
「るろうに剣心」と言えば、1990年代に人気を博したマンガですよね。
佐藤健が主演で、実写映画化されたことでも有名です。
そこで今回は、るろうに剣心の名言集をご紹介していきたいと思います。
るろうに剣心とは?
るろうに剣心とは、1994年から99年まで連載された週刊少年ジャンプの人気漫画です。
主人公の緋村剣心(ひむらけんしん)が魅力的なキャラクターなので、謎めいた雰囲気と、最強との呼び声高い「飛天御剣流(ひてんみつるぎりゅう)」の剣術が少年心をくすぐったのです。
特に主人公の緋村剣心は「おろ」「ござる」という特徴的な口癖があるので、それが時代背景を表現しているのです。
物語のあらすじ
「るろうに剣心」の時代設定は日本の幕末~明治初期です。
廃刀令が出て、武士という職業がほぼ無くなりつつある転換の時代に生きた人々を描いた物語ですが、桂小五郎や高杉晋作、大久保利通など、実在した人物も登場するので、歴史ファンからの支持も厚いと言われています。
主人公の緋村剣心は「人斬り抜刀斎」と恐れられた長州派の志士でしたが、ある事件をきっかけにして、もう二度と人を殺さないという「不殺(ころさず)の誓い」を立てました。
そして刀を「逆刃刀」にして、流浪人(るろうに)となったのです。
るろうに剣心の名言集まとめ
剣一本でもこの目にとまる人々くらいなら、なんとか守れるでござるよ。
<緋村剣心>
全人類を幸せにすることは難しいですが、自分の周りにいる人くらいなら幸せにできますよね。
自分のできる範囲で努力することを推奨した名言だと思います。
己が死んだところで殺した人が蘇る訳ではござらん。
それよりも、より一人でも多くのために剣を振るうことが、本当の意味での償いとなるはず。
<緋村剣心>
緋村剣心が生きた「幕末」には、切腹という文化がありました。
しかしそのような習慣を、剣心は良しとしなかったのです。
剣は凶器。
剣術は殺人術。
どんな綺麗事やお題目を口にしてもそれが真実。
<緋村剣心>
この言葉は、剣心が居候させてもらっている、神谷薫に対して言った言葉です。
「人を活かす」を志した神谷活心流は、本物の辻斬りに勝つことができませんでした。
そこへ助太刀に入った剣心は、殺人術「飛天御剣流」を使って辻斬りを倒したのです。
あんたがどうであろうと、私が出会ったのは、人斬りの緋村じゃなくて、流浪人の緋村なんだからね。
<巻町操>
過去は人斬りだったとしても、前向きに生きている剣心を、巻町操は認めていたのです。
過去を修正することはできませんが、それに囚われても仕方ありません。
常に前向き思考で生きましょう!
理屈なんて関係ねぇ。
誰がなんとぬかそうと、俺は剣心を信じるんだ。
<明神弥彦>
これは絶体絶命の危機に陥った弥彦が、敵に言い放った名言です。
仲間(緋村剣心)への信頼は理屈を超えるのです。
まだ終わりなんかじゃね…
いや!俺が絶対にこのままでは終わらせねェ!!
<明神弥彦>
諦めなければ負けることなど無いのです。
たとえ失敗しても、それを教訓にして改善すれば、きっと成功できるはずです。
時代を作るのは刀ではなく、それを扱う人間でござる。
<緋村剣心>
刀はあくまでもモノです。
それを悪事に使うこともできますし、人を守るために使うこともできるのです。
自分の汚れた血刀と、犠牲になった命の向こうに、誰もが安心して暮らせる「新時代」があるんだったら…
<緋村剣心>
この言葉は長州の維新志士だった桂小五郎から「人を斬る覚悟があるか?」と聞かれた時、剣心が答えた回答です。
人斬り抜刀斎は恐れられた存在ですが、きちんとしたビジョン(自分の正義)に基づいた行動を取っていたのです。
今からではもうやり直しは効かぬのか…?
