
営業マンであれば、見込顧客を探す為に様々なやり方を試していることでしょう。
しかし意外と使われていないやり方が”口コミ営業”になります。
そこで今回は、営業マンが実践すべき「新規開拓を加速させる紹介営業」について解説したいと思っています。
トップセールスを目指すためには必要不可欠だと言われている口コミ営業なので、ぜひ参考にしてください!
目次
口コミは営業に使えるの?
新規開拓営業のために「口コミを活用する」ことは、果たして効果的なのでしょうか?
口コミをセールスに使ったことが無い人にとっては難題だと思いますが、結論から言ってしまうと「絶対に口コミは営業活動に活用するべき」だと言えます。
なぜかといえば、有効活用できれば大幅な売り上げアップが期待できるのです。
営業マンにとって”口コミ”は重要な営業ツールとなりえるので、この記事でそのやり方を学びましょう!

そもそも「口コミの種類」には何がある?
一言で「口コミ」と言っても、その種類には様々なやり方があると言われています。
例えば以下のような情報は全て口コミに該当します。
- 主婦同士の井戸端会議で聞いた情報
- 友人との世間話で聞いた愛用商品
- 同僚から聞いたおすすめの飲食店
上記のような情報伝達は全て口コミに該当しますが、最も主流になっているのはインターネットでの口コミだと思います。
例えば、もしあなたが「絶景が見れる場所に旅行したい!」と思った場合、とりあえずGoogleなどの検索エンジンで情報収集しますよね。
若い人はSNSでおすすめのお店を探すかもしれません。
このようにインターネットを活用したSNSや掲示板、ブログ、ランキングサイトなどでは、日時を問わずに多くの口コミ情報が飛び交っています。
消費者はその内容を見て、
- どこへ旅行に行くべきか?
- どの商品が人気なのか?
- 欲しい商品の評価はどうか?
- 返品はできるのか?
などを情報収集しているのです。
その一方で、企業(法人)も口コミ情報を活用していることに気づいてるでしょうか?
例えば、商品購入の判断材料として、インターネット上の口コミを利用するのは企業も同じなのです。
つまりBtoCのコンシューマービジネスだけでなく、BtoBの法人ビジネスをしている場合でも利用できるのが”口コミ営業”ということになります。
もし法人向けのソリューション営業をやっているのに、まだ口コミ営業をやっていない場合は、今すぐに考えを改めた方がいいかもしれません。
SNSの口コミが主流
FacebookやTwitter、Instagram、TikTokなどのSNSを用いて口コミマーケティングをしているのが「インフルエンサー」ですよね。
インフルエンサーは数多くのフォロワーを抱えているので、いつでもフォロワーにリーチすることができ、その発信力の強さは注目度を増すばかりです。
2024年11月現在、最も多くのフォロワーを抱えているインフルエンサーは、プロサッカー選手のクリスティアーノ・ロナウド選手だと言われていて、その総フォロワー数は10億人以上とも言われています。
そして、ロナウド選手の1投稿は、広告価値に換算すると1億円以上とも言われているのです。
しかし多くのインフルエンサーはそんなにたくさんのフォロワーを抱えていないので、お小遣い稼ぎの副業感覚でステマ(ステルスマーケティング)をやっているそうですが、発信力があることには違いありません。

口コミは営業妨害にもなり得る
口コミ営業は有効な手段ではあるものの、使い方によっては「営業妨害」になってしまうリスクもあるので、諸刃の剣であることを認識しておかなければいけません。
毎日のようにSNSの炎上案件がニュースで取り上げられ、訴訟問題に発展するケースもあります。
口コミとは、あくまでも人から人へと伝わっていく伝言ゲームみたいなものなので、その途中で内容が変化してしまうことが度々あるのです。
例えば、口コミの発端はとても魅力的な商品だという情報だったにも関わらず、口コミが伝わっていくうちに魅力だった部分がネガティブに解釈されて、悪い口コミに変化するということがあります。
確かに、伝言ゲームをやってみると、最初に伝えた情報と真逆の情報が伝わってしまうケースがありますよね。
このように人を介して広がっていく口コミは、常に営業妨害になるリスクを抱えているのです。
その一方で、SNSやブログのように「文字起こしされれば安心だ」と思う人もいるでしょう。
しかし、文字で伝えるということは、口で伝えるほど簡単なことではありません。
例えば下のような文章を見た時、あなたはどう読み解くでしょうか?
