしょう。
リファラル営業とは『紹介営業』を意味する言葉で、それを支援するリファラル営業サイトでは『見込案件を紹介してくれるビジネスパートナー(他社の営業マンなど)』とのマッチングを行っています。
これを仕組み化できれば、新規見込みの集客が自動化するので、セールス活動がとても楽になるはずです。
紹介営業のノウハウを詳しく知りたい場合には、下の記事をご覧ください。
特徴④:口が達者でしゃべりが上手い
営業が上手い人の特徴は、口が達者という共通点があります。
やっぱり人を楽しませることができる人は、人から好かれる傾向があるので、営業活動でも有利です。
お客様も「どうせ商談するなら、ストレスなく楽しみたい!」と思うはずです。
そのような優秀な営業マンは、雑談ネタも豊富に有しているので、お客様を飽きさせることがありません。
営業現場の雑談については、下の記事をご覧ください。
特徴➄:異性にモテる
できる営業マンは、口が上手いので、異性にモテるという特徴があります。
相手の扱いに慣れているというのは勿論ですが、話を聞くのも上手いからです。
しかし、その分チャラいという印象を持たれがちなのが難点です。
女性の営業レディも魅力的な人が多く、男性と同様に異性にモテる傾向があります。
しかしそれを逆手に取れば、異業種交流会や名刺交換会などに参加して、一気に見込客を集めることができるということです。
このような人は意識的か無意識かにかかわらず、「メラビアンの法則」を使っているケースが多いので、下の記事で確認してください。
売れるようになるコツ(秘訣)
最後に、売れない営業マンが『売れるようになるコツ』について触れておきたいと思います。
これは営業スタッフをマネジメントする立場の”管理者”にも知って欲しい情報です。
まず最初に簡単な質問をします。
Q.営業とは何でしょうか?
A.会社へ売上をもたらすこと
A.会社から指示された製品サービスを販売すること
A.与えられたノルマを達成すること
上記が正しいと考えている人は、この機会に考えを改めてください。
A.顧客の課題を解決すること
A.顧客ニーズを満たすこと
A.顧客に役立つソリューションを提供すること
「間違った答え」と「正しい答え」の違いに気がつくでしょうか。
間違った答えは『営業マンが主体』になっていて、正しい答えは『顧客が主体』になっているのです。
営業マン主体のセールスは「押し売り」になるので、どうしてもお客様から嫌われます。
いらないものを売り込まれるので、それは当たり前ですよね。
お客様がなかなか時間を割いてくれなかったり、ガチャ切りされたりする理由は『自分が売りたい商材』ばかりを押し売りするからです
それと引き換え、顧客主体の営業活動では、お客様にとって役立つ提案となるため、お客様は自発的に時間を割いてくれますし、自分のニーズや情報をどんどん提供してくれます。
意外とシンプルな話ですが、この事実に気づいている営業パーソンは少ないと思います。
この辺りを詳しく知りたい場合には下の記事をご覧ください。
まとめ
売れない営業マンには『売れないなりの理由』があることに気付いたはずです。
しかし逆にいえば、売れない原因や、売れない人の特徴などを理解した上で、自分自身を改善できれば、誰でも売れる営業マンになれるということです。
決して、「営業は辛い」とか「自分は向いていない」とか後ろ向きな思考にはならず、何事も前向きに捉えましょう。