<緋村剣心>
この言葉は、十本刀の一人「瀬田宗次郎」に対して剣心が語った言葉です。
誰だって、いつからでも人生はやり直せるのです。
大切なのは、現状を変えようとする勇気と行動力だけです。
目醒める時は今なんだ!!!
<緋村剣心>
これは緋村剣心が、御庭番衆御頭「四乃森蒼紫(しのもりあおし)に放った言葉です。
弱い心になってしまった蒼紫に、昔の強さを取り戻すように諭したのです。
「答」を見つけて立ち上がるのは、自分自身に他ならない。
<四乃森蒼紫>
どんな逆境がやってきたとしても、どれだけ高い壁が待ち受けているとしても、それを超えられるのは自分だけです。
人生は自分の力で切り開くしかないのです。
この背中の悪一文字にかけて、京都は絶対に焼かせねェ!
<相楽左之助>
相楽左之助といえば、明治政府に裏切られた悲劇の部隊「赤報隊」の生き残りですよね。
緋村剣心の仲間として活躍している心強いキャラクターですが、その背中には意外なことに「悪」という一文字が刻まれています。
この「悪」という文字を背負っているのには諸説ありますが、有力なのは「赤報隊に着せられた汚名を、自分が引き継いでいる」という説です。
赤報隊は明治政府から「悪者だ!」という汚名を着せられ、ほぼ全員が処刑されました。
しかし、それは赤報隊にとって歪められた真実であり、突き通してきた「誠」を否定されたのと同然なのです。
もしそれを世間が「悪」と呼ぶのであれば、それを背負って生きるという覚悟の証なのでしょう。
「悪」という背中文字には、左之助の信念が込められているのです。
死ねない…、俺はまだ死ぬわけにはいかない。
<緋村剣心>
厳しい戦いの中、剣心は死を覚悟します。
しかし剣心の帰りを心待ちにしている人たちの顔が浮かんだ時、自分でも思いがけないような実力が発揮できたのです。
もう二度と人は殺めない。
もう二度と決して…
<緋村剣心>
幕府の暗殺部隊「闇乃武」との戦いで、頭の”辰巳”と共に、自分の妻である雪代巴を剣心は斬ってしまいます。
この事件をきっかけにして、緋村剣心は不殺の誓いを立てるのです。
自分がブチ壊れるまで「守って闘え」よ。
<相楽左之助>
これは左之助らしい、男っぽい言葉ですよね。
信念を守り通す大切さを語った名言です。
勝負は常に一本、殺るか殺られるかである。
<石堂雷十太>
これはビジネスにも通用する名言だと思います。
ビジネスでは「勝つか負けるか」しかないので、それであれば「絶対に勝つ!」しか選択肢がないですよね。
一言で言うなら自然の摂理だ。
<志々雄真実>
るろうに剣心という物語の大ボスと言える「志々雄真実(ししおまこと)」の名言です。
チャールズ・ダーウィンの「種の起源」をご存知でしょうか?
この本は自然の摂理を解き明かした名著ですが、ビジネスを紐解くのにも使える本だと思います。
「種の起源」は歴史の授業で習うはずなので、名前くらいは聞いたことがありますよね。
ビジネスパーソンであれば読んでおくべき本なので、もしまだ読んでない人は下のリンクから購入してみてください。

人の心が変わらなければ、何の意味も無いのよ。
<神谷薫>
時代の変革期において、これまでの常識を疑うのはなかなか難しいことだと思います。
これは企業においても同じですよね。
これまでのビジネスでは通用しないとわかっているのに、なかなかそれを変えることができませんが、それではいづれ死んでしまうのです。
誰にだって、語りたくない過去の一つや二つあっておかしくないわ。
<神谷薫>
これは薫が剣心に言った名言です。
過去を振り返ると、失敗だらけですよね。
でもその経験があるから、今現在のあなたがいるのです。
ここにいるのはみんな、拙者が心から信をおいている仲間でござる。
<緋村剣心>
事業運営とはチームマネジメントです。
仲間のことを信頼できなければ、決して成功などできないのです。
今しばらく心を修羅にして、飛天の剣を振るって欲しい。
<桂小五郎>
これは桂小五郎が、剣心に投げかけた言葉です。
たとえ人を殺すのが犯罪だったとしても、「時代を変えるために必要だ」と言われれば、ケースバイケースで正義になるのかもしれません。
明治維新という変革の時代だからこそ、各人それぞれの正義があったのです。
こんな血で血を洗う修羅共が蠢くこの現世こそ、地獄と呼ぶにふさわしくないか?
