武士道の名言21

どんな仕事に対しても報酬を払う今日のやり方は、武士道の信奉者の間では広まらなかった。

なぜなら、武士道は無報酬、無償であるところに仕事の価値があると信じていたからだ。

前述したとおり、武士道では金銭そのものを忌み嫌っています。

その上で、精神的な価値に関わる仕事は、金銭で支払われるべきものではないと考えられていたのです。

つまり金銭での支払いが発生する仕事は定量的に計測できる仕事ばかりですが、武士が提供するものは「忠義」や「奉公」など、定量的に測れない精神的なものばかりです。

よって、名誉を大切にする武士道では、金銭を受け取らないことが美徳とされたのです。


武士道の名言22

武士道は、一方において不平不満を言わない忍耐と不屈の精神を養い、他方においては他者の楽しみや平穏を損なわないために、自分の苦しみや悲しみを外面に表さないという礼を重んじた。

このストイックさこそが武士道ですよね。

自然に発生する感情(喜怒哀楽)を抑えようとすることは、苦しみを伴います。

サムライにとって「すぐに感情を表に出すのは男らしくない」とされたので、そこでは自然的な愛情(父親が息子を抱くなど)さえも抑制されたのです。

このように自分の欲望や邪念に打ち勝つことを「克己(こっき)」と呼びます。


武士道の名言23

武士道において名誉に関わる死は、多くの複雑な問題を解決する「鍵」として受け入れられた。

武士道といえば「腹切り(切腹)」が有名ですよね。

ある意味では単なる自殺ですが、侍にとっての切腹は一つの儀式でした。

切腹は、武士が自らの罪を償い、過ちを詫びて、不名誉をまぬがれ、朋友を救い、自身の誠を証明するための方法だったのです。


武士道の名言24

真のサムライにとって、いたずらに死に急いだり死を憧れることは、等しく卑怯とみなされた。

「武士道というは死ぬこととみつけたり」という葉隠れの言葉にある通り、死ぬことは侍にとって栄誉とされる側面がありました。

しかし、栄誉であると同時に、卑怯であるという側面もあるのです。

なので、武士道における生と死の決断は非常に重要なポイントになっていたのです。


武士道の名言25

武士道にとって刀は魂と武勇の象徴であった。

侍の子は幼い頃から刀を振ることを習います。

危険な武器を持つということが、サムライに自尊心と責任感を与えたのです。

それ故に、侍の刀はとても大切にされていました。

刀を跨いだだけでも、それは持ち主に対する侮辱とみなされたのです。

ビジネスの現場ではそれが名刺になっています。

名刺はその人の顔なので、丁寧に扱うことがビジネスマナーなのです。


武士道の名言26

武士道は適切正当な刀の使い方を重要視すると同時に、その誤った使用には厳しい非難を向け、それを嫌悪した。

使う必要もないのに刀を振り回す人は卑怯者や臆病者と言われていました。

武士道における究極の理想は平和なのです。


武士道の名言27

武士道精神を表す「大和魂」という言葉は、ついにこの島国の民族精神を象徴する言葉となったのだった。

武士道精神は、サムライだけのものではなく、あらゆる社会階級に行き渡りました。

その結果、日本人全体に道徳基準を提供することになったのです。

それゆえに、日本人は無宗教でも道徳教育がなされることとなりました。


武士道の名言28

日本国民が皆一様に礼儀正しいのも武士道の賜物である。

日本人は礼儀正しいと言われますよね。

それは武士道にある「礼」という考え方が関係しています。

この心得が残り続ける限り、武士道精神も消えることはないでしょう。


武士道の名言29

武士道は確固たる教義もなく、守るべき公式もないので、一陣の風であえなく散ってゆく桜の花びらのように、その姿を消してしまうであろう。

新渡戸稲造は、武士道がいづれ消え去ってしまう文化だと語っています。

確かに個人主義が台頭してきて、ポリコレが浸透していくと、徐々に欧米化していくはずです。

しかし武士道精神がこの世から滅び去るわけではなく、日本人の心の中には残り続けると思います。

武士道精神を理解しよう!

「武士の生き方はかっこいい!」と言われることもありますが、侍という生き方はとても奥深いのです。

ここまで読み進めた人は、きっと武士道精神が理解できたことでしょう。

日本人の道徳観念の根底にあるのが大和魂であり武士道精神です。

これを理解すればビジネスにも役立つはずなので、ぜひ新渡戸稲造が残した「武士道」を一度読んでみてください。




関連キーワード
営業系の副業情報サイト「side bizz」

営業系の副業を探すならside bizz(サイドビズ)を要チェック!

サイドビズには”紹介するだけで稼げる”副業情報が多数掲載中!

サイト利用料は全て無料(0円)!

おすすめの記事