一般的に異業種に転職するのは難しいと言われていますが、果たしてその理由は何なのでしょうか?
今回は「営業職が異業種に転職する」というテーマに絞りながら、営業職のキャリアプランニングについて解説してみたいと思います。
営業職として就職を控えている人、転職を検討している人などはぜひご覧ください!
目次
営業なら異業種に転職できる
転職活動をしている人にとって「異業種に転職できるのか?」というのはとても重要なポイントですよね。
やっぱり自分が働いている業界だけでは数が限られますし、もし異業種に転職できるのであれば転職先の候補が一気に広がるはずですし、ひいては自分の可能性を切り開くことにも繋がっていくはずです。
同業種での転職活動であれば、今まで培ってきたノウハウや知識、人脈などを活かせるので“即戦力”として活躍できますが、異業種への転職となると少し勝手が違ってきます。
異業種への転職になると、これまで培った知識や経験が活かせないというケースが多いので、それを学び直さなければいけないという問題が発生してくるからです。
なので、一般的には異業種に転職することは難しいと考えられていますが、営業職となると話は別です。
営業職の場合、究極的には「売上さえできればOK」ということになるので、どのような製品・サービスでも売る自信があれば、転職は容易だと思います。
これまでメーカーの営業職として活躍してきた人でも、美容機器の営業にジョブチェンジしたり、ITツールの営業職に転職することもできるということです。
このように「異業種の営業をしてみたい!」という人の希望は叶えられる可能性が高いと言えます。
営業未経験でも転職できる?
転職のしやすさについては、営業未経験の人であっても同じです。
実は、営業職の求人情報には「営業未経験OK」や「未経験者歓迎」などの文言がたくさん謳われています。
このように営業未経験を積極採用している企業が多いということも知っておくべきだと思います。
そのような背景もあって「営業職は転職しやすい職種」だと言われているのですが、結局は”営業の本質”がどの業種・業態であっても変わらないからでしょう。
世の中には様々な商材がありますが、
- 商材の売り込み方
- アプローチ方法
- 信頼関係の築き方
などはほとんど大差がありません。
営業職は資格が必要な職種ではなく、特に必須となる能力やスキルもありません。
経験があればもちろん有利なのですが、やる気と体力、つまり気合&根性さえあれば未経験者でも短期間で成長できる可能性が十分ある仕事だと言えます。
このため、異業種からの転職であっても「営業職なら成功しやすい」と言われているのです。
異業種から転職するときの志望動機
異業種から転職するとき、その志望動機をよく考えなければいけません。
営業人材はどの業界でも不足しているので、多くの企業が優秀な営業パーソンを求めています。
しかし「なぜあえて同業界で転職するのではなく、別業界を選ぶのか?」というのは、採用する側が疑問に思うかも知れません。
この点は採用面接でも必ず聞かれるポイントなので、別業種に転職する明確な理由をしっかり説明できるようにしておきましょう。
志望動機を説明するときには、
- 販売している商材に興味が持てなかった…
- 良い製品サービスだと思えなかった…
- 事業の将来性がないと感じた…
といったネガティブ発言をしてしまいがちですが、これはよくありません。
このような答え方をしてしまうと、採用を見送られてしまうケースが多いからです。
なので、どちらかと言えばポジティブな志望理由を伝えた方が好印象を持ってもらえるはずです。
もし会社に対する不満が理由で転職する場合でも、それを言ってしまうと「またすぐに不満を感じて退職するかも…」と勘ぐられてしまうので十分注意しましょう。
異業種からの転職は30代がベスト
異業種を目指して転職活動を進めたいのであれば、年齢的に適しているのはいつ頃なのでしょうか。
一般的に知られているのは、30代のうちに転職するのが有利だということです。
30代は経験的にも能力的にも“即戦力人材”と捉える企業が多いのですが、36歳を過ぎた辺りから採用を見送る傾向が強くなっていきます。
その一方で、20代の場合にはまだまだ経験が浅く、業種が変わってしまうと柔軟に対応できないというリスクもあります。
あくまでも20代は営業職として地固めの時期で、30代になってようやく飛躍の時期が到来すると考えられているため、転職タイミングのベストは「28歳~33歳頃」だと理解しておきましょう。
40代の転職では遅い…
経験を生かすという視点では「40代になってから転職した方が良いのではないか?」と考える人もいます。
確かに経歴によっては40代になってからでも成功できる可能性がありますが、一般的には40代で初めて転職を経験するのでは時期遅れです。
新たな会社で知識やノウハウを学ぶには、40代は正直しんどい年齢ですし、記憶力&体力も低下している年齢なので、企業からも敬遠されてしまいます。
なので、
- 一社で一生勤め上げるのか?
