
人間はとても繊細な生き物なので、他者との関係性で悩んだりしますよね。
ほぼすべての現代人が人間関係に悩んでいたり、知人・友人と何らかのトラブルを抱えているはずです。
人間関係はそれほど日常的な問題なのですが、ビジネスに関しての人間関係は避けられないので、さらに切実さを増してきます。
そこで今回はストレス満載の現代人が少しでも楽になる、他人との付き合い方について解説していきたいと思います。
そもそも「人間関係」とは何か?
「人間関係がしんどい…」と思っている人は多いはずです。
毎日そう思いながら過ごすのは苦痛ですよね。
人間関係がうまくいかなくて落ち込んだり、周りの人に対して怒りを感じたり、自分自身を責めてしまったり、そのような毎日を過ごしていると疲れてしまいます。
しかしその一方で、色々な人と楽しく会話したり、食事をしたり、新しい出会いを楽しんでいる人もいますよね。
その両者の違いは一体何なのでしょうか?
それは考え方の違いによります。
そもそも人間関係とは、
- 他人からどう思われているのか?
- 他人からどう見られているのか?
ということを気にすることから始まっていきます。
人間は、一人で生きていくことができないので、どうしても他人との協調性を求めざるを得ないのです。
その中で「嫌われたくない」という気持ちが強くなってきて、他人からの視点を気にしだすのです。
そのような観点で言えば、人間関係に悩んでいる人は「感受性が強い人」だったり、実は「協調性のある人」だったりするはずです。
つまり、他人のことを気にしない無神経な人は、人間関係に悩むようなことが無いのです。
なぜ人間関係は疲れる?
多くの現代人は人間関係に疲れているはずです。
それではなぜ人間関係をめんどくさいと思ってしまうのでしょうか?
その理由とは、本来の自分(素の自分)が出せないからです。
例えば人と円滑に話すためには、ある程度の敬語やマナーを意識したり、相手のことを誹謗中傷しないように注意して話しますよね。
自分の意見だけを一方的に喋ってしまうと、もしかしたら相手と喧嘩になってしまうかもしれません。
なので、自分の個性を殺しながら、ある程度の協調性を持って接するしかないのです。
それはある意味で「自分ではない他人を演じる」ことに繋がっていくので、我慢している分とても疲れてしまいます。
職場での人間関係は大変
プライベートな人間関係であれば、嫌な人から遠ざかってしまえばそれでお終いですよね。
そのような生き方であればストレスフリーな生活ができます。
しかし、職場での人間関係となると話は別です。
職場の同僚は自分で選べないので、メンバーの中に嫌な人がいた場合でも頑張って合わせなければいけません。
その嫌な人が上司だった場合はもはや最悪ですよね。
嫌な上司と四六時中一緒にいることで、大きなストレスを感じて体調が悪くなったり、鬱病になってしまう人もいるほどです。
もちろん上司だけでなく部下に対してストレスを感じるケースも十分あり得ます。
現在はパワハラがとても厳しく追求される時代なので、それを逆手にとった「逆パワハラ(部下から上司へのパワハラ)」という現象まで起きているのです。
しかしパワハラと感じるかどうかは本人次第なので、その境界線が曖昧でとても難しい問題になっています。
このように仕事場での人間関係は避けて通れないので、現代社会においての問題点として浮き彫りになっているのです。
ストレスを溜めない方法
ビジネスパーソンであれば、極力ストレスを溜めないほうが良いと思います。
ストレスは体調悪化の原因にもなりますし、そもそも仕事に悪影響を及ぼしてきます。
ストレスが原因で仕事に手がつかなかったり、集中力も散漫になります。
なので、ストレスを溜めない方法を身につけた方が良いと思います。
その代表格といえるのがアンガーマネージメントです。
アンガーマネジメントは複雑化する現代社会で注目されてきた考え方ですが、簡単に要約すると「怒りをコントロールする方法」という話になります。
ですが、怒りの感情を理解しなければコントロールすることができません。
例えば以下のようなシチュエーションに出会った場合、怒りを覚える人が多いはずです。
- 取引先がアポイント時間を過ぎてからドタキャンしてきた
- 恋人が自分の誕生日を忘れていた
- 後輩が貸したお金を約束の日に返さなかった
これに対して怒りを感じる理由は何なのでしょうか?
