営業活動を最大化させるためには、効率的な営業施策を考えなければいけません。
これは経営者(営業責任者)が考えるべきことですが、現場の営業パーソンも一緒になってやるべきだと思います。
やはり営業現場を一番良く知っているのは、最前線に立ってる営業マンですし、顧客と対話しているのも現場の営業スタッフです。
そこで今回は効果的な営業戦略について解説していきたいと思います。
営業施策はどうやって考える?
効率的な営業活動をするためには、営業施策が重要といわれます。
営業施策とは、売上や利益などの目標を達成するために必要不可欠な方策を意味しますが、大きく分けると5つのポイントが関係してきます。
- 取扱商材の選定
- ターゲットの絞り込み
- 営業方法の見直し
- 商材自体の改善
- 営業力の底上げ
営業施策は、販売する商材によって異なってきます。
例えば扱う商材が、
- BtoB(法人向け商材)なのか?
- BtoC(個人向け商材)なのか?
にもよって、ターゲットにすべき対象が全く違ってきます。
そのため、戦略の立て方としては、まずアプローチ対象(ペルソナ)を策定することから始めていきましょう。
ペルソナが定まった場合には、その対象に対してリーチできそうな販路を導き出します。
この時の販売チャネルは一つに絞るのではなく、複数用意するのが良いでしょう。
そうすれば仮に一つの施策が失敗したとしても、リスクヘッジできるからです。
そのように、費用対効果が見込めそうな営業施策を順に実施していきますが、それぞれの営業施策を実施したら、次に営業手法を見直してみます。
実際に営業した結果をまとめてみて、どのやり方が一番効率的かつ効果的だったのかを検証するのです。
それで最も良かったやり方だけに集中投資していきます。
この時に商材の課題があれば、同時にそれも改善しておく必要があります。
それをしなければ営業活動が最大化されないので、費用対効果の最大化も実現できません。
これら一連の流れをPDCAとして回転させ、やり方が定まったら、次にやるべきことは「営業力の底上げ」です。
営業力の底上げには様々なアプローチ方法がありますが、一般的なやり方は営業人員の増加だと思います。
PDCAを回した結果、儲かる仕組みが出来たのであれば、後は受注数を最大化させるだけです。
そのためには人的リソースが必要になると思いますが、採用予算がなければ、営業マン個々人のスキルをアップさせるしかありません。
営業力の強化は難しい
個々人の営業力を強化することは非常に難しいといえます。
セールスパーソンと一括りにしても、人にはそれぞれ個性があるので、秀でている面もあれば、努力しても改善が難しい部分もあります。
なので、人としての根本部分を底上げすることは難しいと思います。
社内研修やロールプレイングを実施しても、全員の営業力を強化できないことを予め理解しておきましょう。
組織全体の営業力を強化させるためには、営業活動を仕組み化する必要があります。
個々人の営業力強化が難しいので、少数精鋭の営業チームにすることを目指すかもしれませんが、そのような組織づくりは決して簡単ではありません。
何らかの理由でトップセールスが抜けてしまった場合、大幅な売り上げダウンにつながってしまうリスクがあるからです。
そうなると、体力がない中小企業は、経営危機に立たされる危険性もあります。
なので、個人のスキルに依存するよりも、会社が指針として示した全体的な営業施策を実施した方がリスク回避にもつながり、営業ノウハウを貯められるという観点でもお勧めできます。
つまり、営業マン個人に特別なスキルを求めず、会社として仕組みを提供する方向性に舵をとることが大切なのです。
販路拡大&拡販を目指す
営業施策を実施する場合には、販路拡大を念頭に置きましょう。
どんなに良い商材を扱っていても、誰をターゲットにするかが見えていないと、宝の持ち腐れになってしまいます。
また、たとえ良い販売チャネルが確立されていたとしても、商材のクオリティが低かったり、販路に合っていない場合は売上を伸ばすことができません。
そう考えると、「どんな商材を?」「誰に向けて販売するか?」ということが重要になってきます。
新規顧客を開拓したり、販路を拡大することは、多くの企業が苦労していることです。
実際、ほとんどの起業家や経営者が、新規顧客の開拓や販路拡大に苦労したと言っています。
このように苦労してしまう理由は、営業活動を仕組み化することがとても難しいからです。
しかし結論から言ってしまうと、営業活動は仕組み化することができます。
この仕組み化とは、「再現性」を意味しています。
つまり、今日入社した新入社員でもベテラン営業と同じだけのセールスが再現できるということです。
このような仕組みが構築できれば、新規開拓営業で苦労することはありません。
既存販路や固定販路に依存しては、いずれ販売数量が頭打ちとなり、ジリ貧になってしまうでしょう。
ですが、やみくもに販路拡大を目指すことには危険が伴います。
たいていの場合、販路拡大には莫大な費用がかかるからです。
そのため、費用対効果を慎重に考えて販路拡大を目指す必要があります。
具体的な施策を紹介!
