「ジャパネットたかた」と言えば、誰もが知っているテレビ通販会社ですよね。
現社長は高田旭人(たかた あきと)なのですが、頭に思い浮かぶ甲高い声の人は、ジャパネットたかたの創業者である高田明なので、つまり高田旭人は『ジャパネットたかたの二代目社長』ということになります。
将来を期待されている優秀な若手経営者なので、今回は『高田旭人の名言集』をご紹介したいと思います。
カリスマ経営者からバトンを引き継ぐ難しさや、二代目経営者独特の苦悩などが詰まった言葉ばかりなので、事業承継に悩んでいる経営者はぜひ参考にしてください!
高田旭人(たかた あきと)の略歴
高田旭人(たかた あきと)は、1979年長崎県生まれの実業家です。
東京大学を卒業した後、大手証券会社の『野村證券』へ就職しますが、2004年に父親が経営するジャパネットたかたの社長室長へ転職し、コールセンターや物流センター、インターネット事業部などの責任者を務めました。
ジャパネットたかたの東京オフィスを開設した2012年に副社長となり、2015年に創業者である高田明が社長退任したタイミングでジャパネットたかたの社長に就任しました。
高田旭人の名言集まとめ
ジャパネットは父の強烈な個性とリーダーシップに引っ張られて成長しました。
創業者である高田明は、「テレビで見る限り明るくて陽気なおじさん」というイメージですが、社員の悪口や取引先への不満、資金繰りの苦労などを一切愚痴ることがなかったそうです。
悩みは一人で抱え込んで、組織を強烈に引っ張っていく誠実なリーダーだったみたいですね。
僕は幼い頃から、両親に「仕事が第一」とはっきり言われて育ちました。
父親である高田明から「仕事があるから家がある。家があるから家族が生活できる。」という考え方を学んだそうです。
社長は「社員数×5倍」の人の生活を背負う。
それだけ責任が重い。
これはジャパネットたかた創業者である高田明から聞かされていた言葉みたいですが、社員には家族がいるので「社員数の5倍」と表現したのでしょう。
東京大学へ進んだのは、それが将来、自分が社長になる上で最善の選択だと考えたからです。
父親である高田明から「会社を継ぐように」と言われたことはなかったそうですが、それでもやはり「自分が会社を継ぐのだろうな…」と意識していたそうです。
その時に「あいつは社長の息子だからコネ入社した」と陰口を叩かれないように、きちんと実績が出せることを証明したかったそうです。
向こうが持ってきたものに対してイエス・ノーを言うだけのバイヤーを、僕はバイヤーとは思わない。
「新しい商品を自ら探そう!」という姿勢こそが、バイヤーにとって必要な素質だと語っています。
複数の媒体を駆使して商品を徹底的に売る「チャネルミックス」も、ジャパネットの事業方針の一つです。
ジャパネットといえば「テレビ通販」というイメージですが、実はラジオやインターネット、新聞の折り込みチラシ、カタログ通販など、複数の媒体を持っているので、それらを駆使して販売しているそうです。
社長になってからは、経営に関して父に相談したことはありません。
ジャパネットたかたは2015年に創業者である高田明が引退して、高田旭人へとバトン繋ぎました。
- 引退した元・社長に相談するようでは社長を変えた意味がない
- 引退した創業者からアドバイスされると、少なからず影響を受けてしまう
このように考えて、何一つ相談しなかったそうです。
見つけて、磨いて、伝える。
これはジャパネットたかたの強みを表現した一言です。
この3つに対して真摯に取り組めば、どんな商品だったとしても『売る自信がある』そうです。
ビジネスの強みを理解することは重要なポイントなので、「自社の強みは何なのか?」ということを常に自問自答しましょう!
競争力のある商品に絞って展開する「厳選集中」が、ジャパネットの大きな特徴です。
これはつまり「選択と集中」ということです。
- 日本で一番いい掃除機は何だろうか?
- 最も優れた電子辞書は何だろうか?
