
営業マンであれば、誰でも電話営業を経験したことがありますよね。
しかし、「電話営業が好き!」という人は、基本的にいないはずです。
もはや時代遅れと言われることもある”電話営業”ですが、この記事では次世代型のニューセールスについて考えてみたいと思います。
営業パーソンだけでなく、営業に関わる人はぜひご覧ください。
目次
電話営業の意味とは?
電話営業は日常的なので、営業職にとって馴染みのある営業活動と思いますが、色々解説する前に、まず言葉の定義を確かめておきましょう。
電話営業:電話を活用したセールス行為
電話営業と似た言葉に、「テレアポ」や「テレコール」などもありますよね。
これらは下のような定義となります。
テレアポ営業:アポイント獲得を目的とした営業行為
テレコール:電話営業と同じ意味
つまり「電話営業」や「テレコール」は、電話で契約することを目的にしているのに対し、テレアポはアポイント獲得して、訪問営業で契約締結することを目的としているのです。
そう考えた場合、「テレコール(電話営業)」は既存営業に使われて、「テレアポ」は新規開拓に使われることが多くなるはずです。
これ以外にも「インサイドセールス」など、電話を使った営業活動にはいくつか種類があります。
まずはこのような『言葉の意味』を理解しておきましょう。
電話営業は時代遅れ?
ITが社会に浸透し、AIまで一般化しました。
このような流れの中で、「もはや電話営業は時代遅れだ」と言われる機会も多くなりました。
なぜ電話営業が「時代遅れ」と言われるのかといえば、単純に「うざい」からでしょう。
「電話するビジネスパーソンは能無し」と揶揄されるように、「電話は他人の時間を奪う」と考えられているのです。
このような考え方が浸透したので、あくまでも一般論としては「電話営業など時代遅れ」という考え方になったのです。
電話営業はメチャクチャうざい
「電話は他人の時間を奪う」という考え方を基にして、「電話営業は時代遅れ」と言われるようになりました。
しかしそれは最近言われ始めたのではなく、実は以前から営業電話は毛嫌いされていたのです。
- 仕事を中断して対応しなければいけないから
- 一方的な押し売りばかりなので時間の無駄
- 何回断っても執拗にセールスしてくる
上記のような理由以外に、そもそも「売れている商材であれば営業行為など必要ない」という前提があります。
マーケティングが上手い場合、お客様の問い合わせが殺到するため、アウトバウンドセールスする必要などないはずです。
そしてお客様の満足度が高ければ、周りへ口コミしてくれるので、どんどん見込み客が集まり、良いスパイラルが発生していきます。
テレコールをする会社というのは、このような良い循環が出来上がっていないので、電話営業をし続けて相手に”マイナス評価”を与えてしまうのです。
とはいえ、アウトバウンド営業をしなければ、手の打ちようがないため、ある意味では「仕方なくテレアポしている」という会社もあると思います。
確かにその場合には仕方ありませんし、「テレアポなどのテレコールはすべて悪だ!」と言うつもりは全くありません。
要するにやり方が今風ではないので、少し変化させる必要があると言っているのです。
このあたりを次で解説していきたいと思います。
電話営業が上手い人の特徴とは?
一昔前まで、電話営業が上手い人の特徴といえば以下のようなものでした。
- とにかくテレコールの件数を増やす
- 悩んでいる顧客の背中を押す
- 強引にアポイントを設定する
このようなやり方でも結果が出た時代は一昔前の話です。
一昔前とはどういう状態なのかといえば、インターネット上に情報があまり出回っていない頃を指します。
現代社会はGoogleなどの検索エンジンが賢くなり、欲しい情報が瞬時に手に入る時代となりました。
またSNSを中心として、様々な情報で溢れかえっており、逆に判断材料がたくさんありすぎる状態なのです。
そのような環境の変化を理解せずに、まだ強気のテレアポ営業をやっている場合には「時代錯誤」と言わざるを得ません。
現代の電話営業では、”顧客主体”となるテレコールを心掛けるべきだと思います。
つまりスタンスとしては”情報提供”で良いのですが、プッシュセールスをする必要はないということです。
自分たちがアプローチするべき顧客のペルソナをイメージして、そのペルソナが持っている課題感をセールスチーム内で共有していきます。
そして、その課題が解決できるような情報を提供できれば、見込み顧客は必ず「商談したい!」と思ってくれます。
なぜかといえば、現代は訪問営業ではなくオンライン商談(Zoom営業)が主体となっているため、お互い気軽に商談できるからです。
もしオンライン商談のやり方が分からない場合には、下の記事をご覧ください。
よって、現代のテレアポ営業で重要なことは、とにかくメールアドレス(ビジネスメアド)を聞き出すことだと思います。
電話をした後に、顧客の課題が解決できる旨をメールし、その中に日程調整ツールのリンクを設置しておくのです。
もしそれでアポイントが入らなくても問題ありません。
なぜかと言えば継続的な”リードナーチャリング”を実施すれば良いからです。
そのやり方については下の記事をご覧ください。
先程ご紹介した日程調整ツールについても触れておきたいと思います。
日程調整ツールとは、自分のカレンダーと連携してくれるITツールのことを言います。
自分から都合の良い日程を3つほど提示して、お客様の都合が悪ければまた日程を3つほど提示して…
このようなやり取りをしている人は、もはや原始人なので注意しましょう。
もちろん弊社(WEBX Inc.)も日程調整ツールをフル活用していますが、このツールを使うことによってアポイント獲得率が300%UPになりました。
営業職であれば、毎日のように日程調整するはずなので、その業務効率が飛躍的に伸びれば生産性UPに繋がりますよね。
そう考えた場合、日程調整ツールを使わないという判断はないはずです。
基本的に日程調整ツールは無料(0円)で使える為、まずは試してみるのが良いでしょう。
テレコールでは心理術を活用しよう!
