西郷隆盛の名言
西郷隆盛(1827年~1877年)は薩摩藩下級藩士の長男として生まれました。
その後、薩摩藩主である島津斉彬の側近に抜擢され、薩長同盟の締結に貢献します。
そして王政復古、戊辰戦争を指揮し、江戸城無血開城を実現したのです。
しかし、幼馴染である大久保利通と政治の方向性で対立し、西南戦争で自害することとなりました。
総じて人は己に克つを以て成り、自ら愛するを以て敗るるぞ
この言葉は「総じて人は自分に勝ってこそ成功するのであって、自分を甘やかすとすれば、きっと失敗するものなのだ」という意味です。
西郷隆盛を英雄視する人もいれば、無駄死にした歴史上の犠牲者と揶揄する人もいます。
どのような結果だったとしても、歴史に名を刻んだことは間違いありません。
そのような偉人の言葉は素直に受け入れるべきだと思います。
人を相手にせず、天を相手にせよ
この言葉は「狭い人間世界にこだわるのではなく、広大無限な天を相手にしなさい」という意味です。
ここで言う「天」とは抽象的な概念です。
天地自然のことや宇宙、自然の道理などを「天」と表現しているのです。
つまり人間世界をミクロとした場合、天はマクロになるのです。
命もいらず、名もいらず、官位も金もいらぬ人は、仕末に困るもの也
この言葉は「命を惜しいとは思わない、名誉などもいらない、官位も金もいらないという人物ほど、権力から見て手に負えないものはない」という意味です。
つまりこれは無敵の人を意味しています。
自分の信念だけを貫き通そうとする人は、権力から見て非常に厄介な人物になるのです。
中岡慎太郎の名言
中岡慎太郎(1838年~1867年)は土佐藩出身の人物ですが、江戸に出て久坂玄瑞や佐久間象山などと交流しました。
その後脱藩して長州へ行き、尊王攘夷運動を展開します。
中岡は坂本龍馬とも交流があり、一緒に薩長同盟締結を実現させました。
丈夫立志学を為す、何ぞ一時貴賤を以て心を動かさんや
この言葉は「学問を成し遂げる志を立てたのならば、目先の貴賤で心を動かされてはいけない」という意味です。
貴賤とは、身分の高さや低さ、金額の高さや安さのことを指します。
そのような報酬で信念を曲げてはいけないと語ったのです。
後藤象二郎の名言
後藤象二郎(1838年~1897年)は土佐藩出身ですが、土佐藩藩主であった山内豊信の元で出世した人物です。
その後、坂本龍馬と一緒に「船中八策」を作成し、この構想をもとに大政奉還を実現させました。
事若し行はれずんば余も生還の意思なし
この言葉は「大政奉還が実現されなければ、私も生きて二条城から帰る意思はない」という意味です。
大政奉還という、時代をひっくり返す偉業を成し遂げた人物が後藤象二郎ですが、その信念はどうやら凄まじかったようです。