心は固(まこと)に死灰(しかい)のごとくならしむべし
一度消してしまった灰は、もう二度と燃えませんよね。
自分の心を死灰のようにすれば、腹が立つこともなくなるのです。
これはアンガーマネジメントに通じる話なので、怒りっぽい人は下の記事もご覧ください。
吾、我を喪(うしな)えり
吾と我はどちらも「われ」と読みますが、その意味は全く違います。
- 吾=生まれたままの自然な自分
- 我=生きる上で経験したことや知恵を持った自分
人間は損得勘定で物事を考えたり下心を持ちますが、我を捨てて、自然のままに生きる「吾」を推奨したのです。
未だ天籟(てんらい)を聞かず
天籟とは「自然の音」を意味しますが、風の音や川の音、虫の声や草木が揺れる音などを指します。
人間は様々なしがらみの中で生きていますが、自然にはそんなものありません。
そのような面倒がないから、迷いも生じません。
天籟に耳を傾ける余裕を持ちましょう。
井鼃(せいあ)はもって、海を語るべからず
この名言は「井の中の蛙、大海を知らず」の語源になった有名な言葉です。
ことわざが好きな人は下の記事もご覧ください。
蟷螂(とうろう)の斧
蟷螂とはカマキリのことです。
カマキリの手にある斧は昆虫界の脅威ですが、ライオンと対峙した場合には全く通用しません。
これと同じように、人間界で知恵や権威をふりまわしても、大自然の真理にはかなわないのです。
知らざる所に止まる
自分が知らないことは、正直に「それは知らない」と言える人の方が賢明です。
知ったかぶりはバカをみるので、ビジネスパーソンは注意しましょう。
夢に胡蝶(こちょう)となる
荘子は自分が蝶になって飛んでいる夢を見ました。
その時は本当に蝶の気分でしたが、夢から覚めると「自分は荘子である」と気付いたそうです。
この話を聞くと、多くの人は「蝶は夢で、荘子が現実だ」と言いますが、荘子はどちらも自分であると考えたのです。
蛇の鱗、蝉の翼
蛇は前進する時に鱗を動かします。
蝉は飛ぶ時に翼を使います。
「蛇と蝉はどうやって動いているのか?」
そのような答え探しを、荘子は「どうでもいいこと」と一刀両断したのです。
自然が創造した生き物は、自然の摂理に基づいて動いている…
ただそれだけが事実だと語ったのです。
技より進む
これは「技術よりも大切ことがある」という名言です。
技術の習得は大切ですが、その過程に一番大切なことが隠されているのです。
樊中(はんちゅう)に畜わるるを求めず
樊中とは「かごの中」という意味です。
鳥は自分で餌を探し、暑さや寒さに耐えながら生活しています。
しかし、決して樊中(かごの中)で過ごしたいとは思わないはずです。
なぜかと言えば、自由に生きるのが一番楽しいからです。