<志々雄真実>
これは志々雄真実が「明治維新」という時代を表現した名言です。
混沌としているカオスな状態が伝わってきますよね。
まさに戦国時代と同じだと思います。
活人剣を振るう者は、いかなる敗北も許されない。
<緋村剣心>
活人剣とは「自分自身」と「守ろうとする人」の二つの命を守るための剣術です。
剣心はその教えを弥彦に問いたのです。
やがて剣術は「術」を教えるものから「道」を説くものに形を変えながら、これからの時代に続いていくんじゃないかって思うの…
<神谷薫>
新渡戸稲造が「武士道」という名著を残しましたよね。
まさにこの名言と同じように、剣術は精神論に進化していったのです。

そのための道は前にしか、前にしか拓かれないんだ。
<明神弥彦>
何事も前進するしかありません。
後ろを振り返っても無駄なので、前に進むしかないのです。
俺が刀を振るうのは、俺の正義のためだけだ。
<斎藤一>
新撰組唯一の生き残りである斎藤一は、独自の哲学を持っています。
それは「自分だけを信じ、自分の信念を貫く」ということです。
明治維新のような動乱の時代には、このような強い精神力が必要なのでしょう。
ただ生きるだけなら家畜同然。
誇りも尊厳も必要ないからな。
<斎藤一>
人生とは何でしょうか?
目的を持って生きているでしょうか?
ほとんどの人が、人生の目的など持っていないはずです。
そのような生き方を、斎藤一は「家畜同然」と表現しているのです。
あんたのような人間は俺の部下に要らない。
孤高の人間はいづれ組織破綻のカギになる。
<志々雄真実>
これは志々雄真実が、御庭番衆の御頭「四乃森蒼紫」に言った言葉です。
蒼紫が優秀な人間だと理解した上で、自分の手には負えないので、対等な同盟関係を提案したのです。
この考え方はビジネスパーソンにとっても、学ぶべき部分が多いと思います。
全ての戦いの中で、お前が感じた全てを、渾身の一撃に込めて撃てばそれでいい。
<緋村剣心>
とにかく全力を尽くすことです。
手抜きなどしてはいけないのです。
守られてばかりいたらもう、これ以上強くなれない。
<明神弥彦>
これは弥彦の覚悟を言い表した名言だと思います。
成長するためには、リスクを負って戦わなければいけません。
常に成長することを望みましょう!
死んだ者が望むのは、仇討ちではなく、生きている者の幸福でござる。
<緋村剣心>
命のやり取りをしていた維新志士らしい名言ですよね。
日本の将来を憂いて、命をかけた人達も、きっと同じだったはずです。
悔いの無い人生を送りましょう。
まとめ
ここまで「るろうに剣心」の名言集を解説してきました。
るろうに剣心には「緋村剣心」を始めとして、魅力的なキャラクターがたくさん出てくるので、セリフも魅力的ですよね。
明治維新という動乱期なので、各人にはそれぞれ信じる道があり、「どれが正義で、どれが悪か?」という見当もつかない時代だったはずです。
さらに廃刀令が出たことも見逃せません。
侍が瀕死の状態だったにもかかわらず、生き方を変えられない剣心や志々雄真実の姿は、痛々しくも感じるほどです。
それは剣心が志々雄真実に言った名台詞にも表れています。

こんなに楽しいのは幕末以来だが、この先、国盗りが控えているんでな…、これ以上遊んでやる時間はねえ…

恐らく作者の和月伸宏 先生も、幕末に生きた武士は「時代の被害者」だったことを伝えたかったのでしょう。
そのような視点で見ると、「るろうに剣心」という作品の奥深さに気付くはずです。
まだ読んでない人はもちろんですが、もう一度見直したい人も、ぜひコミックスをご覧ください。
