
転職市場では「営業は転職しやすい職業」と言われているそうです。
その理由は様々ですが「未経験者でもOK」という営業職独特の特徴にその理由があるのかも知れません。
そこで今回は、営業職に転職するメリット&デメリットについてわかりやすく解説したいと思います。
転職を検討している方、営業職への就業を希望している人はぜひ参考にしてください!
目次
営業職に転職したい理由とは?
営業職に転職したい人に理由を尋ねると、
- インセンティブなど収入が多そうだから
- 営業未経験でも採用されるから
- 営業職にチャレンジして自分の力を試したいから
という答えが返ってくるそうですが、果たしてこれらの志望動機は正しい考えなのでしょうか。
営業職は稼げるの?
巷で良く言われている「営業職は収入が多い」というイメージは、ズバリ”真実”だと言えます。
どのような業界を選ぶか、又は本人の努力にも左右されますが、一般論で言えば「営業職は稼げる仕事」でしょう。
なぜかといえば、営業職にはインセンティブ(歩合給)があるからです。
営業職には個人成績があるので、その実績ごとに評価されて、評価に応じたインセンティブが還元されるので、結果的にその金額が大きくなって「基本給よりもインセンティブの方が高い」という現象も起こってしまうのです。
なので「基本給は360万円だけど、インセンティブを入れると年収1000万円を超えてしまう」なんてことは、意外とよく聞く話なのです。
営業職にスキルはいらないの?
営業職の求人では「未経験でもOK」とか「未経験歓迎」という文言をよく見かけますよね。
これはつまり、営業職として働く為には特別なスキルが必要ないことを意味しています。
中途採用なのにスキルが求められないのは、営業という仕事独特のカルチャーでしょう。
なぜこのようになっているのかというと、各企業は営業を仕組み化するからです。
つまり『売れるスキーム』を仕組み化しているケースが多く、基本的にはその構築した販売スキームに乗っかってしまえば、誰でも売れることになるので、そこまでセールススキルが求められないというわけです。
もちろんクロージングするためのスキルは求められますが、そこまで高い受注率を目指さなかったり、トップ営業マンを目指さないのであれば、未経験者でも特に問題がないという判断なのでしょう。
もしくは離職率が高すぎて「営業未経験者でもいいからセールス人材が欲しい!」という状況なのかもしれません。
営業は自分を試せる職業
もしあなたが「自分の能力を試してみたい!」という思いがあれば、営業職に就職&転職することは理にかなっていると言えます。
なぜかといえば、営業職は数字が如実に表れる仕事なので、自分がどれだけ貢献したかが明確にわかるからです。
つまりこの数字が会社への貢献度であり、自分がこなした仕事量とも言えるのです。
営業は転職しやすい職業
前述した通り、営業職は特別なスキルや経験が要らない仕事なので、他の業界&業種で働いていた人でも転職しやすいといわれています。
例えば弁護士や医者になるには国家試験をパスしなくてはいけませんが、営業職になる為に何か試験を受けたり、特別な資格を得る必要などありません。
ですから営業職として採用されるのは比較的容易で、自分の人生を変えたいと考えていたり、誰よりも稼ぎたい人には向いている仕事だと思います。
営業職のニーズが増加中
営業職は「辛い」とか「きつい」と言われる仕事ですが、意外なことに就業希望者が増えているそうです。
もちろん昔ながらの飛び込み営業やきついテレアポをやりたい人は少ないのですが、インサイドセールスのような内勤営業であれば、フルリモートで働けたり、そこまで体力を消耗しないので、意外と人気の職業になっているそうです。
例えば、成長産業であるIT系企業では、商材もWEB系になるので、当たり前ですがオンライン商談が一般的になります。
しかも、そのアポイント(商談)は会社から供給されることが多く、自分でテレアポをすることもありません。
昔ながらのテレアポ営業を経験してきた人には考えられない世界観ですが、今はMAツールも充実しているので、インバウンドマーケティングが主流なのです。
そのような与えられた商談を1日3件~5件ほどこなして、毎日1件以上を受注していくのです。
これらをマーケティングとセットで仕組み化しているのがIT企業なので、もちろんセールスチームも業務負荷が少なくなり、結果的に仕事も楽になるのです。
営業職が「嫌だ」と言われる理由
営業職は人から嫌われたり罵声を浴びせられることもあるので、結局はそのようなストレスが原因で嫌われてしまうのだと思います。