あなたにとっても重要な選択だと思う。
この文章は二つの解釈があり得ます。
- あなた自身にとって、重要な選択であること。
- とても(=非常に)重要な選択であること。
この2種類はほぼ同じような意味ですが、たった一つの短い文章だったとしても、このように解釈がズレてしまうのです。
このようなズレを何回も繰り返せば、最初に伝えた内容と全く違う内容が伝わってしまうことは容易に想像できますよね。
口で伝えれば微妙なニュアンスの変化や、身振り手振りで補完することもできますが、100%文字だけで伝える文章の場合、そう簡単にはいかないということです。
もしインターネット上の口コミ情報を参考にして買った人が、書いてある印象と違った感想を持ったとき、元々の記事に書いてあった内容を否定するような記事を新たに書いて広めてしまうリスクもあります。
さらにその後、元の口コミ記事がなくなってしまうと、ただの営業妨害になる口コミだけが残ってしまうことにもなり得るのです。
Googleの口コミは営業妨害になる
ネット上のブログやSNSなどで公開されている口コミには、必ずしも良いものだけではありません。
誹謗中傷と言われるような悪い口コミもしばしばあり、営業妨害になって訴えられているケースもあるのが実態なのです。
特にGoogleを中心とした検索エンジンに悪い口コミがHITするようになった場合は厄介です。
例えば、あなたの会社の社名でGoogle検索した時に、「●●は詐欺会社」「●●は製品トラブルが多い」「●●はマズい」のようなページがHITしてしまうと、それは風評被害になり得ます。
ネット上の口コミは匿名性があるという認識を持っている人が多く、何を書いても自分がやったとバレることはないと思って、不満や非難の書き込みをしてしまうそうですが、実際には匿名性が担保されていたとしても、IPアドレスを確認すれば、誰が書いたのかを特定することは容易にできます。
ただし、これをするためにはプロバイダーに対して開示請求をしなければいけないので、面倒な手続きが必要というだけなのです。
営業妨害は削除できる
もし誹謗中傷を含めた事実無根の情報がインターネットで表示されてしまった場合、それを消せることも知っておくべきでしょう。
このようなネット上の悪い口コミは削除していくことが会社の信用を高めるためにも、商品やサービスの販売を促進するためにも欠かせないので、それは対処する必要があると思います。
そのやり方は、管理者に連絡して一つずつ消してもらうこともできますし、弁護士を使うやり方もあります。
もちろん事実無根であれば名誉棄損や営業妨害で訴えることもできます。
しかしこのような手続きを踏むには、訴える相手先が明確になっている必要があるだけでなく、その作業には人手がいるので、かなりの時間とコストがかかってしまうことでしょう。
もっと効率的に削除する方法として誹謗中傷対策や逆SEO対策などといった、インターネットに関する技術を駆使した解決方法が知られています。
これをやるにはインターネットの仕組みについての知識や技術力が必要となりますが、代行業者も多いので料金によっては利用を検討してみるのも良いでしょう。
運が良ければ、案外低コストで営業妨害への対策を講じることができるかも知れません。
口コミを販促に利用するコツ
さてここからが本題ですが、セールスパーソンは絶大な威力のある”口コミ”を営業活動に活かすべきだと思います。
まず口コミを使って集客力を高めたい場合、合理的な営業戦略を立てることが必要です。
自分自身でインターネット上に口コミを書いてしまう、いわゆる自作自演もできますが、自作自演はどうせバレるのでやめましょう。
また、このような行為はSEO対策のタブー行為と言われているので、自作自演ではない他者の口コミを集めていくことが大前提となります。
魅力的な口コミを広めていくには、お客様を感動させることが欠かせません。
営業活動とは「顧客の悩み(課題)を解決すること」なので、期待通りの結果になった場合、そのお客様はきっと満足してくれます。
さらに、期待値以上のサービスを提供できると、相手は感動するので、勝手に良い口コミを広めてくれるでしょう。
このように考えると口コミをもらう方法はとてもシンプルで、「顧客が考えている期待値を上回るサービスを提供する」だけということがわかりますよね。
