ステップ5:アプローチ対象を伝える
紹介営業は”営業活動”なので、アプローチ対象を絞らなければいけません。
例えば、あなたが取引先から「誰かいい人を紹介してください!」と言われても困りますよね。
それと同じなので、お客様に「どのような課題感のある相手を紹介して欲しいのか?」という部分を具体的に伝える必要があるのです。
例えば営業支援サービスなのであれば、以下のようなペルソナを伝えるのが良いと思います。
- 営業代行サービスを検討している、又は利用している企業
- 販路拡大に悩んでいる企業
- 代理店展開している企業
- 新規リードを増やしたい企業
- 営業マンの採用に苦戦している企業
これらは全て”営業にまつわるお困りごと”なのですが、このような具体的なシチュエーションを伝えることで、紹介パートナーはさらに動きやすくなるはずです。
ステップ6:見込み顧客をイメージしてもらう
これはステップ5とセットなのですが、アプローチ対象を伝えた時に、見込み顧客を頭の中でイメージしてもらいましょう!
例えば「営業マンの採用に苦戦している企業」と伝えた場合、相手は頭の中で「あの企業と合うかな…」と少なからずイメージするはずです。
そこですかさず「思い浮かぶ会社がありますか?」と突っ込んだ質問をして、その見込み顧客の情報を聞き出してしまいましょう。
この作業は「ネクストアクションを決める」という重要なステップです。
紹介営業が失敗する”あるあるパターン”として有名なのが、「ニーズがありそうな企業がいれば、ぜひご紹介ください!」とネクストアクションをぼやかしてしまうことです。
このようなやり方で案件紹介が起こるとは思えないので、きちんとネクストアクションを決めましょう。
複数の紹介候補をもらう
「見込み顧客を一つ出してもらったらおしまい」というのはリスクが高いです。
なぜかといえば、百発百中で受注することはないからです。
一般的な商材の受注率は10%~20%と言われていますが、紹介営業の場合には40%~50%に高まるのですが、それでも100%には遠く及びません。
つまり見込み案件を1つ紹介してもらったとしても、それが受注になるとは限らないということです。
ここでイメージしてほしいのですが、せっかく案件紹介したのに失注してしまった場合、その紹介者(紹介パートナー)は「仕方がないな…、じゃあ別案件を紹介してあげよう!」と考えるでしょうか。
答えはもちろん「No」です。
紹介パートナーの動機としては「相手が喜んでくれるから」という部分なので、無事に受注へ至って紹介先(エンドユーザー)が喜んでくれなければ、「別の案件も紹介してあげよう!」という動きにはならないのです。
ということは一番最初の段階で、できれば5件ほどの案件紹介をもらい、そこから1件~2件くらいは受注を出さないとマズいことが理解できますよね。
そこで受注が出せれば紹介先(エンドユーザー)は紹介パートナー(既存顧客)にお礼を言うと思いますし、お礼を言われた紹介パートナーは「喜んでもらえた!」ことを実感するので、「また別の案件も紹介してあげよう!」という動きに繋がっていくのです。
そんな時に便利な営業テクニックが「ドアインザフェイス」というやり方です。
これは先に高い要求を出しておき、それが断られた後に低い要求を出すというやり方なのですが、使い方は以下のようなイメージです。
このような具合で最初に”大きな要求”を出しておき、その後に”低めの要求”を出すと、人間には「さっきは断ったから…」という心理が働くので、その要求を受け入れてくれる傾向が高まるのです。
このような心理テクニックをセールスパーソンは覚えておくべきなので、下の記事も参考にしてください。
ステップ7:紹介パートナーに動いてもらう
実際に紹介パートナーが動き出すと、どんどん案件紹介が起こり始めます。
その紹介案件を順次捌いていくのですが、その時にはクイックレスポンスが基本となります。
そして最低でも受注率10%~20%は維持したいので、5件の案件紹介であれば、多少無理してでも1件は受注しましょう。
つまり、最初は多少損してでも、紹介された見込み案件を拾うべきということです。
これをやらないと紹介パートナーは無駄働きになってしまうので、決して面白いと感じてくれません。
あとこれは覚えておいて欲しいことなのですが、紹介パートナーが要望通りの見込み案件をトスアップしてくれるケースは非常に稀です。
というよりも「最初の5件ぐらいは全てミスマッチしている」くらいの心構えでいた方がいいと思います。
「営業活動をアウトソーシングできているから全然OK!」 という、広い視野で物事を見なければ、決して良い協業などできません。
このような判断ができるのは”事業責任者”だけなので、紹介営業はトップダウンで仕組み作りをするべきだと思います。
定期報告を怠らない
案件紹介を貰うのは良いですが、その後の定期報告も怠らないようにしましょう。
紹介パートナーは自分のお客様や取引先を紹介するので「ちゃんと対応してくれるか?」という部分をとても気にしています。
なので、最低でも以下のステップでは進捗共有しましょう。
- 案件紹介された後、電話・メールで対応した旨の報告
- 商談ができた後のお礼報告
- 受注した時のお礼報告
とりあえずこの3つの報告は、必要最低限のビジネスマナーだと覚えておきましょう!
まとめ
ここまで「営業マンに教えたい紹介依頼のやり方」について解説してきました。
具体例を交えながら解説したので、リファラル営業の動き方がクリアになったはずです。
ここで身につけた知識を、ぜひ明日からの営業活動に活かしてください!