荘子の名言31
木鶏(もっけい)に似たり
木鶏とは「木でできた鶏」のことです。
作り物なので、もちろん動きませんし、表情もありません。
それくらい平穏な態度の人は争いごとにも巻き込まれません。
そのような態度で過ごすことを推奨したのです。
荘子の名言32
白駒(はっく)の郤(げき)を過ぐるがごとし
「人生は、あたかも白い馬が走り去っていくような短い時間なので、すぐに過ぎ去ってしまう」という意味の言葉です。
あっという間の人生なので、どう生きるべきか真剣に考えましょう!
荘子の名言33
蝸牛角上(かぎゅうかくじょう)の争い
これは「カタツムリの角の上で争うこと」を意味した言葉です。
カタツムリの角の上はとてつもなく狭いので、そのような小さい範囲(身内や友人間)で争っている人を揶揄したのです。
荘子の名言34
人を愛するや己(や)むことなし
これは宗教家らしく「愛」について語った名言です。
聖人は人を愛しますが、それは自然の原理なので、当たり前のことだと言ったのです。
愛について語った宗教家といえばイエス・キリストですよね。
キリストの名言集を見たい人は下の記事をご覧ください。
荘子の思想観
ここまで読み進めた人は、荘子の思想が理解できたはずです。
- 右か左か
- 善か悪か
- 大か小か
このような争いを無駄だと感じ、中立の立場を貫いたのが無為自然という考え方です。
世の中に存在するものはすべて大宇宙が創造した賜物なので、それを否定することはせず、全てを自然に受け入れるのです。
ある意味では達観した考え方ですが、それも儒教家らしいですよね。
同じく有名な宗教家に、仏教を開いた釈迦という人物がいます。
釈迦の名言と比較してみるのも面白いので、ぜひ下の記事もご覧ください。