- 転職してキャリアアップしていくのか?
という判断は30代前半のうちに意思決定しておきましょう。
これは一生を左右するような重要な判断なので、じっくり時間をかけることをおすすめします。
この時の判断基準は以下のようなものです。
● 今の会社には尊敬できる上司がたくさんいるか?
● 将来、一緒に働いている上司のようになりたいか?
● 今の会社にいれば業界No.1のビジネスパーソンになれるか?
● 仕事にやりがいを感じているか?
● 仕事に対してワクワクしているか?
このうち1つでも疑義が生じるようであれば、転職を視野に入れた方が良いと思います。
もし日曜日の18時を過ぎると憂鬱な気分になるようでは、全然ダメだと思います。
仕事に対してワクワク感がなければ、成長は鈍化しますし、働くこと自体がしんどくなるはずです。
仕事とプライベートを切り分ける考え方では、いつまで経ってもつまらないサラリーマン人生を送るハメになると思います。
転職は早めに実行しよう!
「他業界の営業職に転職したい!」と思い立ったら、できるだけ早めに行動することをオススメします。
転職活動のスパンは短くなってきているものの、内定が出るまで数ヶ月ほどかかるのが一般的です。
こだわりが強い場合にはなかなか希望通りの転職先が見つからず、活動期間が長引いてしまうこともあり得ます。
なので、情報収集だけでも水面下で始めておいて、すぐに応募できる体制を整えておくのが賢明だと思います。
転職のタイミングを逃してしまうと、その後のキャリア形成にも影響してくるので、時間をかけて慎重に選びつつ、タイミングよく行動できる準備が肝心なのです。
また、転職活動は一回きりで済ませる必要がないことも覚えておきましょう。
複数回転職して大きな成功を収めている人は大勢いるので、人生計画のように転職計画を立ててみるのも良いと思います。
- どのくらいの間隔で転職していくか?
- どのような業種を選んでいくか?
- 最終的なキャリアゴールはどこにするのか?
など、考えなければいけないことはたくさんあります。
キャリア設計する上では、まず自分なりのゴールを設定して、そのゴールにたどり着くために足りない部分を埋めていくイメージが良いと思います。
それがキャリアのマイルストーンになるので、“その目的が果たせる転職先を探す“というように行動が具体的になっていきます。
このように”長期的な視野”に立って、自分を育てる計画が立てられれば、きっと大きな成功を収めることができるはずです。
営業職のキャリアはどう考える?
営業職としてキャリアを始めた人は、どのようなキャリアを描けばいいのでしょうか?
営業パーソンとして活躍してきたからといって、必ずしもセールス職を続けなければいけないという訳ではありません。
ある程度年齢を重ねてきたら「次のキャリアはどうするか?」をよく考えてみましょう。
- 営業職としてずっと働いていくのか?
- 別のキャリアを描いていくのか?
このような問いは、できるだけ早い段階で決めておいた方が失敗する確率も少なくなります。
キャリアプランを明確にできれば、それに応じた動きがイメージできますし、適切なタイミングで転職活動ができるようになるからです。
営業職のスキルは転用できる
営業職として身に付けたスキルは、実は「汎用性が高い」ということを知っておくべきでしょう。
- お客様とのコミュニケーション能力
- 状況に応じたソリューション能力
- トラブル対応できるクレーム対応能力
これらはどれも営業現場で身に付くスキルといえますが、実は他の職種でも潰しが効くのです。
さらに、経営学や会計について学べば、経営サイドに参画することもできるはずです。
その延長線上には独立・起業もイメージできるので、営業職の将来展望はとても幅広いと言えるでしょう。
将来的に何をしたいかを考え、適切な現場を選んで働きつつ、必要なスキルも磨いていけばどんなキャリアパスでも描けるはずです。
セールスをしているうちに人脈(取引先をお客様など)も広がるので、もし「独立・開業しよう!」と思ったとき、クライアント探しや起業仲間を探すことも容易になるはずです。
「10年後にどんな自分になりたいか?」をよく考えて、計画的に行動していきましょう。