
営業という仕事で”成果”を出したい場合、どうすれば良いのでしょうか?
これはすべてのセールスパーソンが抱えている悩みであり辛いだと思います。
そこで今回は、営業成績1位(No.1)を目指すために必要な心得や行動について解説していきたいと思います。
トップセールスを目指している人は、是非ご覧ください。
目次
営業活動ではモチベーションが重要
ある程度のレベルにまで達すると、営業成績は安定してきますが、そこに至るまでの道のりは険しく、決して簡単ではないと思います。
なので、基本的には営業成績が浮き沈みすると考えた方が良いでしょう。
これはプロスポーツ選手に『スランプの時期』があるのと一緒だと思います。
ずっと調子が良くて右肩上がりに成長していくことはなく、何事もジグザグと上下しながら少しずつ上がっていきますよね。
そう考えた場合、スランプに陥っている時期をどう乗り越えるかが重要になってきます。
その鍵が『モチベーション管理』なのです。
モチベーションとは「行動するための動機」とも言えますが、辛い営業活動を乗り切るためには必要不可欠な要素だと思います。
しかしこのモチベーション管理はとても厄介で、なかなかコントロールするのが難しく、すぐに上昇させることもできないのです。
実は簡単に上がってしまうモチベーションは、簡単に下がってしまうモチベーションでもあるので、一流のビジネスパーソンを目指すのであれば『継続的に高いレベルのモチベーションを保つやり方』を身につけなければいけません。
どうすればモチベーションは上がるの?
非常に難しい質問だと思いますが、「どうすればモチベーションは上がる」のでしょうか?
その答えは様々ですが、一般的には自分のことを追い込んだ時ほどモチベーションはアップするはずです。
例えば「今日ノルマ達成しなければ会社をクビになる」と思えば、誰だって必死になりますよね。
普段は疎遠になっている高齢の母親でも、医者から「本日はヤマです」と聞けば、何とかして今日中に会いたいと考えますよね。
このように、悪い状況の時ほど人間は自分を追い込めるので、自分でもビックリするような力が発揮できるのです。
そう考えた場合、「○○だと困る」という状況を自ら作り出せれば、常にモチベーションの高い状態が保てるということになります。
これは少し大胆な仮説ですが、もし「今日死ぬ」という前提があった場合、朝起きてからいつも通り仕事へ行くでしょうか?
いつもと同じランチを食べるでしょうか?
会社帰りに同僚とブラブラ飲み歩くでしょうか?
おそらく多少なりとも行動が変わるはずです。
これと同じように、もし納期の無い仕事だった場合、頑張って今日終わらそうとするでしょうか?
おそらく夏休みの宿題のようにダラダラとこなすはずです。
ここからわかるように、仕事で良いパフォーマンスを出すためには、自分なりの”納期(=期限)”を設定しなければいけません。
納期(=期限)の設定方法
例えば営業ノルマ(売上100万円など)を達成したいのであれば、まずはそれを営業日ベースで按分していきましょう。
売上100万円÷20営業日=1日あたり5万円
このように計算すれば、1日あたりに必要な売り上げが導き出せますよね。
この計算では、1日あたり5万円以上の売り上げがなければ進捗率が低下していくので、どんどん借金が増えていくことになります。
そして1日あたり5万円の金額を、今度は1時間あたりの売上として導き出しましょう。
売上5万円÷8時間=1時間あたり6250円
実際には1時間の休憩があるので、7時間稼働の場合には、1時間あたり7142円を稼がなければいけません。
このような数字に落とし込んでいくと、納期が明確になるので、もし達成できてない場合には困りますよね。
なんとか挽回しようと考えて、改善するはずです。
「優秀なビジネスパーソン」と呼ばれる人たちは、誰から指示されることもなく、このような”期日決め”を自分で実践しています。
これぐらいまで細かい管理をしていけば、常に高いモチベーションを保ち続けることができるので、営業成績もきっと良くなっていくはずです。
仕事では心理術を活用しよう!