とは言っても、お客様を感動させるレベルのサービスを提供するのは、かなり難しいのも確かだと思います。
そんな時に覚えておきたいコツが、お客様へのヒアリングを重視することです。
顧客が何を希望しているかを探り、その望みを満たすような対応をするのがセールスの基本となります。
それにプラスアルファで期待を上回るサービスを提供するのです。
つまり、あらかじめお客様の想定をヒアリングしておくことが重要なのです。
そのようにすれば、お客様に喜んでもらえる&感動をもたらすことができるでしょう。
このような姿勢で営業するのが口コミを増やすコツなのです。
口コミ営業とは紹介営業
先ほど「顧客の期待値を超える」という口コミ発生のロジックを解説しましたが、全てのプロダクトがそれを実施できるとは限りません。
なので汎用性のある口コミ営業についても理解しておくべきだと思います。
口コミ営業は特殊な営業方法だと感じてしまうかもしれませんが、実は以前から確立された営業手段の一つなので、誰でも実践できるやり方なのです。
そのやり方は「リファラル営業(紹介営業)」と呼ばれています。
リファラル営業は多くの企業が実践している新規開拓手法で、たくさんの人手を使って商品サービスの口コミを行い、徐々に見込顧客を増やしていくやり方のことを言います。
「そんなこと言っても、たくさんの人手なんていないよ…」と思うかもしれませんが、全然問題ありません。
なぜかといえば代理店を使えば良いからです。
その仕組みは「紹介代理店」「取次店」とも呼ばれていますが、外部のセールスパーソンが”紹介者”として活動するやり方になります。
そのやり方について詳しく知りたい人は下の記事を参考にしてください。
リファラル営業を実践すれば、「見込み顧客を探し出す」という作業がいらなくなる為、営業活動がとても楽になります。
見込み顧客さえ見つかってしまえば、あとは見込客に対して提案を行い、商品・サービスの購入を促すだけです。
つまりはクロージング業務だけに専念することができるので、営業活動が合理化するのです。
リファラル営業にはコツがある
リファラル営業は見込み顧客を増やす為に活用される営業手法ですが、「見込み客の情報を手に入れること」は決して簡単ではありません。
そもそも”紹介者目線”で考えてみたいと思います。
紹介者にとって、あなたに見込顧客を紹介するメリット&義理など無いので、普通に口コミをお願いするだけでは動いてくれないことが理解できますよね。
それでは、なぜリファラル営業という仕組みが成立するのでしょうか?
リファラル営業を成功させるには大きく二つのポイントがあります。
一つ目はお金(報酬)です。
リファラル営業で口コミを広げたいなら、その動きに対してインセンティブを設定する必要があります。
例えば、「紹介者からの口コミで問い合せてきた場合には、その紹介者にもキックバックする」などのお友達紹介制度がそれにあたります。
二つ目は価値の向上です。
紹介者が知人・友人に情報を伝える理由は、その情報で相手が喜んでくれるからです。
口コミの本質はここにあります。
もしその情報を伝えることによって相手が喜んでくれたとしたら、紹介者は感謝されることでしょう。
この時に紹介者自身の価値が向上することを実感できるのです。
この2点を押さえることによって、紹介営業は成功していきます。
逆に、このポイントを理解できていないようであれば、リファラル営業が成功することは無いでしょう。
リファラル営業では、もともと興味がある人をターゲットにして営業できるため、成約率が高いと言われています。
また、すぐに購入に至らなかったとしても、繋がりさえ持っていれば、後々受注に至ることもあります。
自社の販路や可能性を凌駕できるのが口コミ営業の魅力なので、セールスパーソンはぜひリファラル営業を活用してみましょう。

まとめ
ここまで「最強の営業スタイル」との呼び声も高い”口コミ営業”について解説してきました。
トップセールスを目指すのであれば必要不可欠な営業スタイルですが、実践するのは容易くありません。
しかし口コミ営業を支援する【リファラル営業プラットフォーム】も登場したので、実践しやすくなったのは事実だと思います。
口コミ営業に”絶対的な成功法則”はないので、色々なやり方を試してみてください!