代理店とは外部の販売パートナーを意味しています。
代理店展開はビジネスをする上でとても有効的な手段なので、様々な業種業態で活用されている仕組みになりますが、いざ「代理店展開をしたい!」と思っても販売店との違いがわからない人も多いはずです。
果たして、販売代理店と販売店の違いとは一体何なのでしょうか?
そこで今回は、代理店と販売店の違いをわかりやすく解説していきたいと思います。
これまで累計2,000社以上の代理店展開を支援してきた、営業シーク”さの編集長”が解説いたします!
目次
代理店と販売店(販社)の違い
「代理店」と「販売店」という言葉がありますが、この違いを明確に説明できる人は意外に少ないと思います。
このような人が多い理由とは、言葉の定義が曖昧になっているからです。
実は、代理店と販売店に大きな違いはなくて、両方とも”代理店”を意味する言葉になります。
しかし、どちらかと言うと代理店が販売店を内在しているイメージが正解かも知れません。
これだけの情報ではまだ理解できないと思うので、ここから詳しく解説していきたいと思います。
代理店の意味とは?
代理店とは本来「販売代理店」を意味する言葉なのですが、現代では総称のような使われ方をしています。
なので、ここでは「販売代理店」にフォーカスしながら解説したいと思います。
販売代理店とは、製品サービスを代理販売してくれる外部パートナーを意味しています。
メーカーから商材を仕入れて、その在庫を販売するという仕組みが一般的ですが、業種業態によって仕組みは変わってきます。
なので販売代理店を理解する上では、”販売代理店は契約締結(又は顧客のフォローアップ)まで行う”という部分がポイントになるのだと理解しておきましょう。
販売店(販社)の意味とは?
代理店と比較して、販売店は主に『店舗で代理販売するパートナー』のことを指します。
そのようなイメージが先行する言葉なので『仲介者』のイメージが強いかも知れませんね。
そういった意味では、「商社」や「卸売業」が販売店のイメージに近いビジネスモデルだと思います。
ただ、販社の場合には在庫を持たないケースもあるので、商品を右から左へ流すことで利益を得ている場合が結構あります。
このようなビジネス形態は「ブローカー」と呼ばれていますが、代理店側のリスクを軽減したビジネスモデルが”販売店”だと言えるでしょう。
代理店の手数料
これは一般的な話になりますが、代理店手数料の相場には特段決まりがありません。
なので「代理店の報酬金額をいくらにするのか?」というのは、本部(メーカー)側が自由に決められることになります。
ただ、あくまでも一般論ですが、代理店マージンは売価の30%~50%程度が相場だと言われています。
そして一つだけはっきりしていることは、”メーカーよりも代理店の取り分の方を大きくした方が良い”ということです。
例えば売上100万円、粗利70万円だった場合、代理店マージンは売り上げの50%(50万円)ほどにした方が無難だと思います。
基本的な考え方として、代理店手数料とは『営業活動に対しての報酬』になるので、営業した代理店の方が多くの手数料をもらって、商材を提供したメーカー側は少ない手数料になりがちです。
販売店の手数料も同じ考え方になりますので、あくまでも販売(営業=セールス)している代理店が儲かるような手数料体系を構築しましょう。
代理店が販売してくれる理由
代理店が商材を販売してくれる主な動機というのは、ズバり「儲かる」からです。
つまり「いくら売っても儲からない…」と判断されれば、代理店はセールスを止めてしまいます。
なぜかと言うと、そもそも代理店には売らなければいけない義理が無いですし、他にも売る商材はたくさんあるからです。
わざわざ売れない&儲からない商材を、頑張って売るほど代理店もヒマではありません。
このように俯瞰的な見方ができれば、代理店展開はきっと成功するでしょう。
代理店契約書を取り交わそう!
代理店希望者が出てきた場合、代理店手数料や業務内容を記載した契約書を用意しましょう。
代理店契約書を取り交わす意味というのは、後々トラブルにならない為に”書面で証拠を残す”ということです。
契約書を交わさないと以下のようなトラブルが起こるかも知れません。
- 聞いていた代理店マージンと違う
- 言われてた業務内容と違う
- 代理店手数料の入金サイクルが違う
- インセンティブの金額が違う
- 代理店契約を解除できない
無用なトラブルを避けるということは勿論ですが、きちんとビジネスをするという観点からも、しっかりした契約書を用意しましょう。
もし代理店契約書の雛形が無い場合には、下の記事をご覧ください。
販売代理店の種類一覧
「代理店」という言葉は総称のような使われ方になっていると先程お伝えしました。
それでは、代理店にはどのような種類が存在(内在)しているのでしょうか?