仕事で成果を出したいなら、心理術を活用するのもお勧めです。
例えば、代表的な心理テクニックには「パブリックコミットメント」が挙げられます。
パブリックコミットメントとは、公の場で自分の目標を宣言し、その内容を周りの人に聞いてもらうやり方をいいます。
例えば朝礼で「今日は売上10万円を達成します!」と発表し、その結果を終礼の時に報告するのです。
朝礼でコミットメントした場合、「何とかして言ったことを達成しなければ…」と焦りますよね。
それが心理効果として影響し、目標達成へのモチベーションが高まるのです。
この心理術は多くのスポーツ選手が活用していることでも有名です。
例えばオリンピックに出る前、プロアスリートが「絶対にメダルを狙います!」とテレビで宣言しているのを見たことがありますよね。
あれはパブリックコミットメント効果を得て、自分自身のモチベーションを高め、実際にメダルが取れる確率を高めているのです。
もちろんそのぶん自分にプレッシャーがかかりますが、前述したように「困る状況」を作り出さなければ、効果は期待できません。
ストレスに弱い人は嫌がるかもしれませんが、あくまでも”成果を追求する”という意味では使える心理テクニックだと思います。
このようなビジネスに使える心理術はいくつかあるので、詳しく知りたい人は下の記事をご覧ください。
営業成績が良い人と悪い人の違い
営業職は様々な業種業態で活躍していますが、その中にはトップセールスもいれば、「ダメ営業」と呼ばれる人もいます。
そのように、営業成績に差がつくのは一体何故なのでしょうか?
売っている商品サービスは一緒なのに、同じ会社の営業マン同士でも売上に雲泥の差が出るケースもあります。
この原因を考えることはとても有意義だと思います。
営業職の人は、良くも悪くも”脳筋”なので、とりあえず行動しようとしますが、仮説を立ててから検証し、ダメなら改善するというマーケティング視点を持った方が良いと思います。
そのようなマーケティング視点を持っている人が「営業成績の良い人」と言われるのです。
例えば、数ある営業活動の中でも、あなたが一番得意としている営業活動は一体何でしょうか?
- 新規開拓
- 既存営業
- ルート営業
- フォローアップ営業
- パートナーセールス
- 訪問営業
- 電話営業
- テレアポ営業 etc.
色々な営業活動がありますが、どれかが得意で、どれかは苦手というケースが多いはずです。
例えば、私は対面型の訪問営業が得意ですが、相手の顔を見ないで話す電話営業を苦手としています。
その一方、アポイント獲得を目的とした”テレアポ営業”は得意なので、同じ電話を使う業務でも得意・不得意がきっとあるはずです。
優れた営業成績を叩き出している人は、このような自分の得意分野をよく理解している人だと思います。
限られた時間で成果を求める営業職は、自分が得意とする部分で戦わなければいけません。
苦手とする”電話営業”ばかりでクロージングするのではなく、得意としている”訪問営業”でクロージングした方が成約率は高くなるはずです。
そして、もしテレアポ営業が苦手であれば、アポイント設定は知り合いからの紹介(リファラル営業)に頼るという方法だってあります。
このように「自分が勝てるカテゴリーだけで勝負する」のが、トップセールスを目指す上での心得となるのです。
営業成績を上げるコツ
ここまで営業成績一位を目指すための秘訣について解説してきましたが、もう少し具体的なやり方についてご紹介したいと思います。
それは全てのトップセールスが実践していると言われている『リファラル営業(リファーラル営業)』についてです。
先ほども少し触れましたが、リファラル営業とは「紹介営業」を意味する言葉です。
ちなみに英語では「referral」と書いて、その意味は「紹介」や「推薦」となります。
つまり自分の知人・友人から見込み顧客を紹介してもらい、その案件が受注になった場合、報酬をキックバックするという、いわゆる代理店制度の一種なのです。
「紹介店」と呼ばれることもあるリファラル営業の仕組みですが、そのようなお堅い仕組みでなくても構いません。
例えば友人から見込み客を紹介してもらって、晴れて受注になった時に「友人に一杯奢る」というのもいいと思います。
形は様々ですが、とにかくトップセールスはリファラル営業をうまく活用していることで知られています。
それではなぜトップセールスがリファラル営業を好んで活用しているのでしょうか?
