会社経営に必要な基本知識7選!社長に求められるスキルとは?

様々な要素が複雑に絡み合う会社経営は「舵取りが難しい」と言われています。

確かに企業運営は複雑なのですが、本質的な部分は意外とシンプルなので、経営者が心得ておくべきことはそれほど難しくありません。

そこで今回は独立起業を目指す人に対して、会社経営に必要な基本知識をお伝えしたいと思います。

絶対に外すことができない”重要なポイント(要素)”とも言えるので、起業する前に押さえておきましょう!

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1:事業の目的や意義を明確にする

  • なぜこの会社が存在しているのか?
  • なぜこの事業を行うのか?

これらは「会社経営する意義」と言い換えられるはずです。

単純に「儲かりそうだから」という話ではなく、永続的な事業を運営するためには、確固たる信念が必要です。

これがなければ”人を動かす”ことができません。

ビジネスは自分一人で行うものではなく、従業員が働いてくれたり、銀行や株主が資金を提供してくれたり、取引先が協力してくれたり、業務委託のフリーランスに手伝ってもらうケースもあります。

そのようなステークホルダーに最大限の協力を求めるためにも、事業の目的や意義を明確にしておく必要があるでしょう。

人を動かす
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崇高な目的を掲げる

どのような目的や意義でもOKなのですが、できる限り次元の高いものでなければいけません。

例えば、「自分が住んでいる市町村の地方創生を行う」というビジネスより、「日本全国の過疎化した市町村の地方創生を行う」という方が賛同者は増えるはずです。

とにかく純粋で、利益を度外視するような崇高な目的であればあるほど、きっと賛同者は増えていくはずです。

もちろん現実的に「利益ゼロの事業でOK」という話にはなりませんが、勢いとしてはそれぐらいでちょうど良いという意味です。

特に、一番の協力者となり得るステークホルダーは”従業員”なのですが、従業員をお金で縛り付けることはできません。

無能経営者と言われる人は、とにかくお金をばらまいて従業員を縛り付けようとしますが、これはある地点に達すると効果がなくなります。

つまりある程度の段階まではお金で操れるかもしれませんが、その水準を超えてしまうと幸福度が変化しなくなるので、それ以上はモチベーションに繋がらないということです。

例えば、あなたが労働者として受け取る十分だと思う給料の金額が「月300万円」だったとします。

年収3600万円あれば富裕層ですが、社長がさらなるモチベーションアップを目的として、「月600万円」の給料に引き上げた場合、果たしてあなたのモチベーションも2倍になるでしょうか?

「月30万円」の給料が「月60万円」に上がれば、仕事に対するモチベーションも2倍になるかもしれませんが、ある一定金額を満たしてしまうと、お金の効果は格段に下がっていきます。

これは経営者であれば理解しておくべきロジックだと思いますが、このような背景もあり、従業員に対して崇高な目的を掲げなければいけないと考えられています。

2:目標やビジョンを描く

目標(又はビジョン)は、会社組織を導くために必要不可欠な存在です。

例えば、登山を試みた場合、どの山の頂に行こうか考えますよね。

ビジネスもそれと同じように、目標やビジョン(山の頂)がなければいけないのです。

それがなければどのようなルートで歩けばいいかわからず、時間配分、休憩ポイント、持ち物さえも決まりません。

すると結果的に「目標達成できない」という状態に陥るのです。

目標は短く区切る

上場企業であれば中期経営計画や長期経営計画を求められるはずですが、中小ベンチャー企業ではあまり見かけません。

もちろんあるに越したことはありませんが、わざわざ中小ベンチャー企業が長期的な計画を練る必要はありません。

むしろ、基本的には目標を短く区切った方が良いと思っています。

具体的に言ってしまうと、1年単位の目標設定で全然構いません。

逆に10年など長すぎる経営計画は、中小ベンチャー企業にとって””ほぼ無意味”だと言えます。

なぜかといえば、その期間で市場環境は大きく変化しますし、必ずコロナパンデミックのような不測の事態が発生するからです。

しかもスピード感を重視する中小経営は、かなり変化が激しいと言えるでしょう。

立ち上げたばっかりのサービスはピボットするのが当たり前で、毎月ビジネスモデルが変化していきます。

それらを加味しない、絵に書いただけの経営計画など無意味だということです。

目標とビジョンの違いは?

目標は定量的に表すことができるので、売上100万円というような具合になります。

しかしビジョンは定量的に表すことができません。

どちらかといえば「将来目指すべき姿」というニュアンスなので、かなりぼんやりしたイメージですよね。

しかしそのようなぼんやりしたイメージをステークホルダーに共有しても、全く意味がありませんし伝わりません。

なのでビジョンは限りなく明確に設定しなければいけません。

例えばあなたがラーメン屋を経営している場合、10年後に「低コストで待ち時間ゼロ、無人オペレーションのラーメン屋を創る」というビジョンを掲げたとします。

これを実現するためにはテクノロジーを組み合わせたDXが求められますが、具体的なやり方が定まっていなかったとしても、まるで10年後の未来へ行って、実際に見てきたかのように話せなければいけません。