ここでは代理店の種類について、順番に解説していきたいと思います。
代理店展開する前に押さえるべき情報なので、ぜひご確認ください。
【代理店の種類①】取次店
取次店とは、商材の申込みや、取次をする代理店スキームです。
顧客の取次だけをするのが一般的ですが、場合によっては契約締結業務までする場合もあります。
また”見込顧客の紹介(=トスアップ)”だけをするようなケースでも「取次店」と言われたりします。
取次店については、下の記事で詳しく解説しているので、ぜひチェックしてみてください。
【代理店の種類②】特約店
特約店とは、メーカーと特別な契約を交わした代理店のことを言います。
「特別な契約の中身」というのは様々ですが、
- メーカーのロゴが自由に使える
- 月次ノルマ、販売ノルマがある
- 毎月仕入れる量が決められている
- ロイヤリティが発生する
など、様々なケースがあります。
このような特別待遇を受けている特約店なので、代理店の中でも比較的メーカーとの距離が近いということが特徴的です。
特約店については、下の記事で詳しく解説しているので、ぜひチェックしてみてください。
【代理店の種類③】総代理店
総代理店とは、代理店に「総」という頭文字がついたパートナー制度です。
つまり、代理店を取りまとめる”親”代理店になります。
代理店制度とは、一次代理店、二次代理店、三次代理店…という具合で、ピラミッド構造になっています。
そのピラミッドの頂点に立つのが「総代理店」なのです。
総代理店については、下の記事で解説しているので、ぜひチェックしてみてください。
【代理店の種類④】紹介店
紹介店も代理店の一種になりますが、見込案件を紹介するだけのパートナーのことをいいます。
取次店とほぼ同じ内容になりますが、業務内容は「見込案件を本部に紹介するだけ」と簡単な為、個人的な副業としても注目されています。
リファラル営業(紹介営業)とも呼ばれており、様々なビジネスシーンでニーズが高まっています。
最近ではリファラル営業サイトが出てきたので、気になる人はチェックしてみてください。
販売代理店の募集方法
代理店制度を構築して、「いざ代理店を募集をしよう!」と思っても、「上手く集められなかった…」という声を聞きます。
せっかく作った代理店制度が失敗するのは大変勿体ないので、ここでは代理店募集するコツを解説していきたいと思います。
代理店募集サイトを利用する
代理店開拓する方法はたくさんあります。
- DMを郵送する
- FAXを送信する
- フォーム営業する
- テレコールを行う
- 飛び込み営業する etc.
その中で「最も費用対効果が良い」と言われているのは、webを活用したインターネットマーケティングです。
しかし自社のホームページを活用したとしても、そもそも見られる数が少ないので、効果が薄い施策になってしまいます。
そんな時には、代理店希望者がたくさん集まっているポータルサイトへの広告出稿を検討してみましょう。
代理店募集サイトには大きく4種類ありますので、一つずつ解説していきたいと思います。
- リファラル営業サイト
- 代理店募集サイト
- フランチャイズ募集サイト
- フルコミ募集サイト
リファラル営業サイト
リファラル営業サイトは簡単に紹介営業を仕組み化することができるプラットフォームで、中には「初期費用0円」「掲載料0円」で始められるサイトもあります。
有料だったとしても低価格のサイトが多いので、気軽に始められると思います。
副業や複業として取り組みたい営業職や、営業フリーランスなどのセールスパーソンを集めているので、紹介営業(=紹介店)を強化したい場合にはオススメできます。
代表的なリファラル営業サイトはside bizz(サイドビズ)になります。
代理店募集サイト
代理店募集サイトは販売代理店の希望者を集めている会員制サイトで、フリーランスなどの個人事業主が集まっています。
様々な商材の代理店希望者がいますが、掲載料金が月10万円以上と高いことがネックになります。
どのサイトも同じくらいの料金なので、高くても広告出稿できる大手企業に向いている施策だと思います。
代表的な代理店募集サイトは、代理店募集ドットコムになります。
フランチャイズ募集サイト
フランチャイズ募集サイトは、フランチャイズの加盟希望者を集めているサイトです。
フランチャイズビジネスの特徴は開業費用が数千万円かかることですが、その見返りとして儲かるビジネスモデルを手に入れることができます。
サイトのユーザーは独立開業を目指す”フランチャイズ(FC)の加盟希望者”なので、代理店ビジネスとは少しズレています。
よって広告出稿を検討する場合、
- 事業予算が余っている
- 節税対策
- 可能性の最大化
などの場合に掲載するのはアリだと思います。
有名なフランチャイズ募集サイトはアントレ(元・リクルート社が運営)になります。
>>アントレ
フルコミ募集サイト
フルコミ募集サイトは、フルコミッションの営業マンを募集することができる求人サイトです。
フルコミ募集サイトは比較的安く掲載できることが多いですが、そもそもフルコミッションを希望する人自体が少ないので、掲載しても期待を上回るような効果が出ないのが難点です。
またフルコミッションは、やり方次第では違法性が問われる仕組みになりますので、フルコミ募集する場合には十分注意するようにしましょう。
代表的なフルコミ募集サイトは、フルコミドットコムとside bizz(サイドビズ)になります。
まとめ
ここまで読んだ人は、販売代理店、販売店、特約店、取次店など色々な代理店制度があるということが理解できたと思います。
代理店展開を仕掛ける”本部側”としては、このような仕組みを理解していなければ、取り返しのつかない失敗をしてしまう可能性があります。
企業の行く末を大きく変えるかも知れない代理店展開を始めるのであれば、まずは正確な情報収集から始めるようにしましょう。
パートナーセールスは決して簡単ではないので、様々なノウハウを知っておくべきだと思います。
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