武士道の名言11

もし小さな子供が何かの痛みで泣けば、母親は「これしきの痛みで泣くとは、なんという臆病者でしょう。戦で腕を切り落とされたらどうするのですか。切腹を命じられたらどうするのですか。」と励ますのが常であった。

これはとてもセンセーショナルな一文ですよね。

母親が我が子に伝える言葉としてはお互い辛すぎる気がしますが、武士として生まれたからには、このような宿命があるのでしょう。

武士として生まれたからには、腕を切り落とされたり、自ら切腹する可能性があるという含みを持った言葉なので、時代背景を含めた名言だと思います。


武士道の名言12

仁は常に至高の徳として、人間の魂が持つあらゆる性質の中で、最も気高きものとして認められてきた。

仁は「王者の徳」と言われており、慈悲の心を意味しています。

武士道においては「義」や「勇」なども重要と言われますが、それらが複合的に絡まって、最終的には「仁」へ到達すると言われています。

なぜかといえば、仁は「慈悲の心」を指すので、力のあるものだけが持てる感覚だからです。

ここが仁のポイントとなります。

つまり、武士の慈悲には受け手に対しての利益や損害(生殺与奪)をもたらす力が含まれているのです。

上杉謙信が武田信玄に塩(利益)を送ったことも仁であり、罪を犯した人に切腹を命じることも仁なのです。

日本人であれば「武士の情け」という言葉を聞いたことがありますよね。

これは正義を前提とした適切な配慮を含んだ言葉ですが、これこそが「仁」を端的に言い表した言葉なのです。

戦国武将が好きな人は、下の名言集もご覧ください。


武士道の名言13

礼の最高形態は、ほとんど愛に近づく。

礼儀作法は社会人の常識ですよね。

それは武士も同じでした。

人に挨拶する際のお辞儀の仕方、歩き方、座り方、食事の作法まで、様々な礼儀を学んだのです。

そのような礼儀作法の精神的意義は何なのでしょうか?

それはつまり愛情ということになります。

礼儀作法を守るのは自分の為でもありますが、相手を尊重するということが主題にあります。

そう考えた場合、礼とは相手に対する愛情になるのです。


武士道の名言14

武士は支配階級にあるだけに、誠であるかどうかの基準を商人や農民よりも厳しく求められた。

武士がいた時代は、嘘をついたりごまかしたりすることは「卑怯者」とみなされていました。

「武士に二言はない」という言葉を聞いたことがありますよね。

本物の武士は「誠」を命よりも重く見ていたので、誓いを立てるだけでも名誉を傷つけることだと考えていました。

つまり証文(契約書のようなもの)を書くような野暮な真似はしなかったのです。

武士の約束は証文なしに決められ、その約束通りに実行されていきました。

むしろ証文を書くことは恥(信頼されていない証拠)であり、面子が汚されることだと考えられていたのです。


武士道の名言15

名誉という感覚には、人格の尊厳と明白なる価値の自覚が含まれている。

武士にとって名誉は、命以上に大切なものです。

幼い頃からその感覚を刷り込まれ、人一倍羞恥心を持っているのです。

「名を汚すな」「恥ずかしくはないのか」「笑われるぞ」

このような言葉が羞恥心を刺激し、徳へと導いてくれるのです。


武士道の名言16

武士道においては、一族や家族の利害は一体不可分である。

武士道はこの利害を愛情、すなわち本能に基づく抵抗できない愛の絆で結びつけた。

個人を尊重する個人主義と、武士道における考え方は相反しています。

武士道では個人よりも公を尊重するので、個人の尊厳は二の次になるのです。


武士道の名言17

武士道は私たちの良心が主君の奴隷になることなど要求しなかった。

武士は主君に忠誠を誓いますよね。

しかしそれは無条件に奴隷となることではありません。

あくまでも一個人としての意見は保ちつつ、もし主君の意見が間違っていると感じれば、あらゆる手段を尽くして主君の過ちを正そうと試みるのです。

もし仮にそれがうまくいかなかった場合、武士は自らの血をもって自分の誠実さを示し、主君に訴えかけるのです。


武士道の名言18

武士の教育において第一に重んじられたのは、品格の形成であった。

それに対して思慮、知識、雄弁などの知的才能はそれほど重要視されなかった。

知識は教養人として必要不可欠ですが、武士道における教育の場合、知識は付随的なものとみなされていたのです。


武士道の名言19

武士道の枠組みを支える三つの柱は「智」「仁」「勇」とされた。

「仁」と「勇」は前述した通りですが、「智」とは知恵を意味しています。

知恵と知識は違うものなので、ここで理解しておきましょう。

  • 知恵:豊富な知識をもとに、行動へ結びつけることができるもの。
  • 知識:博識であり、知識が豊富なこと。

つまり知識はただの頭でっかちで、知恵は行動に結びつくのです。

サムライの本質は「行動する人」なので、知識が豊富よりも、知恵のあることが求められたのです。


武士道の名言20

武士の子は経済のこととは全く無縁に育てられた。

経済のことを口にすることは下品とされ、金銭の価値を知らないことはむしろ育ちの良い証拠だった。

日本人のファイナンシャルリテラシーが低いのは、この辺りに原因があるのかもしれませんね。

武士は金銭そのものを忌み嫌います。

お金や命を惜しむ者は非難の的となり、それらを惜しみなく投げ出すものこそ賞賛されたのです。

なぜかといえば「富は知恵を妨げる」と考えられていたので、行動力が鈍くなってしまう原因と考えられていたのです。




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