営業面接ではどこを見られる?
先ほど、営業職を採用したい人事担当者や面接官は、「この人は売れるのか?」という点に注目していることをお伝えしました。
それでは、面接官はいったいどの辺りをチェックしているのでしょうか?
ここでは営業職を採用する時に見るポイントを解説しますので、ぜひ面接対策にお役立てください。
まず面接官が見るポイントは面接の到着時間です。
面接が13:00だった場合、12:50なのか、12:55なのか、12:58なのか、13:00ちょうどなのかを見ています。
なぜこれを見るのかというと「営業職としてのビジネスマナーが備わっているのか?」をチェックしたいからです。
お客様のもとを訪問する場合、約束の5分前に入ることがビジネスマナーとされています。
入るのが早すぎると相手をせかすことになりますし、遅すぎると相手の準備が間に合いません。
この辺りはお客様のことを考えた行動ともいえますので、大事な面接でそれを実行できているか確認するのです。
最近ではZoomなどを活用した”オンライン面接”も多くなっていますが、こちらの場合には5分前にログインして待機しておきましょう。
次に、服装や髪形など見た目をチェックします。
決して美男美女を探しているという訳ではありませんが、これは非常に重要なポイントになります。
”メラビアンの法則”という科学的アプローチなので、営業職であれば理解しておくべきでしょう。
まず「自分には清潔感があるか?」を確認します。
この時に確認する項目は、
- スーツに皺がないか?
- ワイシャツの袖口が汚れていないか?
- 革靴は剥げていないか?
などになります。
つまり、お客様が不快に思うような格好をしていないかチェックするのです。
そして初対面での印象操作(自己演出)も大切です。
「第一印象でどれだけ好感が持てたか?」というのも大きなチェックポイントになるでしょう。
なので、面接官には明るく大きな声で挨拶するようにしましょう。
そして経歴説明になります。
経歴説明はこれまで自分が行ってきた経験や、「どんなことができるのか?」という能力やスキルをプレゼンする場だと思ってください。
つまり営業職に求められる”プレゼンスキル”が発揮される場なのです。
例えば、30歳なのに転職経験が5回ある人がいたとします。
一見するとこの経歴は決して良いとは言えませんが、これをいかに磨き上げるかが営業マンの腕の見せ所です。
例えば以下のようなトークになります。
このようなストーリーは、“転職経験5回”というネガティブ要素をポジティブ要素に転換できるトークになります。
もちろん嘘をつくことはNGですが、多少大げさに語る分は問題ありませんし、それは営業現場でも同じですよね。
全く同じ経歴でも素晴らしい見せ方ができる人もいれば、淡々と説明するだけの人もいます。
果たしてどちらの方が営業力ありそうでしょうか?
それは言わずもがな理解できると思いますが、この経歴説明は面接で最も重要なポイントだということを押さえておいてください。
そして、採用面接の最後には質問コーナーがあると思います。
この質問コーナーでも営業職は試されています。
というのも、営業マンに必須と言われている能力である”ヒアリングスキル”が判断できるからです。
質問コーナーは自由に質問できるので、「面接官=お客様」とした場合、単純な疑問点を質問すべきではありません。
例えば、
- 昇給はどのような仕組みですか?
- 有給は取得できていますか?
などは『典型的なダメ質問』ということになります。
もちろん雇用契約する前には確認すべき重要事項だと思いますが、わざわざ面接で聞かなくても良いはずです。
営業職の面接で聞くべき質問とは、自分をアピール(=売り込む)できる質問なのです。
例えば営業現場ではお客様に対して「何かご不明点はありませんか?」と質問しますよね?
感覚的にはこのイメージになります。
つまり、「自分を採用するにあたって他に知りたいことはないですか?」という姿勢で質問するのです。
例えばこのような質問が挙げられます。
- トップセールスになった場合、何か表彰制度などありますか?
- できる限り営業活動したいんですが、退社は何時までですか?
- たくさん提案したいんですが、社用携帯の支給はありますか?
このような質問の仕方は受け手にバックボーンをイメージさせます。
Q.トップセールスになった場合、何か表彰制度などありますか?
⇒過去にトップセールスになるくらい売ってた人なのかな?
Q.できる限り営業活動したいんですが、退社は何時までですか?
⇒とても前向きで意欲的な人だな。
Q.たくさん提案したいんですが、社用携帯の支給はありますか?
⇒前職などの取引先をたくさん持っていそうだな。
どの質問も自分をプラスに演出するので、効果抜群だと思います。
ここまで見てきた人は、セールス職の採用面接とは”自分を売り込む営業現場”であることが理解できたはずです。
ただ単純な質問をするのではなく、自己PRに繋がる質問を心掛けてください。
転職活動が失敗するケース
テレビやインターネット上では、転職の成功事例や成功者の体験談などを多く見かけます。
しかし現実の世界には「転職に失敗した…」という人がたくさんいますよね?
では転職に成功する人と、失敗する人の違いはどこにあるのでしょうか?
もちろんケースバイケースだと言えますが、往々にして多いのが事前の情報収集です。
転職を成功させるためには、一にも二にも情報が重要になることを理解しておかなければいけません。
当然ながら転職に失敗することとなれば、後悔の念に苛まれることでしょう。
意気揚々と入社しても退職してしまえば、無職へ逆戻りです。
20代や30代前半などの若いうちであれば、まだまだやり直しのチャンスはあるかもしれませんが、40代以降の場合には出戻りという事態に陥る可能性が高いと言わざるを得ません。
なので、転職エージェントや転職サイトなどはフル活用していきましょう。
よくある失敗のパターンとして、実際に入社してみたらイメージと大きく違っていたり、実は転職先が「ブラック企業だった…」なんてこともあり得ます。
なので、後にも先にも情報収集を心掛けるようにしましょう。
未経験でも売れる営業マンになる
トップセールスマンとして営業の世界で成功している人の中には、未経験からスタートしたという人も少なくありません。
それだけ営業の世界というのは様々な可能性があるのです。
ついつい「出来る営業マン」といえば、卓越したスキルや唯一無二のテクニックを持った優秀な人というイメージを持ってしまいがちですが、必ずしもそうではありません。
例えば、営業未経験からソニー生命のトップセールスになった山本正明さんのようなケースもあります。
※詳しくは下記リンク先の記事をご覧ください。
そういう意味では「一流の営業マン」や「優秀な営業マン」になるチャンスは未経験者にもあると言えるでしょう。
もちろん、営業マンとして活躍するためには、それ相応の努力や工夫が必要なことはいうまでもありません。
奇跡やまぐれで売れたとしても、確固たる実力がなければ好成績を保ち続けることもできないでしょう。
出来る営業マンには、仕事に対する流儀やこだわり、つまり信念があります。
そのような優秀な営業マンのそばについて、真似することから始めるのもオススメです。
営業未経験の人は、とにかく3年間はがむしゃらに働いて、人の2倍、3倍働くというような気概があれば、きっと結果はついてくるはずです。
ぜひ営業という仕事について、前向きに取り組んでいきましょう。