その理由は人的リソースが関係しています。
トップセールスがリファラル営業を好む理由
トップセールスの人は名前の通り、お客様がたくさんいる営業マンだと思います。
そのような人達は既存顧客へのフォローアップ営業だけでなく、提案資料や見積書の作成、後輩への指導や営業同行など、様々な業務を並行しながらこなしています。
そうすると新規開拓に割ける時間が少なくなってしまうため、どうしても営業成績がジリ貧になってしまうのです。
しかし実際には、トップセールスの人は継続的な新規開拓を実践していて、あっと驚くような結果を出し続けていますよね。
実は新規開拓営業に割ける時間が現実的にないので、周囲の人へ”リファラル”をお願いして、そこから見込み案件を抽出するやり方をとっているのです。
そうすれば既存顧客へのフォローアップ営業に専念できるため、「他の営業マンよりも手厚いサポートができる」という結果にもなります。
そのような手厚いフォローアップをしているにも関わらず、新規開拓営業に専念している自分よりも、トップセールスは新規営業で実績を上げてしまうので、もはや摩訶不思議ですよね。
トップセールスの人はあまり公言しませんが、実はこの大いなる矛盾の秘密が『リファラル営業』なのです。
そして、リファラル営業を活用するもう一つのメリットもご紹介しておきたいと思います。
リファラル営業を活用するメリット
リファラル営業を活用するメリットには、受注率(契約率)が高くなるという側面が見逃せません。
例えば「ウィンザー効果」という心理テクニックを聞いたことがあるでしょうか?
これは自分の権威性を高める心理テクニックなのですが、例えば初めて出会った営業マンから「私はとても優秀です」と聞いたとしても、あまり信用できませんよね。
しかし知り合いの取引先から、「●●さんという営業マンはとても優秀だよ」と聞くと、なんとなく信憑性を感じると思います。
このように人を介した口コミというのは、権威性を高める効果があるため、結果的に受給率も高くなる傾向があるのです。
つまりリファラル営業では他人からの「紹介」や「推薦」になる為、ウィンザー効果が働いて、自分の権威性が高まるということです。
なのでリファラル営業を活用することによって、受注数が増えていき、結果的に”営業成績トップ”へ上り詰めることができるはずです。
そうすると今度は「ラベリング効果」が効いてきます。
ラベリング効果とは、権威のある第三者や、専門家から評価されると、人間はそれをバイアスとして引きずってしまう現象のことを言います。
つまり、「●●さんは△△社のトップセールスだよ」と口コミされると、ウィンザー効果にプラスしてラベリング効果まで発揮されるので、さらに受注率が高まるのです。
これまで生きてきた中でも「●●さんは全国大会に出場した選手だよ」とか「●●さんは東大出身だよ」と紹介された時、無意識に「この人は優秀なんだ…」というバイアスがかかった経験がありますよね。
このような認知バイアスがかかれば、むしろお客様から「●●さんと取引がしたい!」と指名されるような状態になるはずです。
これは売れているキャバ嬢やホストを指名したくなるのと、同じ心理効果だと思います。
このサイクルに入った営業マンは、もはや見込み顧客が自動的に集まるようになり、あとはそれをクロージングするだけとなりますが、ほとんどは指名状態になるので、流れ作業のように受注が取れることになります。
これを「セールスの仕組み化」と呼んでおり、多くのトップセールスが実践しているやり方になります。
一般的な営業マンは、この営業サイクルに気づいていないのですが、それを感覚的に理解していたり、理論的に導き出した人たちがトップセールスと呼ばれているのです。
営業成績は気にしない
ここまで様々な営業テクニックについてご紹介してきましたが、最後にまとめると「あまり営業成績は気にしなくても良い」と思います。
あくまでも「入社して最初の頃は…」という頭文字がつきますが、まずは目の前のことに専念しましょう。
そもそも、営業活動とはすぐに結果が出る類のものではありません。
先程ご紹介したリファラル営業についても、仕組み化するまではある程度の時間を要します。
少なく見積もっても半年、長いと1年ぐらいかかっても仕方がないと思います。
それくらいの助走期間があって、初めて実を結ぶのが営業活動なので、継続的な努力が求められるのは言わずもがなでしょう。
ただし、ここで注意して欲しいことがあります。
それは、必ず「正しい努力をする」ということです。
間違った努力をいくらやっても成果には結びつかないので、もし「成果が出ない…」と感じたらPDCAサイクルを回して、何らかの改善を試みましょう。
正しい努力であれば必ず実を結ぶはずなので、決して努力し続けることをやめてはいけません。
途中で止めてしまうと何事も失敗するハメになるので、方向性が正しいのであれば絶対にやり遂げましょう。
とはいえ、継続するためにはモチベーション維持が必要なので、そんな時には名言集を頼りにするのも良いでしょう。
モチベーションアップに役立つ名言集もぜひご覧ください。