目次
31:映画業界の営業職
- 東宝
- 東映
- 松竹
- 日活 など
シアターやDVDで目にする映画業界にも営業職が存在しています。
例えばシネコン(シネマコンプレックス)やテアトルなどで上映される映画は、映画配給会社の営業職が上映館に提案した結果です。
つまり自社作品を卸して、映画館で上映してもらうことが営業職の仕事ということになります。
それだけでなく、営業職は制作者と相談しながら二次利用(DVDなど)の事務処理なども行います。
時には舞台挨拶や宣伝イベントを企画したり、外国作品の場合には字幕の翻訳や誤表記のチェックなど、華やかな世界にいながら、意外と仕事内容は「地味」だと言われています。
とにかく「撮影以外は何でもやる人」が映画業界の営業職だと理解しておきましょう。
32:建設業界の営業職
- 鹿島
- 大成建設
- 清水建設
- 大林組
- 竹中工務店
- 長谷工コーポレーション
- 戸田建設
- 前田建設工業 など
建設業界の営業職は、新たにビルやマンション、住宅などを建設したいと思っている企業や個人などを受注先に営業活動します。
世間一般で言われる「大きな建物」を受注するのですが、大手の建設会社が請け負うのは「出来上がった建物」ではなく「オーダーメイドの建物」ということになります。
「どんな時に、どんな建物を、どれくらいの予算で、いつまでに建てるか?」という要望に応じて受注するので、もちろん発注金額も大きくなります。
しかし街並みを一変させるようなビルの建設に携われば、それだけで大きなやりがいを感じられるはずです。
33:不動産業界の営業職
- 三井不動産
- 三菱地所
- 住友不動産
- 東急不動産
- 東京建物
- 大京
- 野村不動産 など
不動産会社の仕事は、自社保有する不動産を販売する「分譲」と、賃貸として貸し出す「仲介」などがあります。
不動産は「衣食住」の一つなので、一般的な大人であれば必ず利用するサービスですよね。
引っ越しした時に不動産屋へ出向いて、そこで物件の紹介を受けたことがある人は多いはずです。
あれがいわゆる不動産業界の営業職です。
しかし分譲となると話は別です。
「家は一生に一回の買い物」と言われるほど消費者側が慎重になるので、即決営業などまずあり得ません。
さらにお客様一人一人望んでいる物件が違うため、顧客ニーズを的確に把握した上で提案しなければいけないのです。
このあたりの難易度が違うため、賃貸の仲介で日銭(実質ストック)を稼いで、分譲で大きく稼ぐというやり方が一般的でしょう。
34:住宅業界の営業職
- 大和ハウス工業
- 積水ハウス
- 住友林業
- ミサワホーム
- パナホーム
- オープンハウス
- 一条工務店
- スウェーデンハウス
- 三井ホーム など
日本は少子高齢化なので、空き家問題が深刻化しています。
それだけでなく核家族化も進行しているので、新しい戸建住宅を建てようとする人は明確に減少していますよね。
中古住宅のリノベーションも注目されているので、今後は様々なニーズに合わせたソリューションが提供されることでしょう。
”人生最大の買い物”を支援する営業職は、いわゆる「ハウスメーカーの営業」です。
基本的には住宅展示場へ来場者を集めて、そこへ来たお客様に対して住宅プランを提案するのですが、こちらもその場で即決することはなく、検討には数ヶ月かかるのが当たり前で、長いと数年間も検討し続ける場合があります。
そのようなお客様を対応するので、かなり根気強い営業が必要となります。
しかし、お客様が納得する家を納品できたり、施工する職人さんとの交渉がうまくできたときのやりがいは、他の仕事で経験できないとも聞きます。
住宅は目に見える商品ですが、一番最初は「形のない商品」とも言えるので、お客様の思いを上手に汲み取りましょう。

35:電力業界の営業職
- 東京電力
- 関西電力
- 中部電力
- 東北電力
- 九州電力
- 中国電力
- 四国電力
- 北海道電力
- 北陸電力 など
電力会社の営業には個人向けと法人向けの2種類があります。
個人向けはオール電化や太陽光発電、蓄電池などがメインですが、法人向けは使用状況に応じた複数の電力価格を提示しなければいけません。
夜間に操業している工場など、顧客の使い方に応じた提案となる為、決してシンプルな営業とは言えません。
しかし、電気は必要不可欠なインフラであり、出来る限り低価格&安定供給を実現するため、日々努力することには大きなやりがいを感じるはずです。
36:ガス業界の営業職
- 東京ガス
- 大阪ガス
- 東邦ガス
- 日本瓦斯
- 西武ガス など
ガスも電気と同様に生活インフラなのですが、「瓦斯(ガス)」という漢字を読めない人が多いほどマイナーな業界です。
こちらも小売自由化が始まっているので、熾烈な案件競争が繰り広げられています。
しかしメインは法人向けなので、不動産会社、工務店、施工業者などとの付き合いが大切になります。
営業の流れとしては、まず工場なりマンションの建設情報をキャッチして、そのオーナーとなる人や工事会社に提案をしていきます。
そのような新築計画の情報をキャッチして、実際に納品完了となるまでは長い年月がかかります。
しかも発注関係において、工事現場ではガス会社は最下層に位置しているので、色々なしわ寄せがくる面倒な立ち位置になります。