これを先ほどの登山に例えると、

  • 山の頂には6時間後に到達する
  • 登山ルートは山梨県側から入る
  • 午前7時に出発して、13時に山頂到着、18時に帰宅

というように具体化していくので、ステークホルダーの目指すべき道が明確になるのです。

経営者は強い意志を持って、従業員を鼓舞しながら、集団をまっすぐ目標まで導かなければいけません。

それこそが会社経営者に求められる一番重要な役割だと思います。

3:努力することを絶対にやめない

まず結論から言ってしまいますが、成功するための近道などありません。

誰でも最初は、泥水をすすりながら、血の滲むような苦労をして、ようやく成功が掴み取れるのだと思いますが、その時の心構えとしては「絶対に誰にも負けない」と思うのが肝心です。

生半可な心構えでは勝つことができませんし、継続もできないはずです。

独立起業した最初の頃は人員が少ないので、とにかくリソース不足に陥りますが、それを改善させる術は自分自身の労働時間を増やすしかありません。

つまり経営者である自分が24時間稼働で働くというのが重要になります。

実際に寝ないで働くことは無理なので、イメージとしては14時間働いて、その他プライベート(食事や入浴など)を4時間、6時間睡眠する、というようなサイクルが現実的でしょう。

これを365日×3年間続けていけば、ほとんどのケースで負けることはないはずです。

これだけ気を張って仕事をしていれば、不思議なもので病気になることも、風邪をひくこともありません。

サラリーマン時代にはよく体調を崩していたので、「あの頃はぬるま湯に使っていたんだなぁ」と経営者になってから実感しています。

正しい努力をする

「努力しなさい」と言われると、”自分なりの努力”をしてしまう人が散見されますが、それは決して”正しい努力”ではありません。

”努力”というのは曖昧な言葉なので、なんとなく前進すればOKみたいなニュアンスで捉える人が多いですが、それでは事業が失敗します。

正しい努力とは逆算から導き出したロジカルな考え方なので、決してファジーな感覚値ではないのです。

先ほども例に出しましたが、ビジネスには必ず目標が設定されますよね。

それをゴールと見立てて、そこに至るまでの道筋を設計するのですが、それがマイルストーンと呼ばれています。

そのマイルストーンをこなすための前進活動が「努力」と呼ばれているのです。

つまりマイルストーンをこなしていけば必ず目標まで到達するため、「絶対に勝てる」という解が導き出せるのですが、きちんとマイルストーンを設定していなければ、途中で道を間違えて、全くゴールまでたどり着かないという状態になってしまいます。

努力をするコツ

会社経営において一番大切なことは、社長や幹部たちが、従業員の誰よりも努力していることです。

社員よりも努力を怠ったり、夜飲み歩いてばかりいるようでは、その会社の将来は暗いでしょう。

もし夜会食をするとしても、絶対に単なる飲み会へ参加してはいけません。

先ほどお伝えしたように、中小ベンチャー企業の経営者は24時間営業で働かなければ”勝つ”ことができません。

それを最大効率化するためには、会食すらも仕事につなげていかなければいけないので、友人との飲み会はもちろん断って、仕事が前進するような”正しい努力”と言える会食だけに参加するのです。

