営業ヒアリングでは心理学を活用する!
上手にヒアリングする方法はとてもシンプルです。
まずやるべきことは、顧客が話してくれたことに相槌を打ったり、うなずいたり、微笑んだりすることです。
つまり「しっかりとリアクションを取る」のです。
リアクションを取れば、お客様には「この人はしっかり私の話を聞いてくれる」という安心感と信頼感が芽生えます。
こちらが聞きたいことを顧客からヒアリングする為には、顧客との信頼関係がなければうまくいきません。
そのためには、心理学のテクニックを有効活用していきましょう。
先程お伝えしたリアクションを取るという行動も「ミラーリング」という心理テクニックに基づく考え方です。
他にも「ペーシング」というテクニックは、相手のテンポや声の高低、仕草などに合わせることをいいます。
人間は類似性のある相手に親しみを感じ、心が開きやすくなるという特性があります。
会話の中では相手が話す言葉を折り込みながら話すことで、ペーシングの効果はさらに高まります。
人間は動物としての本能が無意識のうちに働いているため、自分と異なるものは敵とみなし、防衛本能が働きますが、自分と類似している人には、本能的に「この人は味方だ」と感じるので、一気に警戒心が薄くなって心を開いてくれます。
このような心理術は、営業職が必ず理解しておくべきテクニックだと思うので、心理学を応用したセールステクニックをもっと知りたい場合には、下の記事をご覧ください。
営業がヒアリングするべき項目とは?
顧客との信頼関係が構築されれば、こちらが聞きたいことを質問できる環境がようやく整います。
もしヒアリングに自信が無い場合は、ヒアリングシートを作っておけば質問し忘れることも無いでしょう。
また、ヒアリングをする際にはだらだらと話しを長引かせるより、端的に要点を得た質問をすることで、顧客に気づきを与えることができます。
例えば、あなたが法人営業の担当者だった場合、顧客から「BANT情報」をヒアリングする必要があります。
BANTとは、以下の頭文字を取った用語です。
- 予算(Budget)はいくらか?
- 決定権(Authority)は誰が握っているのか?
- 顧客ニーズ(Needs)が引き出され、製品サービスの導入目的が明確か?
- 導入時期(Time)はいつか?
この情報次第でビジネスの進め方が変わってくるため、これらの情報は必ず把握しておきましょう。
ヒアリングで潜在ニーズを聞き出す
ニーズがすでに顕在化している顧客は意外と少ないので、ヒアリングする際には、相手の”潜在ニーズ”を引き出す質問をしなければいけません。
潜在ニーズを引き出すためには、以下の三つの質問をしてみましょう。
- 現在の状況を聞き出す質問
- 気づきを与える質問
- 解決のための行動を促す質問
1つ目にある、現在の状況を聞き出す質問では、業務内容などの現状を聞き出します。
これは現状を把握することが目的となる質問です。
そして2つ目の気づきを与える質問では、1つ目の質問から得た情報から「〇〇に困っていませんか?」と潜在ニーズを引き出す質問をして、お客様自身のニーズに気づいてもらいます。
3つ目の行動を促す質問では、「〇〇に取り組むと売上げアップに繋がるのではないでしょうか?」というように、商品サービスが課題解決に繋がることを暗示します。
営業マンなのに話すのが苦手という人は意外と多いですが、営業活動で重要なことはベラベラと雑談することではなく、要点を得た質問をして、潜在的な顧客ニーズを引き出してあげることです。
ビジネスだけでなく、人間関係の基本は「相手との信頼関係を築くこと」だと思います。
信頼関係を築くためには、相手に関心を持って、親身に耳を傾けることが大切です。
営業活動では顧客ニーズに目星をつけながら、質問から得た情報を即座に分析して、顧客自身が気づいていない潜在ニーズを引き出すことが求められるでしょう。
まとめ
営業活動を言い換えると「お客様のことを知ること」だと言えます。
そのために大切なことがヒアリングです。
お客様との信頼関係がない状態で、こちらの質問に答えてくれることはほぼありませんので、まずは信頼関係を構築しましょう。
それには「ラポール」という考え方が使えるかもしれません。
他にも代表的な営業テクニックである「オープンクエスチョン」や「クローズドクエスチョン」も効果的だと思います。
これらは代表的なセールス話法なのですが、まだ知らない場合には下の記事をご覧ください。