社員を信頼し、仕事を任せれば、みんな一生懸命になる。
さらに仕事が面白くなってゲーム化することで、社員には「勝ちたい」という強い気持ちが芽生える。
安田隆夫は権限委譲する上で、以下のようなルールを定めました。
- 明確な勝敗基準:勝ち負けがはっきりしないゲームではダメ
- タイムリミット:必ず一定の時間内に終わらせる
- 最小限のルール:ルールが多くて複雑では面白くない
- 大幅な自由裁量権:周りから口を出されるゲームではやる気が失せる
これらのルールを厳守させたことが『成功の決め手』になったと語っています。
攻めは他人がやらないことをアグレッシブに。
しかし守りはベーシックに。
これは安田隆夫の経営信条です。
守りの基礎ができていなければ、アグレッシブな攻めなどできないので、常に『ディフェンスの基礎作り』に重点を置いているそうです。
定番6割、スポット4割。
これはドン・キホーテの『基本商品政策』について語った貴重な名言です。
6割の定番商品で手堅く商売し、4割のスポット商品で大きな利益を稼ぐ、というビジネスを今でも実践しているそうです。
この比率は1号店以来「不変の黄金比率だ」と安田隆夫は語っています。
小売業の人は参考にしましょう!
基本的に私の鉄板手法は、バブルの時には一切動かず、バブルが崩壊したと見るや、集中的に土地や物件を仕込み、思い切りよく攻め込んでいくというものだ。
麻雀で培った”見(けん)”を駆使して、バブル相場の時は一切動かなかったそうです。
そしてバブルが崩壊してから、投げ売りされている土地や建物を大量に買い込むやり方は、アパホテルの成功法則と一緒ですよね。
ライバル不在は、強さでもあるが弱さにもなる。
ドン・キホーテは特異なビジネスモデルなので、競合となる会社がなかったそうです。
それは一見すると良いことに思えますが、従業員の競争意識は低くなってしまうので、弱点にもなりえます。
なので会社内で競争させて、弱体化しないように気をつけたそうです。
新たな業態開発は10の挑戦、いや100の挑戦で1つか2つ当たればいい方である。
これは新業態開発の難しさについて語った名言です。
安田隆夫ほどのビジネスセンスを持っている経営者でも、当たる確率は1%~2%くらいだと言っているので、失敗するのが当たり前だということですね。
なんとなく『チャレンジする勇気』をくれる金言だと思います。
私は人材育成とか教育といった、”上から目線”の言葉が大嫌いだ。
人は「育てるもの」ではなくて「自ら育つもの」という考え方が前提になっていなければ、権限委譲することなどできないそうです。
なので一番重要なことは「信じて頼む」ということだと安田隆夫は語っています。
これは”人を育てる格言”だと言えますが、連合艦隊司令長官の山本五十六も『人を育てる有名な格言』を残しています。
それを知りたい人は下の記事をご覧ください。
私はたまたま『ビジョナリーカンパニー』を読み、これまでにないような深い共感と共鳴を覚えた。
ビジョナリーカンパニーは「ビジネス本の名著」と呼ばれているので、ビジネスパーソンであれば必ず読むべき書籍ですよね。
もしまだ読んでいない人は、下のリンクから早めに購入することをおすすめします。
多様性、現場主義と並ぶドンキ独特の文化は、「敗者復活」である。
- 出戻り
- 失敗
- 降格
どのようなマイナスポイントだったとしても、それが本人の評価に繋がることはないそうです。
「人間であれば間違いや誤った判断をする」という前提のもと、失敗をリカバリーできる仕組みを用意しているそうです。
チェーンストア理論は組織小売業のバイブルになった。
それが今、逆回転を始めている。
チェーンストア理論は渥美 俊一が提唱し、一冊の本としてまとめました。
この本は「小売業の名著」と呼ばれていますが、安田隆夫は意外なことに「もはや時代錯誤以外の何者でもない」と一刀両断しています。
とはいえ、小売業をしている人の必読書であることには間違いないので、必ず読んでおきましょう。
まとめ
ここまで激安の殿堂『ドン・キホーテ創業者』である安田隆夫の名言集をご紹介してきました。
小売業の一般常識に対して『常に逆張りする』という大胆なやり方で成功した経営手腕は、とてもユニークで勉強になりますよね。
同じく一代で大成功を収めた小売業の名経営者といえば『ニトリ創業者の似鳥昭雄』です。
似鳥社長の言葉にも学ぶべきポイントは多いので、ぜひその名言集もご覧ください。