セミナーで提供すべきこと

「いいセミナー」の定義が理解できたら、次はセミナーで提供すべきことを押さえていきましょう。

一般的に「セミナーで提供すべきことは何でしょうか?」という質問をすると、たいていの人は「ノウハウを提供すること」とか「コツを教えてあげること」などの表面的な回答します。

しかしこれは大きな間違えです。

セミナーに参加する人に提供すべきことは、もっと奥深い部分にあるのです。

よくよく考えてみればわかると思いますが、セミナーに参加する人は、何らかの課題を持っている人だと思います。

その課題感は人によって多少ばらつきがあると思いますが、それをまとめる役割がセミナーなのです。

そう考えた場合、セミナーで提供すべきことは「理想と現実のギャップを埋めること」だということが理解できるはずです。

つまり、セミナー参加者は何らかの課題感があってセミナーに参加しますが、その課題解決の手段を提供することこそセミナーの役割なのです。

セミナー講師の中には、参加者から敬われることが快感になっていて、「自分が持っている知識を教えてあげたい」と考える人が一定数いますが、それでは本来の目的が達成されません。

そのような自己満足のボランティア活動ではなく、商売をしなくてはいけないのです。

セミナーの企画方法

営業セミナーを開催する場合には、まず「セミナーを開催してどうしたいのか?」という目的を定める必要があります。

それは「新規受注をとる」ということに集約されていきますが、そのアプローチ方法が2つあることを理解しておきましょう。

セミナーの種類
  1. 知識提供型セミナー
  2. 集客目的型セミナー

一つ目の知識提供型セミナーとは、一般的に行われているセミナーのことです。

知識の習得や情報提供、ノウハウやスキルの提供が目的になっているため、興味関心の薄い人がたくさん集まるという傾向があります。

このセミナーの目的は、参加者に満足感を与えることです。

良いアンケート結果や、良い評価をもらうことがこのセミナーの成功定義なのです。

つまり、このセミナーはその場で受注を取ることが目的になっておらず、あくまでも良い評価を集めることが目的になっているのです。

これはつまり潜在ニーズの掘り起こしが目的になっているといえるでしょう。

潜在ニーズとは、自分自身のニーズをまだ気づいていない見込み顧客のことを言います。

自分自身のニーズに気づくことができないので、外部から情報提供してあげることでニーズ喚起していきます。

そのようなお客様にとって、セミナーはとても相性が良い場所なのです。

そして集客目的型セミナーこそが、本来目指すべきセミナーの形です。

このセミナーに参加する人は顕在顧客なので、その参加人数は少人数が原則になります。

なんとなく「セミナーを開催する」と聞くと、沢山の人数を集めた方が良いと思いがちですが、実はそんなことありません。

もし契約率の高いセミナーを開催したい場合には、たくさんの人数を集めるのではなく、出来る限り人数を絞った方が賢明だと思います。

マーケティングに携わっている人であればなんとなく理解できると思いますが、ビッグワードよりもミドルワード、スモールワードよりもロングテールキーワードの方がコンバージョンレート(CVR)が高くなります。

セミナーの考え方もこれと全く一緒なのです。

つまり、たくさんの人数を集めてしまうと、見込み顧客のニーズが分散するので、セミナー全体をぼんやりした内容にさせざるを得なくなってしまいます。

そうではなくて、最もCVRが高くなるやり方は、ターゲットを絞り込んだニッチセミナーです。

そう考えた場合、理想的な参加人数は5人~10人ほどになると思います。

これくらいの人数であればセミナー会場全体に一体感が作りやすくなって、受注率も高まるはずです。

受注することを目的にしたセミナーの場合は、満足度を得ることが目的ではなく、クライアント獲得が第一優先とされます。

セミナーを企画する場合には、まずその目的を明確にすることが大切だと思います。

起承転結が重要

「起承転結」という言葉をご存知でしょうか?

この言葉には以下のような意味が込められています。

起承転結とは?

起:現在の課題や悩み

承:課題や悩みが起こっている背景や理由

転:課題を解決するための方法

結:解決した結果、何が手に入るか?

セミナーでは聞き手にとって理解しやすいストーリーを作るため、「起承転結」を利用することが基本になります。

起承転結は、物事の順序や組み立てに使われる手法なので、知ってる人は多いはずです。

ここでは一つずつ解説していくので、営業セミナーを企画する担当者は必ず押さえるようにしましょう。

「起」とは?

まず最初の「起」ですが、これは問題提起を意味しています。

営業セミナーに参加する人は、何らかの課題感がある人達なので、その問題や悩みについて再確認することが必要なのです。

やり方としては「皆さんが抱えている悩みは●●ですよね?」ということをセミナーの冒頭で問いかけるのです。

この入口を間違ってしまうとセミナーは失敗に終わる可能性が高くなります。

「承」とは?

「承」とは、抱えている問題や悩みが起こっている原因を探ることです。

人によってその背景や理由は様々だと思いますが、それをセミナー参加者ごとに紙に書いてもらうのが良いでしょう。

そうすることで自分の課題感を再認識できるので、セミナーに対しての真剣度が高まるはずです。

そして「承」にはもう一つ重要な役割があります。

それは会場の一体感を生成するということです。

抱えている問題はあるが、その悩みを抱えているのは自分だけではないと気付ければ、会場全体に仲間意識が生まれます。

そうすると安心感が芽生えるので、緊張せずにセミナーへ参加できるようになります。

「転」とは?

「転」は、セミナーの核となる部分です。

ここでは「どうすればあなたの課題が解決できるのか?」という情報を提供します。

具体的なノウハウ提供になるはずなので、営業セミナーの中でも一番盛り上がる部分だと思います。

とはいえ、あまりにボリューミーな内容にしてしまうと、それだけで満足感が出てしまうのも否めません。

なので、少し物足りないぐらいの情報量にしてあげることが大切だと思います。

そして聞き手が理解しやすいように、ポイントをまとめてあげることも重要です。

例えばポイントを三つに絞り込むなど、いろいろと工夫してみましょう。

「結」とは?

「結」はセミナー全体をクローズさせるステージなので、「転」で聞いた情報やノウハウを実行することで、「どのような結果になるのか?」をまとめる段階です。

顧客は製品サービスが欲しいわけでなく、自分自身の課題を解決したいだけなので、その課題解決には「●●を購入しましょう!」と促す役割もあります。

ここでのポイントは、課題解決すると「どのような自分になれるのか?」を具体的にイメージしてもらうことです。

これがイメージできないと、セミナー参加者が購買に至ることはないでしょう。

プログラムは最後から作る

多くの人はセミナーを企画する時、冒頭から作り始めると思います。

「まず最初に問題提起して、次に問題が起こっている原因を探って…」という具合に考えるはずです。

しかしこのやり方はアプローチ方法が間違っています。

本来やるべきプログラム作りとは、一番最後から作り始めるのです。

冒頭でお伝えしたと思いますが、営業セミナーを開催する目的は「新規受注数を増やすため」です。

それであれば、最終到着地点である「●●を販売する」というゴール地点からストーリー設計しなければいけません。

そこから逆算的にプログラムを作っていくのです。




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