そのような中でも、ステークホルダーとの関係性を維持しながら進めていくので、コミュニケーションスキルが必要なことは言うまでもありません。
37:石油業界の営業職
- ENEOS
- 出光興産
- コスモ石油 など
石油業界は紆余曲折して、業界再編が進みました。
これまではガソリン自動車が主流でしたが、これからは電気(EV)自動車の時代です。
そしてジェット燃料も「脱・石油」がキーワードになっており、今後ますます逆風が強くなっていくことでしょう。
しかしそのような燃料だけでなく、法人向けには工業用の重油、液化石油ガス、ベンゼンなど、様々な製品を取り扱っているので石油会社が潰れるようなことはないでしょう。
しかし石油は「デカくて、重くて、危険」という製品なので、営業職にとってはあまり人気ありませんが、欠かせない製品でもあるため、その辺りは安定志向の人に向いているでしょう。
38:旅行業界の営業職
- エイチアイエス
- JTB
- 近畿日本ツーリスト
- 日本旅行
- 阪急交通社 など
コロナパンデミックによって旅行需要は激減しましたが、これから徐々に回復していくことが想定されています。
旅行業界の営業職はお客様が希望する旅をパッケージにして販売することが主な業務となります。
例えば航空券や宿泊予約、観光オプションなどを全て手配して、お客様の手間を省くのです。
このような個人旅行の他にも、法人向けの旅行営業もあります。
その場合には社員旅行などの団体旅行、海外出張やセールスプロモーションなど、旅にまつわる様々な業務を担うことになります。
ただし、旅行業界はサービス業なので「人の旅の世話ばかりをして、自分は旅する時間がない」というのが悩みの種です。
そう考えた場合、意外と旅行好きの人は避けた方が良い仕事なのかもしれません。
39:物流業界の営業
- エイチアイエス
- 日本通運
- ヤマトホールディングス
- 佐川急便
- セイノーホールディングス
- 福山通運
- 日本郵船
- 商船三井
- JAL
- ANA など
インターネットの発達によってEコマースの需要が激増しました。
その結果、物流業界は大きな恩恵を受けていますが、そのニーズが急すぎるので「人材不足」に陥っていると聞きます。
なので自動運転技術の発達とともに、セールスドライバーはいなくなるかもしれませんが、法人向けの営業は変わらず残り続けるでしょう。
物流業界の営業職は、お客様が荷物を効率的に運ぶための提案を行います。
そのためには新規開拓営業を行いますが、それを効率化するためには「ドライバーと仲良くするのが一番良い」と言われています。
ドライバーは「出入りする業者が変わった」「納品先の倉庫が移転する」などの情報を持っているため、ドライバーと仲良くしておけば、様々な情報が入ってくるのです。
営業活動では直球勝負だけでなく、このような変化球を使うことも大切だと思います。
40:人材・求人業界の営業職
- リクルート
- マイナビ
- パーソル
- スタッフサービス
- パソナ
- テンプスタッフ
- アデコ
- リブセンス
- アトラエ など
人材ビジネスの市場規模は年間10兆円近くだと言われており、その役割の大きさがうかがえます。
昔ながらの「求人サイト」という仕組みや「人材紹介」「人材派遣」「ヘッドハンティング」など、目当ての人材を獲得するためのやり方が年々増えています。
近年では副業解禁の流れもあり、即戦力のフリーランス人材を獲得したい企業が増えており、営業分野でも営業フリーランスをアサインするside bizz(サイドビズ)のようなプラットフォームが出てきました。
気になる人材ビジネスの営業職ですが、数ある営業職種の中でも”厳しい”ことで有名です。
なぜかといえば、事業者数が多すぎるため、顧客は「またか…」という反応ばかりで、門前払いやガチャ切りばかりされるからです。
そのようなケースが続くと、営業マンは心が折れてしまって、最悪のケースではうつ病を発症することもあるそうです。
ただし「優秀な人材が欲しい!」というニーズが尽きることはないので、根気強く続けていれば必ず結果が出る営業とも言えます。
営業職という仕事を選ぶポイント
ここまで様々な業界の営業職について触れてきました。
あまり馴染みのない仕事もたくさんあるので、世の中は色々な人に支えられて回っているのだと実感できますよね。
意外とたくさんの営業職があるので迷ってしまうかもしれませんが、選ぶときのポイントとしては「何を売るのか?」「誰に売るか?」という部分を見るべきだと思います。
「何を売るのか?」というのは、自分が販売する製品サービスのことです。
やはり「この商品は最高!」と思える商材の方が売りやすいと思いますし、セールストークにも熱が入ります。
なので、自分が「売りたい!」と思えるような製品サービスを扱っている会社を選ぶのが常套手段でしょう。
そして「誰に売るか?」というのも重要なポイントです。
大きく分けると「個人向けなのか?」「法人向けなのか?」というので二分されますが、もし悩むのであれば法人向けの営業を選んでおいた方が無難です。
法人向け営業は色々と潰しが効くので、もしその後に転職活動する場合でも有利となるでしょう。
ここでご紹介した情報をもとにして、営業職への就職を成功させてください。