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インバウンド営業のトークスクリプトとは?
インバウンド営業とは、問い合わせしてきた見込顧客にセールスする営業スタイルのことを言います。
自分からお問合せしてきた見込み客にセールスするので、その受注率は「相対的に高い」と言われており、どの企業も注力するべき営業スタイルだと思います。
しかし、インバウンド営業は簡単じゃないので、なかなか実現できないのが実態ですよね。
なぜかと言えば、インバウンド営業で重要になるのは「集客力(マーケティングスキル)」だからです。
この集客力とは、「見込み顧客からの問い合わせを集める力」のことを言います。
つまり、
- チラシを撒いたり
- webで集客したり
- DMを郵送したり
営業手法は様々ですが、それを起点として問い合わせがくる仕組みを構築しなければいけません。
これは再現性があるようで、実は再現性が無いモノなのです。
つまり、以下のような環境の変化によって、全くやり方が違ってくるということです。
- 世の中で流行しているもの
- 広告手法の状況
- 競合他社の状況
- 業界を取り巻く技術発展の具合
- 政治や経済の状況
上記を加味しながら色々なやり方を試してみて、自社製品サービスに合ったやり方を選択していくしかありません。
インバウンド営業が仕組み化できれば、これほど心強いものはありませんが、インバウンド営業は他の営業手法と一線を画した特殊な営業スタイルなので、注意すべき点がいくつかあります。
それは絶対に初動対応を間違えないことです。
製品サービスに興味がある人からの問い合わせなので、受注するのは簡単だと思いきや、実は全くそんなことありません。
逆に一次対応を失敗してしまうと、二度と見込顧客にならない可能性すらあります。
なので、お問い合わせが入った時、見込み顧客を逃さないようなトークスクリプトを用意しておく必要があるのです。
インバウンド営業ではゴールを設定する
インバウンド営業では「一次対応が重要」であることをお伝えしましたが、目指すべきモノは完璧な一次対応だけじゃなく、ゴールを目指すことだと思います。
なので、あらかじめゴール地点を設定しておく必要があるでしょう。
代表的なゴール地点は以下のようなものだと思います。
- 資料請求
- トライアル契約
- 契約締結(発注や購買)
- 商談アポイント
企業やビジネスモデルによってこのゴール地点は変わると思いますが、事前にしっかりと決めておくことが必要です。
なぜかと言えば、ゴールの設定次第で、トークスクリプトが変わってくるからです。
また、現場の営業スタッフはこのゴールに向かってセールスしていくので、ゴール地点を設定しておかなければ、現場が混乱してしまいます。
これはセールスの最大合理化を目指す上で”必要不可欠”なことなので、必ずインバウンド営業においてはゴール地点を設定しておきましょう。
営業ロープレも役に立つ
営業社員を教育する立場になった場合、トークスキルを強化する為に、ぜひロールプレイングを実施してみましょう。
営業トークは頭の中でイメージできていても、「声に出すと全くトークが走らない…」ということがよくあります。
新入社員一人一人が自分の実力を把握するためにも、営業ロープレを取り入れるのは非常に効果的です。
営業職として基本的なことを教えた後に、テストとして営業ロープレを実施すれば、新入社員の課題が明確になるので悪い部分を改善できるでしょう。
営業ロープレのやり方&コツ
営業ロープレを始めるときは、最初にお題を決めておきましょう。
このお題とは5W1H的なもので、
- 誰が?
- いつ?
- どこで?
- 何を?
- どうやって?
という営業ロープレのシチュエーションになります。
次に新入社員を営業マン役とお客様役に分けて、ロールプレイングを実施していきます。
できれば、オブザーバーとして上司1人を加え、3人1組で実施した方が質の高い営業ロープレが実現できます。
そして、営業ロープレは1回だけで終わらせるのではなく、なるべく習慣化させましょう。
新入社員のうちは商談する機会が少ないため、営業ロープレによって実戦経験を補うことになるのです。
何度もロープレを繰り返すことによって、度胸がついて、早い段階で実績を出せるようにもなります。
トップセールスに近づく為には、「真剣な営業ロープレ」が一番効果的なので、最初のうちはできる限り毎日実施させるようにしましょう。

雑談を取り入れる
営業トーク中に雑談を取り入れることは、自分の人柄を知ってもらったり、場を和ませる上でとても役立ちます。
相手の人柄がわかればお互い信頼感を高めることができ、二人の距離感をグッと近づけることができるので、雑談は積極的に取り入れたいところです。
仲良くなれば顧客の購買意欲も高まるはずなので、営業トークに雑談を取り入れてみましょう。
「雑談力があるかないか?」で営業成績は大きく違ってきますので、常にネタ探しをすることと、トークスキルを磨き続ける努力が必要です。

雑談や世間話ではナニを話す?
営業現場の雑談は、単なる無駄話や世間話とは異なります。
この辺りを勘違いしている営業パーソンがたまにいるので、ここで解説しておきたいと思います。
雑談といっても自分が好きなことばかり話していては、顧客との距離をうまく近づけることができません。
たとえ無駄話だけをしていても、決して人を惹きつけることができないということです。
それでは、トップセールスマンを目指す為に、どのような雑談をすれば良いのでしょうか?
おすすめの雑談は、顧客が興味を持ちそうな話題を提供することです。
自分が興味のある話しというよりは、「顧客が楽しく話せる話題」を提供すれば、自分に対する好感も高まり商談が進めやすくなります。
このような話題を振ることで、見込顧客はベラベラと話し始めるので、理想的な「自分:顧客=2:8」の割合に近づいてきます。
また、優秀な営業マンは、喋らせ上手でもあります。
お客様に楽しく喋らせて、その場の会話を盛り上げることができれば、「この営業マンとは相性が良い!」と勝手に思い込んでくれます。
会話の途中でお客様を褒めるようにすれば、さらに気分も良くなって、購買意欲も高まるはずです。

雑談をセールスに活用する
先程、雑談で信頼関係を構築することをお伝えしましたが、雑談をする本当の意味とは「新規契約を獲得する為」だといえます。
そのような観点で考えると「雑談→受注」というシナリオが無ければ”一流のセールスパーソン”とは言えないでしょう。
例えば投資用不動産の営業マンであれば、不動産関連の雑談をするのではなく、株式投資の話をしてみましょう。
不動産に興味がある人は、きっと株式投資にも関心があるはずなので、興味をもって話を聞くと思います。
「最近、株価が上がってきているのをご存知ですか?」というような切り口で興味を引き、しばらく株式相場の状況や、株式についてのウンチクなどを話すのが良いでしょう。
相手は「不動産を売り込まれる…」と思っているはずですが、別の話をされるので、その間はリラックスして聞けるものです。
不動産と比較して株価の方が先行して上がっていく傾向があるため、頃合いを見計らって、株式相場と不動産市況の相関性などを伝えるのです。
そうすれば「不動産は割安である」ということを遠まわしですが、ロジカルに伝えられます。
つまり本質的な雑談とは、「契約を獲得する為の回り道」なのです。
このことをきちんと理解して、無駄のない雑談を取り入れましょう。