それであれば先ほどお伝えしたようなインバウンドマーケティングでストレスを軽減してあげるのが良いでしょう。
なので、転職活動する場合には「新規リードはどのように獲得しているのか?」という部分はきちんと聞いた方が良いと思います。
実はインバウンドマーケティングに注力している企業ほど、営業ノルマも緩くなる傾向があります。
なぜかといえば、営業方程式に落とし込んでいるからです。
例えばインバウンドマーケティングで新規リードを月100件獲得している場合、そこからの受注率を20%と計算します。
すると以下のような数式になります。
新規リード月100件×20%=20件
この計算では月20件受注できることになります。
なので営業マン2人で10件ずつ受注対応すると考えた場合、以下のような方程式が出来上がります。
新規リード月100件÷2名=1人当たり@50件のインバン対応
50件×20%=10件を受注
1件あたりの受注単価が30万円であれば、一人当たり売上300万円
粗利率50%であれば、300万円÷50%=150万円
この企業は営業マンの人件費を50万円と設定した場合、「150万円-50万円=100万円」の儲けが出る計算になります。
つまり50件の新規リードが獲得できれば、営業マンを一人採用してその業務に当たらせます。
すると月100万円儲かるので、この方程式に沿って横展開していくのです。
ここまで明確な方程式に落とし込めている営業マネージャーは優秀だと思いますが、転職する際にはこのような方程式があるかどうかは確認するべきだと思っています。
なぜかといえば、方程式がないと自分が苦労する羽目になるからです。
このような方程式がない場合、基本的には「テレアポして新規リードを獲得しよう!」という指示になるはずです。
つまり新規リードの獲得を自分でやりつつ、その案件をクロージングして、さらに既存顧客のフォローアップ営業まで自分で行わなければいけないので、当然ですが人的リソースが足りなくなり、その結果、労働時間も増えていくことになります。
このような悪循環をこなしていると、当たり前のように体調を崩して、最悪のケースではうつ病になってしまいます。
実は離職率が高い企業ほど「営業の方程式ができていない」と言われているので、このような悪循環の中で、どんどん採用した営業マンを使い捨てしているのです。
なので「営業活動が仕組み化できているか?」というのは非常に重要なポイントとなるので、転職活動の際に重要視しましょう!
営業職は自己成長できる
営業職には、新規開拓や飛び込み営業、顧客との商談や価格交渉など大変な仕事がたくさんあります。
しかし、そういう厳しい環境に身を置かれたときこそ、人間は成長するのです。
「できれば楽な仕事をしたい!」と思うのが人間の性でしょうが、楽な仕事をするだけでは、人間としても社会人としても厚みを出すことが難しいと思います。
自分自身を成長させるために、あえて厳しくても成長できる環境に身を置くこともひとつの考え方でしょう。
営業職は人脈が広がる
営業職に就くと、人の気持ちを汲み取り対応する能力や、人の話を聞きながら自分の考えを説明する力が身につきます。
コミュニケーション能力に不安を感じていた人が、思いきって営業職に転職したら、人と楽しく話せるようになったという逸話はたくさんあるのです。
人間は環境が変化すればそこに適用しようと頑張るので、ちょっとした変化でも人間は変わることができます。
また営業職という仕事を通じて、「人脈」というかけがえのない財産を手に入れることもできるでしょう。
ビジネスにおいては「人脈が多いほど成功する確率が上がる」と言われているので、豊富な人脈はあなたの仕事をきっと手助けしてくれます。
もちろん人生を豊かにする友達もできるはずなので、これは交流会へ参加したり、フィールドセールスをする営業職独自のメリットだと言えます。
営業職は”接待”も仕事のうち
どんな仕事も楽しいことばかりではありません。
特に営業という仕事であれば、休日に接待ゴルフをしたり、夜は取引先と会食に行くことも多いでしょう。
しかしそれも楽しむことが大切です。
せっかくゴルフをするのであれば、取引先を喜ばせるボールコントロールを身につけたり、会食マナーを完璧に覚えれば、それらのスキルは次のキャリアでも活かせるはずです。
そのような前向き思考で取り組めば、自ずと人生は豊かになると思います。
営業職の場合、時には自分が期待するような成果が上がらないこともあるでしょう。
しかし、決して失敗や挫折を恐れて尻込みしてはいけません。
なぜなら、失意から立ち上がるときこそ人間は成長できるからです。
営業職のような自己成長できる仕事を通じて、自分の人生を充実させましょう!