営業を加速させるナレッジマネジメントとは?社内共有する重要性を解説

「営業力を強化したい!」

経営者や事業責任者なら誰もがそう思うはずです。

この記事では、営業部全体の「営業力」を底上げするやり方について解説しています。

営業力強化に課題感がある人はぜひご覧ください。

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営業がうまくいかない理由

自社の営業活動がうまくいかない原因はいくつかの可能性が考えられますが、代表的なものとしては「仕組み化が出来ていない」ことだと思います。

1人前になった営業マンは、基本的に1人で取引先と商談させている企業が多いでしょう。

この場合、それぞれの営業マンは自己流の営業スキルを構築しながら商談へと臨む事になります。

すると、個々人の営業力に差が出てきてしまうので、営業部全体で見た時の営業成績が伸びにくくなってしまうのです。

つまり自分自身で考え出した営業ノウハウやテクニックを、基本的に社内共有しないのです。

そのようになってしまうのには理由があります。

例えば、営業マンAが画期的な営業テクニックを考え出したとします。

その営業テクニックを社内共有すると、営業マンB、営業マンCも同じようなセールスを行うので、二人とも営業成績が伸びると思います。

すると、営業マンAは自分が教えた営業テクニックのせいでライバルの成績が伸びてしまうため、自分自身が苦しめられることになるのです。

しかも、自分が生み出した営業テクニックを社内共有したところで、何の見返り(インセンティブなど)もありません。

こんなことになるくらいなら、営業マンAは編み出した営業テクニックを共有することはせず、自分だけでノウハウを活用していくはずです。

つまり、画期的な営業テクニックや、素晴らしい営業ノウハウを発見したところで、それを社内共有するメリットがないのです。

むしろデメリットの方がたくさんあるので、当たり前の話ですが自ら進んでノウハウ共有する良い人などいないのです。

しかし、営業ノウハウを会社のナレッジとして蓄積することは、絶対的な善であると言えます。

そこで重要になるのが営業の仕組み化、つまりナレッジを共有したくなる仕組みの構築なのです。

営業を仕組み化するには仕事の「再現性」を重視することがポイントになります。

どの営業マンが商談に行ったとしても、ある程度のクオリティが担保出来るように営業ノウハウが蓄積する仕組みを作りましょう。

ナレッジマネジメントとは?

従業員が持つノウハウを社内で効率的に共有するための取り組みを「ナレッジマネジメント」と呼びます。

ナレッジマネジメントに関する基礎知識を解説していくので、まずはこれらをしっかりと押さえていきましょう。

ナレッジマネジメントとは「Knowledge(知識)」を管理するという意味であり、それを経営に活かす事までを含んでいます。

ナレッジマネジメントは日本発祥の考え方で、1990年代に一橋大学大学院の教授である野中郁次郎 氏らによって提唱されました。

それ以前から情報システムを活用した知識の管理というアプローチは欧米を中心に確認されていますが、「言語化・数値化が難しいノウハウ」を管理・活用していくという意味でのナレッジマネジメントは日本で生み出された考え方なのです。

注目されるようになった背景

ナレッジマネジメントが日本で産声を上げたのには、いくつかの理由があると言われています。

例えば「ワークスタイルの多様化」というのが挙げられます。

日本に古くから根付いていた「終身雇用制度」は形骸化しており、転職やキャリアアップを通じてどんどん自分のやりたい仕事に進んでいく人も増えてきました。

その結果、人材の流動性が激しくなり、ノウハウを蓄えた従業員が現場で不足するというケースが多発したのです。

そのような背景があって、社内で知識やノウハウを共有して、財産として継承していく必要性が求められました。

また、IT技術の発展によってビジネス界全体の情報化が急速に進んでいるというのも大きなポイントです。

高性能デバイスや多様なアプリケーションによって、ビジネス効率は大幅に向上したと言えます。

それは単に業務スピードが上がったというだけでなく、情報の共有についても同様です。

必要な時に必要な人間が情報にアクセス出来るようになったので、現代ビジネスでは基本的なIT環境さえ用意出来ればナレッジマネジメントを実施するための土壌が整備されているのです。

情報化社会では市場の動きも活発になっており、トレンドの移り変わりも早いです。

ニーズに即した営業ノウハウの確立や共有は企業にとっての生命線と言っても過言ではないでしょう。

2つの知識

ナレッジマネジメントでは、従業員が持っている知識・ノウハウを「暗黙知」と「形式知」の2種類に分けて考えるのが特徴的です。

暗黙知とは個々人が持つ知識やノウハウの事で、言葉や数値に表しにくい状態のモノを言います。

これに対して形式知とは、個々人の知識・ノウハウを文章や数値で表したデータのことです。

ナレッジマネジメントではこの2つの「知識」が密接な関係にあるので、それぞれを適切に扱う事が重要になります。

具体的なプロセス

ナレッジマネジメントを実施するにあたっては、「SECI(セキ)モデル」と呼ばれるプロセスを循環させていく事が推奨されています。

SECIとはこのメソッドにおける、

  • 共同化(Socialization)
  • 表出化(Externalization)
  • 連結化(Combination)
  • 内面化(Internalization)

という4プロセスの頭文字を取ったものです。

SECIモデルは先輩社員や教育係が持っている暗黙知を、新入社員に教えて共同化するところから始まります。

共同化した知識・ノウハウはマニュアルや資料に落とし込む事によって表出化されて形式知になります。

その後、ミーティングやプレゼンなどの「現場」を通して積極的に活用されていくのです。

表出化による形式知がある程度蓄積されてきたら、今度はそれらを関連付け・紐付けする事で連結化を図ります。

部署や部門をまたいだ領域横断的なマニュアル構築もできるため、会社全体に影響をもたらすケースも少なくありません。

ここまでのプロセスで全体に行き渡った形式知は、個々人が内面化する事によってまた新たな暗黙知となります。

そしてさらに発展したノウハウが生み出され、共同化・表出化・連結化のサイクルに繋げていくのがナレッジマネジメントの理想的な在り方なのです。




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