営業施策は、販路拡大できるものに焦点を当てることが大切になります。
具体的な方法としては、下の2種類があると思います。
- インターネットを使ったオンライン施策
- 営業スタッフを使ったオフライン施策
どちらも一長一短なので、「どっちの方が良い」と一概に言うことはできませんが、近年多くの企業で採用されている代表的な営業施策は、インターネットを使った販路拡大方法だと思います。
やっぱりインターネットを使った集客は、人件費を掛けるよりも安く済むので、費用対効果が良くなる傾向があります。
さらに、非対面のオンライン営業は、対面営業と比べて顧客側の敷居が低くなるので、話を聞いてもらえるケースが増えるようです。
ただし、Zoomなどのオンライン営業は画面越しの営業活動になるので、わかりやすい資料を用意したり、相手に好印象を与えるような仕草や服装を心がけなければいけません。
この辺りは、対面営業とは異なる努力が必要だと思います。
一方のオフライン施策は、営業人員を増やすようなやり方になります。
このやり方は大枠で「直販営業」「代理店展開」の2種類があります。
直販営業は営業スタッフを雇用するやり方なので、どうしても固定費が増えてしまいます。
しかも、この施策のデメリットは、一度雇用したスタッフをなかなかクビにできないことです。
詳しくは下の記事をご覧ください。
つまり、体力がない中小企業にとっては、現実的な施策にならないと思います。
そう考えた場合、もう一方の「代理店展開」が有力な候補になってきます。
代理店展開とは、外部の販売パートナーに自社商材を売ってもらうやり方を言います。
このやり方については下の記事を見て欲しいですが、販売した分だけの成果報酬を支払うだけなので、固定費が発生しないというメリットがあります。
それぞれの営業施策には特徴があるので、それらを踏まえながら改良を続けていけば、きっと販路拡大につながることでしょう。
オンライン営業は効果的ですが、販売先の状況や、ITリテラシーの関係で難しい場合もあります。
代理店施策の場合には、すでに顧客リストを持っている販売代理店と組めるので、自社の商品サービスに興味を持ちそうな顧客だけをトスアップしてもらうこともできます。
実際、飛び込み営業するような営業スタイルよりも、紹介営業したほうが契約に至る確率も高いと言われています。
どちらも販路拡大させるためには有効的な手段になるので、製品サービスにあったやり方を選定しましょう。
営業戦略はトップダウンで作る
営業戦略を考える場合は、売上が拡大し、利益が出る仕組みにしなければいけません。
これはつまり「ビジネスモデル」と言い換えることもできます。
そう考えた場合、営業マン個人に任せるというよりは、会社が主導してトップダウン形式で営業戦略を考え、具体的な営業戦術に落とし込んでいく方が良いと思います。
トップダウン営業にするメリットとは、意思決定が迅速に行えることにあります。
スピーディーに対応することができれば、大手企業に負けないストロングポイントが持てますし、即決営業もできるので受注数が最大化するはずです。
さらにトップダウンで営業戦略を浸透させれば、営業スタッフのモチベーションアップにも繋がるはずです。
連帯感が生まれた組織はとても強いです。
営業チームを上層部がサポートする仕組みであれば、現場で働く営業マンは安心しますし、一致結束して業務に当たれることでしょう。
会社組織としてブレない軸を持っていることは非常に重要だと思います。
トップダウンで作ったレールに乗るだけで売れる!
このような既定路線がある営業施策は理想的だと思います。
もしこれから営業戦略を策定する場合には、そのような心構えで作るようにしましょう。