それは自分自身に問題があるのです。
あなたが「自分のことを馬鹿にされた」と感じたりすることで、相手に対して怒りを覚えてしまうのです。
しかしよく考えると、これらの事象は何の問題もないことに気づくはずです。
まず前提として考えるべきなのは、性善説に立つことだと思います。
本当に極悪な人間などほぼいないので、基本的には忙しくて忘れていたり、きっと失念しただけなのです。
なので、そもそも他人のことを疑ったり、悪く思うのはやめましょう。
それが不幸の始まりかもしれません。
例えば「取引先がアポイント時間を過ぎてからドタキャンしてきた」ケースでは、改めてリスケジュールすれば良い話ですよね。
もし急ぎの用事であれば、当日中にZoomミーティングを再設定したり、最悪のケースでは電話でのやり取りでとりあえず簡易的に済ませれば良いと思います。
「恋人が自分の誕生日を忘れていた」ケースでも、別の日にやり直せば良いだけです。
毎日が記念日だと思えば、自分の誕生日くらい気にならないでしょう。
「後輩が貸したお金を約束の日に返さなかった」ことに関しては、そもそも人にお金を貸すスタンスが間違っているのかもしれません。
内閣総理大臣を経験した田中角栄は、人間関係について以下のような名言を残しています。
約束したら必ず果たせ。
できない約束はするな。
借りた金は忘れるな。
貸した金は忘れろ。
つまり、お金に関してはトラブルの元なので、そもそもスタンスが重要なのです。
コントロールできないことを前提とする
これは個人心理学(アドラー心理学)に基づくな考え方ですが、そもそも他人をコントロールできない前提に立つということも大切です。
人間は自分の言ったことを他人が理解してくれると思いがちですが、実際はそんなことありません。
ほとんどのコミュニケーションは不成立なのが当たり前なのです。
つまり、相手に対して期待感を持ちすぎるから悲しくなったり、怒りの感情を覚えたりするのです。
これはなんとなくネガティブに聞こえるかもしれませんが、個人心理学としては正しい考え方です。
世の中でコントロールできるのは自分一人だけです。
それ以外のことは全てコントロールできないことなのです。
そう考えると、少し気が楽になってきませんか?
例えば以下のような問題は、あなたがコントロールできる話でしょうか?
- 地球環境の問題
- 少子高齢化問題
- 貧富の格差問題
このような問題は解決すべき話ですが、それを一人で考えても何も解決できないことが理解できるはずです。
他にも、明日の天気が晴れか雨かについて悩んでも仕方ありませんよね?
つまり、自分でコントロールできないことに悩んだり、怒りの感情を抱くことは全て無駄なことなのです。
例えば日常生活におけるこのような事象も全て無駄な悩みと言えます。
- 好きな人が振り向いてくれない
- 上司が自分のことを理解してくれない
- 友達に嫌われているかもしれない
このような悩みを持つことは、個人心理学的に全て無駄な行為だといえます。
それだけ聞くと「個人心理学は冷血…」と感じるかもしれませんが、世の中の悩みから解放される術であることは間違いありません。
世の中におけるほぼ全てのトラブルは人間関係に起因します。
もし個人心理学について知りたい場合には、個人心理学の祖と言われているアルフレッド・アドラー関連の書籍を読んでみてください。
「人生の意味の心理学」がアルフレッド・アドラーの著書ですが、少し読みづらいので、アドラー心理学の解説本である「嫌われる勇気」から読むのをオススメします。


人間関係で大切なこと
社会人は周りとの関係性を上手にこなせる人ほど出世していきます。
そういった意味では、上手に人間関係を作れる人ほど有利なのです。
もしビジネスで成功したいと思うなら、絶対に人間関係の構築方法を理解しておいた方が良いと思います。
最後に「人間関係が楽になる名言集」をご紹介したいと思います。
人間関係に悩んでいる人はぜひご覧ください。