テレコールとは、良くも悪くも相手の表情や仕草が見えないため、どうしても難しさを感じるはずです。
そのような電話営業で結果を出すためには、心理術を活用するのが良いでしょう。
テレコールにおいては、言い方(伝え方)が重要となってきます。
ほんの少し言い回しが違うだけで、結果が180度違ってしまうのが営業現場の常です。
ここで紹介する心理テクニックは一部ですが、営業電話で使える心理術ばかりです。
ぜひ押さえておきましょう。
1.ハロー効果
人間は他人を評価する時、無意識のうちにバイアスをかけてしまいます。
そのような現象のことを「ハロー効果」と呼んでいます。
例えば、声色が低くてボソボソ喋る営業マンだった場合「この人は怪しいな」と感じたり、声色の明るい営業マンが電話してきた場合は「この人は誠実そうだ」と思い込んでしまうことを言います。
他にも、早口で喋る営業マンだった場合には「私のことを騙そうとしている」と感じるので、明るく元気にゆっくりと話すことがテレコールの秘訣だと思います。
これは認知バイアスなので、すぐに効果が発揮できるはずです。
2.プロスペクト理論
プロスペクト理論とは「損した記憶」は「得した記憶」に勝つという法則です。
これをテレコールに生かすやり方は、「限定10社様へのご案内となっています」や「今月中のキャンペーンなんです」というセールストークだと思います。
「今買わないと損するかも…」という恐怖心は購買意欲をそそるので、きっと営業活動に応用できるはずです。
3.バーナム効果
これは詐欺師がよく使っている心理効果です。
もちろん詐欺を推奨しているわけではないですが、営業活動に使える心理術なので押さえておきましょう。
バーナム効果は、当たり前のことを「あたかも自分だけが知っている」ように伝える心理テクニックのことです。
例えばいつも明るく振る舞っている人に対して、「あなたはとても陽気な人ですが、実は非常に繊細で傷つきやすい性格ですね」と伝えたとします。
そうすると、ほぼ全ての人が「その通りです」と回答するのです。
一見すると言い当てたように見えますが、実はよく見てみると当たり前なことを言っているに過ぎないのです。
このように言い当てられた人は「この人は私のことを理解している」と勘違いするので、質問者に対して信頼感を持ってしまいます。
これを営業活動に応用する場合、以下のようになると思います。
例えば人事部に対して提案する求人サービスであれば、「なかなか人材採用が難しい時代なので、どのやり方をやっても上手くいきませんよね」と伝えれば、相手は聞く耳を持つと思います。
その上で、「他社さんはそのような状況を前提として、ひとつの求人サービスで100集めるのではなく、10集められるサービスを10個利用するやり方を選択しています」と伝えるのです。
競合他社の動向は、各社気になる情報なので、ついつい聞いてしまうはずです。
その上で、「弊社の求人サービスは、導入実績●●社なので、その10個のサービスに選ばれており…」とセールストークを展開すれば、きっと商談までたどり着くはずです。
このようなセールストークはあくまでも一例ですが、心理術は営業マンが知っておくべき基礎知識だと言えるので、もし心理テクニックについての知識が浅い場合には、下の記事も併せてご覧ください。