このようなことを社内で徹底的に議論しながら商品を選んでいるそうです。
父からいわゆる「帝王学」を授けられた記憶はありません。
帝王学は経営者が学ぶべき知識だと言われています。
帝王学が学べると言われているのは、中国の古典「貞観政要」なので、その内容を知りたい人は下の記事をご覧ください。
父の時代にはやりきれなかったことを深掘りする。
父親である高田明はジャパネットたかたの創業者なので、「企業の成長性」という観点では勝てないと判断したそうです。
なので、高田旭人は「別の視点から企業を成長させよう!」と考えたそうです。
モノを買うところから、実際に使い始め、使い続ける全てのプロセスにおいて、何がどうなったら、お客様はハッピーだろうかと常に考えています。
これは顧客目線になる重要性について語った名言です。
お客様視点に立つことは”ビジネスの基本”とも言えるので、絶対に忘れないようにしましょう。
当社のテレビ通販番組は、日中の時間帯はほぼ生放送で、収録はほぼありません。
台本もありません。
何度もジャパネットたかたの通販番組を見たことはありますが、台本がないのは正直驚きです…
このようにしている理由については、「リアルな方が伝わるものが多いから」と語っています。
確かに社長挨拶や結婚式の祝辞など人前で話す時、メモを見ながらただ読むよりも、自分の頭で考えながら相手の目を見て話した方が伝わりますよね。
僕は人事異動をよく活用します。
これまでと違った部門に配属することで、その部署での働きや他部門との軋轢などがよく理解できるため、業務の円滑化にもつながるそうです。
例えば営業部と製造部はよく喧嘩しますが、それは相手の立場が分かっていないためです。
このような軋轢を無くすためには、社内の配置転換が効果的だと思います。
ジャパネットの商品を分割払いで購入いただく時の金利・手数料は、当社が負担します。
ジャパネットたかたといえば「金利・手数料はジャパネットが負担いたします!」というフレーズですよね。
この仕組みになったきっかけは、創業者である高田明の実体験が元になっています。
分割購入する場合、金利・手数料を消費者が負担するのは当たり前だったのですが、「ジャパネットが負担すれば、もっとたくさんの人たちが買いやすくなるのでは?」と思いつき、それを実行したそうです。
ジャパネットは、お客様が衝動買いをする会社。
何かお店に行く場合、「今日は○○を買おう!」と決めているケースが多いと思いますが、ジャパネットの場合には「今日は○○を買おう!」と決めて通販番組を見る人はいないそうです。
だからこそ自信のある商品しかおすすめしないそうです。
価格はもちろん重要な要素の一つですが、ジャパネットの場合は最安値を目指しているわけではない。
高田旭人はジャパネットたかたの強みについて、「アフターサポートが手厚いこと」だと語っています。
アフターサービスに注力することで、熾烈な価格競争へ参入せずにすんでいるそうです。
残業をせず、集中して濃い密度で働いた方がより生産性が上がる。
ジャパネットたかたでは残業を推奨しておらず、ノー残業デーの日には午後6時30分には完全退社という仕組みになっているそうです。
日本人は「ダラダラ働いて、無駄な残業代を稼いでいる」と揶揄されていますよね。
確かにクリエイティブな仕事はそうかもしれませんが、その一方で経理作業などは労働集約型なので、労働時間を長くした方が生産性は高まるはずです。
現場によって労働時間は柔軟に変更するのがいいかもしれません。
「意思を持とう」「目的を先にきちんと決めよう」というのは、僕がすごく重視していることで、常日頃、社員に話しています。
正社員は当事者意識を持つべきだと思います。
当事者意識のない人は単なる作業員(アルバイト)と一緒なので、クリエイティビティを重視しましょう。
正しいことをやれば、短期的に損をしても長い目で見ればプラスになる。
ジャパネットたかたでは、「価値の提供が先で収支は後」というのを基本的な考え方にしているそうです。
「経営の神様」と呼ばれた松下幸之助も同じ言葉を残しているので、気になる人は下の記事をご覧ください。
過去に売れたものは売れる、売れないものは売れないと結論するのは違うと思います。
環境(消費者のニーズ、技術革新など)は常に変化していくので、今後も売れるかどうかは誰にもわかりません。
重要なのは現在のニーズを的確に読み取って、それをプロダクトへ落とし込むことだと思います。
人は自分の世界に閉じこもった時点で、視野が狭くなります。
ジャパネットたかたでは、社員の視野を広くするため、自由参加型の研修を実施しているそうです。
いろんな価値観に触れることで、それがきっかけになって視野が広がり、結果的に業務へ活かせるようになるそうです。
比較的若いうちから、人前で話をしたり、目上の人とお会いする機会が多く、そういう時に「嫌だなぁ」と思うのではなく、「これは成長のチャンスだ」と捉えるように心がけてきました。
逆境こそ成長のチャンスなので、その機会を生かしていきましょう。
「自信がない」と言うヒマがあったら、何か行動を起こした方がいい。
自信をつけるためには、成功体験を積むしかありません。
そのためにはたくさんチャレンジする必要があるので、とにかく行動することが重要なのです。
改善、改革なくして成長はありません。
現状に満足せず、日々アップデートしていきましょう!
伝え方も大切ですが、自分が伝えたいことをしっかり理解することも大事。
コミュニケーションは難しいですが、そのコツを知りたい人は下の記事を参考にしてください。
たいしたことないリスクはどんどん取る。
リスク先行型の人といえば”起業家”でしょう。
どのような心理でリスクテイクしているのか知りたい人は、下の記事をご覧ください。