アップセルの事例紹介
ここまでアップセルについて解説してきましたが、ここでは具体的なやり方や事例紹介をしたいと思います。
アップセルの代表例としては、上位互換オプションがあります。
例えば、月額制のホームページ制作サービスがあったとします。
そのプランはいくつかに分かれていて、ベーシックな月1万円プランでも十分綺麗なホームページが作れるとします。
しかし、月額2千円をプラスした上位プランを契約すると、「月一回バナー作成が無料」という特典が付いてきます。
もしwebマーケティングを実施したい場合、バナー制作は必要不可欠ですよね。
バナー作成を外注した場合、バナー1つあたり5千円~1万円程度なので、月額2千円であればお得感があります。
他にも、問い合わせフォームをつけたり、SEO対策をパッケージ化するなど、アップセールスする手段はたくさんあるはずです。
また、旅行商材のオプションというアップセル商材もあります。
例えば基本料金が3万円の旅行ツアーがあった場合、プラス5千円するとスイートルームにアップグレードするようなプランがアップセル商材になります。
せっかくの旅行だしスウィートルームに泊まろうと考えるお客様は意外と多いはずです。
旅行の場合は宿泊するホテルだけでなく、食事を食べ放題形式のビュッフェにするなど、様々なアップセル商材があるのです。
当社の事例紹介
営業シークの運営会社であるWEBX Inc.は、side bizz(サイドビズ)というwebプラットフォームを運営しています。
もちろんこのサービスにもアップセルを用意しています。
一つ目はスカウト機能です。
サイドビズの契約企業には、月200件のスカウト無料枠が付与されています。
なので、基本的に無料で使えますが、もし希望があれば月300件、月500件のスカウト送信もできるのです。
その場合には、月額1.5~3万円の料金を頂戴しています。
これはまさにアップセールスの典型例と言えるでしょう。
そしてもう一つが、掲載料金についてです。
サイドビズは原則的に掲載0円のサイトですが、もっと露出を増やしたい場合、有料掲載すれば閲覧数が増えることになります。
つまり、広告予算がない場合や、まだ積極的に募集していない場合には無料掲載プランを利用して、本腰を入れるタイミングで有料プランを利用すれば良いのです。
これはフリーミアム戦略とも言えますが、アップセル戦略とも言えるはずです。
もしフリーミアム戦略について詳しく知りたい場合には、下の記事をご覧ください。
アップセルとクロスセルの違いを解説!
アップセルと似た言葉に「クロスセル」があります。
この二つは混同されやすいので、ここで解説しておきたいと思います。
アップセールスは上位商品を勧めるのに対して、クロスセルは関連商品を勧めることを言います。
例えばパソコンで考えてみましょう。
パソコンのCPUである、インテル Core i3を購入しようとしているお客様に対して、Core i7を勧めるのがアップセルですよね。
それに対して、キーボードやマウスをおすすめするのがクロスセールスです。
クロスセルはアップセルと同じように顧客単価を上げるやり方ですが、売るものが全く違います。
さらに売るタイミングも違うことが特徴的です。
アップセルはお客様が比較検討している段階で実施しますが、クロスセルは買う瞬間に勧めることが一般的です。
買う瞬間とは、お客様が財布の紐を緩めた瞬間になります。
このときに関連商品を勧めると、購入する確率が上がるのです。
例えばパソコン本体を購入するのであれば、
- キーボードやマウスがないと不便ですよね。
- Zoomする予定があればワイヤレスイヤホンもあった方が良いです。
- ウイルスが心配であればセキュリティソフトがおすすめです。
など、どんどん関連商品を提案していけば顧客単価がアップするかもしれません。
特に商品知識がないお客様は、専門知識を持った販売員に勧められるがまま買ってしまうことは多いはずです。
このように、クロスセルをする場合には提案タイミングと提案商材が重要なのです。
よって、お客様が買うタイミングに、こちらが売りたい商品を用意しておかなければいけません。
これはあらかじめ想定できるシチュエーションなので、事前に準備しておきましょう。