そしてとにかく自分の進んでいる道が「絶対に正しい」と信じ切って、自分自身を裏切らないようにしましょう。

景気が悪くなった時でも愚痴ひとつこぼさず、ただ一心不乱に努力している姿に、従業員も感化されるはずです。

世の中には「天才」と呼ばれる人や、偉業を成し遂げる人がたくさんいますが、そのような人たちは日々努力した結果が実っただけです。

誰にも負けないような努力をすれば、平凡な人でも「非凡な人」になれるということです。

4:市場価格に合わせた適正な値決め

商品価格を決めるのはとても難しいですよね。

もちろん市場価格という指標があるので、ある程度の適正価格は導き出せるのですが、ビジネスは「適正価格にすれば正解」という単純な話ではありません。

例えばミネラルウォーターを販売する場合、コンビニや自動販売機では100円~150円ぐらいで売られていますよね。

しかし、富士山の頂上付近では、同じミネラルウォーターが500円で売られています。

また、中身は同じミネラルウォーターだったとしても、パッケージを工夫したり、ブランディングすれば300円で販売することもできると思います。

つまり適正価格とはあくまでも目安であって、環境や製品コンセプトによって価格は変動するという前提があるのです。

そう考えると適正な値決めというのはとても難しく思えてきますよね。

お客様が喜んで買ってくれる”価格設定”にする

値決めする時のポイントは「お客様が喜んで買ってくれる価格にする」ということです。

このように伝えると「安くすればOK」と勘違いする人もいますが、決してそういう話ではありません。

安くしすぎると利益が出せなくなり、結局はビジネスが続かなくなってしまいます。

また富裕層向けのミネラルウォーターであれば、逆に値段を高くした方がお客様は喜んで買ってくれるという逆転現象も起こります。

これらを加味しながら値段設定していくのですが、大切なのは「値決めと仕入れ、あるいはコストダウンが連動していなければならない」ということです。

値決めをするということは、仕入れ原価やコストダウンにも責任を持つことになるので、この辺りは理解しておかなければいけません。

つまり一度決めた値段は上げづらいので、利益率を高めるためには「仕入れ原価を下げる」「コストダウンを図る」などの努力が必要になるということです。

それらを同時にコミットメントする羽目になるので、経営者にとって”値段設定”がいかに重要な作業か容易に理解できるはずです。

5:経費を最小限に抑える

企業経営においてコスト意識はとても重要だと思います。

もちろん売上を増やすことも重要なのですが、何よりもコストを削るという感覚を先行させなければいけません。

例えば売上100万円、コスト50万円、利益50万円だった場合、来月は売上200万円になれば嬉しいですよね。

その時、普通の経営者は売上200万円、コスト100万円、利益100万円にしようとします。

中小ベンチャー企業の経営者は、このような”足し算経営”を絶対にやってはいけません。

この時の正解は「売上200万円、コスト75万円、利益125万円」という具合に、売上の増加率とコストの増加率を比例させないということです。

これを何度も繰り返していけば、売上1000万になった時、とんでもない利益率の高収益企業が出来上がるのです。

これはつまり「売上の最大化」と「経費の最小化」を同時に実現していくことなのですが、よくよく考えると普通のことですよね。

しかし多くの経営者は「売上の最大化」と「経費の最大化」を同時に行ってしまうので、真逆の行動をしているのです。

実は企業経営はとてもシンプルで、「売上最大&経費最小」を実現すれば良いだけの話なのですが、これだけシンプルなことを実践できないのが現実の企業経営です。

よって、口で言うほど簡単な話ではないというのが容易に想像できるでしょう。

前述した通り「売上を増やせば経費も増える」という間違った考えだけは持たずに、「売上最大&経費最小」を実現するために日々努力しましょう。

6:顧客や取引先へ誠実に対応する

まず初めに伝えたいのは、「企業経営者は正しい倫理観を持つべき」ということです。

これはつまり「人間として何が正しいのか?」という答えを導き出すことなので、社長は善悪の判断がつかなければいけません。

もし善悪の判断、倫理観について不安があれば、中国古典の論語を読んでみましょう。

日本経済の父と呼ばれている渋沢栄一も論語を推奨していました。

ビジネスパーソン必見の名著なので、まだ読んだことがない人は必ず見ておきましょう。

論語と算盤
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ビジネスをしているとブラックに限りなく近いグレーな儲け話が舞い込んだり、反社会的組織が接触してきたり、会社内での不祥事を公表するか否かなど、様々な意思決定の場面が訪れます。

このような時に経営者は正しい判断を下さなければいけないので、その判断基準となるような知識を身につけておかなければいけません。

逆に知識があったとしても、勇気がなくて正しい判断ができないというケースも考えられます。

このような振る舞いは絶対にしてはいけないので、経営者は”見識”を身につける必要があると思います。

見識とは、物事について鋭い判断をもち、それに基づいて立てた、すぐれた考え・意見。

見識とは、「知識+信念」が組み合わさったものなので、絶対にブレることがありません。

企業経営者には”見識”が必要だと言われていて、逆にナンバー2や幹部社員などには見識など必要なくて、知識さえあれば務まると言われています。

これはトップを務める人が正しい判断をするために心得ておくべきことなので、必ず覚えておきましょう。

7:常に前向きな気持ちで取り組む

仕事には常に前向きな姿勢で取り組まなければいけません。

京セラ創業者として有名な稲盛和夫は、それを方程式に表しました。

仕事の成果=考え方×熱意×能力

この方程式に従えば、60点程度の能力しかなくても、80点の熱意で努力すれば4800点(60点×80点)という結果になります。

さらに高い90点の熱意で努力すれば5400点(60点×90点)という大きな成果が得られます。

しかし90点の能力を持っている人だったとしても、怠けて30点の努力しかしなかったら2700点(90点×30点)の成果しか得られません。

そしてここに”考え方”が加わります。

考え方はマイナス100点からプラス100点まであるので、それが掛け算になるというのがポイントです。

例えば、下のように考え方が+50点、-50点という2つのケースを想定したいと思います。

考え方がプラス50点の場合

60点×80点×考え方+50点=240000点

60点×90点×考え方+50点=270000点

90点×30点×考え方+50点=135000点

考え方がマイナス50点の場合

60点×80点×考え方-50点=-240000点

60点×90点×考え方-50点=-270000点

90点×30点×考え方-50点=-135000点

上記のように、モチベーションが低くて、何事にも後ろ向きな姿勢の人は、考え方が常にネガティブになるので、成果は全てマイナス(-)になってしまいます。

逆にモチベーションが高くて、考え方も前向きな人は、成果がマイナスになることはありません。

能力が多少劣っていても、熱意ある努力を怠ることなくポジティブな姿勢で続けていけば、素晴らしい成果が得られるということです。

経営の神様と言われた稲森和夫の考え方には学びが多いので、もう少し知りたい人は下の記事をご覧ください。

まとめ

ここまで会社経営に必要な基本要素についてご紹介してきました。

どれも必ず身につけておくべき知識なので、独立起業を目指す人は覚えておきましょう!

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